平成18年4月定例教育委員会

開催日時

平成18年4月14日(金) 13時45分~15時00分

開催場所

鳥取県教育委員室

出席委員

  • 委員長 山田 修平
  • 委員(職務代行者) 武田 勝文
  • 委員 石谷 寸美子
  • 委員 堀田 收
  • 委員 今出 コズエ
  • 委員(教育長) 中永 廣樹 

議事

(1)議案

  • 非公開 議案第1号 公立学校教職員の懲戒処分について
  • 公開 議案第2号 平成18年度鳥取県教科用図書選定審議会への諮問について
  • 公開 議案第3号 鳥取県就学指導委員会委員の任免について
  • 公開 議案第4号 鳥取県文化財保護審議会委員の任命について

(2)報告事項

  • 公開 報告事項ア 鳥取県高等学校現業職員労働組合との労働協約の一部を改訂する協約の締結について
  • 公開 報告事項イ 現業職員の給与に関する規則及び現業職員の給与の特例に関する規則の一部改正について
  • 公開 報告事項ウ 平成18年度読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰について
  • 公開 報告事項エ 地域の教育力向上に向けた具体的取組について(鳥取県社会教育委員会議の提言)
  • 公開 報告事項オ 平成18年子どもの読書活動優秀実践図書館・団体(者)文部科学大臣表彰について

(3)協議事項

  • 公開 協議事項1 教育委員会のミッションについて
  • 公開 協議事項2 教育の論点について
  • 公開 協議事項3 業務改善ヘルプライン制度について  

※非公開の議案等につきましては、会議録は公開されません。

議事録

1.開会

(委員長)
 平成18年4月定例教育委員会を開会いたします。まず教育総務課長から日程説明をお願いいたします。  

2.日程説明

 それでは、お手元の日程表をご覧いただきたいと思います。
 本日は、議事としまして、議案第1号公立学校教職員の懲戒処分について、第2号平成18年度鳥取県教科用図書選定審議会への諮問について他4件でございます。
 次に報告事項としまして、ア 鳥取県高等学校現業職員労働組合との労働協約の一部を改定する協約の締結について他ご覧の5件でございます。
 本日は次に協議事項といたしまして、1 教育委員会のミッションについて、2 教育の論点について、3 業務改善ヘルプラインについての3件について協議いただくこととしています。よろしくお願いいたします。以上です。

3.一般報告

(委員長)
 では、教育長のほうから一般報告をお願いいたします。
 
(教育長)
 私のほうから一般報告させていただきます。

 最初に3月27日ですけれども、全国スポレク祭の実行委員会第4回が開かれました。委員長さんが副会長ということで、進行していただきました。17年度の事業報告とか決算、18年度の事業計画とか予算こういうものが承認されたということでございます。スポレク祭まであと190日になりました。

 2点目に、3月31日、生涯学習センターの閉所式がございました。この生涯学習センターは昭和55年に社会教育センターとして開所いたしましてそれが今回発展的な閉所ということになりました。

 それから4月3日ですけれども、スポレク推進室の開所式を行いました。
 
 その次に、4月5日ですけれども、鳥取短期大学の入学式がございまして、未来中心で行われました。326人の学生さんが入学されたということで私もお祝いの言葉を申し上げさせていただきました。

 4月6日ですけども、全国スポレク祭の第2回の実施本部会議が行われました。全庁体制でそれぞれ取り組むものでございます。本部長が副知事というかたちで進行していただきまして、ちょっと課題がありまして、宿舎を確保すること、宿舎がちょっと足り苦しいということがあります。特に東部の方です。それから、県民への周知をもっと図らなければいけないのではないかということ、それから、輸送関係ももう少し詰めていかなければいけないなということがでておりました。

 それから、4月7日に羽合小学校の竣工式がありまして、委員長さんとか教育次長に出席していただきました。  4月8日に、湯梨浜の中高等学校の開校式及び入学式が行われまして、委員長さんと私も出席をさせていただきました。
 
 以上でございます。
 
(委員長)
 それでは議題に入りますけども、本日の署名委員は石谷委員と堀田委員にお願いします。

4.会議録

議案第2号 平成18年度鳥取県教科用図書選定審議会への諮問について
障害児教育室長 はい。議案第2号、平成18年度鳥取県教科用図書選定審議会への諮問という事についてお諮り致します。3月の定例教育委員会におきまして、本年度の教科用図書選定審議会の委員を決定して頂きましたが、その委員の皆様方の審議会で、鳥取県教育委員会が、各市町村教育委員会でありますとか、それから国立の学校長等に指導助言をして採択に当たっての公正を図る上で、鳥取県教科用図書選定審議会の意見を聞く事が必要となっております。その時の指導助言の内容につきまして、1、2、3に挙げておりますこういう事について審議を頂き、ご意見を頂きたいというふうに考えております。
 
まず1点目は、平成19年度に使用する盲・聾・養護学校と障害児学級における教科用図書の採択基準でございます。採択基準と言いますのは、採択に関する一般的な標準のようなものでして、障害のある子ども達ですので1人1人の子どもに合った教科用図書、教育課程に合った教科用図書を お諮りしたいと思っているところです。小学校、中学校におきます教科用図書の採択は、16年度、17年度にすでに終了しております。ところが盲・聾・養護学校の教科用図書につきましては、文部科学省が指定しております、こういう教科書目録の中に、それぞれの教科がきちっとあるというわけではないというところから、毎年、毎年、こういうものでお諮りしなければいけないということです。
 
それから助言に当たりましては、選定に必要な資料を作成する事によって、助言に代えてもよいと言う事がありますので、選定資料を作成させて頂きます。一般用の図書目録の中から一般用図書一覧の中から新たに加わった7冊がございます。昨年度致しました7冊プラス、文部科学省が著作権を設けております星本と言われます、このような教科書があるわけですが、これについて中身が今まで検討されておりませんでしたので、これについて改めて今年度は検討させて頂きたいという事で資料を作りました。
 
それから県が設置しております県立盲・聾・養護学校における教科用図書。これは一般図書をかなり使っておりますので、その辺りの採択につきましてもご意見を頂きたいという事で、この3点について諮問したいと考えておりますが、いかがかお諮り致します。
委員長 何か、ご質問ご意見ありましたらお願いします。宜しいですか。ちょっと、私、(審議会に)行けないと言ってましたが、行けそうな感じですね。
では、この通り諮問をさせて頂きます。では、議案第3号をお願いします。
 
議案第3号 鳥取県就学指導委員会委員の任免について
障害児教育室長 はい。議案第3号です。鳥取県就学指導委員会委員の任免についてお諮り致すところです。任命しております委員の中でこの度の人事異動により、委員資格に該当しなくなった者がある為に、解職して新たな者を委員に任命したいと考えております。解職するのは2に書いて挙げております、内藤委員でございます。米子児童相談所の相談課長をしていらっしゃったのですが、この度、西部福祉保健局の心と女性の相談室長ということで、児童福祉施設または児童相談所の職員という、鳥取県就学指導委員会規則第3条第2項第3号に該当する職員ではなくなったという事で、1番の星見元史さんに任命をしたいということです。この方は米子児童相談所判定保護課長ということであります。従って資格を有していらっしゃるということと、それから任用期間につきましては第4条に定めております、ただし文に従い、前任者の残任期間としたいと考えております。以上です。
委員長 よろしいですか。では、これも提案の通り了承します。議案第4号をお願いします。
議案第4号 鳥取県文化財保護審議会委員の任命について
文化課長 はい。文化財保護審議会委員の任命についてでございます。おはぐり頂きまして、2月議会に文化財保護条例と審議会の条例の一部改正案を提案しておりました。3月28日に公布、施行されまして、今回文化的景観が付加されたことに伴いまして、そこに掲げます2名の先生に委員にご就任頂きたいと考えているものでございます。1人は米子高専の田口陽子先生と、鳥取大学の永松大先生でございます。今回このお二人に入って頂きますと、女性委員9名、全体は22名。女性の委員の割合が41%という事になります。よろしくお願いします。
委員長 何か、ご質問ありますでしょうか。
議案は以上です。よろしいですか。では、報告事項に入ります。報告事項のア、お願いします。
   
報告事項ア 鳥取県高等学校現業職員労働組合との労働協約の一部を改訂する協約の締結について
高等学校課長 報告事項のアです。鳥取県高等学校現業職員労働組合との労働協約の一部を改訂する協約の締結について協約を締結しましたので報告します。はぐって頂きまして、協約は給与水準の引下げとか給与カーブのフラット化というような、給与構造改革の見直しあるいは諸手当の見直しということで、3月21日の委員協議会において、知事部局はこの内容で提案している給与条例の改正案が3月24日に議決され、この日以降に教育長の臨時代理において労働協約を締結するという具合にしていたものでして、3月28日に労働協約を調印いたしました。その内容は改訂概要のところをご覧いただきますと、給与表の改正。前の5級制が3級制となる事。それから従来の1号給が4号給に細分化されるという事。それから2番目に給与減額率の改正。現在の5%から4%に減額率を引き下げられる。それから諸手当の見直し。その他のところに挙げておりますのは、組合活動に係る職務専念義務の免除の適正化というような内容でございます。以上、報告いたします。
委員長 はい、何かご質問がありますでしょうか。では報告事項のイお願いします。
報告事項イ 現業職員の給与に関する規則及び現業職員の給与の特例に関する規則の一部改正について
高等学校課長 報告事項のイは現業職員の給与に関する規則及び現業職員の給与の特例に関する規則の一部改正ですが、これは先程高等学校課から報告事項アで報告がありましたものと接点がありまして、現業職員の場合には一般職が給与条例で定めるのに対しまして、まずは協約を定めてその内容を反映した任命権者ごとの規則で定めると。従いまして、これは教育委員会規則という形式で定めるというもので内容は先ほどの協約の内容どおりであります。それと合わせましていわゆる5%カットという給与の抑制措置を決めておりますが、これは現業職員の場合にはやはり同じような教育委員会規則でやっておりまして、今回合わせてそれを5%から4%に引き下げる改正をしようというものでして、内容はご覧の通りであります。以上です。
委員長 宜しいですね。では報告事項のウ、お願いします。
   
報告事項ウ 平成18年度読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰について
家庭・地域教育課長 報告事項のウ、平成18年度読書活動優秀実践校文部科学大臣表彰についてでございます。次のページをめくっていきますと、この表彰は読書を推進する活動に特色のある優れた実践を行なっている学校を顕彰するという事も目的でございますが、本年度は本県では南部町立会見小学校、倉吉市立東中学校、県立の倉吉農業高等学校の3校が表彰される事になりました。4月の23日が「子ども読書の日」になっていまして、この日に東京の方で表彰式が行われます。それぞれ3校の表彰の概要はそこに書いてございますが、会見小学校のほうでは家庭・地域と連携した読書活動の取組が評価されました。倉吉市立の東中学校では全ての教科で図書館を活用する研究に取り組んでおられたのが評価されております。また県立の倉吉農業高等学校では公共の図書館や専門機関との連携。そういう読書活動の活性化に向けた取り組みが顕著であったという事で高く評価されております。以上でございます。
委員長 何か、ご質問は。これは小学生、中学生、高校生というのは平均どれぐらい読書をしているのですか。なかなか何を単位にするかが難しいけれども、例えば月何冊ぐらい読んでいるとか、そういう統計調査ってあるのですか。
教育長 県全体とか。学校はそれぞれやっているのですけれども。ちょっと調べてみますかね。
委員長 図書館のは、あれはまた別の角度から調査していますね。 では次いきましょう。報告事項のエ。
   
報告事項エ 地域の教育力向上に向けた具体的取組について(鳥取県社会教育委員会議の提言)
家庭・地域教育課長 地域の教育力向上にむけた具体的取組についてということで、鳥取県社会教育委員会議の提言を12日、竹内議長から教育長のほうへ渡されました。2年間かけて地域の教育力の向上が大事ではないかという事で会議を重ねられそしてまとめられた提言です。提言その1、人間関係の豊かな地域づくりの推進。それから提言その2、社会教育関係団体の活性化とネットワーク化。提言その3、地域づくりの拠点としての公民館、知の拠点としての図書館づくりの推進。提言その4、学校教育と社会教育との連携強化。そういう事で内容につきましてはここに詳しく載せてありますが、そのようなことで提言させて頂きました。18年度も家庭地域協議会の中でこれを取り入れた取り組みを行なっていきたいと思っております。以上です。
委員長 ご質問、ご意見ありましたら、お願いします。
委員 社会教育力というのが、時代の進展の中で段々と生活の仕方が変わっていって失われてきたという事が流れだと思うのですけれど、それに対していつも教育力の向上、社会教育の向上という事が課題になってきて、こういう提言もまたいろいろ議論をされてまとめられたと思います。今初めてもらったのですけれども、特にこの提言の中で新しい目的とか、方策として従前よりもより深まってこういうことがでたというところがあったら教えていただきたい。
家庭・地域教育課長 人間関係の豊かな地域づくりという事で、あいさつ運動とか伝統文化の継承とか、親子や地域の人達との交流・ふれあいの場づくり。地域における家庭教育支援体制の構築。郷土への誇りや愛着の心を育む地域づくりという事で、特に地域の伝統文化の継承とか郷土への誇りや愛着の心を育む地域づくりという事で、地域が家庭も含めてですけれども子ども達にいかに継承していくか、それから愛着をもたせていけるのかというような事で地域をあげてこのような取り組みを行ってはどうかというような事を載せております。全国生涯学習フェスティバルも昨年行なわれましたけれども、大変好評でこのような事も、どんどん反映していくのではないかなと思っておりますし、それと含めて本年度も県の生涯学習フェスティバルで計画しておりますし、地域の伝承文化というようなものを子ども達にずっと繋げていく事によって地域への愛着というものを深めていきたいなというところがございます。
委員 そうですね。具体なそういう地域の支援、伝統文化等を実際に体験出来るような形で、子どもと共に過ごしていける。こういう時間が増えれば教育委員会のねらう子供たちのたくましく生きる力が発揮できると思います。良く分かりました。
委員 今、県で取り組んでおられるいきいきキャンペーンは、ここには関わってこないのでしょうか。
家庭・地域教育課長 関わってこなくはありません。学校教育と社会教育との連携強化という部分でも、学校教育に反映させるというような事もありますけれども、地域の方でもそのあたり頑張って頂きたいというような事もあります。それからあいさつ運動、声掛け運動のあたりも関わって来るのではないかなと思っております。
委員 いきいきキャンペーンは、家庭の教育力の向上ということがそこで生かされるものだと思っておりますけれど、たくさんの資料を頂いた中にいろいろな場面で出て来るのでやっぱり良い事だなと思っています。要するに全体の中で具体的に活かしていかないと声掛けだけで終わってしまうと思いますので、ぜひこの地域の教育力向上の中でも具体的に、いろいろな場面で言って頂くとか何か方法があるように思いますので宜しくお願い致します。
委員長 これは委員会議の提言という事なのでこれはその通り是非実行して頂きたいのですけれど、僕は社会教育という中で是非30代から50代の男性の社会教育参加を仕掛けてほしい。それが成功したらまず成功する。一番足りないと思います。
家庭・地域教育課長 先程の提言その1のところに、提示2になりますけども、3番それから4番、2番目のところも関わってくると思いますけれども、子どもも大人もたくさんの人と触れ合う事が大事、子どもは親の背中を見て育つとか、地域での活動に親子が一緒に参加し共に汗を流すとか、それから子育て中の保護者や出産前の人達に家庭教育についての学習会での情報の提供をし、親の責任や親の役割について認識を深めて行く事が大切ですというところでも、先程のいきいきキャンペーンのところも一緒に関わってくると思いますし、父親の参加という事も呼びかけていきたいと思っております。
教育長 今回のこの地域の教育力の向上について、1ページにその上の方にありますけれども前回16年の3月に頂いたその提案は家庭の教育力でしたので、家庭の教育力、そちらのほうに述べてある内容であります。いきいきキャンペーンなんかはそちらの方との関わりもあるのではないかなと思います。それから特色的なところで、私なりに把握しているのは、5ページのところの提言のその3ですけれども、地域づくりの拠点としての公民館ですね。知の拠点としての図書館づくりですね。この図書館と公民館というのをはっきり具体的に出して頂いたのも今回の特色の一つかなと私は思うのです。
委員長 是非、提言が提言に終わらないように。
教育長 施策に活かしていくという。
委員 たくさんあるので年に一つぐらいは意図的に旗揚げして取り組んで行くのがよいかもしれませんね。初めだけは走っておるけど、やがてガス欠になってしまうことが多いので。
教育長 実践事例というのをたくさん挙げて頂きましたので今回。実践事例は役に立つのですよね。抽象的な事だけで終わってしまわないでこういうところでこういうふうな取り組みをしていらっしゃいますという事を具体的に示して、じゃあ我々もこれ出来るよねというところでつなげていけるのではないかなと思います。
委員長 次いきましょう。報告事項のオ。お願いします。
報告事項オ 平成18年子どもの読書活動優秀実践図書館・団体(者)文部科学大臣表彰について
家庭・地域教育課長 平成18年度子どもの読書活動優秀実践図書館・団体文部科学大臣表彰についてでございます。はぐって頂きまして、鳥取市立気高図書館、それから米子市朗読ボランティア「火曜の会」(境港市)というので、図書館、それから団体文部科学大臣表彰を受けます。4月23日に、「子ども読書の日」に東京の方で表彰式がございます。以上です。
委員長 ご質問、ありませんでしょうか。よろしいですか。次は、協議事項として教育委員会のミッション他3点。
協議事項1 教育委員会のミッションについて
教育長 最初のミッションのところは私の方から少し。十分な時間がなかなか取れませんのでね。ポイントだけお話しますけど、18年度の各部局のミッションについてという2枚ものの資料がお手元にありますでしょうか。これ、知事の方の一つの発案でして最近、知事はミッションという事を具体的に言われるのです。各部局はそれぞれミッションを持っているはずだと。もちろん県庁は県庁全体と言うミッションを持っていますけれども、それを一つさらに具体化したところで、各部局のミッションというものをしっかり考えてほしいと。先般、一回目の幹部会を開きまして、各部局でミッションそれぞれ持ち寄って皆で話し合ったのですが、教育委員会はまだやっていないのですけど、近々やろうと思っています。それを一つの宿題みたいな形で、我々がちょうど教育委員会ってなんだろうねっていう事を考える事も非常に大事なので、分かっているようですけれどもうちょっと言葉で押さえて意識を共有していこうかなという事でそこにあげました。この間課長クラスで集って2時間ぐらいやったのですね。ああでもない、こうでもないって言って考えたのがそこに最初にある、ちょっと斜体にしていますけど「自立して社会の中で心豊かに生きていくことのできる人づくり」というのが、社会教育も家庭教育も学校教育もいろんな分野も全部ひっくるめて言えるのではないかなと考えてみたものなのですけど、少し抽象的な言い方なのです。これを今度具体的に、下の方に挙げていますような具体的な目標をずっと定めているという事になっていますが。どうかなという事でまとめたものであります。
 
ちょっと話しますと、その自立して社会の中で心豊かにいきていくことのできる人づくりという言葉で一応押さえたと。問題意識としてはその下にあるような事が問題意識としてあると。子ども達の状況が少し気になるのがあると。それから学校側の方の役割分担だとか、教員の力とかそういうふうなもの。それから、新しい教育の力も出てくるのだなというのをふまえて、最初に主要課題と書いてあって、「知」「徳」「体」のバランスの取れた教育と書いてあります。これは抽象的な感じなのです。「知」「徳」「体」もみんなそれぞれ大事だなという事で、学力向上だとか豊かな人間性を育成するとか健やかな心身を育成するとか、そういうような事がトップにあると。後は学校の役割の明確化と機能強化以下、この辺は具体的に特にある程度数値的な業績目標みたいなものも作れそうなものをあえて選び出しました。各課からずっと出してもらったものをあえて選びました。全部ではありません。全体の中のいくつかですけれども、これを一つの課の中の一つの目標というふうに捉えてていってみたいかなという事であります。
 
めくってもらって、次のページの方、「次長に期待するもの」なんてありますけれど、これも知事の方から話があったもので各部局ともそういうふうに考えていますので。それぞれまた、考えて頂いて。
 
あと3番目に、「各課長、地方機関、外郭団体に指示したいこと」というような事で、各課長のところはこの間、課長さんらに集ってもらって、私がこんな方式でやって下さいねと言った事を書いているものですけれど、またそれぞれ地方機関の方にこういった事を目標にしてやって下さいねというような事をまとめたものです。あくまで、まだ網羅的にきちんと整備されていません。かなり思いつきみたいな形で挙げていますけれども。必ずしもきれいに全部網羅的にやらなくても良いのではないかなと思います。とりあえずそういった事です。要するにミッションという事できちんと認識をして共有をして、職務遂行能力を上げたり、人とか予算とか組織のスリム化なんかにつなげていきたいとか具体的には出来る部分もあるのではないかなというような事で考えたのであります。ご意見等ないでしょうか。ちょっとそんなところです。
委員長 何かご質問。何か。
委員 今、急に出されたものなので、十分考えておりませんけれども、やっぱり社会教育とか学校教育を一緒にしていくと、なかなかミッションと言われたゆえのところが、また欠けてくるのではないかなというような気持ちを持ちました。学校教育は、例えば共に力を付けるのだから教師の指導能力の向上だとか、そうした規範意識とかそういうものを付けるのだとか、そういう事ではないのでしょうか。違うのでしょうか。広がりすぎると安全面なんかの場合に、子どもが何か事故をした時にでも広がりすぎていって、教師の方に責任が大抵やってきますので、当然扱っている子ども達が何かしたら、受けなければならない事なのだけれども、この辺りの事についてはどうかとそういう事にもなっていくのではないかなと思ったりするのですけど。もっともっと、今仰っていましたけど、詰めていかれる事ではないのですか。
教育長 教育委員会としての全体をおしなべて考えた時のミッションというのは、一つでも定めないといけないのではないかな。家庭教育だろうと社会教育だろうと学校教育だろうと教育とは何ぞやというところをきちんと決めていかなくてはならないだろうなと。その上で今、おっしゃったように、委員さんがおっしゃったように学校の役割とか地域の役割とか、家庭の役割というのをきちんとその役割分担をはっきりさせて、それぞれの力が発揮出来るような仕組みというのは当然やっていかなきゃいけないと思うのです。
委員 それから、その表現の仕方について、表現によって受け止め方もいろいろ変わってくると思うのですが、やはり課題があるからミッションをというのを発していると思うのですけれども、その課題に対して何々の低下とか負担感とか不足とか、マイナスの表現をしていく方がやる気が起きるのかという事があると思うのです。結構今、マイナスの面が出されている事が多くて、希望を持ったり夢を持ったりして行かなければいけないのに、教員もまたそれから家庭というか保護者の人も、新聞に出て来る事もマイナス的なものも結構多いので、そういう中でじゃあどう表現していこうという事もあるのかなというふうに思いました。
教育長 どうしても、課題とかにマイナス的なことばっかり聞かれたりする。
委員 今からマイナス面があって、じゃあこういうふうになっていくわけですから、その辺も心得てやっぱり保護者は、非常に今の世の中を不安感を持っておりますので、その辺の事も大事かなと思うのですけど。
委員長 ミッションという時に、多分僕は、どんな事もポジションがあってミッションだと。このポジションというのが教育委員会というポジションであり、それからまたその中のいろいろな担当のポジションのミッションであると、こういう捉え方で多分ここでの協議は大きな意味の教育委員会というポジションのミッションは何かという、そういう意味だからこういう大きなのが来ざるを得ないということ。それから、問題意識とおっしゃる通りなのだけれど、主要課題というところは全部マイナス思考ではなくてプラスというのが書いてあると思うのです。と言うよりも具体的な事が書いてあるという事で、だからここの書き方は僕はこれで良いのではないかなという感じは持っている。ただ問題意識を初めに持って来るかどうかというのは、また別問題ですね。これは全部マイナスの事だとわかっているんで。それから協議しないといけないのは、自立って何だという、下手すると個人主義だけの自立になりそうだが本来の自立はそうじゃないのだということを、ちゃんとおさえていかないと自立というのが個の強調だけの自立になりがちなので、そこを気を付けないといけない。
教育長 その自立の後に社会の中でと。
委員長 いえ、わざとそうしてあると思うのです。それで効くのかなという、ちょっと弱いかなという。ちょうど教育基本法が騒がれている中同じような話だと思いますけど。
委員 これ内部的に使うためのミッションといいますか、それともこれでやっぱり外にうってでるという感じで使うのかという、その辺がどちらですか。
教育長 今のところは県庁の中でという感じなのでしょうけど。いや、知事のことですからこれをまとめた形になると、外のほうに発信をしていかれるのではないかなという気も私はしながら。
委員長 重要なことですよね。この機関はこういうミッションを持っているのだと、しっかりみんなが共通理解する、そういう意味の問題だと思います。
教育長 各部局で協議会もっていますから、この教育委員会は各課でそれぞれのミッションを持っているという。
委員 少し遠慮されているのではないかという。控えめにされているのかなという気がしました。せっかくこういう場所が、みなさんのベクトルを合わすこともありますし、これからいろんなこの発想から外部的にでるときに、この中の思考でいろいろなキャンペーンをやっていくというところまで使えるように、やっぱりその一つの標語というものを文字に出すと、すごくインパクトがあって、例えば学校のPTAのほうも理解しやすいのではないかと思うので、もうちょっとショッキングというのはあれですけど、遠慮なくズバズバっと深くアピールするような形で使われてもいいのではないかなという印象がちょっとしました。
教育長 統合的にというか総括的にやっぱりやっていくということが、一つこれが教育の全般を覆うところであるので、そういう意味で少し緩やかなのですけれども、これが一つの全体をカバーするやり方かなと我々は考えてみるのですけれど。
委員 確かにそういうところでは非常に全体の雰囲気は出ていると思います。
委員長 「自立して」はどこにかかっているのですか。人づくりにかかっているのですか。
教育長 「生きていくことのできる子」です。
委員長 そこにかかってくるのですか。
教育長 「社会の中で心豊かに生きていくこと」にかかってくると思います。
委員 例えば先程から障害児の色んな問題も出てきてますけど、自立して手を差し伸べることのできる人間をつくるということが、やはり教育の目的のような気が、いろんな人たちが生きている人間ですから、協調して生きていくことができる人づくりということもなにか、伝えられるような言葉であって欲しいという感じがするのですけれども。
教育長 事実上それは難しい立場の方もいらっしゃるのではないかということにも、これは少し冷たいのではないかという、そういう感じですか。
委員 いえそうではなくて、自立するということ自体も自立した人間もやはり、自立するというのはなおかつ手を差し伸べて人と手をつなぐということも含めて自立であるという。
教育長 最終目的ではないということですか。
委員 はい。
委員長 いや、自立化をおっしゃったように、僕は助ける、助け合うということも含めてそれが自立だと思うのです。そのニュアンスが入って欲しい。全く一人では生きられるということはありえないわけですから、ただ助けることも助けられることも受け止めた自立という自立論であるという。
委員 例えば今年の教育委員会のミッションを例えば学校の方からぱっと受け取って、あ、これはすごい、こんな形でやるのだという感じで受け取るのだったらいいなという感じがするのですけども。ちょっとすごく変わってきた、これはうちの学校も頑張らなくてはというような形になるといいなと思います。
委員 委員さんは非常に遠慮がちに言っておられるけれど、私は委員さんに同感でもっと強い決意を明快に言ったものだと思っていました。ミッションとはいろんな解釈があるしいろんな使われ方もしていて、共通理解をしてかかることも必要ですが、今まで教育委員会としても当然視されていた役割を今あえてミッションとして打ち出していかざるをえないといえる状況におかれているという認識はあったのではないか。教育行政も混迷しているんではないか。やはり原点に返って教育行政の体系を見直していこう。なぜかというとやはり県民に対してちゃんとこういうふうに、委員長がポジションとおっしゃった、教育委員会の権限が一つのポジション、かなり大きな重要なポジションを持っているわけですから、そのポジションでの役割、それは県民に対してこういう使命を持っています、それを果たしますということでやはり内輪のやることは議題に最後に出てくるのですけれども、やはりもうちょっと県民に対して答えてあるいは問いかけて、今の時代、こういうことでやっていきます。そういう何か強いメッセージ性を持つものとしてのイメージできてたのですけれども。今、委員さんおっしゃった、学校にとってもこれに印象はあまり強くないと思いますし、県民にミッションという言葉だけが新しいけれども何も新しくないし、何も新しい意欲も姿勢も時代をどういうふうに受け止めて教育行政を展開していくのかという一途なものが私は何か出てないように思うのです。
教育長 一つは自立という言葉をさっきから言うように、もっと深いいろんな意味を持たなければいけないという考えなのですけれども、自立というのは助け合うという意味はさっきおっしゃったように持ちながら、私は本当にそういう自分に自信を持ったり、それから生きていくための具体的な知識や疑問をもったりしながら、きちんとこれから難しい状況がたくさん出てくる社会の中で、自主的に主体的にきちんと生きてきなさいよという意味では、私は本質的な意味を持っていると思っているのが一つと、それから心豊かにということも、これも学校教育なんかも比較的進学なら進学、資格取得なら資格取得という手段的な方向に一つの目標みたいなものを定めた感じにして、たくさん有名大学に受からせていけばいいのだということも、相変わらず非常に強い意識があります。その中にそれもある程度必要かもしれないけれども、もっと人間的な深い人間性みたいなものを養って社会に出ていってから、深い人間性みたいなものを大事にしながら、自分の生活をゆったりしながら、今までみたいにただただ競争するだけではない社会を作りながら生きていくのですよという意味あいでは、やはり教育の中のこれから我々が持たなきゃいけない視点というのも大事な部分で入ってくるのではないかなと思っているのと、さっきの社会の中でというのも、個人の世界ではありません。社会の中の構成員として社会の一員として自分の責任を果たしながら生きていくのですよという意味合いがあるのではないかなということで、ゆるやかに見えるけれども結構時代の新しい意味あいというのはこの中に取り込んでいるのではないかなという気はしているのですけれども、違うでしょうか。
委員 中身はいいと思うのですが、発想が何か県民に訴えるものとして強く出てきていない感じです。
今混迷して充分信頼されていない学校教育や不充分な社会教育、特に高齢者とかそういうような人に対してやはり教育委員会は自分たちがこれだけこの社会の状況を認識してこういうふうな使命感を持ってお返しします、やりますという、税金はそれに使わせていただきますということで、県民に対して発表するのがミッションであって、うち側ではミッションというのは当然それを受けている仕事としては責任もってやらなければいけません。
教育長 教育委員会というのはその学校だけをカバーしているのではなくて、社会教育全般とか、家庭教育なんかも含めてカバーしているというとこからいくと、やはり学校だけで強く出して、学校教育だけで具体的なわかりやすいものというときにちょっといかがな部分もあるかなと思っている部分もあるんですけれど。
委員長 「自立して」という位置を「心豊か」にのあとに持ってこられたのですか。「心豊かに自立して生きていくことのできる人づくり」とか。それからあえてそこまで書いていいのかどうかわからないけれども、今の時代とは「混迷する社会、時代の中で心豊かに自立して生きていくことのできる人づくり」とか、そこまで言い切るのかどうか。
委員 でも心豊かな社会を作っていくという、もっと積極的に。
委員長 それも、議論がいろいろ出てくるかも分かりませんけれど。
委員 多分、こうしたいという意思表示というのが。
委員長 このテーマはものすごく大きいと思います。このテーマが多分ポーンと一人歩きするんで。あとは従来やっておられることを上手にまとめることになる。テーマってのはかなり大きい。
委員 まず何をするのかという目的をきっちりはっきりさせないと、例えば今ある愛国心の問題にしても、言葉だけが歩いているだけで、ではそれをどういうふうに愛国心というものを支援するか、国づくりに役立てていくのか内容が全然見えてこない。そういう意味ではどういう人間を作ろうとしているのかということがわかるように。
委員長 どういう人を育むのかという、もちろん子どもから大人まで全部含めてどういう人を育もうとしているのかというのが一番大きな問題。ただ子どものとき育むというあれでしょうけれど、大人とかそっちになるとむしろ心豊かに生きていくという、そういう感じではなくて、そっちがこっちで子どもの方はやはり育むなんかをだしたいという両方あるのではないかと思います。生きていくというのがちょっと弱い感じ、どうしても大人よりの表現になってしまう。
委員 今の社会を考えてみると、今の例えば熟年層が心豊かに生きているということで自立しているということになるのではなくて、この後の世代のことを考えないという時代です。そういうことが生涯教育の中でそういう生涯教育の中でそういう方達にも生涯教育をしていくのが、教育委員会の仕事でもあるのでしょうけれども、今若い人たちが非常にかわいそうな状況に陥っているのも、20代以降の人間の考え方というのが後に続いてくる人に及んでいないということもあるので、そういうことも含めてどういうふうに人間がこれから社会に関っていくかということを教育というものが、そこに関ってるんだと思っているんです。
委員 10年後にはこうありたいという姿を目指すというか、ミッションだったら、本当に誠実な話なのですけれどうちの会社だったら生活創造産業、人と地域とエネルギーの調和、こういうところでうまくいかないのですけども一応ださせていただいているのです。そして私は社員に話すときは10年後はこうありたい、だから今の我々はこうあるべきだ。そういうところから、まずミッションということになると将来こうありたい。それは学校もそうでしょうしいろいろな文化全てをひっくるめて、せっかくミッションという形にするのだったら我々の将来はこうありたい。そのために今年はこういう形でやるぞというような、せっかくミッションという形でつくるのだったら、将来の理想の形とそのためにこうやるぞという意志表示というところまで、最初の10行ぐらいがパッと強く書かれたら意志が強いのだなあとなるのではないかという、大変すいません、僭越ですが。
委員 これは事務局がものを考えるとすると、先輩が考える前任者が考えた路線で発想して教育を進めていくけれども、それで本当に応えていく力が出るのだろうか、もっと発想の観点を変えていって、今回現実意識に立って、今は刈り取りしなければいけないんじゃないかとそういうようなことを考えていくと、今委員さん言われたような方向っていうのは、私は自然にでてくるように思うんだけれども。
委員長 テーマはここの一番始めにある一行はもう一度いろんな意味で練り直して、そこにあと3、4行いろんな思いをそこに文章に書いて、このテーマにこめられた意味を問題意識のとこではなくて、委員のおっしゃったのを含めてこういう人を育むんだ、社会との関わりをこう考える人間を育むんだっていうことを2、3行で書いてみて、それからこういう中身。そうするとみなさんが言っていることが大体入って。なかなかこういう一行のテーマというのは難しいですよね。色んな思いが入って。
委員 1行では無理がある。教育委員会はそんな単純なことはできない。
教育長 3、4行ぐらいで説明して。
委員長 あまり長くない方がいい。
委員 表現法について一つ体言止めではなしにやはり「~の人を作ります」の方がいいのではないか。例えばこういう文化環境をつくり県民が楽しめるような文化行政そういうものをやりますという県民に対して宣言をするようなものがあったらそこに意志が感じられると思います。「自立」というキーワードを1つの象徴として挙げるのもいいと思います。各課ともそれぞれ大きな役割があって課に分かれて、一つにはできないから、課に分かれているのですから、課で一つ以上は挙げていった方が読んでピンとくるのではないでしょうか。
教育長 さっきの話で、課は課でこれを受けてもう少ししっかり特化したミッションというものを、もう少し具体性のあるものを出していけると思うのですが、さっきおっしゃった3、4行ぐらいというのは、もう少し学校なら学校教育的なものが見えるような、という意味ですか。
委員長 両方ともひっかけてもいいし、ひっかけて書けるなら書いたらいいし、分けざるをえなかったら分けてもいいし。
教育長 社会がどういう社会かということとは、心豊かにということはどういう意味が心豊かになるか、そういうふうなことが少し分かるようなという意味ですか。ということで膨らまして3、4行ぐらいにした方がいいのではないか。そのほうが具体的に働きかけるような意志が出てくるのではないかなと。
委員長 一つで見事に表されればいいけれど、なかなかこれだけでも意見がまちまちだから。
委員 企業の場合、膨らませて言う傾向があるのですけど、こうありたいと言って出して半分出来ればいいやという、非常にちょっと宣伝効果みたいなものを狙っているので、教育委員会にはそぐわないかもしれないですけれど。せっかく出すのだったらいっしょについてきてやろうやっていう人だったらこんな人だという、なんとなく目に浮かぶ形になったらいいなと思っているのです。
教育長 みなさんの方で何か言いたいことは。
次長 このミッションは教育委員会全部の職員が共有できるミッションということなので、ミッションですからやはり注釈があまりたくさんついたものはミッションにならない。やはり端的にぱっと入るもので、誰が、どの職員が見ても一応納得ができる。そうしたら、学校教育ではこうですよ、社会教育ではこうですよ、文化行政ではこうですよ、それは、従前からあるわけで、それを全部上に被せて、ですからやはり教育委員会のように幅が広いとある程度あいまいというか、ぼやっとしたものになってはくるのですけれども、みんながそれを受けて、先程言われたように私の場所ではこういうミッション、次のこういうミッションですと。それで戦略はこういう戦略ができますという話になるのだと思います。ただ縦割りにならないように教育委員会のほうで職員、やはり我々が自立してきちんと心豊かにできるような人も作るのだよというような、そういう思いの中で私はこの部分を受け持っていますということにしたいなということですし、それからこの中で自立というのはやはりひとつの1番のキーワードだと思います。それを前面に持ってきて、その自立の意味合いというのは先程からありましたように孤立ではない、スタンディングアローンではありませんし、それから個人主義でもない。逆に助けられたり援助の手を差し伸べられる人は自立していないかというとそうではなくて、差し伸べてもらった上で自立するという、そういう自立もあるわけで、そういうのを包含した自立という。おさまりどころは先程委員長が言われた「豊かに自立して生きる」の方がおさまりはいいのですが、そうすると生き方に直接自立がぐっととかかってしまって弱くなるので、頭に出してみたのですけれど。この下におそらくこれからやるのですけど、学校教育部門でのミッションはこういうミッションになって、それに対する戦略的にはこうなるというようなことがあります。
教育次長 ミッションという意味を使命という言い方もあるでしょうし、存在意義、その組織の存在意義とは何かというふうにとらえるならば、一番簡単なミッションというのは鳥取県教育目標の具現化を図る。これが一番のミッションだと思うのですけれども、鳥取県教育目標は一体どうあるべきなのかというところが、一言で言うならば社会、大人を対象にし子どもも対象にしていくとなってくると、ではどんな人間像かなというところで自立というのは1人の子どもだけではなく、やはり大人たちの1人のさまざまな所の中で社会人として生きていくというところで、鳥取県全体として自立ということをキーワードに入れていますから、それを入れたらどうかなと考えたわけです。同時にやはり共生社会の中で心豊かなというところはどうしてもはずせないなと。社会というものもやはり意識してもらいたいなというようなさまざまなキーワードを並べながら、順番を考えてみたらこうなってしまったかなという感じでございました。
委員長 ちょっと僕も委員の言われた、みなさんのおっしゃることはよく分かるのだけど、ある社会の中でただ生きるのではなくてその社会を自分たちがつくりあげるのだという、そのニュアンスが欲しい。そういう表現を何かできないだろうか。今までの教育というのはもう個をやってきているでしょう。今、教育基本法で盛んにやってるけど、そちらのことは別としてやはり自分たちもこの社会を自分たちで作っていくのだという、そういう人間を育むのだという自立というのが欲しいなと、それが表現できないかなと思います。
次長 社会の構成員として、途中でも自立社会の構成員としてという表現。要は社会そのものが自立した社会、要するに個々の構成員が自立していて社会そのものもそういう構成員からなっていて、自己決定、自己判断して自分で行動していくような社会。構成員もそうだし社会もそうだしそういう社会。なかなか上手に表現ができないですけど。
委員長 社会の中でと言うともう出来上がった社会のような気がするでしょう。それが弱いっていう話だと思うのです多分。
委員 豊かな社会に向けて努力をする人間なのですね。
委員長 そう、そう。
委員 思想的、哲学的にも倫理的にも今欠けているところはそこですよね。そういうことを探っていく人間をやはり作るというより、みんなで一緒に自分たちの意見で変わっていく。そういう時代なのだと思います。なんだか年金もらったあと、心豊かに自立してったらいいわという。
教育長 結構、積極的な生き方で、学校教育的なものをこめたつもりなのですけど。
委員 だけど何となく。
教育長 また考えましょうか。
協議事項2 教育の論点について
教育企画室長 鳥取の教育というのは、教育の論点というものをつくるという話でしたけど、それ学校教育の関係だけに限って、外部の方にみて頂いたり説明をするときの資料として、現状ですとかそれから今どういう取り組みをやっているのか、そういうことがわかるような形にしております。  現状としては生徒数が10年間で大体30%減っているとか、今進学の状況がこういう状況でありますとか、これが中学生の高校進学率です。昔は鳥取県は教育県と言ってたんで全国平均より高かったのですが今は低くなっている。それで高校から大学にあがるのも実は昔は高かったけども今は低くなっている。こういう現状がある。これを円グラフで示すとこんな形で、大学が28.3%短大云々、大体こういう構成で23%ほどが就職されているという。それからこれが県の予算の中では今700億円弱で1位の予算になるという。4年前から教育が一番トップになる。それから施設の関係ですけど、耐震改修についてはこんな状況で、小中は全国平均よりちょっと高いけど高校はちょっと低いです。これは文科省もこれから市町村別の耐震化率を出すということですので公表するということです。教員の配置率は、これは小中学校も高等学校も全国第2位の充足率というか標準を超えていると。
委員長 ちなみにこれ1位はどこですか。
教育企画室長 これは小中は東京都です。これ教員の多い年齢分布です。だいたい40。この辺が非常に高くなっている。それからこれが高等学校です。これは京都が1番です。次いで2番になっております。教員のこれが年齢構成です。これは公立学校の高校生一人当たりの教育費で鳥取県が一番と。
委員長 これは、115万というのは年間ですね。
教育企画室長 年間ですね。一人当たりです。これが後は、問題行動等の状況がこの位のだいたい発生率になっていると。先程から出ている人工妊娠中絶率の話も入っております。これが数値的な推移。小中はだいたい今が全国並み。高校は16年から全国調査が始まったのですけれど低いと。退学率は全国的には低い方。それから少年犯罪率がやっと全国並みに近づいてきたというような形です。
それから妊娠中絶。これはもう20歳以下の話だけではなくて、全年齢においてやっぱり高いと。それからこれが障害児の学校でだいたい今、義務教育ですと1.85%がその対照になっているという形です。それから地産地消の状況で。すいません、これ17年度最終的にまとまったのがさっき聞きまして50%という事だそうです。あとは学校の安全対策はこんな状況でした。これは市町村別ですね。一応課題として今考えているのが、学力の面ではやっぱり学ぶ意欲や集中力、その辺が問題だと。そこの面では、こういう批判意識、感動する心、こういう事も含めて低下しているのではないか。それから 体力の方ですね。体力的には良いのだけども低下傾向にあるのではないか。あと、必要な体験とか経験の不足。こういうものがあるのではないか。子どもの育成の第一は家庭なので、ただ、今はそれが学校任せになる傾向にあると。だから家庭地域の教育力の充実が必要というような感じです。この辺はその分析結果で。これは「みんなのPTA」というものから引っ張ってきたものです。その分析が家庭でのその状況なり、それから地域での状況。そこにちょっと解説が加わっております。あと、ちょっとこれ、実際のペーパーで見ないと見にくいですけれども。あと社会ルールを守るとかこういうところの差。それからこれが生活習慣との相関関係みたいな事を入れております。
それから、こちら体力の方面の話で、全国的にその種目ごとには良い方の数の方が全体的に多いと。右側が全国の平均よりも低い。左側が全国的に高い学年が多いという事を表しております。これ男子です。次のこれが女子です。ですから相対的には全国平均とも高い傾向にはあると。
これからの方向性としては、こういう形でやっぱりバランス。それから、やっぱり大人が家庭や地域でという話。教師はやっぱりしっかりと学校でやっていくという形で、こういう形ですね。具体的にはこういう事をやっていますよというような事を、これ言ってみれば事業的な話が入っております。こういう事でこういう事をやっております。それのまた、具体的に取り組んでいるこういうような感じですね。これは公立学校の教員としてどういう事が求められているかというのをまとめたものでございます。それからこれが新しく始まる18年度の研修体系。それからあと人権教育もやっていますし、あと生きる力を育む教育という事で、キャリア教育とか道徳教育とかいろいろな事をやっていると。この辺はキャリア教育をどういう内容でやっているというものでございます。道徳教育では高校生のマナーアップ。これまた4月の終わり頃に、全県的にやると、今年は。いうような事になっております。これは去年やった時の記事でございます。
それから、あと先程から出て来ている学校評価、学校評議員制度。こういうものを高めるという形で。これが全国との対比の状況です。これが学校評議員制度。それからこれが学校評価の状況。ちょっとやっぱり先程の話、公表が低い。これが外部評価。これもちょっと低い、実施も低いですし公表も低い。
それから具体的な話としてキャンペーンをやっています。これからはちょっと要所連携を強力に進めていってこういう事をやっていきましょうという形です。これちょっとチラシです。先程話がありましたけれども、企業で勤めているお父様方とか父兄の方は、従業員でもあるので企業にという話で協力してもらってこういう制度を作りました。今、そこに下の方に5社というのはこの5社でございます。それから読書とかいろいろなものをやっていきまして下の方にはその主なものを入れております。具体的に先程も出て来ましたけれども、朝読は全国一番という今の状況です。それから学校図書館の整備率で100%、文部科学省が決めている図書標準をクリア出来ているのは、実は小学校では14.4%、中学校では25%だけです。それから、これが達成率の市町村別です。これが県の方は司書を常勤で置くようになりましたと。そうすると貸し出し冊数が大幅に今、伸びてきております。下の方はだいたい今、13年が一人当たり4.0だった。4冊だったですけれども、今、16年度は9.5冊にアップしていると。それから、この辺がスポーツに親しむ。あとは体験活動。そういう部分の話です。これは吹きだし等で、問題点とかいろいろなことをちょっとは入れております。今は総合型スポーツクラブがだんだん立ち上がってきたということでございます。
不登校対策としてはこういう事をやっております。性の方の問題では、こういう事をやっております。養護学校、障害を抱えた子ども達には、こういう形の取り組みをやっております。いうような形で、とりあえずこれが64枚で、対外的に教育長が講演したり、それから私共も、またスクールミーティングをやる時にはこういうものを持って行って、皆さんに説明した後に意見交換をしてもらうとか。そういう事に使っていきたい。あるいはホームページにも将来的には載せていきたいと考えています。以上です。
協議事項3 業務改善ヘルプライン制度について
参事 教育業務改善ヘルプライン制度について(案)という資料をご覧頂きたいと思います。これは4月から私が着任致しまして、教育行政監察担当ということで教育行政監察全般をやっていく、その中の一つとして、教育業務の改善ヘルプラインというのをこれから作っていこうというものでございます。こういった制度の主旨でございますが、ここに書いておりますけれど日々の仕事のラインとは別に、直接職場でのいろいろな改善すべき点だとか正すべき事項、そういったようなものについて連絡を頂いて、その連絡を頂いたものについていろいろ調査に入って改善につなげていこうという主旨の制度でございます。
 
ちなみに、この4月から公益通報者保護法というものが施行になりまして、その中での内部通報窓口がこれに当たるという事になります。
 
処理のフロー以下記載しておりますが、教職員。この教職員といいますのは県費負担教職員も含んだところの教職員。さらには教育委員会が所管し県が出資しているいわゆる外郭団体、法人のうち鳥取県教育文化財団と体育協会の職員。ここまでを対象としております。知事部局の場合はすでにこういった制度は走っているのですけど、県費負担教職員というような概念はもちろんございませんし、知事部局の場合でしたら、出資法人については、出資率が1/2以上の法人というものを対象にしておりますが、教育委員会と致しましては出資法人の数も知事部局ほど多くございませんし、1/2という事にはこだわらずに比較的規模の大きい団体を二つ対象とさせて頂いたという事でございます。教職員の方からは具体的にどういった提案をしていくかという事ですけれども、電話とかファクシミリというのはいろいろ問題がございますので、手段と致しましては電子メール。これは私しか開けて見れない専用のアドレスにメールを頂くか、あるいは親展文書で送って頂くという格好で受付をしていきたいと思っております。裏返して頂きまして2ページ目でございますけれども、そういって寄せられた連絡につきましては、調査をする前に教育長に報告をすると、そして必要な指示を頂いた上で私、あるいは私だけでいろいろ調査するというのも限界がございますので、教育長に指示をして頂いて教育委員会の事務局の職員。そういった職員と一緒に調査をやっていくという事に、今考えております。その場合にこの制度の主旨がいわゆる通報者を保護しながら運用していかなければならない。それが大原則でございますので、ヘルプラインに寄せられたという事を明らかにせずに調査したいという。それから出来たらいろいろな常に教育委員会の職員提案制度というのもございまして、こういった中での提案というものも実際あるわけですから、こういったものも含めた一般的な行政監察というような格好で調査を行なっていくと。なおかつ、特定の機関だけを調査するという事ではなくて、出来るだけ複数の機関を調査するというような格好で、提案者が特定され難いような配慮をしながら調査を進めていくという事になろうかと思います。さらに、今一番、私共の方で悩ますと思っているのは、県費負担教職員から頂いた場合にはどういうふうに調査というものに結び付けていくのか。市町村の教育委員会、ここといかに連携するのか。あるいは案件によっては単独
委員長 これ、具体的にはどのような内容を想定されているのですか。どういうような内容がメールでやって来るという事が予想される。
参事 そうですね。例えばある学校で、法令に違反するとか、あるいは不適正な行為が行なわれておると。それが、中ではちょっと言い出しにくい。あるいは中でそういった事を掲示したけれど対応してもらえなかった。そういった場合に直接寄せられる。こういったものが出てくるのかなというふうに思います。
委員長 知事部局も同じような事をやっていたのですか。
参事 知事部局にはこういった制度が走っておりましたので、教育委員会がその知事部局のこの制度を入れてもらってなかったという事でして、本年度からこの制度を運用していきたいという事でございます。
委員長 東中西に出来た教育局というのはどういう位置付けになるのですかね。この市町村の教育委員会との連携というのも書いてあるけど、東中西のそういう教育局は。
教育長 これとは直接は関わらないですね。こういう制度があるよということは説明しますが。
次長 通常行政とは別に、内部告発というのを。法令違反とか間違ったことをしていますよということをこういったルートで調査しようかと。
委員長 セクシャルハラスメントとかそうですね。
教育総務課長 これ重要なのは、業務改善ヘルプラインというところでして、個人のあら捜しとか懲らしめるという制度ではなくて、調査して改善指導なりして、そして業務の改善につなげるという事です。この参事が新聞に紹介された後に、ちょっと今誤解をしてあら探しに入られるのではないかと心配されるような声を寄せて来られた方もあるのですが、誤解されないようにこれから周知しておかないといけない。
委員長 初めはちょっと仕分けに困るようなものが出て来そうですね。
委員 私も、12日に新聞に、ここに今おっしゃったような意図ではないような受け止め方になるような新聞報道だったように思うのです。内部告発、教職員の声受付という、非常に心配するというか、業務のっていう事なんかあんまり良く分からない事とかあったりしますので、今おっしゃったように本当にいろいろな場でこの事が理解出来るように、プラスになるような事だよという事にしていかないと誹謗中傷は除くとここに書いてありますけれど、このような正しい方向になるようにしていかないと、私は学校の中のことを言っていますけれど、学校の中が混乱したり不安に陥ったりしないような配慮を是非して頂きたいと思います。今日教育委員会でこのようなお話がありましたけれど、その前にこのような話が新聞に載っておりましたので、この辺のところはどのようになっているかなと思ったりしているのです。
参事 それにつきましては、たまたま新聞記者の方が私のところに取材に見えられまして、今年度こういう制度が出来て、今いよいよ検討しているところですという事を申し上げましたが、昨年度の段階で教育委員会に、私のようなポストが出来るという事は承知していらっしゃった上で、今回2、3日前ですか、取材にいらっしゃって、あの記事もちょっと印象的な書き方はしてあるのですけれども、読んでいくと、決して主旨的には誇大広告のような事ではないのかなと。あくまで内部通報の窓口ではあるわけですね。それは、これまで内部ではなかなか言えなかった者の告発というような機会で出て来るというような事は否定は出来ませんし、私も新聞記事の中では、記者の方がピーアールしたいのは業務改善に繋げていくのですよ。そこはちょっと強調したつもりでございますので、これから実際制度を固められましたら、各学校現場で十分ピーアールをしていきたいと思っております。またご協力を賜ればと思います。
委員長 多分、誠実に業務をやっておられると、それが自然にそういう見分けが出来てくる制度というような気がしますね。初めは両方とも混じってくる人もいますけど。多分、対応できちんとなってくるのではないでしょうか。
参事 今日も、ミッションの話がございましたけれど、要は教職員のみなさんが使命感に燃えて、活き活きと仕事が出来る職場づくりをしていく為の一つの方策だなという格好で位置付けて頂ければと。
委員長 とりあえず、何か他にありますか。では長くなりましたけれども。本日の定例教育委員会はこれで閉会にします。次回の定例教育委員会は5月16日です。
   
  

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