鳥取県東部の基幹病院として、
高度医療機器ならびに専門医5名による、
安全・安心かつ高度な医療を提供します。


画像診断

PET/CT
320列CTと Dual-energy CT、1.5T(テスラ)と3T(テスラ)のMRI装置、最新鋭のPET/CT装置および専門医3名による精度の高い画像診断

 画像診断をもっぱらに行う放射線科医を画像診断医と呼ぶようになり、その需要は近年急速に高まっています。Evidence-based Medicine(EBM)に裏付けされた安心で安全でそして最適な治療を行うためには、確かな診断が必要です。
 このような現状の中、当院の画像診断装置は、CTは320列のCT装置に加えて最新鋭のDual-energy CTが整備され、MRIは1.5T(テスラ)と3T(テスラ)のMRI装置が整備されており、さらに核医学検査装置はガンマカメラに加えて最新鋭のPET/CT装置が整備されています。これらの最新鋭の画像診断機器で撮像された画像は、3名の放射線診断専門医が中心となって良質な画像診断を行っており、最適な診断を行うための画像診断支援装置は計11台が整備され、より迅速な画像診断が可能となるよう努力しています。


IVR

IVR
血管撮影装置と64列CT装置とが一体となったIVRに特化したIVR-CT/Angioシステム(IVR-CT)および専門医2名による高度なIVR


 IVR(インターベンショナルラジオロジー:画像下治療)は、画像診断装置を用いて、画像誘導下に、低侵襲的に治療を行う手技のことを指します。従来は血管内治療あるいは低侵襲治療とも呼ばれていましたが、現在は画像下治療と呼ばれています。外科の領域でも侵襲の大きな手術をすることは減ってきており、IVRは治療効果に比較して治療に伴う侵襲が少ないという特徴があります。
 IVRの代表的な手技としては、古典的には肝細胞癌に対する肝動脈塞栓療法が挙げられますが、その他にも管腔臓器の狭窄閉塞を改善するステント挿入術や、がんによる体腔液貯留に対する経皮的ドレナージ術等があります。QOLが重視されるがん治療における応用範囲が広く、外科療法、放射線療法および化学療法と並ぶ4本目の柱となり得る治療です。
 一方、不慮の事故などの外傷あるいは予測不能な病態による出血によって人命を失うことは避けなければなりません。救急医療における止血手段として、IVRは欠かせない存在となっています。当科では、救急集中治療科との連携の下、血管破綻による出血症例に対する血管内治療も積極的に行っており、緊急のIVR件数は年間20件から50件と増加しています。特に腹部危機的出血の場合は、救急集中治療科による全身管理の下で対応しており、鳥取県東部では初となるステントグラフト留置術も行いました。
 当院では、血管撮影装置と64列CT装置とが一体となったIVRに特化したIVR-CT/Angioシステム(IVR-CT)が整備されており、2名のIVR学会専門医が高度な治療に当たらせていただきます。CTガイド下生検は、トップレベルの実績を有しています。


放射線治療

放射線治療
定位放射線治療あるいは強度変調放射線治療を始めとする専門医2名による高精度放射線治療


 放射線治療の特徴は、苦痛が少なく、臓器の機能や形態の温存ができ、低侵襲であることと、外来通院で治療が可能であり、仕事や日常生活を維持しながら治療できることがあげられます。
 さらに、技術の進歩の結果、がん細胞をピンポイントで狙える高精度放射線治療が可能となり、部位によっては手術に匹敵する局所制御が得られるようになって、根治性が向上しています。一方で、がんによる圧迫や浸潤に伴う種々の苦痛や症状を緩和することが可能であり、緩和医療としての役割も重要です。
 2018年12月の新病院の開設に併せ、当院には高精度放射線治療装置TrueBeamが整備されました。この装置によって、腫瘍に対して色々な方向から放射線を当てることができ、線量を病変に集中させて周囲の正常組織へは減らすことができる定位放射線治療あるいは強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)を行うことが可能となりました。
 2019年度からは肺がんに対する体幹部定位放射線治療を開始しておりますが、作年度より放射線治療専門医が2名体制となり、当院でもIMRTを行うことが可能となりました。
 IMRTは、空間的または時間的な放射線強度を変調させることによって標的への線量を担保しながら周囲のリスク臓器への線量を低減することが可能な放射線治療技術です。腫瘍のみに放射線を集中して照射し、周囲の正常な臓器への照射は避けることができる革新的な照射技術です。これにより、合併症を軽減しながら根治性を高める高精度な放射線治療ができるようになりました。前立腺がん、頭頚部がん、肺がんを始めとして多くのがんがその治療対象となり得ます。
 これまでは県内でIMRTを行うことができるのは鳥取大学医学部附属病院のみでしたが、鳥取県東部においても、県民の皆様により安全で適正ながん治療を提供することができるようになっており、2022年は45名の方にIMRTによる高精度治療を行わせていただきました。


診療内容

全ての領域の画像診断
心・脳血管以外の領域に対するIVR
全ての領域の悪性腫瘍、一部良性疾患に対する放射線治療


診療実績

診療実績2023 放射線治療診療実績2023 IVR&血管造影 診療実績2023 画像診断

メッセージ

 鳥取県東部医療圏において、トップクラスの医療機器の整備と専門医の配置を行っており、あらゆるニーズにお応え可能です。

放射線科医師他


中村 一彦

(部長(統括))1986年卒
専門分野 放射線治療、IVR
資格
  • 日本医学放射線学会 放射線治療専門医・研修指導者
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会 専門医・代議員
  • 日本がん治療認定医機構 認定医
  • 鳥取大学医学部 臨床教授
  • 日本DMAT隊員
  • 原子力災害医療派遣チーム隊員
  • 医療放射線安全管理責任者
所属学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会
  • 日本放射線腫瘍学会
  • 日本放射線事故災害医学会
  • 日本災害医学会
  • 日本緩和医療学会
  • 日本肺癌学会
  • 日本核医学会

松末 英司

(部長(神経放射線))1994年卒
専門分野 画像診断
資格
  • 日本医学放射線学会 放射線診断専門医・研修指導者
  • 日本核医学会 核医学専門医・PET核医学認定医
所属学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本核医学会

井上 千恵

(部長)2003年卒
専門分野 画像診断
資格
  • 日本医学放射線学会 放射線診断専門医・研修指導者
  • 日本核医学会 核医学専門医・PET核医学認定医
所属学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本核医学会

谷野 朋彦

(部長)2008年卒
専門分野 放射線治療
資格
  • 日本医学放射線学会 放射線治療専門医・研修指導者
所属学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本放射線腫瘍学会

松本 顕佑

(医長)2009年卒
専門分野 画像診断、IVR
資格
  • 日本医学放射線学会 放射線診断専門医・研修指導者
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会 専門医
所属学会
  • 日本医学放射線学会
  • 日本インターベンショナルラジオロジー学会
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