周産期母子医療センターとは?
「周産期」とは、妊娠中期から出産後数日までのことを言います。この時期は、合併症や分娩時の胎児仮死など、母体・胎児や新生児の生命に関わることが起こる可能性が高くなる時期でもあります。
周産期母子医療センターとは、周産期を含めた前後の期間の突発的な緊急事態に備えて産科・小児科双方からの一貫した総合的な医療を行う医療施設のことです。
主として母体胎児集中治療管理室(MFICU)と新生児特定集中治療室(NICU)を有しています。
周産期母子医療センターには総合周産期母子医療センターと地域周産期母子医療センターの2種類あります。
総合周産期母子医療センター
- MFICU6床以上、NICU9床以上あり、母体胎児集中治療管理室や新生児集中治療室を含む産科病棟および新生児病棟がある。
- 常時、母体および新生児搬送を受け入れている。
地域周産期母子医療センター
- 総合周産期母子医療センターに近い設備や医療体制を持っている。
- 総合周産期母子医療センターを補助する。
地域周産期母子医療センターとしての役割
2007年3月7日に鳥取県中部・東部、兵庫県北部を含む医療圏唯一の地域周産期母子医療センターに指定されました。ハイリスク妊娠や分娩、早産や先天異常などのハイリスク新生児へ産科・小児科だけでなく他科を含めた院内各部門の専門性を活かし治療やケアに当たっています。
2017年度の産科搬送は72件、その内緊急も含め分娩に至ったのは44件で搬送の61.1%を占めます。小児科の新生児搬送は60件で、搬送理由はさまざまですが出生当日に搬送されることが多いです。
新生児の救命率の改善や低出生体重児(出生体重2500g未満児)の増加により周産期医療の重要性は高まっています。総合周産期母子医療センターである鳥取大学附属病院だけでなく、地域の病院やクリニックとも連携を取り母体と胎児、新生児へ産科・小児科双方から一貫した総合的な体制で24時間 365日対応しています。
当院の体制
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新生児治療部門
NICU 12床
GCU 12床
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産科部門
MFICU 3床
ハイリスク分娩室 1室
24時間 365日対応しています。
<周産期カンファレンス>
産科・小児科医師、NICU・産科病棟スタッフなど他職種で ハイリスク妊婦の安全な分娩、ハイリスク新生児の経過など連携を取るために情報共有を行っています。