防災・危機管理情報


  

2025年7月25日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(7月)例会を開催しました New!

 7月12日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館(やまびこ館)で、令和7年度4回目の7月例会を開催しました。

 まず、前回質問があったことに関しての調査結果の説明がありました。 賠償工場(軍需工場などの設備を戦争被害国に移転して賠償とするもの)についての説明は多岐にわたりました。また、前月の解読に出てきた坑内支柱の図そのものが出てきた時には「あっ(こういうものだったのか)」と声が上がりました。

 軍政部活動報告書の解読では、「学校視察」「社会教育」「徴税」「情報伝達手段」などの項目を解読し、昭和24年3月分が終わりました。  

占領期7月例会写真1

 
 澤田調査委員からは、新制中学校の設立時に貯金運動や小学校の間借りなどさまざまな苦労があったこと、アメリカのライフ社が開発して日本全国を回ったピクチュラマという幻の巨大スライド映写機などについての説明がありました。

 鳥取市歴史博物館の横山学芸員からは、「納税一路」という看板が林立する鳥取市内の当時の新聞記事に掲載される写真が示されました。当時の醇風小学校の校長先生の回顧録が回覧され、小学校長会議に出席した「進駐軍の女将校」に対して、「膝下指導」(綴り方指導などで行われてきた伝統的な個別指導形式)の重要性を強く訴えたことが書かれていました。占領期の鳥取の有様が生々しく感じられる内容でした。

占領期7月例会写真2

 来月の鳥取の占領期を学ぶ会の例会はお休みです。

 かわりに、戦後80年を記念して、8月24日(日)午後2時から米子市立図書館多目的研修室で、「占領期の米子」と題する活動報告会を開催します。みなさんぜひお越しください。

公文書館 2025/07/25 in 県史編さん室,講座などのイベント

2025年7月23日

第2回鳥取県史編さん会議を開催しました。 New!

 第2回鳥取県史編さん会議を令和7年7月11日(金)に、公文書館会議室で開催しました。

 4名の委員全員に御出席いただき、6月20日(金)の第1回会議の内容を受けて、通史現代編の執筆項目などについて検討を深めました。

 今回の会議では、平成の市町村合併や新型コロナ感染症対策など、近年の重要なできごとに関する資料の保存と収集について、将来を見据えた議論も行われました。

 次回の編さん会議は9月の予定です。
 

第2回県史編さん会議写真1
会議の様子

公文書館 2025/07/23 in 会議など,県史編さん室

2025年7月7日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(6月)例会を開催しました。

  6月21日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館で、令和7年度3回目の6月例会を開催しました。
 最初に、新しく着任した長本次郎館長からあいさつがありました。

占領期6月例会写真1
(写真1)鳥取市歴史博物館の長本次郎新館長の就任挨拶


 続いて、会員のみなさんから執筆した書籍や論文の紹介がありました。占領期の調査研究以外にも、みなさんさまざまなテーマで研究を続けておられて、頭が下がります。

 軍政部活動報告書の解読では、昭和24年3月分の後半に進み、「鉱業」「作物供出」「漁業」「輸出入」などの項目を解読しました。

 澤田調査委員からは、この月からは貿易に関する新聞記事が急に増えることと、オオサンショウウオやヘチマなどが貿易品の候補にあげられていること、鉄道の冷蔵車の歴史などが説明されました。会員からは、蒸気機関車の黒い車列に1輌だけ白い冷蔵車が混じっていたのを実際に見たという興味深い思い出話がありました。


占領期6月例会写真2
(写真2)澤田調査委員の説明の様子


 鳥取市歴史博物館の横山学芸員からは、短期間だけ採掘が行われた浦富炭鉱を探索にいった時の様子が画像で紹介されました。このように、英文の解読だけでなく、報告書に登場する現地を調べに行ったり、当時を知る人から話を聞いたりするのも、占領期の鳥取を学ぶ会の重要な活動内容です。

占領期6月例会写真3
(写真3)解読の様子

占領期6月例会写真4
(写真4)新聞解説の様子

公文書館 2025/07/07 in 県史活用担当,講座などのイベント

2025年6月27日

わくわく北中-公文書館の職場体験-

 令和7年6月25日(水)から27日(金)まで鳥取市立北中学校の2年生が職場体験学習に取り組みました。

 以下、北中の福田・村岡が報告します。

 1日目は、公文書の簡単な手入れをしました。錆びたホッチキスの針を取ったりするのが大変でした。

公文書の手入れをする様子

(写真1)公文書の手入れをする様子

 

 2日目は、明治期の史料の修復をしました。難しい作業だったけど、完成できて良かったです。

 

史料を修復する様子

(写真2)史料を修復する様子

 

 3日目は、自分の生まれた年の年表を作りました。自分の生まれた年の出来事を知って面白かったです。

年表を作る様子
(写真3)年表を作る様子

 

 緊張したけれど3日間作業を進められて良かったです。どの仕事も楽しくできて、特に公文書の手入れと明治期の史料の修復が楽しかったです。

 

公文書館 2025/06/27 in 県史編さん室,公文書担当

2025年6月27日

第1回鳥取県史編さん会議を開催しました。

 4月に県史編さん室が立ち上がってから初めてとなる第1回鳥取県史編さん会議を、令和7年6月20日(金)に、公文書館会議室で開催しました。

 委員のみなさん4名全員に御出席いただき、通史現代編の刊行に向けて、編さん体制や執筆項目などさまざまな内容を話し合い、白熱した議論は3時間に及びました。

 これから何年もかかる大変困難な業務ですが、何とか動き始めることができました。編さん室スタッフ一同も一緒に頑張りますので、温かくお見守りください。

岸本会長
(写真1)岸本会長

多田副会長
(写真2)多田副会長

佐々木委員
(写真3)佐々木委員

西村委員
(写真4)西村委員

編さん会議の様子の写真
(写真5)編さん会議の様子

公文書館 2025/06/27 in 会議など,県史編さん室

2025年6月27日

令和7年度新鳥取県史を学ぶ講座「『鳥取県写真史』を執筆して」を開催しました

 新鳥取県史を学ぶ講座「『鳥取県写真史』を執筆して」を、令和7年6月15日(日)にとりぎん文化会館で開催しました。講師は『鳥取県写真史』(鳥取県史ブックレット25)の著者、竹氏倫子(たけうじともこ)さんです。

 会場周辺が多くのイベントで混雑する中、58名の参加者が熱心に講演に聴き入りました。 植田正治や塩谷定好などの鳥取県が生んだ著名な写真家の技や鑑賞ポイントにとどまらず、鳥取の写真界に大きな貢献をした金居商店の新発見資料から、県内小中学生の作品づくりにまで話題が及び、鳥取県の写真の歴史の広さと深さを感じさせるお話しでした。

 講演終盤にはすべての質問に丁寧にお答えいただいただけでなく、遅くまで会場に残って多くの方と会話を交わされ、聴講者のみなさんも大満足の講演会でした。竹氏様、ありがとうございました。

写真史講座写真1
(写真1)公文書館長の挨拶とブックレット第25巻の紹介の様子

写真史講座写真3
(写真2)わかりやすい解説が好評でした

写真史講座写真4
(写真3)ブックレット見本を並べて紹介しました。
講演終了後には、ブックレットを多数お買い上げいただきました。

公文書館 2025/06/27 in 県史編さん室,講座などのイベント

2025年6月13日

鳥取県立図書館と合同で水防訓練を実施しました。

 令和7年6月12日(木)、本格的な梅雨シーズンを前に、鳥取県立公文書館では、大水による浸水被害に備えるため、鳥取県立図書館と合同で、館内に水が浸入するのを防ぐ止水板の取扱の説明と実践訓練を実施しました。

 実際に止水板を普段収納している場所から両館の出入口まで運び、設置するための手順を確認しました。

 設置するには大人数での対応が必要で、最初はなかなか思うようにできない場合もありましたが、いざという時に貴重な歴史資料等を守るための有意義な訓練になったと思います。

水害訓練写真1
(写真1)皆で止水版を取り出します

水害訓練写真2
(写真2)説明を聞きます

水害訓練写真3
(写真3)実際に取り付けてみます

水害訓練写真4
(写真4)取付完了の様子

水害訓練写真5
(写真5)取付後の様子(公文書館職員通用口)

公文書館 2025/06/13 in 県史編さん室,公文書担当

2025年5月29日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(5月)例会を開催しました。

 5月17日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館で、令和7年度2回目の例会を開催しました。

 最初に、この会の立ち上げにご尽力され鳥取地域史研究会の会長でもあった小山先生の思い出を語る鳥取地域史研究会の例会「小山富見男先生の歴史教育と歴史研究」が6月14日(土)に県立博物館で開催されると報告がありました。

 当館からは、鳥取県の写真史に係る初の書籍となる『鳥取県写真史』の鳥取県史ブックレットを刊行し、その内容を解説する新鳥取県史を学ぶ講座を6月15日(日)に開催することを紹介しました。

占領期写真2
(写真1)新鳥取県史を学ぶ講座の案内

 次に、澤田調査委員から、前回の宿題となっていた件について、フッ素が多かった大郷村の水源は簡易水道となったことや保導員の職務内容、鳥取刑務所のauditorium-chapelは複数の宗教・宗派が用いる教誨堂であった可能性が高いといった調査結果の報告がありました。

 鳥取市歴史博物館の横山学芸員からは、これまでの軍政報告書でとりあげられた鳥取市水道局の水源地を現地調査した結果について、現地の写真を交えながら報告がありました。

占領期写真4
(写真2)報告の様子


 軍政部活動報告書の解読は、昭和24年3月分の「共同募金や公益質屋等の福祉関連事項」「賃金と労働環境」「労使関係」「農業団体の再編成」「農地改革」などの項目を解読しました。

 解読内容に関連し、会員から、米子市は市史によると昭和47年まで公益質屋を設置していたということや(戦後に)アメリカ軍が弓ヶ浜半島の航空写真に穴が点々と空いているのを見て、自軍が行った機銃掃射の跡と見間違い、攻撃していない地域なのにどうして穴が空いているのかと不思議がったなどの話がありました。

占領期の鳥取を学ぶ会の写真1
(写真3)解読の様子


 また、戦前は地久節(皇后誕生日)が母の日と位置付けられていたという話や、農地改革と財産税がほぼ同時に始まり、農地を財産税として物納するケースが多かったため、国の買収額が安かったという話や、農地の小規模化により機械化が進みにくくなったと聞いたというような話もありました。

占領期の鳥取を学ぶ会の写真3
(写真4)活発な議論が交わされました

公文書館 2025/05/29 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

2025年5月1日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度最初の例会を開催しました。

 4月19日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館で、令和7年度最初となる4月例会を開催しました。

占領期の鳥取を学ぶ会例会の様子
(写真1)占領期の鳥取を学ぶ会例会の様子


  最初に、この会を立ち上げるに当たり中心的な役割をはたされ、3月に亡くなられた小山富見男さんのご活躍を偲び、思い出が語られました。

  軍政部活動報告書の解読では、昭和24年3月分の中程に進み、「獣医学関連」「歯科関連」「生活援護」「児童福祉」などの項目を解読しました。

例会の様子
(写真2)解読の様子


  澤田調査委員からは、当時の鳥取市の母子寮の場所に今は母子生活支援施設があること、現在鳥取市の上水道の水源になっているのはこの時掘られた叶地区の浅井戸であることなどが説明されました。会員からは当時の自身の母子手帳に「栄養不良のため母乳出ず」と書かれているなど、戦後の厳しい生活の思い出話がありました。

例会の様子
(写真3)解説に耳を傾ける参加者

 会員で神戸大学の長志珠絵教授からは、このような会は全国的に無く、英語を訳すだけでなく、土地勘のある人が集まって新聞や資料を調べ、当時を知る人からも話を聞いていることが素晴らしいとの発言がありました。長先生はこの会を参考にして大学で兵庫県の軍政活動報告書を解読するゼミを始められたとのことで、今後が期待されます。

 会の終了後には、新聞記者が持参した御先祖の戦時の文書や写真を、参加者で見学する即席の検討会が開かれました。戦地で交換したものか、山陰各地の兵士の個人写真が多数含まれる興味深い資料でした。

資料を見る様子

占領期の鳥取を学ぶ会の様子
(写真4・5)会の終了後に資料を見る様子

公文書館 2025/05/01 in 県史編さん室,講座などのイベント,調査

2025年4月21日

鳥取市歴史博物館 教育普及事業イベントに参加しました。

 令和7年4月17日(木)に開催された鳥取市歴史博物館の教育普及事業「見てみよう!歴史の現場 鳥取大火編」に参加しました。

 鳥取大火で焼失を免れた富士銀行鳥取支店(のちの島根銀行鳥取支店)の屋上から撮られた写真が当館にもあります(写真1)。


 今回のイベントでは、鳥取大火後の復興事業を経た現在の街並みを旧島根銀行鳥取支店から撮影してみました(写真2)。

 北東側の建物への延焼を防いだとされる当時の富士銀行鳥取支店。鳥取市歴史博物館のイベントに参加させていただいたことで私たちも鳥取大火への理解が深まりました(鳥取市歴史博物館のイベントは終了しています)。

 公文書館での鳥取大火展示「初公開の大火写真帳『立ち上る鳥取市』」は、4月28日(月)までの開催です。ぜひご来館ください。


鳥取大火写真
(写真1)鳥取大火(ジェームス・ロビネット撮影)(昭和27年4月19日以降)
鳥取県立公文書館所蔵 とっとりデジタルコレクションより

現在の若桜街道
(写真2)現在の若桜街道

やまびこ館イベント集合写真
(写真3)参加者の皆さんと記念撮影

公文書館 2025/04/21 in 県史編さん室,講座などのイベント,展示

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