第1回鳥取県埋蔵文化財センター調査研究成果発表会を開催します。

調査研究成果発表会の聴きどころ(その2)

 調査研究成果発表会の聴きどころ、二日目の21日(日)は、考古学・文献による、東伯耆の中世についての調査研究成果とミニシンポジウムです。ミニシンポジウムについては改めて御案内しますので、少しお待ちください。

 

 10:3011:10発表(4) 東伯耆の中世城館(大川泰広)

 天正8・9(15801581)年頃の東伯耆は、織田方に転じ秀吉軍が支援する南条軍に対して、山陰方面を担う吉川軍と国衆の山田出雲守らが毛利方として正面からぶつかり、大変な緊張状態にありました。このため多くの城が造られ、縄張にも技巧的な城がみられます。東伯耆の城館に備えられた特徴的な防御施設である「『畝状竪堀(うねじょうたてぼり)』のある城」、地勢的に要地にあり規模や構造の面で優れていながら「文献に出ない『謎の城』」の二つの視点を通して、東伯耆の山城における合戦の様相を考えます。

 11:2012:00発表(5) 倉吉市山ノ下遺跡の発掘調査(森本倫弘)

 倉吉市山ノ下遺跡の発掘調査では、平安時代終わり頃から鎌倉時代(約900800年前)にかけての県内に例がない大型掘立柱建物が確認され、優品を含む貿易陶磁も出土したことから、この地に有力者が存在したことが明らかとなりました。山ノ下遺跡の集落の変遷や大型建物の構造について解説するほか、当時の東伯耆の様相を踏まえ、大型建物を造営した有力者に、調査担当者の視点から迫ります。

 

 二日目はお城好き、中世好きにはたまらない(?)一日になりそうです。

蛇山城(湯梨浜町)の畝城竪堀

山ノ下遺跡の調査の様子


調査研究成果発表会の聴きどころ(その1)

 いよいよ来週末に迫った、当埋蔵文化財センターの調査研究成果発表会。講演とミニシンポジウムを除いた発表内容について、今回の聴きどころを2回に分けて御案内します。

 一日目の20日(土)は、最新の調査研究成果を知るチャンスです。

 

13:10~13:50発表(1) 令和2年度古代山陰道の発掘調査(坂本嘉和)

 今年度の古代山陰道の発掘調査では、斜度30度を超える急斜面で国内初となる、「つづら折り」の大規模な道路遺構を発見しました。古代山陰道は険しい丘陵地帯をどのように乗り越えたのか、発掘調査で明らかとなってきた多様な土木技術を紹介しながら、そのルートや構造に迫ります。

14:00~14:40発表(2) 発掘調査現場における写真計測(田中正利)

 当センターでは、昨年度から発掘調査現場において写真での三次元計測を実施しており、今年度は狗尸那城と古代山陰道の発掘調査現場の計測を行いました。その結果、写真計測が発掘調査の記録作成の効率化や調査研究、活用において有効であることを確認しました。写真計測の方法や実施例について紹介します。

14:50~15:30発表(3) 遺跡・文化財で学ぶ「ふるさと教育」(中山寧人)

 当センターでは、今年度、鳥取県東中部の小学校で遺跡や埋蔵文化財を活用した授業を行いました。こうした埋蔵文化財を活用した「ふるさとキャリア教育」を通し、児童達が地元の歴史をより深く学んでいく様子を紹介します。

 

 定員まで、まだ余裕がありますが、お申込みはお早めに。

つづら折りの古代山陰道

写真計測による三次元画像

学校での「ふるさとキャリア教育」の実践


調査研究成果発表会の内容が決まりました!

 先日、第2回鳥取県埋蔵文化財センター調査研究成果発表会の開催について御案内しましたが、日程・タイトルが固まりましたのでお知らせします。

 一日目は、昨年度大きな話題となった古代山陰道をはじめとする最新の調査研究成果、二日目は考古学・文献による東伯耆の中世についての調査研究成果とミニシンポジウムです。

 

令和3年2月20日(土)

13:10~13:50発表(1) 令和2年度古代山陰道の発掘調査(坂本嘉和)

14:00~14:40発表(2) 発掘調査現場における写真計測(田中正利)

14:50~15:30発表(3) 遺跡・文化財で学ぶ「ふるさと教育」(中山寧人)

○2月21日(日)

10:30~11:10発表(4) 東伯耆の中世城館(大川泰広)

11:20~12:00発表(5) 倉吉市山ノ下遺跡の発掘調査(森本倫弘)

13:00~16:00〔シンポジウム〕

講演(1) 小鴨氏・南条氏の再考(眞田廣幸氏) 

講演(2) 山田出雲守再考(高橋正弘氏)

ミニシンポジウム  ほか

 

 本発表会は、事前申込み制としておりますので、前日までに当センターまでお申込みください。一日のみや興味のあるテーマのみの参加も可能です。

 なお、新型コロナウイルス感染症拡大により参加できない方のために、オンラインによる配信も検討しています。これについては決まり次第改めてお知らせします。

<詳細チラシ> (pdf:505KB)

 

 

 


第2回 鳥取県埋蔵文化財センター調査研究成果発表会の御案内

 鳥取県埋蔵文化財センターでは各専門職員がテーマを決め、県内外の遺跡や遺構、遺物等の調査研究を日々重ねています。昨年度から、その成果を県民の皆様に知っていただくための「調査研究成果発表会」を始めました。第2回調査研究成果発表会では、今年度行った当センター職員の調査研究成果に加え、今年度調査を行った東伯耆の中世城館調査の成果と検討課題について、調査指導いただいた先生をお招きしての講演やミニシンポジウムも行う予定です。
 最新の調査研究成果や鳥取県の考古学情報を手に入れるまたとない機会ですので、ぜひ御参加ください。

日 時 令和3年2月20日(土)午後 1時から午後3時40分まで、
        2月21日(日)午前10時30分から午後4時まで
会 場 国府町コミュニティセンター(鳥取市国府町庁380)
定 員 150名
聴講料 無料
申込み 必要

   (申込み制、前日までに申込み。興味のあるテーマのみの参加も可能です。)
※当日定員に余裕があれば参加可能ですが、できるだけ事前にお申込みください。
※日程・内容は変更することがあります。最新情報はホームページに掲載します。

<チラシはこちら→pdf:392KB>

成果発表会チラシ

 

第1回鳥取県埋蔵文化財センター調査研究成果発表会を開催します。

 当センターでは、埋蔵文化財の価値付けや保護・活用をより促進するために、各職員がテーマを決めて、日々研究を進めています。

 今年度から、その成果の一部を皆様にお伝えする会を開催します。内容はコンピューターを使った最新の実測方法(写真1)や、古代の土器・陶磁器の流通について(写真2)、現在行っている古代山陰道の発掘調査の速報(写真3)など、多岐にわたります。

 申し込みが必要ですので、お早めに。

 

 調査研究発表会のチラシのリンクはこちらです。
 https://www.pref.tottori.lg.jp/…/117…/chirashi_hapyoukai.pdf

 

(写真1)

(写真2)

(写真3)

 

イベント等の申込

令和6年度鳥取まいぶん講座申込(4月18日(木)~募集開始)


刊行物の御購入


センター紹介

 久松山地域は戦国時代以降鳥取城が築かれ、鳥取藩32万石の中心地でした。現在でもこの地域は県庁があり、行政の中心地となっています。

 しかし、戦国時代から遡ること約800年前の奈良時代、県庁から4キロほど離れたこの国府町に国史跡因幡国庁(現在の県庁にあたるもの)がありました。今ではひっそりとした田園地帯ですが、因幡三山(甑山(こしきやま)、今木山(いまきやま)、面影山(おもかげやま))に囲まれ、当時の面影を残す万葉の歴史と古代の出土品にあふれた万葉の里となっています。
 この歴史豊かな万葉の里の一角に埋蔵文化財センターはあります。


埋蔵文化財センターについて


目的から探す


関係先へのリンク

  

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000