第24巻 『鳥取県の鉄道敷設運動―山陰線の開通―』

 明治20年代、鉄道敷設の遅れによる太平洋側との格差是正のため、鳥取の人々は藩閥政府に対して鉄道敷設を求める運動を始めました。

 本書では、路線選定をめぐる県内各地域の対立や軍部との関わり、県選出の衆議院議員・貴族院議員の国会での発言などを紹介し、運動の始まりから明治45年の山陰線「京都―今市(現出雲市)」間の開通によって鳥取県が全国と結ばれるまでの経緯を解説します。

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刊行 令和5年3月
頒布価格 500円
体裁 A5版 131ページ
著者 石田 敏紀
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鳥取県立博物館(鳥取市東町2丁目124)、鳥取市歴史博物館(鳥取市上町88)、株式会社今井書店6店舗(吉成店・湖山店・倉吉今井書店・パープルタウン店・本の学校今井ブックセンター・錦町店)


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目次

はじめに

第1章 鳥取県の鉄道敷設運動のはじまり〈1888(明治21)年~1890年〉

(1)運動のはじまり
(2)6つの私鉄敷設計画
(3)岡山県と結ぶ路線の実測調査
(4)鳥取県の鉄道敷設運動の特徴

第2章 鉄道敷設法の制定〈1890(明治23)年~1892年〉

(1)第一議会:倉吉町の請願運動
(2)第二議会:帝国実業協会による4つの山陰線
(3)第三議会:鉄道敷設法の成立

第3章 陰陽連絡線「姫路­­‐鳥取­­‐境」間の着工〈1892(明治25)年~1900年〉

(1)陰陽連絡線に対する鳥取県内各地の動き
(2)第四議会:山陰線・陰陽連絡線の敷設請願
(3)第六議会:陰陽連絡線「姫路-鳥取-境」間の建設決定

コラム(1)中国鉄道の設立

(4)第八議会:山陰線「舞鶴-豊岡-鳥取-松江-浜田-山口」間の敷設請願
(5)第九議会:鉄道同志会による「舞鶴-鳥取」間・「米子-松江」間の敷設要求
(6)第一〇議会:陰陽連絡線「姫路-鳥取-境」間の官設中止を阻止
(7)第一三議会:鉄道同志会による「豊岡-鳥取」間・「米子-松江-浜田」間の敷設要求
(8)第一四議会:陰陽連絡線「姫路-鳥取-境」間の着工

コラム(2)鳥取県内の鉄道忌避伝説

第4章 陰陽連絡線「和田山­‐鳥取­‐境」間への路線変更〈1900(明治33)年~1905年〉

(1)第一五議会:建設費の不足
(2)第一六議会:建設の加速
(3)第一七議会:軍による路線変更要求
(4)第一八議会:「和田山-鳥取-境」間への路線変更
(5)日露戦争と建設工事の中断

第5章 山陰線「京都‐今市」間の開通〈1905(明治38)年~1912年〉

(1)第二二議会:山陰線「福知山-境-今市」間への経路変更と鉄道国有法
(2)建設工事の再開
(3)第二三議会:竣功年限の繰上げ
(4)山陰線「京都-今市」間の開通
(5)開通後の期待と課題

コラム(3)皇太子・嘉仁親王の行啓と鳥取仮停車場の設置

コラム(4)後藤新平の来県

コラム(5)鉄道開通と修学旅行

〈特別寄稿〉山陰鉄道と唱歌 小山富見男

おわりに

鳥取県の鉄道敷設運動関係地図

鳥取県の鉄道関係年表

参考書籍・論文/あとがき


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