展示・イベント等

真夏の湖山池で火起こし体験

 令和3年7月24日(土)に火起こし体験等の出前講座を行い、鳥取市湖山町南団地子ども会の10名が参加されました。
 今回講座を行った湖山池にある青島は、縄文時代から古墳時代の遺物が出土しています。講座ではまず湖山池が時代によって形を変えていることや、縄文時代から古墳時代までの湖山池周辺の人々の暮らしぶりについて話をした後に、「舞錐(まいぎり)」を使った火起こし体験をしました。
 最初は舞錐を上手に回すことができなかった子どもたちも、だんだんと慣れてきて一所懸命に火起こしに挑戦して、大人に手助けしてもらいながら火を起こすことができました。なかには火種ができながら火をつけることができずに残念がっていた子どもたちもいましたが、みんな地域の歴史を楽しく学ぶことができました。

photo08021 火起こしの方法を学ぶ皆さん

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みんなで協力して火起こしに挑戦


「古代まつりin埋蔵文化財センター Mini Edition」日程変更のお知らせ

 先日(令和3年7月27日)御案内したばかりの「古代まつりin埋蔵文化財センター Mini Edition」ですが、鳥取県東部への「新型コロナ厳重警戒宣言」および「鳥取県版新型コロナ警報」が発出されたことから、下記のとおり日程を変更し、一部を中止させていただくことになりました。
 令和8月7日(土)、9(月・休)、10日(火)は、3日とも全て中止します。この間に実施予定だった「発掘を体験しよう!」は、8月20日(金)~22日(日)の実施に変更します。その他の体験内容や定員、時間等には変更はありません。
 楽しみにされていた皆様には大変申し訳ありませんが、新型コロナウイルス感染症感染拡大を防ぐために、御了解いただければ幸いです。

日程変更後のチラシはこちらをクリックしてください→(pdf:1300KB)

[令和3年7月掲載]


「古代まつりin埋蔵文化財センター Mini Edition」を開催します!

 毎年夏恒例の大人気イベント、鳥取県埋蔵文化財センター「古代まつり」は、様々な古代体験メニューを用意し、多くの参加者の皆さんに、気軽に古代を体験していただくとともに、考古学や埋蔵文化財にも親しんでいただいていました。
 しかしながら、昨年からの新型コロナウイルス感染症拡大のため、昨年度は期間と形を大きく変えて「週替わり!まいぶん古代体験の夏」として、週替わりで古代体験を用意し、完全申込制として開催しました。
 今年は、例年どおりの1日開催として準備を進めたものの、県内での新型コロナウイルス感染症拡大を受けて検討した結果、昨年度同様、分散しての開催とすることとしました。
 令和3年8月7日(土)~10日(火)(8日(日)は除く)と、8月20日(金)~22日(日)の2回に分け、1日に体験を日替わりで1個~2個、午前午後1回ずつ実施します。1回の定員は8名で、完全申込み制とします。
 例年大人気の「発掘体験」のほか、「山城ジオラマ」や「分銅形土製品」の製作など、新たな体験も御用意しています。気軽に楽しむことは難しいのですが、その分、じっくりと取り組んでいただけると思います。申込み締切りは希望日の2日前までです。どうぞ御参加ください。

[令和3年7月掲載]

※開催変更となっています。最新情報をご確認ください。


企画展「いにしえの器 Part2」の展示品の紹介(その1)

 令和3年7月16日から当センターで開催している企画展「いにしえの器 Part2」で展示している遺物を紹介します。
 今回は、鳥取市青谷町の青谷横木(あおやよこぎ)遺跡から出土した、奈良~平安時代(約1300~900年前)の漆器椀(しっきわん)を取り上げます(写真1)。昨年度に保存処理が完了したばかりで、今回が初のお披露目です。この漆器椀を裏返すと、中心あたりにいくつかの小さなくぼみが見えますが、これはろくろの爪あとと思われます(写真2)。

 ろくろとは木材を回転させ、刃物を当てながら削って加工するための道具です。陶芸用のろくろを横倒しにしたものを想像してください。木材を割って大まかな椀の形を作りだしたら、ろくろの軸の先に付けられた鉄の爪に差し込み、1人が軸に巻いた綱を手で引いて回転させている間に、もう1人が刃物で削って椀の形に加工します。

 ろくろから椀を取り外したあと、通常は削って爪あとを消しますが、この漆器椀はどういった理由かはわかりませんが、爪あとが残されたようです。展示ではガラス台の下に鏡を入れて、裏側が観察できるようにしています。ぜひ実物をご覧ください。

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写真1 漆器椀

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写真2 裏側


出前講演「火起こしワークショップ」を行いました!

 令和3年7月18日(日)に鳥取市国府町あおば地区公民館の依頼により、出前講演「火起こしワークショップ」に参りました。
 公民館行事「デイキャンプ」のプログラムのひとつとして活用いただきました。12家族、約30名の皆さんが古代の火起こしにチャレンジされ、真夏の暑い中ではありましたが、半数を超えるご家族が火起こしに成功されていました。起こした火は、火起こしワークショップの次のプログラムの「バーベキュー」の火に利用されていました。
 「火を起こすのがこんなに大変とは。」、「暑かったけど楽しかった。」などの感想をお聞きすることができました。

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火起こしの説明の様子

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家族で協力して火起こし

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真夏の日差しを避けての火起こし


企画展「いにしえの器Part 2」

 令和3年7月16日(金)から当センター展示室で、漆器(しっき)をテーマにした企画展「いにしえの器Part 2」を開催しています。
 英語でjapanとも呼ばれる漆器は、まさに日本を代表する伝統工芸品です。その歴史は古く、今から約1万2000年前の縄文時代草創期までさかのぼるともいわれています。
 漆器が出土することはまれですが、鳥取市気高町所在の下坂本清合(しもさかもとせいごう)遺跡など、まとまった量の漆器が発掘調査で出土した遺跡もみられます。
 この企画展では当センターが収蔵する弥生時代前期から江戸時代までの50点以上の漆器を集めました。複数の遺跡から出土した異なる時代の漆器を一度にご覧いただける、またとない機会ですのでお見逃しなく!会期は令和3年8月27日(金)までです。

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企画展全景

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江戸時代の漆器


「とっとり考古学フォーラム2021 古代の女性史」を開催しました

 令和3年7月10日(土)に「とっとり考古学フォーラム2021 古代の女性史」を開催しました。新型コロナウイルスと大雨のダブルパンチで、一時は開催が危ぶまれましたが、何とか無事に開催することができました。申し込み予約は、開催の20日前には既に定員に達し、多くのキャンセル待ちの方がいらっしゃったほどですが、当日も大雨の影響が残り、参加者は85名でした。
 実際の講演では、一部リモートによる音声の不具合もありましたが、各講師の方々の、分かりやすく丁寧な解説のおかげで、参加者の方々からは、「非常におもしろかった」「これまでの古代官僚のイメージが180度変わった」「現代との関わりで考えていきたい」など大好評の声をいただきました。
 男女のあり方は常に歴史の中で変化していること、またそうした事を語ることができる素晴らしい資料が鳥取県にはあることを、参加者の皆様に知ってもらえれば、フォーラムの目的を達成することができたと思います。
 今後、記録としてフォーラムの内容をまとめることを検討していきます。その際には当センターHPなどでお知らせしますので、お楽しみに!

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講演の様子

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討議の様子

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遺物・パネル展示の様子


企画展「いにしえの器 Part1」の展示品の紹介(その2)

 令和3年6月4日から当センターで開催している企画展「いにしえの器 Part1」で展示している遺物を紹介します。
 今回紹介する展示品は、脚付盤(きゃくつきばん)です。楕円形の器に4本の脚があるものです。鳥取市鹿野町の乙亥正屋敷廻(おつがせやしきまわり)遺跡で出土したものです。今回の企画展では、器の裏側を見ていただくために、裏返して展示しています。良くご覧いただくと2か所に円形の非常に短い脚があります。工具を使って根本付近で分割されたためにこのような長さになったものと考えられます。また、底の中央部分には直径数ミリメートルの孔も開けられていて、本来の器の姿や機能が失われていることがわかります。貴重な品を廃棄する際の作法があったのかもしれません。

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(表側)

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(裏側)

[令和3年7月掲載]


速報展示「古代の女性史」について

 令和3年7月10日(土)に、とりぎん文化会館で開催した考古学フォーラム「古代の女性史」に関連する展示を当センターで行っています。男女の姿を表した人形(ひとがた)は、平安時代の地方における祓(はらえ)儀式の場に男性官人だけでなく、女性官人もいた可能性を示しています。また、「刀自女」(とじめ)という女性有力者の尊称が書かれた木簡(もっかん)や、発起人の1人として女性の名前が書かれている、経典を書写して繁栄を祈った事を記録した勧請板(かんじょういた)は、9世紀~10世紀頃の鳥取に、独立した女性の有力者が存在したことを示してします。当センターにお立ち寄りの際は是非ご覧下さい。

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展示状況1

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展示状況2


企画展「いにしえの器 Part1」の展示品の紹介(その1)

 令和3年6月4日から当センターで開催している企画展「いにしえの器 Part1」で展示している遺物を紹介します。
 今回は、鳥取県東部に分布が集中する器の花弁高杯(かべんたかつき)を取り上げます。鳥取市青谷町にある青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡が発祥の地と考えられている器で、外面に花びらのような文様が施されており、弥生時代後期(2世紀)に石川県から福岡県にかけての日本海沿岸地域に広く分布することが知られています。今回は、令和2年度に保存処理が終了した松原田中(まつばらたなか)遺跡(鳥取市)出土の花弁高杯を展示しています。これまで、水漬けで保存しており、展示・公開することが難しかった資料でしたが、保存処理を行い、2つに割れていた資料も接合し、展示しています。保存処理後初めての公開ですので、ぜひご覧ください。
 また、乙亥正屋敷廻(おつがせやしきまわり)遺跡(鳥取市)出土の花弁高杯も併せて展示しています。花弁高杯は、ほとんどの遺跡で1点ずつしか出土しないことが知られていましたが、乙亥正屋敷廻遺跡からは、6点の花弁高杯が出土しており、青谷上寺地遺跡に次ぐ多さです。同じように見える花弁高杯ですが、乙亥正屋敷廻遺跡出土の花弁高杯はどれもやや小さいことが特徴です。一緒に展示している松原田中遺跡のものや、ロビーに展示している青谷上寺地遺跡出土品の復元品とも見比べていただければと思います。

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松原田中遺跡出土花弁高杯(底面)

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乙亥正屋敷廻遺跡出土花弁高杯(底面)

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花弁高杯の出土状況(乙亥正屋敷廻遺跡)

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センター紹介

 久松山地域は戦国時代以降鳥取城が築かれ、鳥取藩32万石の中心地でした。現在でもこの地域は県庁があり、行政の中心地となっています。

 しかし、戦国時代から遡ること約800年前の奈良時代、県庁から4キロほど離れたこの国府町に国史跡因幡国庁(現在の県庁にあたるもの)がありました。今ではひっそりとした田園地帯ですが、因幡三山(甑山(こしきやま)、今木山(いまきやま)、面影山(おもかげやま))に囲まれ、当時の面影を残す万葉の歴史と古代の出土品にあふれた万葉の里となっています。
 この歴史豊かな万葉の里の一角に埋蔵文化財センターはあります。


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