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「センター春の風物詩」

 昨年5月にフェイスブックで「一番過酷な作業」(写真(1))と紹介したPEG(ポリエチレングリコール)による保存処理をした木製品の取り上げですが、当初予定より遅れたものの、つい先日その作業を青谷上寺地遺跡整備室と合同で行いました(写真(2)・(3))。

 では、なぜPEG含浸の木製品の取り上げは過酷なのでしょうか???

 その過酷な理由その1です。PEG溶液は60と熱く、水槽の周辺は蒸気で蒸し暑い上、水濡れと汚れ防止のために合羽と手袋を着用して作業を行うため、衣服の下は汗だくです。例年、熱中症にならないように注意を払いながら作業を行っていますが、今年は新型コロナウイルスに感染しないようマスクも着用していたため、暑さと息苦しさでさらに過酷な状況となりました。

 過酷な理由その2PEGに含浸した木製品は水浸け時のものと比較すると、水より重いPEGが木製品の中に浸透することによってさらに重くなります。しかも取り上げてすぐの木製品の表面にはPEG溶液が付着しているため、ぬるぬるです。水槽の中からぬるぬるした重い木製品を取り上げるのは、非常に疲れます。もちろん、手を滑らせて木製品が破損しないよう慎重な作業が求められます。

PEGに含浸した木製品の取り上げ作業は、緊張感を保ちながらも、暑さと重さに耐える、精神的にも肉体的にも過酷な業務なのです。

 さて、そんな困難をものともせず取り上げた木製品は、高住井手添遺跡(たかずみいでぞえいせき)と青谷上寺地遺跡(あおやかみじちいせき)から出土した木製品です。長さが4mを超えるような建築材や杭、矢板といった大型品もあれば、斎串(いぐし)や馬形といった木製祭祀具のような小型品まで多種多様あり、しかも大量でした(写真(4)・(5))。これらの保存処理が終了した木製品については今後も調査研究を進め、また新たな成果がみつかったおりには、ホームページ等でお知らせする予定にしています。

 取り上げが無事に終りほっとしたのも束の間、その後新たに保存処理をする木製品を多量に浸け込みました(写真(6))。また来年の春には、過酷な作業が待っています。

写真(1) 昨年度の作業風景です。

(2019年5月1日フェイスブック記事)

 写真(2) 木製品を取り上げている様子です。

写真(3) 木製品の表面についた余分なPEGを60℃の熱湯で洗います。

 写真(4) 建築部材など大型品を乾燥さ せています。

写真(5) 小型の木製品を乾燥させています。 

写真(6) 保存処理を行う木製品を浸け込みました。

  今年1年かけて、PEGを含浸していきます

  

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