6月19日(水)に鳥取市岩倉地区にある「卯垣爵山城」(ぼうがきしゃくやまじょう)を踏査しました。この卯垣爵山城は、江戸時代の古文書『因幡志』『因幡民談』などに登場する戦国時代の山城で、国府町甑山城の山中鹿介と鳥取城の武田高信の戦いにも関連したとされる城跡です。
踏査では、曲輪や横堀、竪堀、土塁などを確認し、とくに因幡では珍しい横堀が土塁とともに良好な状態で残っていることが分かりました。標高50mほどの低丘陵上に築かれた城ですが、岩美へ抜ける街道と国府へ向かう街道が合流する交通の要衝にある重要な城であることを改めて感じました。

爵山城縄張図(吉田浅雄氏作成図)

爵山城遠景(手前はJR高架部分)

良好な状態で残る横堀と土塁

主郭部分(現在、鉄塔が立っている。)