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裏の山から猿が三匹出た出た(手まり歌)岩美町田後

昭和55年(1980)8月25日、岩美町田後で採集

歌詞

裏の山から猿が三匹出た出た 先の猿はもの知らず 中の猿ももの知らず
後の猿がもの知って ナマズ川に飛び込んで ナマズぅ一匹押さえて
手で取るもかわいし 足で取るもかわいし あんまりかわいそうで
杓子ですくって トウスミでくくって オガラでになって
堂の隅に持ってきて ぎじゃぎじゃと刻んで
あなたに一切れ こなたに一切れ だれがが足らん お万が足らん
お万はどこ行った お万は油買いに 酢買いに
油屋の門で牛糞(うしぐそ)にすべって 油一升こぼいた
その油はどうした 赤い犬がねぶった その犬どうした たたき殺してしまった
その皮どうした 太鼓にはった その太鼓どうした あっちの山からどんどんどん
こっちの山からどんどんどん たたき破ってしまった そのカスどうした
火にくべてしまった その灰はどうした
ゆうべの風とけさの風に ポーッと発って逃げた女性(歌い手:明治35年生まれ)

 

解説

 山から出てきた猿が活躍する歌は、山陰両県で多い。ところで出だしは似ているが、なぜか後半部は変化している。次のは中部の三朝町大谷のものである。

向こうの山を猿が三匹通って 前の猿はもの知らず 後の猿ももの知らず
中の中の子猿めがようもの知って言うことにゃ
日本国(にっぽんごく)ぅ歩いて イワシを三匹拾って 焼いて食っても塩辛し 煮いて食っても塩辛し
あんまり喉が乾くので 前の川へ飛び込んで 水ぅ一杯飲んだらば
あんまり腹が太うて かなきどうりぃ(「鐘つき堂」の訛り)泊まって
屁をぶるぶるっとひったら 大きなやつは笑うし こまいやつは泣くし
泣くな笑うな 明日(あした)の市(いち)に焼き餅買(か)ぁたるぞ
焼き餅の中から汁が出て言うことにゃ 紅つけるがどこ行く 白粉(おしろい)つけてどこ行く
にょんにょんに参る にょんにょんの道に あっちいちろり こっちいちろり
ちろ兵衛の子どもが 杓(しゃく)持って遊ぶ どの杓ぅどがあする その杓はいくらやええ
麦かける その麦ゃどがあした 鶴と亀が食った 鶴と亀はどーがした
峰を越え山を越え さんばら松ぃ止まった( 男性・明治40年生)


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