防災・危機管理情報

腸管出血性大腸菌

腸管出血性大腸菌について

菌の特徴

大腸菌は、家畜や人の腸内にも存在します。ほとんどの大腸菌は無害ですが、このうち何種類かは、人に下痢などの消化器症状や合併症を起こすことがあり、病原性大腸菌と呼ばれています。病原性大腸菌のうち、ベロ毒素(VT)とよばれる毒素を産生する大腸菌を腸管出血性大腸菌といいます。 
 腸管出血性大腸菌は、菌の成分(「表面抗原」や「べん毛抗原」などと呼ばれています)によりさらにいくつかに分類されており、代表的なものが、腸管出血性大腸菌O157で、そのほかに「O26」や「O111」などが知られています。

出典:内閣府HP (https://www.fsc.go.jp/sozaishyuu/shokuchuudoku_kenbikyou.html)

症状

・潜伏期間は平均4~8日

・症状は激しい腹痛で始まり、数時間後に水様下痢を起こすことが多い。1~2日後に血性下痢(下血)がみられます。血性下痢は、ほとんどが血液で、糞便を含まないことがあります。

・溶血性尿毒症症候群(HUS)や、脳障害を併発することがあります。HUSは、下痢が始まってから、約1週間後に、赤血球の破壊による、溶血性貧血、血小板の減少及び急性腎不全などの症状が現れます。重症の場合は死亡します。

原因食品

 腸管出血性大腸菌O157は、牛などの家畜が保菌している場合があり、これらの糞便に汚染された食肉からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性があります。

予防方法

・生野菜などはよく洗い、食肉は中心部まで十分加熱(75℃1分以上)

・調理後の食品がニ次汚染を受けないよう、調理器具は十分に洗浄し、熱湯等で消毒する。

・調理や食事前には必ず石けんで手指洗浄する

・水道水以外を飲用又は調理に使用する場合は、必ず年1回以上の水質検査を受ける

・ビルなどの貯水槽の清掃・点検を定期的に実施

・お腹が痛くて、下痢が続いたら、すぐにかかりつけの医師の診察を受ける

・発症した患者のいる家庭では、糞便に汚染された下着等の取扱いに注意する

  

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