「21世紀型の新しい消費のあり方を考えるシンポジウム」開催概要

21世紀型の新しい消費のあり方を考えるシンポジウム
  

日時

平成27年10月30日(金)
午前10時30分~午後3時30分

場所

鳥取市民会館(鳥取市掛出町12)

プログラム

第1部-倫理的消費(エシカル消費)を知るエシカル協会代表、フリーアナウンサー 末吉 氏
<講演>
 講師:末吉 里花 氏
   (エシカル協会代表、フリーアナウンサー)
テーマ:「倫理的消費(エシカル消費)って何?
    ~エシカル消費で消費者市民社会を築こう~
 
 TBS『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各国を訪問した体験を交えながら、地球環境や途上国の生産現場の現状とエシカル消費やフェアトレードの取組により社会を持続可能な方向へ変えていけることをお話しいただきました。

<末吉さんのコメント>
・消費者が地球環境や未来に影響を及ぼすことを自覚した消費活動を行うことで、社会を持続可能な方向に動かすことができる。
・毎日の消費行動に責任を持つことが重要で、商品選択は企業への投票だと思ってほしい。

       
第2部-地域のエシカルな生産と消費、その未来を拓く東京都市大学教授、幸せ経済社会研究所所長    枝廣 氏
<小講演>
 講師:枝廣 淳子 氏
(東京都市大学教授、幸せ経済社会研究所所長)
 テーマ:地方におけるエシカル消費の必要性




<枝廣先生のコメント>
・消費者の買い物の力で、環境・社会・地域を良い方向に変えていける。
・単に利益のためでなく、環境・社会・地域にとって正しいことを消費者も求め、正しい企業を消費者が応援するのがエシカル。
・エシカル消費に公式はなく、買うという行為で、社会の問題解決をどう応援できるか考えていくことが大事。
・エシカルという言葉は「(エ)影響を(シ)しっかり(カル)考える」という風にすると覚えやすいと思います。

 <懇話会>    
  進行:枝廣 淳子 氏
      (東京都市大学教授、幸せ経済社会研究所所長)
  テーマ:まごころを込めた“とっとり産品”の再評価と地域展開
  ◎枝廣教授の講演に続き、枝廣教授を進行役に2つのテーマについて各4名の県内ゲスト
   を迎えて意見交換を行いました。

  1.環境配慮の視点からエシカル消費を考える
    ゲスト:奥森 隆夫 氏(NPO法人未来守りネットワーク理事長)
     (左から)  田中 正貢 氏(とっとりオーガニックマーケット出店者組合代表)
        泉 美智子 氏(公立鳥取環境大学経営学部准教授)
        山本  ルリコ 氏(鳥取県地球温暖化防止活動推進センター副センター長)
  左はNPO法人未来守るネットワーク理事長奥森氏、右はとっとりオーガニックマーケット出店者組合代表田中氏 左は公立鳥取環境大学経営学部准教授泉氏、右は鳥取県地球温暖化防止活動推進センター副センター長山本氏
 <主な意見>
  ・中海宍道湖の水質浄化のために採取した海藻から肥料を作り、その肥料を使った安全安
   心なお米を学校給食に利用する取組は、マイナスを減らすだけでなく、プラスを作るす
   ばらしい取組。
  ・オーガニックマーケットでは生産者の直接対話による販売で、商品のストーリーや情報
   をお客さんと共有できる。出店基準は厳しいが守り続ければお客さんの信用が増し、客
   数も増えていくと思う。
  ・モノやサービスの仕組みを知り、消費の仕方を考えることで消費者の意識が変わるが、
   社会全体に良いことと自分の行動がつながらないのが現状。
  ・温暖化問題解決には、大幅な省エネと使うエネルギーの種類選択の2つがある。自然エ
   ネルギー使用で、温暖化防止と暖かい火のある暮らしができ、林業雇用増にもなり、鳥
   取が元気になる。
 
  2.障がい者等就労の視点からエシカル消費を考える
    ゲスト:中井 恭子 氏(株式会社フレンズカンパニー代表取締役)
     (左から) 大田 百子 氏(NPO法人ライヴ代表)
        柴田 智宏 氏(有限会社ドアーズ代表取締役)
        濱田 和弘 氏(NPO法人鳥取県障害者就労事業振興センター専務理事) 
  左は株式会社フレンズカンパニー代表取締役中井氏、右はNPO法人ライヴ代表大田氏 左は有限会社ドアーズ代表取締役柴田氏、右はNPO法人鳥取県障害者就労事業振興センター専務理事濱田氏
 <主な意見>
  ・障がいのある人と販売に出て、知らない人と会話が弾むというような地道な活動も
   大切です。
  ・地元の住民組織の応援団がありますが、福祉のお手伝いではなく、一緒に作業をし
   て経験を共有するという目線はとてもありがたいです。
  ・市場に載せることができる商品づくりが重要。福祉施設では「障がい者が作った商
   品なので買ってください」というスタイルから変わりきれていないところがありま
   す。
  ・働き方が多様になり、今後の人口減少の中でも働き方は変わる。障がい者だけでな
   く、色々な人が働く企業、場所が必要になる。
   商品がおいしい、良い物だと分かって慣れてもらう。社会全体が慣れてから次に理
   解に進む。
     

  

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