現状・課題

 県内への観光客は、県民が約半数、その他「中国地方」と「近畿地方」で約9割を占めており、その他の地域からの訪問者が少ない状況です。また、外国人観光客数は全国の中では最下位クラスですが、韓国からのゴルフ・温泉客の誘致など、最近は増加に向けた手応えもあります。

 既存観光地は、鳥取砂丘新発見伝等の取組や境港市の水木しげるロードなど、一定の成果を上げていますが、全県的、継続的な誘客の拡大にはつながっていません。若桜鉄道の手動式転車台体験や倉吉線の廃線活用などの新たなメニューの造成や、御来屋の漁師料理など、キラリと光る取組も出てきていますが、全県的な広がり・テーマ性のあるメニューの提供とはなっていません。鉄道駅、空港等の交通拠点と目的の観光地とを結ぶ交通手段である観光二次交通の利便性も十分ではありません。


取組の方向性等

  1.  「もてなしの意識向上」県民運動により、県民が「もてなし」の意識を向上させ、観光に参画することを推進します。
  2. 旅行会社等と連携しながら、全県的に地域資源を活かした着地型観光メニューの充実・情報発信を図り、本県の観光の魅力・知名度を向上させます。
  3. 地域自らが、自然、温泉、歴史、食、文化、人物等に着目し、知恵と力を結集させて地域資源を磨き、行政がその取組内容に応じたサポートをしていきます。県は、各市町村等と連携し、着地型観光メニューを含め、県内各地域の観光商品等のネットワーク化を図ります。いわゆる「御当地検定」など、地域資源に関する知識を深めるとともに、情報発信につながる取組を推進します。
  4. 本県が、新たな分野である映画ロケ地やマンガ・アニメの王国として認知される取組を進め、それぞれのファンの来訪の増加を目指します。
  5. 鳥取・米子両空港、県内外の鉄道及び高速道路ネットワークを活用し、近隣県の観光資源と連携した周遊ルートの造成や、マンガ関係施設を巡る旅行等のテーマを設定した広域的な周遊ルートの造成等により、観光客の増加を目指します。
  6. 三徳山の世界遺産登録、山陰海岸の世界ジオパークネットワーク加盟等により、鳥取県と周辺地域(関西、中四国等)を周遊する観光客の増加を目指します。
  7. 鳥取自動車道の開通と、JR・智頭急行等の利便性向上との相乗効果により近畿圏域及び山陽方面、更には名古屋方面からの観光客が全体として増えるよう、キャンペーン等のソフト面、特急の増便、鉄道を活用した新たな旅の創造などについて、行政、JRのほか旅行会社等の関係機関が協力・提携して観光客誘致活動への取組を進めます。
  8. 米子-ソウル便の利便性の向上、国際チャーター便(貸切りの国際航空便)の増加、定期航路の充実等により、東アジアを中心とした海外観光客の増加を目指します。本物の日本が感じられる国際的な保養地としての評価の定着を目指します。
  9. 本県の自然、温泉、食の魅力等により、農林漁業体験やその地域の自然・文化に触れ交流を楽しむグリーンツーリズム、エコツーリズム、スポーツツーリズムなどのニューツーリズムや、滞在型の観光客の増加を目指します。また、経済波及効果の大きい大規模な催し、会議等の誘致も促進します。
  10. 県民の生活を豊かにし、本県のアイデンティティ(独自性・帰属意識)ともなっている民工芸品を更に振興し、観光資源としての活用を推進します。

主な目標指標

項目 現状 目標
観光客入込客数 9,196千人 (平成18年度) 10,000千人 (平成30年度)
県内宿泊者数 178万人 (平成19年度) 200万人 (平成30年度)
外国人宿泊者数 14,000人 (平成19年度) 30,000人 (平成30年度)
  

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