資格取得しスキル向上
自動車などの部品を一貫体制で製造する明治製作所で、金型工作の部署に所属。コンピューター利用設計システム（ＣＡＤ）を使い、金型を作る加工機械の動きを制御、数値化するプログラム作成に携わる。
小さい頃からものづくりや動力の仕組みに興味があった。どんな機械がどんな動きをしてどれだけのエネルギーが生まれるのか、自動車や工場など機械の動く様子を目にしてはワクワク感を募らせていた。
鳥取大工学部に進むと機械工学を学び、ＣＡＤによる設計技術を習得。将来的に学びを生かせる地元企業への就職を考えていたこともあり、インターンシップで体験した同社のＣＡＤ実習に魅力を感じて入社。10年目を迎えた。
担当しているのは、金型の図面からＣＡＤで３Ｄモデルを形成し、加工機械の動きを制御する数値データ（ＮＣデータ）の作成業務。機械に使う工具の選定なども担う。同じデータはなく全て一からの作業で、経験や先輩上司からの助言を糧に進める。「大変だが、完成したデータを基に精巧な製品が出来上がると思うと、達成感を感じる」と小さくほほ笑む。
ジェンダーイメージも影響し、理工系分野、特に機械系の職場はまだまだ女性の割合は少ない。同社でも全体の１割程度だ。「実際、現場は力仕事や体力を必要とする業務も多い。でもデータ作成や設計は男女関係なく興味があれば専門性を極めていくことができる」と力を込める。
自身も機械加工技能士をはじめ、機械保全や設備診断などの技能資格を取得し、着々とスキルアップ。「経験とキャリアを積みながら、一緒にものづくりの現場を担っていける仲間が増えればうれしい」と挑戦を呼びかける。
【写真説明】さまざまな資格の取得で、スキルアップを目指す青戸さん
【令和７年１０月１９日(日) 日本海新聞掲載】