平成29年度 産地市場の品質・衛生管理講習会

 現在、境漁港で進められている高度衛生管理型漁港・市場整備に関連し、市場利用者の衛生管理の意識啓発・知識の習得を目的として、水産物の生物毒について専門的な知識を有する講師を迎えて、品質・衛生管理講演会を開催しました。
  

講演会の概要

日時

 平成29年9月14日(木曜日)午後1時30分から3時まで

会場

境港市商工会議所 大ホール(境港市上道町)

主催 

  • 境港水産物市場利用協議会

 事務局(鳥取県境港水産事務所、境港水産物市場管理株式会社)

共催

  • 一般社団法人境港水産振興協会
  • 境港鮮魚仲買協同組合

受講者

地元の荷受・仲買、行政関係者等 約30名

プログラム

当日の開催プログラムは次のとおりです。

 PDF版(72KB)

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講演会の様子

開会挨拶

 

細本所長 
          鳥取県境港水産事務所 細本 誠 所長

 これまで新市場の高度衛生管理に向けた、ハード面や施設管理の講演を中心に行ってきましたが、今年度は趣向を変えて衛生管理に関連して生物毒、例えばフグ毒や貝毒に関する話題について専門家の講演をお願いしました。

毒を持つ海の生物と食中毒(講演)

 

 鈴木センター長
          水産研究・教育機構中央水産研究所 
       水産物応用開発研究センター 鈴木敏之 センター長



 
 北海道大学水産学部の博士課程を修了後、東北区水産研究所を経て、現在は中央水産研究所で勤務しています。一貫して生物毒を対象とした研究を行ってきており、近年は貝毒の検査法を従来のマウス試験から機器分析法によって検出する技術開発により、貝類養殖の現場において、従来より貝毒により出荷停止となる頻度を減らすことができるようになりました。
 天然海域においても、二枚貝が毒化するリスクはどこでも、どの貝においてもあり、患者は死亡率が高いことから注意が必要です。貝毒は二枚貝が有毒プランクトンを取り込むことにおこることから、各都道府県の水産試験場が行っている貝毒プランクトンのモニタリングが重要となります。

会場の様子

         講演会の様子(境港市商工会議所大ホール)

 境漁港で取り扱いの多いサバやマグロ、イワシなど赤身魚の食中毒を起こすヒスタミンは、実は赤身魚の旨味成分であるヒスチジン(アミノ酸の一種)から生成される物質で「加熱調理しても食中毒が発生するが、低温保存でヒスタミンの生成を抑制できる。」とし、水揚げから流通過程での低温管理の重要性を指摘されました。

閉会挨拶


 

佐々木会長


        境港水産物市場利用協議会 佐々木 六郎 会長

 本日は、中央水産研究所の鈴木先生からたいへん貴重なご講演をいただき、ありがとうございました。本日、学んだことを糧に我々も今後の市場の衛生管理、特に危害要因の排除に向けた取り組みを充実させていきたいと考えております。
  

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