トマトの原産地は中南米のアンデス高原と言われており、コロンブスの新大陸発見に伴って、ヨーロッパに渡り、栽培が普及しました。日本には、江戸時代初期に入り、当時は観賞用・薬用として扱われました。食用として栽培され始めたのは、明治時代になってからですが、当時の日本の食生活には馴染まず、人気がありませんでした。
昭和に入り、戦後の食生活の洋風化と、良食味品種が導入されたことがきっかけで、ひろく食べられるようになり、いまや重要野菜の一つとなりました。

県内では日南町のトマト栽培は昭和46年にスタート。その後、雨よけハウスなどの施設導入が進み昭和62年頃から栽培が盛んになりました。
また、琴浦町のミニトマト栽培は、昭和58年頃から。主にスイカやメロンの裏作としてミニトマト栽培がスタートしました。
スーパーに行けば1年中店頭に並んでいるトマトですが、本来は夏が旬の野菜です。鳥取県のトマトは5月上旬から11月上旬頃までが収穫時期です。
枝上で完熟したトマトは、味が良い反面、日持ちがしにくいのが難点です。そこで、トマトの「追熟(ついじゅく)」という、収穫後も摂氏20度以上の環境にあれば色づく性質を利用して、店頭に並ぶものの多くは、緑色が残る状態で収穫されます。ちなみに熟した時点で「糖度」が決まりますので、甘みは期待できます。
トマトを選ぶときは
- へたがみずみずしい緑色でピンとしているもの。(収穫後の時間経過に比例して、へたは乾燥し、色も悪くなります。)
- 色づきが良く、しっかりと重みがあり、皮にツヤとハリがあるものを選びましょう。