決勝

 題:先鋒「大」 中堅「布」 大将「会」

 対戦結果:優勝「FIVE」、準優勝「花月マーチ」、第3位「1年6組」

1回目判定:「花月マーチ」4点、「1年6組」1点、「FIVE」4点

同点による決勝判定:「花月マーチ」1 対「FIVE」2 で「FIVE」の勝利

 


花月マーチ

(神奈川県立光陵高等学校)

 得点
先鋒

屋上で大学芋の黒ごまを数えるように君と話した

髙橋 愛花

 2

中堅

群衆を足止めさせて秋雨は絹布のように空を織りなす

山田 千鶴

 1
大将

人生の出会いは別れてから気づく 取り壊された駄菓子屋の跡

小野 愛加

1

1年6組

(鳥取県立鳥取東高等学校)

 得点
先鋒

まっしろな大きなキャンバス埋め尽くすわたしの筆が描いた夜空

田中 未莱

 0

中堅

ベランダで布団を叩く母の背(せな)九回裏の投手のように

前田 清花

 0
大将

大会が終わりを告げる 青色のボトルの滴を見ているうちに

西川 はる

1

FIVE

(鳥取県立鳥取東高等学校)

 得点
先鋒

風がもう冷たくなった大げさに気づいてほしい赤いわたしに

神﨑 萌衣

 1

中堅

布一枚空に向かって広げるとオレンジ色の世界にかわる

佐藤 美桜希

 2
大将

桜色のあたたかな風が吹く道でぼくは出会ったきみと出会った

影井 仁

1

花月マーチ

(神奈川県立光陵高等学校)

 得点
先鋒

屋上で大学芋の黒ごまを数えるように君と話した

髙橋 愛花

 2

中堅

群衆を足止めさせて秋雨は絹布のように空を織りなす

山田 千鶴

 1
大将

人生の出会いは別れてから気づく 取り壊された駄菓子屋の跡

小野 愛加

1

 


花月マーチ

(神奈川県立光陵高等学校)

 得点
先鋒

屋上で大学芋の黒ごまを数えるように君と話した

髙橋 愛花

 2

中堅

群衆を足止めさせて秋雨は絹布のように空を織りなす

山田 千鶴

 1
大将

人生の出会いは別れてから気づく 取り壊された駄菓子屋の跡

小野 愛加

1

  

講評:江戸雪審査員

 私たちは、全チームの決勝の歌を手元に持っていて読ませていただいたんですけど、パフォーマンスを含め、全員の歌を読み合いたかったな、というのがまず第一にあります。本当に僅差で、でもやっぱりチームカラーがしっかり出てくる面白さも感じました。

 「花月マーチ」は、先鋒と中堅の歌で、印象的な直喩を使って、比喩への挑戦がなされていて、大将の歌では、物に注目して、存在するものに対する感情とか、呼び起こされるものに焦点を当てて詠っています。駄菓子屋って、今の高校生にとっては少し遠い存在かもしれないけど、頑張って持ってきましたね。そういう挑戦もあり、先進的な歌が並んでいるなと、印象深かったです。

 「1年6組」は言葉使いが素朴で、無理なく詠っている印象でした。先鋒の歌は、「キャンバス」に「埋めつくす」なんて言葉を持ってきて、勢いがある感じ。中堅の歌も、ちょっと豪快なお母さんの感じがあって、大きな表現ですよね。大将の歌も、青色のボトル、どうかなと思ったけれど、スポーツドリンクと聞いてイメージが広がったし、青という言葉がうまく効いていると思います。

 「FIVE」は、題の使い方がすごくよかったと思いますね。先鋒の歌も印象深い表現があって、「大げさに気付いてほしい」なんて惹かれる表現で、そこに「大」っていう題を持ってきた。中堅も、空に広げる大きな「布」という、本当に真っすぐ題に向かっている歌だなと、好印象を持ちましたね。大将の歌も、相聞歌が真っ盛りって感じで、とてもいい。「僕は出会った君と出会った」なんて、私はもう詠えない。ちょっと鳥肌が立つくらい好きな表現でした。この題の使い方っていう点で、私は「FIVE」を選んだんです。どれも僅差で、準決勝の作品と決勝の作品、どれをどこに出してくるかで、みんなすごく悩んだと思うんですよね。そういう、いろんな作戦が練られた中で、決勝に力を注いだ「FIVE」が強かったって思います。

  

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