県教育委員会では、小中学校における情報モラル教育の推進を図るため、平成28年度から2年間、「情報モラル教育推進事業」を実施しました。
モデル中学校区として米子市立淀江中学校区を指定し、情報教育サポーター、鳥取県ICT活用教育協働コンソーシアム(産業界、大学、県警、県教委等)と連携して取組を進めました。
淀江中学校区の取組
1 テーマ
「小・中が連携してつくる情報モラル教育 ~特別活動の特質を軸として~」
2 目標及び取組指標
【目標】
(1)「情報社会における正しい判断や望ましい態度を育て、健康への意識を高める」
「心を磨く領域」として、自分を律し適切に行動できる正しい判断力と、相手を思いやる心、ネットワークをよりよくしようとする公共心を育てる。昼夜逆転やネット依存などの健全な生活へ悪影響を及ぼす事象を排除する適切な指導を行い、健康への意識を高める。
(2)「情報社会で安全に生活するための危険回避の理解やセキュリティの知識・技能を高める」
情報化が進み、生活が便利になればなるほど危険に遭遇する機会も増える。危険を回避し安全に生活するための知識(「知恵を磨く領域」)を身につける。
【指標】
(1) 情報社会の特性の理解
(2) 社会の変化と情報モラル教育の必要性
(3) 地域や学校の実態の把握
(4) 不易の部分の指導と変化への対応
(5) 児童生徒のコミュニケーション能力や方法の変化と実態
上記の5つの柱に基づいて体系的に取り組み、心の発達段階や知識の習得、理解の度合いに応じた適切な指導を進める。
3 取組内容
- 小中9年間を見通したモデルカリキュラムの作成
- 「情報モラル教育校内研修用DVD(鳥取県ICT活用教育推進協働コンソーシアム作成)」を活用した実践
- 授業公開による先進的取組の公開及びHPでの発信
- 家庭・地域と連携した取組の推進
- 中学校区連絡協議会を設置し、小中連携した実践
- 情報教育サポーター、鳥取県ICT活用教育推進協働コンソーシアムとの連携
- 県PTA研修会等で全県に還元
4 成果
〇モデル中学校区における教員の指導力の向上
校内授業研究会の実施、情報教育サポーター並びに外部講師の指導助言等により、「学校における教育の情報化の実態等に関する調査(文部科学省)」における「情報モラルなどを指導する能力」について、「わりにできる・ややできる」と回答した教員の割合が上昇した。
<情報モラルなどを指導する能力>質問4項目の平均値の変容
小学校 H27 80.4% ⇒ H28 85.7%
中学校 H27 47.6% ⇒ H28 62.5%
〇保護者の情報モラルへの意識の向上
児童生徒、保護者へのアンケートの実施や講演会の開催により、情報機器使用のルールを決めている家庭が増加した。
5 成果物
情報教育カリキュラム(PDF:184KB)
指導案 小学校低学年(PDF:298KB)
指導案 小学校中学年(PDF:359KB)
指導案 小学校高学年(PDF:260KB)
指導案 中学校(PDF:223KB)
保護者啓発資料(PDF:436KB)