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2025年11月27日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(11月)の例会を開催しました New!

 令和7年11月15日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、やまびこ館で、令和7年7回目の11月例会を開催しました。

占領期の鳥取を学ぶ会11月例会写真1
(写真1)とても良いお天気でした!

占領期11月例会写真2
(写真2)樗谿公園も紅葉しています


 まず、前回質問があったことに関しての調査結果の説明がありました。「教護院の県立奨徳学校はどこにあったのか」という質問について、米子市新開三丁目の皆生温泉のところに跡地があるという資料があり、別資料の奨業園として設立された時の説明には「濤声松藾の聞こえる風光絶佳、閑静の地」と掲載されていることや、地図や航空写真、移転後もしばらく跡地に残っていた松の大木の写っている写真などによる紹介がありました。

 軍政部活動報告書の解読では、昭和24年5月の「労働監督」「農業」の項目が対象でした。

占領期11月例会写真3
(写真3)解読の様子


 「労働監督」の主な内容は、就職口が著しく不足する中、労働基準局や職業安定所、使用者、労働組合が労働問題にどのように取り組んでいたかということでした。職業補導所という普段聞き慣れない組織も出てきましたが、これは職業上の専門知識や技能を授ける施設で、後に職業訓練法の制定により職業訓練所と改称されます。公共職業安定所が求職者と面接して最適な職種について助言し、近接する職業補導所への入所を斡旋しました。会員の方から、以前配布した鳥取県公報の中に県立公共職業補導所規程があり、設置場所や訓練種目も載っているという報告がありました。横山学芸員からは、この頃はドッジラインで1ドル=360円に設定された後で、そこから好転していくが、当時はこの制度が実施されたばかりで、経済が急速に落ち込んだ時期ではないか?との解説がありました。

 「農業」の主な内容は、小麦・馬鈴薯の不作状況を調査したことや農業協同組合の認可と役員の再選状況、農地改革の推進状況、農業改良普及員の認定状況などでした。当時の新聞記事から軍政部報告書と関連した「係員総出で調査 麦・ジャガ芋調査」といった記事の紹介がありました。

 「軍政部の執務時間変る」という新聞記事もあり、「午前7時30分から午後4時まてで、昼休みが正午から午後1時までに変更、ただし、水曜、土曜は午前7時30分から12時30分まで」とあったので、「電気がないから朝早いのでは」「サマータイムだったのではないか」「徴兵検査も朝5時から行っていた」といった話が出ました。

占領期の鳥取を学ぶ会11月例会写真4
(写真4)当時の新聞記事について議論する様子


 今回も、神戸から大学院生の方に参加いただき、解読にも参加していただきました。占領期の鳥取を学ぶ会には、どなたでも参加いただけます。興味を持たれた方はぜひ一度お越しください。

公文書館 2025/11/27 in 県史活用担当,県史編さん室,講座などのイベント

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