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2025年11月4日

占領期の鳥取を学ぶ会 令和7年度(10月)の例会を開催しました New!

 10月18日(土)午後1時30分から4時過ぎまで、やまびこ館で、令和7年度6回目の10月例会を開催しました。

 今回は、特別なゲストがお見えになりました。国際日本文化研究センター教授のタイモン・スクリーチ先生です。  翌日に県立美術館での日本画に関する講演会を控える中、参加してくださいました。

 先生のお父様、マイケル・スクリーチ氏(故人)は、英連邦軍情報部員として、1947年頃鳥取市に駐留しました。先生も、幼いころから鳥取の話を聞かれていたそうで、その話を披露してくださいました。「鳥取ではお城の中に住んでいた(情報部の事務所は鳥取城二の丸跡にあったと推定:事務局注)」「たくさんいた日本人のスタッフに食料やタバコをあげていた」など、貴重なお話を聞かせていただきました。

占領期10月例会1
(写真1)鳥取城跡の英連邦軍事務所の考察


 スクリーチ先生は、お父様が遺した2冊のアルバムも持参されました。多くは鳥取に来る前に広島県各地で米兵に撮影してもらったものということで、残念ながら、鳥取で撮影された写真は無いようでした。それでも、マイケル氏と、同じく情報部員として鳥取に来た部下のフランク・ウィルソン氏の写真は初めて見るもので、鳥取県の現代史にとって貴重な資料です。

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(写真2)お父様の話をするスクリーチ先生(右から2番目)

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(写真3)スクリーチ先生によるお父様の遺品の説明

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(写真4)アルバムの写真を考察する参加者

 
 例会では、まず、前回質問があったことに関しての調査結果として、軍政部レポートに記載された連合国民財産の記述に誤りがあることや、源泉徴収制度の始まりについての説明がありました。

 軍政部活動報告書の解読では、昭和24年5月分のうち、「生活援護」「児童福祉」「災害救助」などの項目を解読しました。

占領期10月例会6
(写真5)前回の宿題の説明


 児童福祉週間(5月5日~5月11日)に関連して紹介された新聞記事の下に、ずらりと病院の広告が並んでいるのは、眼病のトラホームなどが流行っていた当時の世相を反映して興味深いという感想が会員からありました。  

 日本軍が解体されまだ自衛隊が無かった時代に、自治体や集落を実働部隊として組織された災害救助対策協議会については、多くの関心を呼びました。火災に関する新聞記事の中に、3年後の1952年に発生する鳥取大火への警鐘とも捉えられる文章があって、災害についても考えさせられる例会でした。

占領期10月例会7
(写真6)解読の様子


 次回は、11月15日(土)午後1時30分から、やまびこ館で開催します。占領期の鳥取を学ぶ会ではどなたでも大歓迎です。ぜひご参加ください。 

公文書館 2025/11/04 in 県史編さん室,講座などのイベント

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