「日本遺産(Japan Heritage)」は地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産(Japan Heritage)」として文化庁が認定するものです。
ストーリーを語る上で欠かせない魅力溢れる有形や無形の様々な文化財群を,地域が主体となって総合的に整備・活用し,国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより,地域の活性化を図ることを目的としています。
日本遺産の詳細については、文化庁ホームページをご覧ください。
鳥取県では、令和6年8月現在、4件のストーリーが日本遺産に認定されています。
<ストーリーの概要>
三徳山は、山岳修験の場としての急峻な地形と神仏習合の特異の意匠・構造を持つ建築とが織りなす独特の景観を有しており、その人を寄せ付けない厳かさは1300 年にわたって畏怖の念を持って守られ続けている。
参拝の前に心身を清める場所として三徳山参詣の拠点を担った「三朝温泉」は、三徳山参詣の折に白狼により示されたとの伝説が残り、温泉発見から850年を経て、なお、三徳山信仰と深くつながっている。
今日、三徳山参詣は、断崖絶壁での参拝により「六根(眼、耳、鼻、舌、身、意)」を清め、湯治により「六感(観、聴、香、味、触、心)」を癒すという、ユニークな世界を具現化している。
写真:三仏寺奥院[投入堂]
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六根清浄(ろっこんしょうじょう)と六感治癒(ろっかんちゆ)の地~日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉~
<ストーリーの概要>
大山(だいせん)の山頂に現れた万物を救う地蔵菩薩への信仰は、平安時代末以降、牛馬のご加護を願う人々を大山寺に集めた。江戸時代には、大山寺に庇護され信仰に裏打ちされた全国唯一の「大山牛馬市」が隆盛を極め、明治時代には日本最大の牛馬市へと発展した。
西国諸国からの参詣者や牛馬で賑わった往来である大山道沿いには、今も往時を偲ぶ石畳道や宿場の町並み、所子に代表される農村景観、「大山おこわ」など独特の食文化、大山の水にまつわる「もひとり神事」などの行事、風習が残されている。
ここには、人々が日々「大山さんのおかげ」と感謝の念を捧げながら大山を仰ぎ見る暮らしが息づいている。
大山(だいせん)
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地蔵信仰が育んだ日本最大の大山牛馬市
<ストーリーの概要>
日本海から吹きつける季節風が創り上げた日本最大級の鳥取砂丘。目に見えぬ風の姿がさざ波模様の風紋(ふうもん)に映し出され、海岸を進むと風が起こす荒波に削り出された奇岩(きがん)が連なる。鳥取砂丘の砂を生み出す中国山地へと急流を辿ると、風がもたらす豪雪に育まれた杉林を背に豪邸が佇む。さらに源流へと分け入ると岩窟の中に古堂(こどう)が姿を現す。
これらは日本海の風が生んだ絶景と秘境である。
人々は、厳しい風の季節での無事とそれを乗り越えた感謝を胸に、古来より幸せを呼ぶ麒麟獅子(きりんじし)を舞い続け、麒麟に出会う旅人にも幸せを分け与えている。
写真:鳥取砂丘と麒麟獅子舞
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日本海の風が生んだ絶景と秘境幸せを呼ぶ、霊獣・麒麟が舞う大地「因幡・但馬」
<ストーリーの概要>
日本海や瀬戸内海沿岸には、山を風景の一部に取り込む港町が点々と見られます。そこには、港に通じる小路が随所に走り、通りには広大な商家や豪壮な船主屋敷が建っています。また、社寺には奉納された船の絵馬や模型が残り、京など遠方に期限がある祭礼が行われ、節回しの似た民謡が唄われています。
これらの港町は、荒波を越え、動く総合商社として巨万の富を生み、各地に繁栄をもたらした北前船の寄港地・船主集落で、時を重ねて彩られた異空間としても今も人々を惹きつけてやみません。
賀露神社にある尾道石工の灯籠や青谷町の湊神社にある舟形神輿、芦崎の津出し路地などは、全国の寄港地とのつながりや当時の様子を感じられるものです。
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荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~