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2018年11月 タイ王国及び東南アジア諸国の動向

タイ王国及び他の東南アジア諸国の経済・産業動向、社会動向報告書

 こんにちは。鳥取県東南アジアビューローの辻です。

 先々月からベトナムについてお届けしてきましたが(9月報告書10月報告書)、今月はそのまとめとして「今後も成長が期待される理由(要素)」についてレポートします。

1.人口の増加

 IMF(国際通貨基金)の統計によると、2018年時点のベトナムの人口は9458万人で、1960年代からずっと右肩上がりで増加を続けていて、ベトナム保健省人口・家族計画総局の推計によると2026年までに1億人を突破するものとみられています。現在の人口比率としては、働き盛りの10代~30代を合わせると全体の約35%を占めており、高齢化社会を迎えている日本やタイ、シンガポールとは違って労働人口の割合が高く、これから産業が育っていくためのベースが整っていると言えるでしょう。ただし、2035年には65歳以上人口が全体の14%を超えて高齢化社会に入るとみられており、それまでに産業に近代化を果たす必要があります。

図:ベトナムの人口グラフ(1990年~2018年)

2.堅調な海外からの投資

 ドイモイ政策によって対外開放政策をとるようになったベトナムは、海外からの投資を積極的に受け入れ、2010年代にFDI(外国からの直接投資)認可件数が急激に増えました。2016年に過去最高を記録したFDIですが、その一方でFDI認可額を見ると、2010年代はずっと横ばい状態にあります。これは一件当たりの投資額が小規模化しているということを示しており、中小企業のベトナム進出が増えていることになります。

 近年、日本企業のベトナムへの関心度も高まっており、国際協力銀行による海外直接投資アンケート(2017年度)の有望国ランキングにおいて、ベトナムは、中国、インドに次いで第3位になりました。市場経済の導入により競争が生まれ、労働コストも上昇傾向にありますが、それでも中国やタイに比べるとまだ安く、物価も日本の約3分の1程度と非常に安いです。また、ベトナム人は東南アジアの他国と比べて勤勉で真面目な人が多く、生産性が高いところも日本企業にとっては魅力であり、今後の投資も続くものとみられています。

3.期待されるモータリゼーション

 9月の当報告書でも触れましたが、ベトナムでは2020年に一人当たりのGDPが3,000ドルを超え、モータリゼーションが加速するすることが見込まれています。しかしながら、ベトナム国内では自動車産業はまだ育っておらず、現時点ではベトナム国内で組み立てる乗用車用部品の多くを輸入に頼っています。

写真:2018年パリのモーターショーで披露されたVinFast LUX A2.0

 そんな中、不動産開発最大手であり、ホテル・リゾート開発、病院、教育、小売業など様々な分野で実績をあげているビングループがビンファスト(VinFast)という独自の自動車メーカーを立ち上げ、ベトナム北部の港湾都市ハイフォンにプレス、車体、塗装、エンジン、組立などの5つの工場の建設に2017年9月に着手しました。ビンファストはその後も、2018年6月にアメリカの大手自動車メーカーGM(ゼネラルモーターズ)と提携し、技術的な支援や販売網の確保を着々と進めています。 ビンファストは2019年秋にベトナム初の純国産車を発売するとしていて、それに先駆けて2018年11月に電動スクーター「ビンファスト・クララ」を発売しました。今後も2020年までに四輪の電気自動車や高級モデルを投入すると発表されています。また、2020年4月にハノイで開催予定の自動車レースの最高峰「フォーミュラー・ワン(F1)」のメインスポンサーとしてビングループが名乗りを上げ、ベトナム政府と共に自動車産業を盛り上げていく構えを見せています。

 一方、トヨタ、ホンダなどの日本メーカーやフォード、メルセデス・ベンツなどの欧米メーカーもモータリゼーション到来をにらみ、2018年にホーチミンで開催された「ベトナム・モーターショー2018」に新型モデルを投入するなどベトナム市場へ力を入れています。工業立国を目指すベトナム政府は、ビンファストや海外の大手メーカー以外の自動車の裾野産業の振興にも力を入れており、法人税免除や土地試用期間の優遇措置の恩典を受けられる工業団地の整備を進めています。今後、地方の道路整備や運転マナーの教育など課題は多いですが、近い将来、ベトナムで自動車が2輪車の台数を抜く日が来るのかもしれません。

4.まとめ

 現在のベトナムは経済成長率や出生率などの面から見て、現在ではASEANの中核国のひとつに成長したタイの20~25年前の状況によく似ているといわれています。その頃と比べるとグローバリゼーションが拡大し、インターネットの普及により世界中が繋がるようになった今日では、ベトナムの経済発展は加速度的に進むことが大いにありえると考えられます。そういった意味もこめて、今後も注目すべき市場であります。

⇒報告書バックナンバー一覧

  

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