2026年9月11日
8月22日(土)午後1時から4時過ぎまで、鳥取市歴史博物館で令和8年度5回目の8月例会を開催しました。今回は、1949年6月報告のなかの政治行政活動(Annex A)と公衆衛生活動(Annex B-1)の解読を行いました。

(写真1)解読の様子
牛乳処理場の項目では、牛乳配給用のガソリン不足に関して、「日本歯科医師会雑誌」1949年9月号に書かれている歯科診療用のガソリン配給に話が及び、歯科がなぜガソリンが必要だったのかとの疑問が提出されました。これに対して横山学芸員(鳥取市歴史博物館)から、大正時代の資料で歯科医が往診診療を行うという記事があったので、車両用の燃料かもしれないと指摘がありました。
衛生工学の項目では、食品衛生監視員(Food inspectors)が、市内の食料品店、飲食店、旅館、パン屋などの抜き打ち検査を実施したこと、訪問した場所のほとんどで網戸の設置が不十分であったことが指摘されました。翻訳者の澤田晶子さんが国会図書館デジタルコレクションで1949年の「網戸」を検索したところ、アメリカンハウス、旅館、蔵などでの設置は認められたものの、一般住宅での「網戸」設置はあまりなく、網戸付きは先進的な家であった可能性が高かったとのことです。

(写真2)鳥取市内の屠畜場の位置に関する澤田さんによる説明
また「婦人ライフ」1949年4月号に掲載された一般家庭の台所見取り図に描かれる「蠅帖(はいちょう)」「ねずみ入らず」が何物かが話題になり、調べたところ、前者は金網を張った食品保管用什器、後者は食物や食器をいれておく戸棚であることがわかりました。
今では夏の虫よけ対策として当たり前に用いられる網戸ですが、この当時は病原菌を媒介するハエからいかに食品を守るかという公衆衛生の観点からも重視されていたのですね。
次回は9月19日(土)です。
公文書館 2026/09/11
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