2014年3月3日
平成26年2月25日(火)から28日(金)、米子市埋蔵文化財センター及び上淀白鳳の丘展示館において資料調査を行いました。
米子市埋蔵文化財センターでは、吉谷亀尾ノ上遺跡(よしたにかめおのうえいせき)出土の槍先形尖頭器と奈喜良遺跡(なぎらいせき)の有舌尖頭器の実測を行いました。いずれも約1万2千年前の縄文時代草創期のもので、槍の先端に装着された狩猟具です。
上淀白鳳の丘展示館では鮒ヶ口遺跡(ふながくちいせき)出土の石匙と晩田遺跡(ばんだいせき)の石鍬、石斧の実測を行いました。
鮒ヶ口遺跡は縄文時代前期(約6千年前)の遺跡で、石匙は匙と名前が付いていますがスプーンとして使われたものではなくものを切ったり削ったりした道具と考えられています。晩田遺跡は弥生時代中期(約2千年前)を中心とする遺跡で、石鍬は土を掘るための道具と考えられます。また石斧には樹木を伐採するためのものと木工品を加工するためのものがありました。
資料調査にあたりお世話になった米子市教育委員会、米子市埋蔵文化財センター、上淀白鳳の丘展示館の皆様にお礼申し上げます。

(写真1)実測作業風景

(写真2)石器と実測図(奈喜良遺跡の有舌尖頭器)
公文書館 2014/03/03
in 県史編さん室,調査
2014年2月4日
平成26年1月29日から31日の3日間、近代部会は国立公文書館、しょうけい館(戦傷病者史料館)、国立国会図書館憲政資料室、東京都立中央図書館特別文庫室などで資料調査を実施しました。
今回は、『新鳥取県史資料編 近現代 軍事兵事』に掲載する資料の調査として、しょうけい館においては、「日本遺族通信」「日傷」をはじめとする諸会報・雑誌類を閲覧・撮影を実施しました。
お忙しい中、調査に協力いただいた関係機関の皆様に、厚くお礼申し上げます。

(写真1)国立公文書館

(写真2)戦傷病者史料館しょうけい館

(写真3)資料調査をする岸本委員
県史編さん室
公文書館 2014/02/04
in 県史編さん室,調査
2013年12月20日
平成25年12月12日(木)、西伯郡伯耆町において民俗部会は千歯扱き調査を実施しました。
伯耆町には日光公民館(西伯郡伯耆町大瀧)などに5点の千歯扱きが所蔵されており、それらの写真撮影、採寸、印刻や墨書の解読を行いました。今回、5点の内、4点は明治期の倉吉千刃、残り1点も鳥取県内産であることが確認できました。
5点中4点は高級品である「正鋼(しょうはがね)」製でした。伯耆町は鉄が産出地であり、そのこともあって良い鉄製品が使われたのかもしれません。
また、鳥取県内産の千歯扱きには「鳥取県ヤマタ製」「多賀市」と焼印ありました。この「ヤマタ」「多賀市」は県内のどこの生産者かは不明であり、今後明らかにできればと思っています。お忙しい中、調査に協力いただいた伯耆町教育委員会の皆様に、厚くお礼申し上げます。

千歯扱きを調査する関本調査委員
県史編さん室
公文書館 2013/12/20
in 県史編さん室,調査
2013年12月19日
平成25年12月12日(木)、古代中世部会・近世部会は群馬県前橋市で史料調査を実施しました。
前橋市の個人宅には、鳥取関係中世・近世史料の原本が所蔵されており、その内容確認および撮影を行いました。今回調査した資料の中には、近世の綿取引に関わった米子商人の活動内容が分かる資料など、貴重なものが数多く含まれていました。調査にご協力いただいた調査先の皆様にお礼申し上げます。

史料の確認、撮影を行う渡邉専門員
県史編さん室
公文書館 2013/12/19
in 県史編さん室,調査
2013年11月21日
平成25年11月11日(月)、横浜市八聖殿郷土資料館(横浜市中区)において民俗部会は千歯扱き調査を実施しました。
資料館には19点の千歯扱きが所蔵されており、それらの写真撮影、採寸、印刻や墨書の解読を行いました。今回、19点の内、1点はかなり古い倉吉千刃であることが確認できました。
資料館の建物は、1933年に元内務大臣の安達謙蔵氏が法隆寺夢殿を模して建設したもので、中には聖徳太子、弘法大師、親鸞、日蓮、釈迦、孔子、ソクラテス、キリストの8聖人の彫像が飾られています。お忙しい中、調査に協力いただいた横浜市八聖殿郷土資料館の皆様に、厚くお礼申し上げます。

(写真1)横浜市八聖殿郷土資料館

(写真2)八聖像

(写真3)調査を実施した千歯扱き
県史編さん室
公文書館 2013/11/21
in 県史編さん室,調査
2013年11月5日
平成25年10月28日から30日及び11月1日の4日間、古代中世部会は、山口・福岡・佐賀・熊本にて中世史料調査を実施しました。
毛利博物館(防府市)、公益財団法人 鍋島報效会徴古館(佐賀市)、熊本大学附属図書館(熊本市)、また福岡市と下関市の個人宅に伺い、鳥取関係中世史料の原本確認および撮影を行いました。今回、調査した史料は、『古代中世1 古文書編』に掲載予定です。調査にご協力いただいた調査先の皆様にお礼申し上げます。

(写真1)公益財団法人 鍋島報效会徴古館

(写真2)鍋島報效会徴古館にて史料調査をする錦織委員

(写真3)熊本大学附属図書館の外観

(写真4)福岡個人宅での史料調査の様子
県史編さん室
公文書館 2013/11/05
in 県史編さん室,調査
2013年10月23日
平成25年10月10日(木)、新鳥取県史編さん委員会近現代合同部会及び資料検討会を実施しました。
午前、公文書館会議室で行われた近現代合同部会は、6名の部会委員に御出席いただきました。まず今年度事業の実施状況について報告を行い、続いて資料校訂、校正の作業手順、平成26年度事業などについて協議しました。
午後は、白石委員(近代)も加わり、「資料編 近代 政治行政」などに掲載する資料の選定作業をしました。

(写真1)近現代合同部会での協議の様子

(写真2)開会前の挨拶をする足田館長

(写真3)協議中の岸本近代部会長

(写真4)協議中の田村近代副部会長

(写真5)協議中の奥村委員(近代)

(写真6)協議中の小山現代部会長

(写真7)協議中の喜多村近代副部会長

(写真8)協議中の西村委員

(写真8)意見交換を行う岸本部会長と白石委員

(写真9)目録にて検討資料を確認する田村副部会長と前田専門員
県史編さん室
公文書館 2013/10/23
in 会議など,県史編さん室,調査
2013年10月21日
平成25年10月21日(月)新鳥取県史編さん委員会近世部会及び近世史料検討会を実施しました。
午前、公文書館会議室で行われた近世部会は、4名の部会委員に御出席いただきました。まず今年度事業の実施状況について報告を行い、続いて資料編の構成、今後のブックレットのテーマなどについて協議しました。
午後は、「資料編 近世2 西伯耆」に掲載する史料を選定するために一点一点確認作業をしました。

(写真1)近世部会での協議の様子

(写真2)協議中の池内近世部会長

(写真3)史料検討会の様子

(写真4)史料を一点一点確認する様子
県史編さん室
公文書館 2013/10/21
in 会議など,県史編さん室,調査
2013年9月17日
平成25年9月10日(火)、現代部会は、米子市尚徳公民館にて資料調査を実施しました。
尚徳公民館の資料は、昨年以前より調査を行ってきましたが、今回は特に日露戦争期以降の軍事・兵事編に係わるものを対象に調査を行いました。
今回撮影した資料の画像データを元に「軍事・兵事編」に掲載する資料の絞り込みを進めていきます。調査にご協力いただいた尚徳公民館の皆様にお礼申し上げます。

(写真1)尚徳公民館の外観

(写真2)兵事関係綴

(写真3)調査をする喜多村委員

(写真4)調査をする岩佐委員
県史編さん室
公文書館 2013/09/17
in 県史編さん室,調査
2013年9月2日
平成25年8月23日(金)、民俗部会は倉吉市河原町(かわらまち)で行われる地蔵盆の調査を実施しました。
行事の中心となる河原町の東西の2つのお地蔵様のうち、東地蔵は1773(安永2)年に先祖の供養と町の安泰を願って立てられました。また、西地蔵は1893(明治26)年の大洪水で流されたお地蔵様が堤防改修工事中にたくさん出てきたことから、それを1箇所にまとめ、後の1932(昭和7)年に堤防の一角に祠を建てて安置したものといいます。
地蔵盆は、東のお地蔵様が立てられて以来続いていると言われています。子どもが行う地蔵祭の始まりは不明ですが、大将(中学1年)、中将(小学6年)、少将(小学5年)という縦割りの子ども組が実施し、かつては縦割りの上下関係を学ぶ場であったといいます。
行事では、子どもたちが鐘を鳴らし大数珠を輪にしながら町を巡回、無病息災を祈願します。また参拝者からのお供物を受け付けて、お札を配布するなど重要な役割を果たします。これは伝統的な子ども組行事の特徴です。重要な役割を果たす子どもたちは、生き生きと役割を果たしており、祭礼の際には僧侶ともに一生懸命読経し、説教も真剣に聞いていました。
かつて倉吉の中心的な町であった河原町も少子高齢化が進み、子どもの人数が減少しているようですが、今後もこの祭が続いていくことが期待されます。
最後になりましたが、調査に御協力いただいた河原町地蔵祭り実行委員会の皆様にに御礼申し上げます。

(写真1)倉吉市河原町の東のお地蔵様

(写真2)午後1時の巡回をする子どもたち。
巡回は午前10時、11時、午後は13時、14時、16時に行われます。

(写真3)午後4時の巡回をする子どもたち。
中学校が登校日のため、午前は中将と少将(小学5、6年生)のみでしたが、午後は大将(中学1年生)も加わりました。

(写真4)東地蔵での祭礼の様子

(写真5)僧侶が教典で祭礼参加者の肩をたたく様子【東地蔵にて撮影】

(写真6)僧侶の説教を真剣に聞く子どもたち【西地蔵にて撮影】

(写真7)参詣者からお供えの団子を受け取る大将(中学1年生)【西地蔵にて撮影】

(写真8)奉納された団子のうち1本を地蔵前の線香であぶり参詣者にお返しします【西地蔵にて撮影】

(写真9)参詣者に配布されるお菓子、団子とお札子

(写真10)この数珠が入った桶が賽銭(さいせん)箱です。
体の悪い部分に数珠を当てると良くなるといわれ、参詣者が腰に数珠を当ています【西地蔵にて撮影】

(写真11)子どもに数珠を当てる母と祖母
「頭が良くなるように」と祈願しました【東地蔵にて撮影】

(写真12)巡数珠を体に当てる子どもたち【東地蔵にて撮影】
勉強が出来るようになりたいときは頭、足が速くなりたいときは足に数珠を当てるそうです。

(写真13)丁寧に参拝する子どもたち【西地蔵にて撮影】

(写真14)出店がでて野外ライブなどが行われていました。若者も多く賑やかでした
県史編さん室
公文書館 2013/09/02
in 県史編さん室,調査