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知事定例記者会見(2009年2月6日)

平成21年2月6日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約59分) ※MPEG4形式

  

1 鳥取県漁船の拿捕について 

●知事

 皆様、おはようございます。昨日、[鳥取県漁船の]拿捕につきまして進展が大きくありましたこと、大変に一安心、喜ばしいと考えております。[(有)日吉水産の岩田]社長さんの方から船の方に解放されるという、そういう合意がなされたという電話を入れられたところ、乗組員の皆さんが涙ながらの声で喜んでおられたと、そういうお話を伺いますと、実にこうして早期に解放が実現したことは、家族の皆様、関係者の皆様も含めまして、大変にスムーズないい結果であったかと考えております。

 これにつきましては、御苦労なさっておられます乗組員のかた、御家族のかた、また日吉水産の関係者、水産関係者、さらに今回お世話になりましたいろいろな方々の御労苦に感謝を申し上げたいと思いますし、喜びを分かち合いたいと思います。

 初動におきましても、県の方でも対策の協議会を立ち上げるなどして動かせていただきましたけれども、先般、ロシアの[ベールィ在日ロシア連邦]大使にお会いをいたしましたとき、先方から石破農林水産大臣からも早期に決着するように言われているというようなお話が聞けたように、大臣にもお世話になったと思っていますし、また、石破大臣や中曽根外務大臣に対する岩田[日吉水産]社長の面談、それへの県の同席について、赤澤[亮正]代議士にも大変なお力をいただいたと思っています。

 ロシア大使の面談のときも川上[義博]参議院議員も同席されました。川上さんは後から向こう側の、多分ロシア側の御都合もあって入ってこられたんだと思いますけれども、同席をさせていただき、一緒に要請活動をいたしたわけでございます。外務省、農林水産省、それから現地のロシアの総領事館の皆様、いろんなかたにお世話になりながら進めることができました。

 岩田社長を初め日吉水産の方々が戦略をもって機動的に対処されたこと、それに我々周囲でも協力をしていったこと、その成果があらわれたのではないかと思っております。ぜひとも一日も早く手続が進行して、そして境港の岸壁の上で乗組員の皆様に存分にふるさとの空気を吸っていただきたいと思います。




2 予算編成について 

●知事

 次に、予算編成についてでありますが、現在、予算編成も大詰めを迎えております。昨年 3,379億円の当初予算編成をいたしましたが、これを若干上回るような水準での編成作業を今やっているところでございます。0.数%の増、ただ、私どもが今ちょっと融資関係の予算組みを年々やり方を変えているもんですから、そうした影響を排除すれば2%余りの伸びになるんじゃないかと思いますけども、いずれにせよ前年を上回るような、そういう水準での予算編成作業を進めているところであります。

 非常に厳しい財源の中ではありますけども、現在の経済・雇用情勢に対する配慮といいますか、我々としての取り組みを盛り込ませていただいたり、あるいは教育関係だとか、また福祉だとか、各般にわたって求められる役割を厳しい財政の中でも果たしていきたいと考えております。




3 日程等について 

●知事

 それと関連して、経済・雇用関係でございますが、これについて週明けに鳥取県の産業政策を議論していただく活性化協議会[第6回鳥取県地域産業活性化協議会]を開催をしようとしております。そのねらいといたしましては、バイオテクノロジー関連の産業分野も鳥取県の新しい活性化戦略の中に追加をしていこうというものであります。予算の中にも、これと連動させて鳥取大学の中にそうしたバイオ関係のラボラトリーを作っていこうという、そういう予算も提案をしようと考えております。

 企業誘致も精力的に進行させることといたしておりまして、鶴見製作所ですね、これは現在、私どもの方にも来ていただいている企業さんですが、ここに、この会社で業容の拡張をしようということも本決まりになりましたので、調印式を近々させていただこうと思っております。

 これは、開発途上国を中心としての公共投資事業があって、それに関連した機械の製造が今のところ順調であるという判断で取りかかられるということであります。このほかにもソフトウエア関連でありますとか、近々にまとまり次第調印しようというものも検討しているところでございます。

 経済の活性化を一生懸命やろうと思っておりますが、雇用についての不安も深刻化しつつありますので、本日、県の商工労働関係、また県教[育]委[員会]、それから労働局で商工団体を回らせていただいて、内定が切られて[取り消されて]しまった、そういう生徒さん対策にぜひ雇用を広げていただきたいということだとか、同じようなことが発生しないように呼びかけを行うことといたしております。

 産業戦略を立てていくためには、中・長期的な課題に果敢に挑戦することも大切だと思っております。今般、DBSクルーズフェリーという環日本海航路を開設する動きがいよいよ本格化してきました。2月4日に増資の登記も済ませたという情報でございまして、59億ウォンということになったようであります。

 それとあわせて役員構成も改まっていまして、大出資者の関係のチョン・ヨンテさんが社長に就任をされています。このチョン・ヨンテさんがこのたびの計画について、鳥取県側に説明をするということなどで来県をされるという話が伝わってきました。2月10日前後にこちらの方に来ることで最終的な、今、調整をされているということであります。その際に私たちも詳細な計画を聞いてみたいと考えております。

 境港市の方に昨日、東海(トンヘ)市の方から連絡があったところでは、試験就航の日程が決まったということでございます。2月21日に韓国の東海を出港して、2月22日に境港に入港すると。そして23日に境港を出港して24日に東海に戻ると、こういうクルーズを行うということでございまして、旅客のみを使った新航路の試験運航であると。それでどういう航路上の問題だとか、あるいは港の状況だとか、その辺を改めて調査するというような目的での試験就航であります。

 韓国側で報道されているところでは、本格就航は5月になるのではないかという報道もなされているようでありますが、我々は今、この情報については確認しなければならないと思っています。いずれにせよ2月10日前後で社長が来られるというお話でございますので、その際にしっかりとした御説明をいただきたいと思っております。

 これに関連して、DBSクルーズフェリーの新しい船出でありますけども、非常に経済状況が悪い中で動き出すプロジェクトでございます。ですから初動における一定の支援について境港市を初め中海の4市の関係者のかたとか、各方面とどういうお支えをしていくのかという相談を急いでいるところでございます。私の方からは以上です。


○日本海新聞 小谷和之 記者(幹事社)

 各社、どうぞ。




4 DBSクルーズフェリーについて 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 先ほどDBSについて、増資して59億ウォンになるという出資金についてお話がありましたが、年間の1年目の赤字が60億ウォンと予想していて、これは予想どおり進まず赤字が膨らんだりした場合に、東海と県の方でこれを支援、赤字補てんというのが、足し合わせても、単年度あるいは2年目に資金ショートする可能性というのもあると思うんですけども、そういう場合に3年もたせるために追加支援とか、そういうことはお考えなんでしょうか。


●知事

 今はそういうことを日本側で検討しているわけではありません。若干ちょっと誤解があるかもしれませんが、東海市は今、議会と相談をして一定の支援メニューを作りました。その中には、いわゆる赤字額に対して、その2分の1だったか、補てんをしましょうとかいう条項が入っていたと思います。

 額の詳細はよく我々もわかりにくいところでありますけども、そういう意味での赤字に対する一定の補償をしようというのが東海市の考え方です。そのほかにも運航支援ですね、1回行って帰ってきて、それに対しての支援をしましょうと。料金なんかも一定水準に保たないと競争力が出てきませんので、そういう支援だとか、そのほかにも支援策が幾つかメニューがあります。

 私は、関係者と今、話し合いをしているところでありますけども、この赤字補てん的なところは、鳥取県側としてやる考えはありません。運航支援のところに絞って、あるいは初動でどうしても必要になるような経費について一定の支援があるかどうか、この辺が調整の今の焦点になっています。ですから今、井石[朝日新聞]記者がおっしゃったような赤字が発生したので、それを補てんしていくという、そういう支援のやり方は考えていないというところです。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 その 100万円の支援というのは、黒字になっても続けるということですか。


●知事

 それは、黒字になったらもう必要ないかなという考え方はあると思いますが、それについても今、調整中であります。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 赤字だから支援するということなんですよね。


●知事

 というか、運航支援ですね。要は軌道に乗って、ある一定の料金で運航できるというめどが立てば、恐らく自立して会社経営をやっていっていただきたいと。ただ、今、最初のところでそれだけの旅客収入だとか、それから貨物の集荷が達成できない部分があると思います。

 その際に高い値段で就航させてしまいますと、それは結局航路の発展にもつながらないわけでありますので、一定程度運航支援のような措置が必要ではないか。あと、非常に経済環境が悪いですから、初動でこういう追加的な費用といいますか、いろんなものがあるということであれば、その辺は検討の余地があるかもしれません。まだ詳細は、今、詰めているところであります。


○読売新聞 北島夏記 記者

 しかし、赤字のケースだけ、運航奨励金という形ですけれども、黒字になったら支払わない、赤字のときには支払うということであると、県民から見て、これは事実上赤字補てんだということになると思うんですね。その点、いかがでしょうか。


●知事

 それだったら、別に黒字でも支援するというスキームでも僕は構わないと思います。それは赤字補てんとおっしゃるのは、今、東海市が考えているように、これだけ収支の差ができましたと、それに対して補てんをしていくという考え方でありますけど、この考え方は、今回はとる必要はないんではないかと思っています。

 船の競争力があるとすると、それはある一定の運賃水準、カーゴの料金ということになると思います。そういうことが、会社もリスクを負って、ある程度最初は、投資でありますから赤字覚悟でやるんだと向こうもおっしゃっていますので、そういう中でも我々の方で支えていく、そういう考え方であります。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 今のおっしゃりようだと、黒字になっても、もう運航支援は続けていかれるということなんでしょうか。


●知事

 例えば年限を切って、最初何年間はというやり方もあるかと思います。今はまだ詳細を調整中であるということです。だから東海[市]がやっている幾つかのメニューがありますが、そのうちの赤字補てんのメニューはとりにくいんではないかと思っています。


○毎日新聞 小島健志 記者

 実際、今のおっしゃった中で、まず実際に運航はしていない状況であると。さらに経済効果の試算の根拠が明示されていないと。さらに黒字化後は打ち切ると。奨励といってもDBS社のランニングコストの補助、補てんであって、県民にとってインセンティブが働かないという部分もあります。安い額でもなく、県議会も疑問視している。これだけいろいろ問題があるんですが、これ事実上の赤字補てんではないということになるんでしょうか。


●知事

 だから赤字補てんのようなことでの補助は組まないと。ですから運航に対する一定の支援をすることで応援をするという考え方です。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 東海市のように直接赤字補てんしますよという言葉を言ってないだけであって、赤字の会社にこういう形で直接補てんすれば、これは赤字補てんじゃないんですか。それともう一つは、旅客数とかいうことを確かに試算をしておられますけれども、3年、4年後に黒字になるという保証も全くないんですよね。予測の数字そのものに根拠がないから、5年後に、4年後に本当に黒字になるかという根拠もないと思うんですよ。さっき知事は黒字になって云々とおっしゃいましたけれども、4年後、5年後に黒字になってる保証が全くないということは、その赤字補てんというのはずっと続けなくちゃいけないということじゃないですか。


●知事

 いや、私はだから初動での支援ということで、それで、例えば4年、5年後に、そのときに経営状態がどうなっている、それから運航の見込みがどうだ、そういう状況はそのときまた明らかになるでしょうから、改めてその際には議論すべきかなと思いますけども。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 その際に議論ですか。


●知事

 ええ。現在は、せっかく今走り出そうとしているプロジェクト、これにブレーキをかけるべきではないという判断をしているわけです。現在、当初想定していたよりも随分ウォンレートが安くなったりして、非常に厳しい状況であることは否めないと思います。ただ船を走らせてくださいと、我々は見ていますというだけでありますと、恐らくこれは航路が長続きする要素もなくなってしまうと思います。ですから、我々としては一定の運航に対する支援を最初の初動の段階で行おうという考え方です。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 この航路の必要性というか、重要性というか、そういうものというのはある程度わかるんですけれどもね、ただ、やっぱり外国籍の船だろうと思いますし、その辺に県が直接支援していくということを県民がどこまで納得してくれるかということが一番大事なことだろうと思うんですよ。そのためのちゃんとした計画というのを出さなくちゃいけないだろうと思うし、説得できる材料というのを出していかなくちゃいけないと思うんですよ。なぜ必要なのか、なぜ支援が必要なのかという。そのあたりはどうなんでしょうか。


●知事

 私は、結局どれほど新しい航路がこの地域に対してインパクトを持つか、経済的な面など、あるいは文化交流だとか、いろんな多面的な影響というものをこの地域に対してもたらすものだと思うんです。こうした環日本海の各地点を結ぶ航路というのは、日本海沿岸の日本のどの自治体も夢見ていた、いわばドリーム、夢であったような航路であると思うんですね。それがいろいろと各地でつくろう、つくろうという動きがありながら、前へと進んできていないと。

 ただ、鳥取はいろいろと先方の韓国側の会社の熱意もあり、それから友好提携しております江原道や東海市といった対岸地域ですね、そうしたところの熱意もあって、みんなでやろうじゃないかとなってきたわけであります。ですから、私はそうした経済的なインパクトだとか将来に対する影響ということを考えれば、今回のものも、いわば未来への投資という部分ではないかと思っております。

 他の地域でもいろいろとございます。例えばある日本海側の県では、とりあえず試験運航をやろうということで似たような道筋の航路で船を出したわけでありますが、この試験運航の経費もやっぱり将来に対する投資でありますから、これはむしろ日本の自治体が丸抱えで事実上やっているというようなケースすらあるわけです。

 我々の場合は、対岸地域、これだけ頑張ってやりますよと、それはもちろん自分の国でありますから一生懸命やると。それから我々も長年の夢を実現する、さらに将来、この山陰の地域に、島根県側にもまたがるような地域に、将来について大きな、いわばソフトインフラになると考えますので、それについて、もちろん県民や関係者の御理解もいただきながら一定の支援をしていこうということであります。

 投資効果としての試算については、その根拠はこれから多分明らかにもちろんしていくわけでございまして、別に隠そうとも何とも思っていませんから、それは見ていただいたら結構だと思いますけども、細かい数字がどうということはあれ、一定の運航支援をはるかに上回る経済効果が今後見込まれるというように考えております。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 未来への投資というのは重々わかるんですけども、投資と投機の線引きというのは、どこまでが許容範囲かというのをはっきりあらかじめ決めておく必要があると思うんですけども、重ねて聞きますが、3年以内にこのDBSが資金ショートを起こした場合に、今決めている支援の枠組みに追加して、さらに航路を維持するための追加支援策というのを出していかれるおつもりがあるのかどうか。


●知事

 少なくとも赤字補てんという趣旨の、東海[市]がやるような支援は今、念頭にありません。恐らく日本側で、自治体関係でも今回検討していただいている自治体もございますが、考え方は一緒だと思います。ただ、一定の運航に対して応援をするという、そういう支援はしなければ、実現性が今度は薄れてくると思いますので、大事な局面でありますから、我々としても応分の支援をしていこうということです。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 江原道の方の支援というのが出てますか。


●知事

 恐らく東海[市]のスキームとかかわっているんだと思います。その辺はもちろん情報収集中でありまして、我々としても関心を持っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 境港もどうなんですか、境港市は。


●知事

 私どもとしては、地元の市だとか、あるいはそれを含めた周辺地域も含めて、初動でのこうした支援のあり方のスキームに加わっていただきたいと思っています。できれば同じような重みを持って支援をお互いにやっていくマッチングファンド方式のようなやり方が望ましいと考えています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 もう1点。荷物と旅客の関係ですね、このあたりは本当に4月なり5月なりに本格就航すれば、当然集めていかなくちゃいけないんですけれども、ただ、DBSの事務所がまだ設置されてないと思うんですけれども、そういう営業というものがまだかかってないと思うんですよね、DBSの方は。


●知事

 DBS[クルーズフェリー社]自体は営業活動として日本側で、具体的な集荷の契約をとったということではまだないと思います。ただ、この構想についてはいろんなチャネルで経済界の方々ですね、日本の国内の、鳥取、島根にとどまらず、知っている人はだんだん知っているという状態になってきていますから、関心を持ってくださる企業さんも出てきているんじゃないかと我々は期待しています。

 そうやって広がりを持ってくれば、この航路というのが、この山陰の中央にある航路が非常な独自性のある、意味のある航路として成長していくんじゃないかと思っていますので、私たちもそういう意味でのポートセールスは、他の上海だとか、そうした航路と同じようにしっかりとやっていきたいと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 先ほど黒字になった場合も支援はする可能性もあるということですが、議会側に示した資料でもそのようですが、営業利益が出た、つまり黒字化した場合は支援は行わないという形での説明をされているようですけど。


●知事

 そこは今調整中ですので、ちょっとそれは、これからよく精査していきたいと思います。それも一つの考え方だなと、さっきはちょっと聞いてて思いましたけどね。


○読売新聞 北島夏記 記者

 黒字でも支援をすると。


●知事

 だから、結局要は赤字支援ではないということなんです。ですから、そこのところで運航に対して一定のインセンティブを与える、そういう意味での運航支援であります。


○読売新聞 北島夏記 記者

 しかし、やっぱりくどいようですけど、赤字のときに限って運航奨励金という形だけども支援するというのは事実上の赤字補てんだと思いますし、それと逆に、黒字のときにも支援をするということであれば、苦しいときに県としてバックアップをするという理屈も成り立たないと思うんですよね。いつまでこのDBSに対してどの程度の支援をするのかというのが、ちょっと先がどれだけ続くのかなという不安もあるんですが、そのあたり、いかがでしょうか。黒字になっても続けるとか。


●知事

 だから、例えば私は初動での支援ということだと思うんです。最初に立ち上がるときに集荷だとか、荷物集めだとか旅客の乗船がどうしてもやっぱり周知徹底が行き届きませんのでうまくいかない。現在の経済情勢がございますので厳しいだろうと。ですから、その部分について、その一定の期間について、やはり運航の支援をしていかないと難しいんじゃないかと。

 これは韓国側も同じ考え方なんだと思うんです。あちらも、ですから運航支援という枠組みを持っていると。ですから、その運航支援にある程度見合うような我々の方のスキームを考えられているんではないかと思っています。韓国側で言っている赤字の、実際収支差があって、それに対して補てんをしていくという考え方とは。


○読売新聞 北島夏記 記者

 スキームが違うというのはわかりますが。


●知事

 ええ。これは、でもどんな補助金もそうです。例えばある一定の事業をやろうとしますね。それで企業の投資を呼び込むようなときもそうかもしれませんけれども、これだけは我々の方で、じゃあ支援申し上げましょうと。そのインセンティブに応じて向こうは例えば雇用をやったり、それから事業を継続をしたりということになるわけです。

 それが実際には企業はその年度で赤字決算になっていると。事実上、それは赤字に回っているということがあるかもしれませんけど、結果的には。ただ、それは補助として出しているのは、それは新しい立地の支援だとか、そういうことでありますので、考え方としては成り立つんではないかと思います。

 あるいは農業もそうでありますけども、例えば減反政策をやっていて、転作奨励金を出すわけです。転作奨励金を出して、これで、これは要は新しい作物にチャレンジをするので、その分は奨励金を出しましょうということで国の補助制度もあるわけですね。

 その転作奨励金が乗って、農家の皆さんによっては初めて、これで種をまいて育てて収穫をして、ようやっと黒字が出るというような場合もあるかもしれない。あるいはやってみたけどやっぱり赤字だわという場合もあるかもしれない。これはしようがない、補助制度の内在するものだと思います。

 これと違った補助方式として、収支差があって、この収支差に対して実際に赤字に転じてしまったときにそれを補てんしようというようなやり方の補助もないわけではございませんけども、例えばバスの運行助成ですか、過疎バスの。ああいうふうにバスを運行するときに赤字額が発生すると。それに対して市町村と県とで一定分を背負いましょうというような助成の仕方もあります。ただ、こういう方式は、我々は今回はとるのは控えようというように考えているわけです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 赤字が、とりあえず事業収支赤字が3年間と予測して、3年間の限定の支援だというふうに聞いてますが、これが4年目、5年目、6年目も赤字だった場合というのは、これは、じゃあ続けていくという考え方なんですか。


●知事

 結局我々の一番の関心は、企業が黒字になるか赤字になるかではないんです。むしろその航路が維持されていくだろうかと。企業ですから、年によっては赤字の年もあり黒字の年もあります。現在の大手の日本の企業の会社の決算を見ていただいてもそうです。赤字になったらたちまち事業活動が停止するかというと、そういうわけでもありません。

 ですから赤か黒かということと、それから事業の継続、今回でいえば航路の継続というのは、それは別の次元の問題でございます。私たちとしては、その航路を継続させていくためにどういう政策的な支援だとか、そうしたスキームがあるのかと、あるいは規制緩和なんかも含めてですね。それは随時検討しているわけです。

 今も例えば隠岐汽船だとか、このかいわいでもいろんな交通事業はあるわけでありますけども、いろんな助成の仕方というのをやっぱり公共もやるわけでありますから、そういう中で今回、韓国側のやっているいろんな助成メニューの中で、運航支援のところにある程度焦点を当てながら、あと例えば初動でがいに大きな経費がかかるとかいうことがあって、それをソフトランディングさせるための経費支援なんかもあるかもしれませんけど、その辺、詳細は今、詰めてみたいと考えているところです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 そしたら、キーワードは初動支援と航路を継続するかどうかというところで、どうやって支援をするかしないかを決めると。


●知事

 そうですね。特に今は航路が動き出すかどうかの重要な局面だと思っていますので、それで我々としても検討を急いでいるわけです。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 単年度赤字と事業継続が一致しないというのはわかるんですけども、今心配されているのは59億ウォンしか出資金がなくて、それに単年度赤字が継続されていくと、当然もう資金ショートしていくことが想定されるわけで、それでも4年目、5年目でも、赤字でも奨励金は出していくのかどうかというのは。それとも3年で打ち切るのか、もしくは黒字になったとしても4年目、5年目もやっていくのか、一体どこをお考えなのか。


●知事

 そこは今、関係者で話し合いをしまして、それでこういうスキームで我々は臨もうと、今合意を得たところが出発点だと思います。それ以上のことは、これから例えば世の中がどういうふうに変わっていくかとか、いろいろありますから、それで、後でまたもう一回考え直す時期は来るかもしれませんけど、我々としては初動の段階で一定の応援をしていく体制をとりたいと思っています。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 その今、知事がおっしゃった合意を得た点というのは、3年で切るということなのか、それとも3年以内でもう赤字が解消されれば支援はやめるということなのか。


●知事

 その両者ともスキームに関連しますよね。ですから、こういう考え方で運航支援の枠組みを組もうという合意を今、得ようとしているところです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 知事のお考えとして聞きたいんですけどね、今伺ってると、航路を継続するというのがかぎでもあるし、それから初動の支援という考え方もある。しかし、この黒字でも支援する考えがなくもないというお話もされた。こう考えると、最初は初動支援である、そしてその後は航路継続であるという理屈をつけると、どういうケースでも支援ができるというふうに考えることができると思うんですね。際限なく支援が続けられるんじゃないかという見方もできるんですが、何を基準に県として支援していくのか、この2つの考え方が両方ともあると、際限なく支援が続いていくということになりかねないんじゃないかなと思うんですけど。


●知事

 先ほどからちょっと繰り返しにはなりますけれども、今、少しちょっと長いスパンで過去を振り返っていただきたいと思うんですが、環日本海時代が到来して、その環日本海時代というのはスローガンだけでいいのかということがあるわけです。日本海に臨む地域であること、あるいは我々がアジアに近い立地にあること、これを生かして経済産業を育てたり、あるいは人材育成だとか、それから交流を通じた地域の活性化が図られないかということで取り組んできているわけです。

 これは鳥取県にとどまりません。どこの地域も同じような夢を描いてやってきた。それは太平洋側とは違ったこちらの自治体の独自性を出そうという取り組みなわけです。これはなかなか今までボトルネックがいろいろあって、航路をつくろうと思った場合に実現しなかったわけでありますが、コロンブスの卵でありまして、本来、近い距離でありますから経費の安い航路ができるのではないかと我々なりの算段を持つわけであります。

 これに共鳴して、今回、DBSクルーズフェリーという新しい会社がそういう意味で、これはビジネスとして成り立つかもしれないと思って参入をしようとしてきているのが今の段階なわけですね。ただ、この航路をつくることについては、正直、ある一定の地域間競争も日本国内でもあります。あっちもこっちもやっぱり同じようなことをやりたいという熱意がありますけども、なかなかほどけない。そこに何か突破口を開く、ひとつ力をある程度与える必要があるのかもしれない。

 韓国側も同じような思いを持っているわけです。韓国も日本海側にあるということで、それはソウルから遠いということになってしまって発展の限界があったと。ただ、向こうが玄関口になれば向こうもメリットがあるわけで、今までも同じような航路を模索してきたけれども実現してこなかったというのがこれまでの長い戦後の流れなわけです。

 今回、非常にそういう意味では画期的なプロジェクトであると思いますし、コロンブスの卵を今、机の上に立てようとしているのに等しいところがあるんだと思うんです。ただ、なかなかやっぱり今までだれもやってないことですから勇気も要りますし、それから初動で、それはいろいろと分析をしてみれば経営が最初は難しかろうというのが今、データ上も出てくるわけでございます。ただ、ここで元気を出して前にこのプロジェクトを進めようとして、韓国側の方が随分、我々も驚くぐらいの思い切った支援を今してきていると。

 あと、私どもも、これは正直、韓国側の企業という面もありますから、一定の応分の支援という範囲でどういうことが考えられるだろうかというのを私どももやっているところが今の状態なんですね。そういう意味で、この航路支援ということを今検討させていただいているんですが、ただ、いつまでも続くようでは、なかなかビジネスとして育たないようでは難しいかもしれません。ですから一定の年限を区切って、それで初動を我々も支援しましょうという考え方で、日本側でも折り合いをつけて助成をしていこうではないかというのが今の私たちの考え方であります。

 未来永劫、ずっと支援が必要かというと、そうならないことを我々としては当然願っているわけでありますし、どこかの時点で見切りをつけて、もうやっていてもしようがないなということになるかもしれませんけども、我々としては今、少なくとも最初の何年間か、こういう考え方で御支援申し上げましょうという、そういう取り決めをしようとしているわけであります。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 知事、一つ聞きたいんですけどね、今回、運航支援という形でDBSに直接お金が入る形になるじゃないですか。じゃなくて、例えばコンテナ、日本側から積む荷物とか、あるいはお客に対する支援という形での応援ということは考えられなかったんですか。


●知事

 そういうような、例えば初めて積み荷をする場合の補助金なんかも。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 それはありますか。


●知事

 ええ、従来からありますし、そういうことももちろんやっていこうと思います。これから実際まだ動いてない航路でありますから、こういうことをやれば利用促進につながるなというのが見えてくれば支援のあり方も変わってくるかもしれませんけども、今は、まずは韓国側ででき上がった支援スキームを参考にしながら、私たちも応援の体制を組もうじゃないかと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 例えば旅客に対する割引と言ったらおかしいけど、アシアナでやったように幾らかの支援とか、あるいはさっきコンテナは初回の分で、たしか10回までしか認められてないと思うんですけれども、この辺に対する支援とかをやれば、まだ日本側での納得というのはできると思うんですけどもね。あれは、コンテナは初回しかないんで、そんなに数が多くない、1企業、たしか10回までだったと思いますし。


●知事

 もちろんそうした別途の、それとは別のスキームで助成のあり方を組むことももちろん可能だと思いますし、それも引き続いて検討していけばいいと思います。ただ、今、実際に就航に踏み切るかどうかという、この局面でありますので、私どもとしては一定の運航支援というものも日本も、もちろん一定期間に限られますけども、今考えているスキーム自体ですね、またこういうこともやって応援をしていきますという、そういう表明もする必要があるんじゃないかと思っています。

 今、ただでさえ経済状況だとか厳しい情勢もございますので、この運航にブレーキを最初からかけてしまうことになることは、私は避けなければならないと思っています。今、いろんな選択肢はあると思うんですけども、せっかく見えてきた夢の航路が実現しなくなるというリスクを我々がとるかどうかということもあると思うんです。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 荷物や客に対する支援というのは、これから考えるということでいいんですか。


●知事

 それも、今も実はやっておりますし、あと、大切なのはさっき申しましたように、これは一定の合理性のあるプロジェクトだと思うんです。確かに陸送距離が関西だとか山陽からあるかもしれません。ですから山陽とか関西で積み荷をして出した方がいいかもしれないという考え方もありますが、時間がかかったり、船賃が高くなったりということになるわけですね。

 もし、なるほど境港から荷物を出してやっていくのが合理的だなあと企業側も考えられるようになれば、こうした航路が成長していく可能性が私は全くないというわけではなくて、むしろあるんだと思うんです。そこが関係者も、それから船会社も含めて、そうした一定の自分たちなりの信念を持って臨んでいますから、そういうふうに導いていくのが本来だと思います。

 すなわちポートセールスをしたり、今はパンフレットすらございませんので、韓国側はどうも作ったらしいですけども、我々の方では、例えばこういう運航計画というのはわかりませんので、ちょっと売りにくい部分もありましたから、今度来日されてお話がはっきりしてくれば、早速にでもそうしたセールスをしていかなければならないと思っています。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 先ほどおっしゃった一定の年限というのは、3年というのでいいのかどうかというのと、3年以内であれば黒字化したとしても支援は続けていかれるのかどうかというのを確認したいんですけど。


●知事

 その両者、申しわけないですが、現段階では今、調整中というふうに御理解をいただいたらいいと思います。先般、議会側にお示ししたのが事務的な一つのプロトタイプといいますか、典型例であって、それを基本にして折衝を関係者とやっていきたいと思いますが、現在調整中ということで御理解いただきたいと思います。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 この間の議会に提示されたのは、素直に辞書的な意味合いで考えると、黒字になったらやめると書いてあったんで、赤字支援という意味合いが強かったと思うんですけども、そしたら黒字になっても支援することはあり得るということで。


●知事

 そこはちょっと、本当によく詰めてみたいと思います。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 今調整中と。


●知事

 2つ考え方はあると思うんですね。一つは、やはり県として、もし黒字に転換した場合でもお金を出し続ける意味があるのかという議論が一つあると思います。あともう一つは、例えば3年なら3年という期間を示して、3年間はこれをやりましょうと。黒字になったとしても、その前に多分赤字がありますから、そういうことも含めて企業側でカーゴの料金だとか運賃だとかをある程度抑えた部分で設定してくださいと、そういうメッセージを出すこともできると思います。2通り、私は考え得るんじゃないかと思いますけどね。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 もう一つ確認しておきたいのが、3年以内に最悪のケース、資金ショートしてしまうという場合もあると思うんですけども、その場合にも、改めて聞きますが、県として追加支援というのはされないと。


●知事

 それは、今は考えてないです。だから繰り返しになりますけれども、韓国側で用意しようとしているのは、そこに結構踏み込んでいるんです。そこは我々としておつき合いできるかどうか、いろいろ中でも議論しましたが、正直、日本企業ならそこまで踏み込んで、例えば過疎バスなんかは典型的にそうでありますから、完全な赤字支援でありますので、そういうやり方がないでもないですけども、ただ、そこまで我々で踏み込むことについて、広く県民の皆様の御理解が得られるだろうか、そこはちょっと疑問があるんです。

 ですから、赤字補てんということではない部分の支援メニューについて、中心に考えた方がいいんじゃないかというのが我々の判断でして、議会の皆様に先回提示をさせていただいたのは、そうした意味で構成をしたパッケージの案になっていると思います。

 ただ、議論は今、関係自治体のとこまで広がっていますので、それでよく話し合っていかないと、今、結論が出る状態ではないですし、運航も2月10日に来日をされて、そのときに我々は詳細を聞けるんじゃないかと思っていますので、それを聞いて最後の判断をしたいという気持ちもあります。


○読売新聞 北島夏記 記者

 再確認ですが、そしたら支援をするかどうかというのは、3年間赤字の支援はするという運行支援策は出すと。


●知事

 赤字ではない。運航の。


○読売新聞 北島夏記 記者

 いや、この示した基本的なこのプロトタイプによると、赤字のときに限って3年間、赤字が計画されているんで。


●知事

 例えば赤字額がこれだけありますと、その赤字額について支援をするというのではなくて、例えば船が。


○読売新聞 北島夏記 記者

 いや、わかりますよ。わかるけれども。


●知事

 例えば1回船が行って帰って 100万円だったらば、2回行って初めて 200万[円]ですよね。3回行って初めて 300万[円]で、これはその赤字額がどうとかこうとかということではないわけです。むしろ運航するといろんな燃料費だ何だかかりますよね。あるいはそれからお客さんを集めるためのPR経費だとか。


○読売新聞 北島夏記 記者

 わかります。


●知事

 わかりますか。本当ですか。赤字支援ではない。


○読売新聞 北島夏記 記者

 それはよくわかるんですけども、ただ、赤字のとき、赤字が3年間続くと、それに限って支援をするというのを示されたと思うんです。ただ、黒字になったらどうする、黒字になって続けるかどうか、あるいは3年以上赤字になった場合どうするかというのは、これから考えていくことだということですか。基本はこの議会に示したメニューどおりで、その後は続けるかどうか、あるいは黒字になったらどうするかというのは今後考えることだということでよろしいですか。


●知事

 そうですね、まだちょっと、だから調整中、申しわけないけど、今調整中である。だから、多分議会側にお示ししたのも、例えば額が入ったような決定的な書き方に多分なってないんじゃないでしょうかね。多分こういうような考え方の助成を念頭に今調整していますというような、そういうことじゃないですか。僕もちょっと細かい文面までは見てないんですけども。そういう意味で今、我々で共通理解を関係者とも持ちたいと思っています。


○読売新聞 北島夏記 記者

 けど、ここには黒字化の場合は支援は行わないというふうになっているので、黒字はないと私はちょっと思い込んで。その可能性もなくもないということなんでしょうか。


●知事

 そういうロジックもあると私も思います。だから、例えば何ぼ運航支援をするといっても、運航支援をして、もうだいぶこんな大黒字になってて、まだお金を出し続けるのかいと、こういう議論は当然あると思いますので、そういうときはもうやめましょうというメッセージだと思いますが、それも一つの考え方だろうと思いますし、今ちょっと調整中です。


○毎日新聞 小島健志 記者

 補助金制度の仕組みをさっき上げられましたけども、確かに税の再配分から見ると、国内の企業立地、バス、減反などは理解できるんですけども、そういう赤字を見込む他国の会社に直接補てんするということは、将来の税収というのは何か見込まれるんですか。


●知事

 他国の会社とおっしゃいますけども、当然日本側の法人組織はどうなるかわかりませんが、それの税金があるかもしれませんし、あと、私たちが重視しているのは、これは単なる会社でないんです。我々が見ているのは航路なんです。この航路を通して新しいパイプが海の向こうとつながるわけです。この航路を通して一定の富が県内に生まれてくるんじゃないか。それがひいては税収として収入されてくるのを見たいということなんです。

 港の振興というのは、すべからくそうだと思います。外国船は今でも入っています。例えば鳥取でも釜山に行く船がございますけども、そういうように横浜港だとか神戸港だとか。ただ、大変大きなお金をかけてそれぞれの地域が整備をしているわけですね。

 こういう投資を外国企業のためにしているのかというと、確かに外国企業のためにしている面もあるかもしれませんけども、それは、それを通して物が、人が動いて、その物が、人が動くことを目当てにして、例えば経済活動がここで始まる、それからその地域の優位性というものが確立をされて、物の動きの起点になって情報発信だとか、そういうものを押さえることができるとか、有形無形の利益が出てくるからこそだと思うんですね。

 私たちは、単にDBSクルーズフェリーというカンパニーを支援しようということは考えていません。むしろその航路をどうやって、この荒波の中でスタートさせることができるだろうか、そこを悩んでいるわけです。


○毎日新聞 小島健志 記者

 まずは、その有形無形の利益が出るというところを、もう少し県民の人にわかりやすく説明するものが必要なんじゃないんでしょうか。


●知事

 その意味で、先般、議会の皆様にもお聞き取りいただいたと思うんですが、 100億円ぐらいの経済効果は想定できるんじゃないかと、これはもちろん計算上のものだと言ってしまえばそうかもしれませんが、そういうものも示しながら御理解をいただくことを考えています。


○朝日新聞 井石栄司 記者

 その 100億円の受益が起こり得るというところで考えると、県東部に回ってくるお金と島根県の松江近辺に落ちるお金というのを考えると、島根県にも応分の受益というのはあると思うんですけども、島根県に対して、この応分の負担というのを求めていくようなお考えはおありなんでしょうか。


●知事

 例えば観光交流とか、そういうものを促進するスキームの中に島根[県]側で入っていただきたいと。これは経済的な面も含めて、従来の枠組みを活用してやっていく余地はあるんじゃないかと今は思っていますけども、そういうことも今、これからよくよく関係者と話をしていくと思います。

 島根[県]の知事さんも、溝口知事さんもこうした航路の意義というのは理解をしておられて、ある意味応援していこうというメッセージもいただいていますから、私どもとしては荷物集めだとか、いろんなことで協力関係を築きたいと思っています。

 それから、これは我々とはまた違った地元自治体のレベル、境港市も、多分境港市が支援の中核に当然なるとは思うんですけども、中海4市1町ですか、その圏域の中でやはりみんなでこの夢をかなえようやということで協力体制を組もうじゃないかということも検討されていいと思っております。いずれにせよ、広く受益がスピルオーバーしていくことは、これはしようがないことでありまして、それに対して心意気を感じて協力していく輪をだんだんと広げていきたいと思います。




5 少人数学級について 

○山陰中央新報 弥重節子 記者

 指導方法工夫改善対応教員の非常勤化に対する危惧の声が上がっていますけれども、あと知事査定でどういうふうな定数配分をされるかということが注目されてますけども、知事はどういうふうに今、考えていらっしゃるんでしょうか。


●知事

 ちょっと決着、完全にさせてない感じになっていますが、今年やっているスキームから後退させるべきではないと思っています。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 要するに今年は49人だった枠が、今度は倍の 101人が定数、常勤から30人学級の方へ移されるわけでして、非常勤は 127人、3倍近い、拡大していくわけなんですけども。


●知事

 今、こういう調整をしてはどうかと思うんですが、片方で財源的に難しい中で、我々は今動こうとしていますので、教育委員会の御理解もいただきながら、最後の詰めをやっていく必要があると思うんですが、昨年御協力いただいた程度は協力をいただく、例えばですよ、それは国費分ということですかね、要は今おっしゃる定数内の分については。そうすると、これが振りかわって、これは30人学級ではないですけども、指導の手が多少抜けてしまうと。

 これに対して非常勤講師を充ててというのが去年もやったやり方なんですが、この応援部隊を今年よりも厚くすると。そういう意味で現場に負担がかからないようにすると。だから協力いただく数としては、昨年のを目安にして昨年以上のものは求めないと。今、多分途中段階の査定の話だと思うんですが。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 査定は、部長査定ですね。


●知事

 ええ。それで、それを大幅に協力してもらう定数を、要は教育委員会から協力してもらう定数を大幅に増やそうと、その分を増やそうとしていたものを、これを今年、今年度、今やっている以上のものは、あえて私は求めなくていいんじゃないかと思います。それは我々の方でもやっぱり努力をしていかなきゃいけない負担部分があると思います。

 それから、気になるのは非常勤講師のかたでも一生懸命やっておられますので、それは御理解いただきたいと思うんですが、資格もございますし教えることもできる。非常勤講師のかたに今振りかわって指導支援みたいなことをしていただいているものが、手が足りなくなってほかにしわ寄せが行くんじゃないかという御不安があるというふうに伺っていますので、その分は非常勤講師の、それだったら振りかわった分だけ非常勤講師の数を充てるということじゃなくて、プラスアルファをつけて現場に負担が残らないようにすると。これはいわば予算の金額として解決をする、だから人の数を増やしてあげると、逆に。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 じゃあ、指導方法工夫改善対応教員の非常勤化の拡大はしないということですね。


●知事

 拡大はしない。拡大はしないで、これは非常に悩ましいんです。結局いろんなところでやりくりをしていますし、今はそういうふうに定数のお話、お詳しいですね、そのいろいろ中に実は目に見えない区分けがあるんですね。学校の先生がバッジつけているわけではなくて、学校の先生の総数をカウントする際に、そうした、こういう教員ということでの割り当てをしますというのが今のやり方なんですね。

 これはいろんなことがございます。いろんな加配がありますからね。そうした定数配分の、ちょっと協力いただく、いわば協力いただいて、ほか、ちょっと考えてねという分を去年、去年というのは今年ですけども、今年度やっている以上には求めないと。だから、途中段階でそこを。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 部長査定では、今年49人だったのを一気に 101人に拡大するということなんですけども。


●知事

 それはやめようと思います、私段階では。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 そうなんですか。そうすると財源手当はどういうふうに考えられるんですか。


●知事

 それはしようがないです。その分は、だから今度は、そこはだから要は現場が回るかどうかだと思うんですね、学校ですから。そっちに私は配慮も必要だと思いますので、要は財源的に確保しようということで協力部分をがっと増やすというのは、手法としてはやめて、今、協力いただいている分で教育委員会との調整をしようと。

 ただ、これでもなお非常勤講師のかたに定数条項を振りかえてやっていくということになるわけでありますが、ただ、非常勤講師のかただと常勤のかたと、どうしても働く日数の問題だとか、差があります。ですから、そのしわ寄せが来ないように、今年とは違って、逆にここにプラスアルファの非常勤講師を増やしてあげると。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 非常勤化が増えるということについては、教員の、新規教員の確保がなかなか難しくなるというふうな話を聞いているんですけども。


●知事

 それは定数内の人は試験をして採っています。それ以外のところは別途の募集ということになります。だから、繰り返しになりますけど、今、弥重[山陰中央新報記者]さんがおっしゃった常勤の先生の、ぐっと協力部分を拡大するというのは、それはやめようと思います。

 それで、逆にこれはうちの方から教育委員会にむしろプラスアルファをしてあげようということです。非常勤講師の数を若干多目にして、だから今年のルールでいけば、これだけ必要だとかというところを、さらにこれに上乗せをして非常勤講師も若干手当を増やしてあげようと。

 それで現場の方で不都合が生じないようにしてあげようと。この分は定数条例とは違った部分になりますので、予算で我々の方で財源をむしろこちらで差し上げて、現場が困らないようにしてあげようと。だから、むしろ改善だと思います。そういうふうに私はすべきではないかと思いますが、ちょっとこれは教育委員会と相談してみないと、最終的には決められないかもしれませんね。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 今年の枠をもっとさらにどんどんどんどん縮小していく方向に持っていくというお考えはないんですか。


●知事

 そこは非常にお互いに難しい、財源の問題もございますのでね。今年協力していただいたところで、そこの線で今年折り合いをつけさせてもらおうと思っています。だけど、それで教育現場の方で困ったことにならないように、今年と同じではありますけども、非常勤講師で応援していただける人の数を増やしていこうと。これは、だから教育委員会にとってはむしろプラスになる話だと思います。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 ただ、常勤と非常勤の間では、非常に教育的な内容で大きな差ができてきているというふうな、現場にとっては非常に、やっぱり常勤でなければ困るというふうな声が強いですけれど。


●知事

 ですから、非常勤講師の数を、要は日数が足りないとかどうとかありますので、その分を増やしてあげて、それで現場の方が回りやすいようにして来年度やってみてはどうかと思うんです。


○日本海新聞 小谷和之 記者(幹事社)

 それでは、以上で終わります。ありがとうございました。


●知事

 どうもありがとうございました。



  

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