令和7年9月19日(金)に愛媛大学樽味キャンパスで開催された日本木材学会中国・四国支部第36回研究発表会において、木材利用研究室の佐々木主任研究員が「研究発表賞」を受賞しました。佐々木主任研究員にとって、この賞の受賞は今回で3回目となります。
受賞した研究は、木材を人工乾燥する際に生じる変形や製品の品質低下の要因の一つである「桟木(さんぎ)痕」の軽減に貢献するものです。この研究内容が高く評価され、今回の受賞につながりました。
木材の人工乾燥時には、通気性を確保するために木材の間に「桟木」を挿入しますが、この桟木が接触する部分に桟木痕が付くことがあります。この痕は、木材の表面を数ミリ削っても消すことができず、製品クレームの原因となっていました。
佐々木主任研究員は、桟木痕の発生を抑制するための人工乾燥前の処理として、水中貯木、天然乾燥、煮沸、凍結の4つの方法を試し、それぞれの処理が桟木痕と木材の変形に与える影響を比較しました。 そして「天然乾燥後の1枚積みでの人工乾燥が、桟木痕と変形の抑制軽減に効果的である」ことを明らかにしました。

質問に答える佐々木主任研究員 受賞を喜ぶ佐々木主任研究員

全処理の一例 天然乾燥 全処理の一例 水中貯木