第2回国史跡青谷上寺地遺跡土曜講座を7月11日(土)に開催し、過去最多となる65名のご参加をいただきました。
演題は「青谷横木遺跡の様相~古代の青谷平野について~」、講師は、当センター発掘事業室調査担当係長の濵隆造が務めました。
木簡や大量の木製祭祀具、古代道路などが相次いで発見され注目を集めている青谷横木遺跡について、時系列に沿ってわかりやすく発掘調査の様子と成果を紹介しました。
講座内容のまとめ
○平成25年度の調査
・租税に関わる木簡の出土から、郡衙の出先機関が存在した可能性が考えられる。
・大量の木製祭祀具の出土から、祓えの場であった可能性が考えられる。
○平成26年度の調査
・丘陵裾に大規模な道路遺構を検出、青谷上寺地遺跡から続く古代山陰道の可能性が考えられる。
・東西南北に交差する盛土遺構を確認、条里遺構と考えられる。
○調査3年目の成果(平成27年度、調査継続中)
・道路遺構の延長部分を発見。
・条里遺構と、条里とは異なる畦状の盛土を広範囲で検出。
・谷の出口付近で、掘立柱建物跡の可能性がある新たな柱根を検出。

第2回講座のようす
発掘現場の苦労話なども盛り込んだ臨場感のある講座内容に、会場のみなさんも引き込まれるように聞き入っておられました。
第3回の講座は、「下坂本清合遺跡の弥生時代の焼失住居」と題して、平成27年9月5日(土)に開催します。
鳥取市気高町の下坂本清合遺跡では、弥生時代後期(約1900年前)の竪穴住居が国内屈指の保存状態で昨年見つかりました。屋根が丸ごと焼け落ち、壁の内装や床面の凹凸まで当時のままに遺っていたこの住居をもとに、どのような建物が復元でき、どんな使われ方をしていたのか、弥生時代の竪穴住居の実態に迫ります。
どうぞ、ご期待ください。
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