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知事定例記者会見(2015年5月21日)

平成27年5月21日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約75分) ※MPEG4形式

  

1 6月補正予算案の概要 

○山陰放送 秦卓史 記者

 では、定例会見を始めます。知事お願いします。


●知事

 皆さんおはようございます。統一地方選挙が明けまして、初めての6月県議会、これはこれからの4年間のまずはスタートを切る県議会となろうかと思います。それに向けまして、現在、予算編成作業をほぼ締めくくりかけてまいりました。その中でさまざまな新事業の展開を図るべく、今、最終的な準備をいたしているところでございます。具体的には、予算規模は6月補正予算で195億3,300万円ということを見込んでおります。これはこれまでのいわゆる肉付け予算と言われる、この選挙後の6月補正としては過去最大規模ということになります。195億3,300万円の補正を行いまして、そうするともちろん当初予算にそれが乗っかってくるわけでございますが、その3,531億円についてですかね、これは、また、平成9年以来の伸び率ということになりまして、積極型の肉付けを組むことになったと思います。

 これについてぜひ県議会のご賛同を得ながら、速やかに地方創生を初めとした諸課題に向かってまいりたいと考えているところでございます。その中にはさまざまなものが含まれているわけでありますが、まずは人づくりという点、人を元気にという点につきましては、先般もお話申し上げましたように、小児医療費の高校生までの無料化に向けた準備事業2,100万円ほどとか、それから、また、併せまして第3子以降の保育料無償化でありますとか、そうしたことがございます。それと併せまして経済界ですとか、それから関係団体とも話し合ってきましたけれども、これからの人材を育成するための基金を作りまして、奨学金、これを返還時点で一部免除していくということを始めさせていただこうと思います。まずは2億円の立ち上げをさせていただきます。それで、これについて2,000万円は地元の関係団体の方からご協力いただくという仕組で始めさせていただきたいと思います。具体的には、経済界とか、薬剤師会のご協力がございまして、そうした各種の製造業やIT産業、さらには薬剤師さん、こうしたところで、まずはそうした基金の立ち上げをして適用していきたいと思います。

 これは新卒者のみならず既卒者、既卒者と言いますか、既に就学しているかた、そういうこれから入学するかた以外も対象にして、これから入学するかたは来年度[平成28年度]からということで当然なりますけども、そうでないかたは今年度[平成27年度]からすぐに募集をかけるということにいたしたいと考えております。奨学金には無利子制度と有利子制度があります。無利子制度の方はいろんな家庭のご事情だとか、それからもちろん学業のことだとか、そうしたことも考慮されるわけでありますが、その無利子の部分の方が必要度が高いと思われますので、こちらについては2分の1の免除をし、それから、有利子の奨学金の方につきましては4分の1を免除するというかたちでセットさせていただきたいと思います。これはかなり人数的な規模も当然2億円の基金を積み、その後も、翌年度以降も、今、さらなる上積みと運用を考えておりますので、かなりの規模になるということでございまして、これについては他県よりも踏み込んだかたちになろうかと思います。限定的なことではなくて、むしろ県内に就職するという気持ちの学生さんを応援をすると、これによって移住者を巻き込んでいく新しいツールにしていく、将来の地域を支える人材にしていく、こうしたことを考えていきたいと思います。

 また、産業、雇用を元気にするということでありますが、中小企業の経営革新制度の支援の拡充といったようなこと、さらには事業承継の支援、こういうこともあるわけでありますが、非正規の社員さんを正規の社員に転換をしていく、こういうプログラムを実行していく企業さんに対しましても、国の制度以外のところで、私どもの方でもいわば横だし的な支援をさせていただいて、幅広くこの非正規から正規への転換が図れる、こうした応援をしていきたいと思います。例えば、非正規から正規に転用するという場合、国の方でやっているような業態だとか、対応については国の制度を適用してもらえばいいですけども、そうでないところにつきまして30万円の1人当たりの支援をすると、それによって企業さんの非正規から正規への転換を図る、これが雇用の、正規雇用の1万人のプロジェクトを推し進める1つのエンジンにもなればいいなというふうに考えているところであります。

 地方団体としては、これも踏み込んだかたちの予算措置ということになろうかと考えております。このようなことなどを通じて産業や雇用を元気にしてまいりたいと考えております。産業の面では、例えば、牛についても、和牛の買負けをしてせっかく白鵬85の3などが県内でもいい牛が生まれてきているんですが、その産子、子どもさんが県外に流出するばっかりでは県内の肥育農家などに恩恵がもたらされず鳥取和牛の名声が高まることにつながりません。鳥取で育たないと鳥取和牛にならないということになりますので、そんな意味でそこのところにテコ入れをさせていただく予算を付けることなど、また、木づかいの国づくり、これも県産材を活用する、これの拡充を図るということでございまして、さまざまな関連事業を、用意させていただこうと思っておりますし、木の切り出しについても独自の助成措置を作らせていただいたりしようと考えております。

 農業のブランド化なども含めまして、こうした産業振興、それから雇用振興を進めて、産業や雇用の元気をつくるということになります。また、まちを元気にしていくということでありますが、1つは観光がまちの元気の原動力になろうかと思います。今、4月以降、特にこの連休中もそうだったんですけども、鳥取県で全国の先頭を打って発売をしましたプレミアム旅行券、これを「鳥取で待っとるけん」が非常に好評でございまして、それを買って目的地鳥取をわざわざ選んで泊まりに来てくれたお客さんが数多く見られまして、旅館関係者からも好評であったと思います。そういうことをまたさらに展開をするという意味でこの秋以降、ウェルカニキャンペーンのまた第2弾を展開をしようではないかと思います。せっかくカニのシーズンが来るわけでございますが、特に松葉ガニぐらいになりますと、実はこの松葉ガニシーズンは旅行の閑散期にもなるわけであります。ですから、9月から紅ズワイガニが採れ始めますので、9月以降、さらには冬の寒い時期、この辺をターゲットにした観光振興の補正予算も用意をしてはどうだろうか、このウェルカニキャンペーンに向けた宿泊支援をしようではないか、こういう考えかたであります。

 具体的には旅行サイトなどで旅館を選んでもらうようなことになりますが、そういうときに旅館側で用意したプレミアムですね、もちろん泊まり賃自体を負けるということもございますし、それからカニに因んだプレミアムだとか、いろいろと工夫をこらしたプレゼント的な企画、こういうものを選択をしてもらいまして恩恵を感じていただこうということで、4月に売り出した私どもの旅行券と同様の効果を生み出そうというものであります。これについて、そのカニの捕れるようなウェルカニの時期に鳥取へウェルカムするという考え方でございます。予算規模としては8,000万円の予算を用意をさせていただき、その言わばプレミア分を旅行のキャンペーン費用もありますけども、そういう旅行のキャンペーンやプレミアムの予算として8,000万円用意をさせていただこうと考えております。

 こんなようなさまざまなことでまちを元気にしていくわけでございますが、それも学術研究機関と一緒に、将来のまちの元気も考えていく必要があります。かねて明治大学の松本良教授と一緒になりまして日本海側のメタンハイドレートの振興を図ろうと。それで、これはまだまだ研究開発の段階でありますけれども、中長期的な課題として鳥取県もぜひ応援をさせていただきたいということでやってまいりました。将来的にはこのメタンハイドレートが活用される時代が来るだろうと、そのときに鳥取も1つの拠点として使われる地域になっていただきたい、その思いを込めてこの度はコアサンプルと言いますが、掘り出したメタンハイドレートが入ったこの層を、それを保管をする保管庫を賀露に設置をするそんな費用も用意をしようと思います。これは県の方の鳥取港海友館という施設を活用しまして、そこに明治大学さんの研究の一環として、コアサンプルの保管場所を作ってもらう、そういうコアセンターを作ろうというものであります。

 一種のそういうラボラトリーが山陰に出来るということになります。それでこの研究については鳥取大学も協働すると。県、そして鳥取大学、それにこのメタンハイドレートの研究の牽引役でいらっしゃいます明治大学、これらがトライアングルで協力をしながらやっていこうとこういうかたちを作っていくものでございます。さまざまな予算がありますが、一例としてはそういう例がございますが、そうしたことなどを展開をしながら、過去最大級の195億3,300万円の予算を提案をさせていただこうと思います。




2 日本創生のための将来世代応援知事同盟サミットの開催 

●知事

 その中心テーマでございます地方創生に関してでありますが、この度ですね、移住者も昨年が過去最高ということになりました。このように鳥取県も非常にこの分野で頑張ってきているところでございますが、そうした知見を共有をしながら行動を共にして地方創生から日本創生へと変えていこうと、そういう意味で、日本創生を目指していく将来世代の応援知事同盟を立ち上げたわけでありますが、この週末に5月23日に岡山県でその最初の知事会議を開催をすることになりました。

 これは担当大臣でいらっしゃいます地方創生の石破茂大臣、さらには少子化女性対策を担当しておられます有村治子少子化対策担当大臣も駆け付けていただく方向で今調整をしておりまして、非常に国の方からも期待を寄せていただく、そういうスタートが切れそうだというふうに考えております。国に対する提言要請活動の端緒を開くのが1つでありますし、それからやはり若手の知事の集まりでありますので、若手の知事らしく率先行動を起こしていく、こういうことも目指していきたいと考えております。例えば「イクボス[男性従業員の育児参加に理解のある上司]」といったようなことを率先垂範してやっていくでありますとか、あるいは小児医療費の問題などに切り込んでいくとかいろいろと関係の若手の知事と一緒に、よく活発に意見交換させていただいて1つの方向性というのをかたち作っていくことになればというふうに考えております。



3 移住フェアの開催 

●知事

 さらにその翌日になりますが、5月24日には鳥取県として初めてですが、[東京都]八重洲にあります移住定住のPRスペース「移住・交流情報ガーデン」を活用しまして、これは国の方で設置をしたスペースなんですけど、そこで鳥取県の移住フェアを開催をすることにいたしております。鳥取の魅力とか、移住のポイント、こういうのをご紹介申し上げ、相談のスペースを作って具体的な移住の話を東京から掘り起していきたいということでございます。例えば地域づくり協力隊で活躍をして、地元の農業だとか地域おこしに尽力していただいた平賀謙太さんであるとか、また、智頭の方から麻を活用しまして地域づくりをしている上野俊彦さんでいらっしゃいますとか、また、さらに西村早栄子さんのように森のようちえんで頑張っておられるかたがたこういう具体的な若い移住者のかたのお話も聞いていただいたりしてフェアを展開していこうとしております。

 今ちょっと調整をまだしているところではありますけども、例えば石破茂地方創生・国家戦略特別区域担当大臣もお見えになるということも今おっしゃってくれていまして、もし来られるんでしたら鳥取県の移住スペースで模擬移住相談をしてもらうということもあってもいいんじゃないかな、今そんなようなことを石破大臣側とも今調整をしているところでございますが、鳥取という移住先を全国の皆さまに知っていただける貴重なスペースでありますので、まずは第一弾としてそういう移住フェアを今週末、5月24日日曜日に開催をさせていただきたいと思います。いろんな事情もありまして今急に砂丘が注目される時期になってきたわけでありまして、これについてはこのあと地元なりの勝手なキャンペーンをさせていただくことにいたしているところでございますが、ただ、この砂丘という貴重なスペース、かけがえのない私たちの財産、これをぜひとも守っていかなければなりません。




4 鳥取砂丘の保護及びドローン規制のあり方 

●知事

 残念なのは先般オートバイで特別保護地域に侵入をした20代の兵庫県の男性がいらっしゃいましたけれども、知らなかったということで入られたようではありますが、その直前にもやはり兵庫県の消防士のかたが車で乗り入れて来たというようなこともございました。これは庁内で指示をさせていただきまして、環境省とちょっといろいろちょっとスタンスの違いがいろいろあるのかもしれませんが、我々としては、やはり立て看板であるとか、そうしたことで規制を強化する、協力を観光客の皆さまにも願うということをさせていただいたところでございます。私どもは日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例というのがございまして、独自の規制もすることが可能でございまして、砂丘のレンジャーも監視の目を光らせるという環境にございますので、そうしたことをフル活用して、こうした事態を防いでいきたいと思います。

 そういう中でこの砂丘に限りませんけれども、昨今ドローンが話題になっています。ドローン自体は例えば災害時の活用であるとか、今、例えば全日本空輸株式会社さんでも空中からの撮影のフィルムが流れていて、これは結構インパクトがあってきれいな画像が流れたりしておりますし、その活用というのはいろいろあるんだろうとは思います。しかしながら、この間三社祭でも自粛の要請があったり、それから首相官邸等々での事件があったりしておりまして、これについてやはり一定の考え方を鳥取県としても出していかなければいけないと思っておりました。それで今日[5月21日]まで庁内でも検討を出ださせておりましたけれども、1つには日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の10条の5号に、例のパラグライダーであるとか、そうしたものについての、実は規制をついこの間おいたところでございます。これは身に危険を及ぼすようなことをその飛翔体、飛ぶもので、飛行によって与えないようにしなければいけないということでございまして、これに違反していると認められるような場合には砂丘レンジャーが静止をしたり、そういうことが現場でできるようになりました。

 それで今回のそのドローンにつきましても、ラジコンの飛行機等と同等なものであろうということから、この規制の対象にさせていただくことにいたしました。もちろん全くそう人に危害を及ぼすような可能性のない飛ばし方というのは、それは取締りのしようがないということにはなりますけれども、その辺は、ただ実害が及ぶようなことになってはならないし、これから夏休みの観光の季節も迎えます。そんなようなことでそうした規制をさせていただこうということであります。また併せまして鳥取県都市公園条例というのがございます。これも、今各自治体で検討を進められているところもございますけれども、私どもにも都市公園法の2条の中に、知事が定める場合につきまして規制対象とすることが定められております。都市公園は一般公共のように供するものでございまして、さまざまなかたが入ってくるわけであります。それでボール遊びをしている子どもさんがいたり、駆け回っている親子連れがいたり、楽しんで読書をされているそういうかたがいらっしゃったり、いろんなかたがたが皆のスペースとして入ってくるところでございます。

 ですから、そうしたところで、こうしたドローンの飛行について、先程の砂丘と同じように人体に危害を及ぼすような対応で行うことについて規制させていただく、そのための知事が定める場合を作らせていただくことにいたしました。これも早速今その措置を取ることになるわけでございます。それで、この都市公園条例の方は罰則がございまして5万円以下の過料が違反行為に対してはかかるということになります。併せましてこの都市公園は、今県内では鳥取市布勢のコカ・コーラウエストスポーツパークのところ、それから東郷湖羽合臨海公園のところ、また、米子市のだんだん広場、これが県の都市公園でございます。これらはその条例の対象ということになりますが、あと、それに準ずるところとして、鳥取砂丘こどもの国であるとか、それからとっとり花回廊であるとか、そうしたところもやはり観光客がたくさんやってきて子どもさんの姿もあったりするところでございまして、こういうところも都市公園に準じた、これは管理規則になりますけども、そういう管理規則の中で定めをおくことにさせていただきたいと思います。安心して砂丘を初めとした鳥取の観光地、憩いの場を活用していただけるようにドローンを楽しまれるかたがたにも、そういう意味でご協力をいただきたいというふうに考えているところでございます。

 また、砂丘を初めとして浦富海岸など山陰海岸ジオパークがありますが、APGNのネットワーク[アジア太平洋ジオパークネットワーク]の会議が9月に開かれることになります。これについては来週の5月27日に、それに向けまして地元としての受入体制、これを整えて世界に向けて、国内外に向けて山陰海岸ジオパークを発信する契機にさせていただきたいと思います。




5 川崎市簡易宿泊所火災と本県の対応 

●知事

 そうした安全安心の観点からいたしますと、川崎市におきます火災、これは8名のかたがお亡くなりになりました。誠に心痛に耐えないところでございます。こういうような火災による凄惨な事件が起こらないように県としても消防と協力をしながら立入調査などをしていく必要があろうかと思います。だいたい375ヶ所ですかね、そういういわゆる簡易宿泊所というのがございます。

 それで、この簡易宿泊所は本県の場合は川崎市とは違いまして、大半は民宿であるとか、それから例のお泊まりデイサービス、このお泊りデイサービスは独自のガイドラインを作って、今、規制をして協力を願っているところがあります。そういうようなことが中心でありまして、生活保護を受けられているかたが入居を継続的にされておられるという、ああいう川崎市のような形態のところは本県にはどうも調べてみるとございません。従いまして、たいぶ対応は違うこととは思いますけども、この簡易宿泊所につきまして、これについて、既にもうルーティンとして入っているところはさておきとしまして、まだ入っていないようなところについては緊急に立ち入りをして、防災査察を建築サイドと消防サイドが協力をしながら進めることにいたしたところでございます。早いところではこの5月中から入らせていただくということでありますし、6月は月間でもございますので、消防関係者も重点的に回る活動もございますので、そうしたところとも協調をして県内の安心の確保を図ってまいりたいと思います。




6 原子力安全とフランスでの航空機事故 

●知事

 また、原子力安全については、島根鳥取両県での合同によります原子力防災連絡会議を5月22日ですか、に開催をすることにいたしておりまして、10月の合同の避難訓練など、今後の課題について両県で、担当レベルで話し合うことにさせていただいております。残念なのはフランスの方で飛行機の事故がありましたけれども、この度、ご家族サイドからも我々の方にもお話はいただきましたが、御遺体で発見をされたということでございました。ご冥福をお祈りを申し上げたいと思います。こうした事故を教訓にして世界中で航空機の安全、これが図られるようにお祈りを申し上げるところでございます。




7 県内企業の状況 

●知事

 産業関係では、シャープ株式会社が先般、今後の中期経営改革の方針を明らかにされました。ただ、正直言って、まだ私どもどれほどの影響がこの中にあるのか読み切れない部分もあります。お話を申し上げましたように、前は方志さんという私どもの担当の専務さんとお話をさせていただいて、シャープ米子株式会社については存続の方向性ということをお伺いをしたところではありますが、この度、中期の経営の方針が示されたところでございます。その方志さんに代わりまして、今度和田さんというかたがディスプレイデバイスの担当の執行役員と、本部長ということになります。こうした体制は、従来のものを踏襲されておればというふうに期待は申し上げてはおりますけれども、私どもも今、情報収集を急いでおりまして、会社側の方にも働きかけをいたしております。そうしましたら近いうちにシャープ側からも鳥取県の方に説明に伺いたいと、こういうようなお話に今なってきておりまして、その状況を聞き取りをしなければいけないかなというふうに思います。いずれにいたしましても、大切な産業基盤でございますので、今後も応援をすべきは応援をしていくことにいたしたいと思います。かねてちょっと心配をしておりましたのは、やはり企業の再編等で課題があった千代三洋工業株式会社さんでございますが、この千代三洋につきましては、これはパナソニック株式会社の資本を8割以上ということで強めることで、会社の今後の永続的な道筋がこの度ついたと考えております。13名の障がい者雇用はこの体制変更からも継続をしておりますし、LEDの受注というふうなことも順調にいっておりまして、パナソニックグループも協力してくださっているようでございまして、こうした意味では安堵を申し上げております。いずれにいたしましても、さまざまに企業、栄枯盛衰と言いますか、変遷もあるわけでございますので、我々も注意深く情報収集をし、体制を取ってまいりたいと思います。




8 台湾への農産物輸出 

●知事

 農業については、また、明日[5月22日]はいよいよ砂丘らっきょうの初出荷ということになるわけでありまして、収穫の季節が順次やってまいります。プリンスメロンも上々に仕上がっているというふうにお伺いをいたしております。そういう中、その収穫の秋を迎えるときに、我々として気を揉んでおりましたのは、台湾への輸出規制でございます。台湾が放射能の関係があるということを理由に、この度、日本からの輸入規制を強化をするということになりました。これについて、県から国へ、あるいは全農から働きかけをして、そうしたことで道筋を開く、今、努力と言いますか、調整をしてきていたところでございますけども、二十世紀梨が主力の輸出の産品ということに台湾向けにはなります。それで、これについては、植物検疫証明書をつけるということで、台湾側が輸入に応じるということで調整がついたところでございます。これによって従来どうり、この植物検疫証明書の添付というのは、従来でもそうしたことをやってきているわけでありまして、結果としては従来どおり二十世紀梨の輸出ができる目途がついたということになりました。

 それで、また加工品についてでございますけども、これについては、4つの商工会議所がありますけども、その商工会議所の方の証明書をつけることで、これも対処可能という方向で、今、支障なく輸出できるようにしようというふうに動いているところであります。ただ、いずれにいたしましても、まだまだこれから運用が始まるんだろうと思います。私どもとしても、そうした輸出台湾との関係の維持、さらには発展に向けて何か支障になるようなことがあれば、今後とも関係先へ働きかけをするなど、よくよくこれはフォローしてまいりたいと考えているところでございます。そんなようなことで、我が鳥取県の産業基盤というものをしっかりと整えていきたいというふうに考えているところでございます。私の方からは以上です。


○山陰放送 秦卓史 記者

 では質問のあるかたはお願いいたします。




9 ドローン規制について 

○日本海新聞 北尾雄一 記者

 すいません。ドローンの規制のことでよろしいでしょうか。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 どうぞ。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 先程、砂丘条例、それから都市公園条例で規制の対象にするということだったんですが、これは東京都なんかも都市公園条例で危害を及ぼす行為、単に支障があるということを理由に禁止ということにしているんですが、鳥取県の場合、これは飛ばすことを完全に禁止するのか、それとも先程おっしゃったように、人体に危害を及ぼすような飛行の仕方を禁止するのかというのを、もう一度ちょっとお願いします。


●知事

 もちろんこれは、実態に応じて、言わば、機動的に我々としても規制行政でありますから、機動的な対応をしていかなければなりませんので、今後ちょっといろいろ実態をみながらいずれ手直しということがあるかもしれませんけども、基本線は、先程ちょっと順序で申し上げましたが、まず日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例(以下「鳥取県砂丘条例」)での規定対応が本県の場合あるわけですね。それでこれが飛翔体、飛んでいくもの、これについて、ラジコンだとか、あるいはパラグライダーだとか、こうしたものと基本は一緒だろうと、ドローンであっても。ですから、そういう意味で、それとその10条2項なんですけども、鳥取県砂丘条例の、その対応の中で、10条の対応の中でやっていくと。だからその文言がまず基本がございますので、それが人体、身体に危害を及ぼす恐れがあるような行為はやめてくれということになっていますので、この線で鳥取県都市公園条例、あるいは施設の管理規則、こうしたところに必要なところは入れていくということでございまして、東京都とか大阪府とは若干違いはあるだろうとは思います。

 ただ、実害を防止をするというのが基本だと思いますし、そういう砂丘のやり方をほかの観光地でも同様にやっていくというような観点もございますので、まずはそこからスタートをするのかなというふうに思います。また、そうした自治体、他自治体でやっているような許可制度のようなことではなくて、そういう禁止行為ということでの表示をさせていただく、それに伴う規制、取締りをするということで対処していこうと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 そうすると、安全、人が密集していないような安全な場所で、都市公園であっても、安全を確認しながらそのドローンを使うという行為そのものは規制の対象にはならないと。


●知事

 でも、例えば布勢の運動公園みたいなところは、昼間、日中は、休日なんか行っていただければお分かりだろう、結構ご家族連れで賑わっていますね。それで、ああいうところで飛ばすこと自体、ドローンどこに行くか分かりませんから、それ自体が身体に危害を及ぼすという可能性はあると思っています。砂丘みたいに広いところですと、それは本当の、何ですかね、報道撮影用とかもあるだろうと思いますし、そうしたようなことで、対応によっては砂丘レンジャーが制止する必要のないものは想定されようかと思っていますが、割りとごみごみしたところは、事実上、飛行させるということは難しいかなというところもあると思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 誰が判断するかということになるんですが、例えば公園の管理者ですとか、そういったかたですとか、そういう砂丘レンジャーのかたがそれを判断するということになるんか、それとも今おっしゃったように、公園によっては事実上もう飛行そのものも禁止になる。


●知事

 ええ。ですから判断するのは、要はその規定するのはその公園の管理者の職にある人たち、さらには、鳥取県砂丘条例では砂丘レンジャーが想定をされていまして、砂丘レンジャーが制止をするという権限が与えられています。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません。ドローンの件ですけども、実際に鳥取県内そういう危なげな飛ばし方があっているというような実態を知っとられて対処するというよりも、鳥取県としては考え方を示すということの方が主になるんでしょうか。


●知事

 つまり人に危害を及ぼす恐れがあるというところに絞って、今、お話をしているわけでございまして、それは想定され得る世の中になってきたということだと思います。東京や大阪が反応したように、特に人口密集のところで飛ばすと危ないというのは、まずあるでしょうし、このような三社祭のようなごった返したところっていうのは当然あると思います。実は鳥取県でも似たようなスペースっていうのもありますし、それについてやはり一定の防衛措置を取っておくということです。それで、これにドローンを使っておられるかたがたにも協力をしてもらうということであります。


○読売新聞 安恒勇気 記者

 その三社祭で飛ばしたっていう話もあると、やっぱりそういう人が集まる大勢の祭とかイベントで飛ばす可能性が出てくるということで、例えば、しゃんしゃん祭っていうのは道路でやるわけでないですか、それ、その場合もこう、ゆくゆくはもう、その場合そういう場所で飛ばすようなことを禁止する条例とかも作っていくというかね。


●知事

 だから、全県的にその一律に網をかける必要があるかどうかっていうのは、やっぱり議論があるだろうと思うんですね、いろんな使い方があり得るわけでありまして、その利便性が評価をされているから売れているというのも、また片方で事実であります。三社祭のときも、あれは例えば都が規制をしようということじゃなくて、三社祭を運営している地元として地元の皆さんが自粛してくれと呼びかけたわけでございます。全てがその県が管理するものではないだろうと思います。ただ、その県として管理責任を問われるようなところがあるんではないか、それが都市公園であったり、花回廊であったり、そうしたところでありまして、そうしたところについては、ドローンについては一定程度こう自粛してもらう、制限してもらう、制限に協力してもらうということを考えたいと思いますし、これは利用者、ドローンの利用されるかたもその身体に危害を及ぼすことであれば、それは協力をしていただけるものだと思っています。


○NHK 植田治男 記者

 すみません。道路の件なんですけど、ちょっと各論的な話で申し訳ないんですが、もしものことが、例えば砂丘で連休ごった返している様子を報道目的でドローンを使って撮影したいというふうになったときに、これは規制の対象になり得ると知事はお考えでしょうか。


●知事

 例えば、こうすぐ目の前に、人の目の前に飛ばすと、それはちょっと止めてくれということを言わざるを得ないかもしれません。しかし、かなりこう遠く離れた上空から、こんだけたくさん人が来ていますよみたいな画を撮られる、それは報道の自由もありますし、規制すべきものではないだろうと思います。ですから、そういう意味でこれはラジコンヘリだとか、ラジコン飛行機だとか、それからパラグライダーも一緒なわけでありますけども、パラグライダー止めろとは言ってないわけですね、それで、人に危ないと思わせるようなことはしないでいただきたいと、これも大分議論がありましたけど、パラグライダーの皆さんもガイドライン的なところで収めていくということで、言わば観光客とパラグライダー利用者の共存共栄を図っていくわけであります。これと同じイメージでドローンについてもご協力をいただけると思いますし、報道機関の場合は、そういう意味でご理解いただきながら、当然ながら取材で他人に危害を及ぼそうとは思っておられないと思いますので、ご協力いただける範囲内だと思っています。


○山陰放送 秦卓史 記者

 すみません。関連してなんですけれども、その砂丘条例については、再度こう文言を変えるような、こう改正が必要だというふうにお考えなんでしょうか。


●知事

 それを今までちょっと条文を点検していたんですけど、現在のその条文でそこは読み込めると。ですから、今の条文の運用でドローンについても対象にしていこうということであります。今でもラジコン飛行機だとか同じでございますので、ただこの規制自体始まったばかりですけど、すったもんだして鳥取県砂丘条例改正したわけですから、2月に。


○山陰放送 秦卓史 記者

 その改正の前後の取材時でも、ドローンはどうかという質問に対しては、これは含まれますというような解釈を実際現場はされていたと思うんですが、あえて知事が、今こうやってこう発表されたということは何か立て看板なり、ほかの何か啓発も含めてやるということなんでしょうか。


●知事

 その辺は今後、やはり入れていかなければならないかもしれませんね。つまり、そういう鳥取県砂丘条例の案内として、いろんなケースが考えられると。今、読んでいただいたように、飛んでいるものが基本的に対象だというふうに考えられるよう、読んでいただけるようには書いてあったつもりですので。ただ、それを今こうしてあちこちでドローンの規制が始まっている中で、砂丘条例としてはどう考えるかと、その辺をまた仔細に点検をさせていただいたということです。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すいません。そうすると都市公園の条例の方も条例改正といった手続きは特に必要ないということになるんでしょうか。


●知事

 先程申しましたように、鳥取県都市公園条例の10条の中に、知事が定める場合という対応があります。それでそれによって規制することは可能でございまして、その定める中に、その鳥取県砂丘条例に準じたような書きかたのものを入れるということですね。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 繰り返しになりますけど、都市公園条例の場合、5万円以下の過料が科せられる、違反すると、ということなんですが、ただ公園管理者が危ないかどうかを判断していくとなると、割とその人によって、危ない飛行かどうかというのは分かれるところだと思いますし、ちょっと曖昧な部分が割と残るんじゃないかなと思うんですけど、そこはいかがでしょう。


●知事

 その辺は誤解のないようによく周知徹底を図ってまいりたいと思います。本県の場合、その辺の理解を得られるように、関係者のかたにも理解を得られるようにしてまいりたいと思っております。過料がかかるというのは、実はほかの危険な行為と同様に、鳥取県都市公園条例に基づいて過料がかかるわけでありまして、その辺は同じような、言わば、準用されるべきものですね、その範疇の中に危険な行為として列挙する中に時代の変遷に応じて入れさせていただくということでございます。




10 大阪都構想に関する住民投票に関して 

○山陰中央テレビ 福田浩大 記者

 すいません。先日、大阪都のことに関して住民投票があって、その中で、二重行政のことについて焦点の1つと挙げられていましたけれども、鳥取県内で、鳥取県と市で同じ施設があったりして、そこも二重行政じゃないかという指摘を受けた場合に、県としてはどういった対応を考えられていますか。


●知事

 二重行政という言葉使いもあると思うんですけども、今、2層性の地方自治なわけですね。私どももよくこういうお話を申し上げるんですが、今は菱餅を並べたように、上に積んであるように、実は市町村、それから都道府県それから国、この3つが同じようなことに手をだせるようになっています。そういう意味では二重行政どころか三重行政であるわけでありますが、2重行政というと、どちらかというとラベリングと言いますか、レッテル付けをするための言葉使いのような気がいたします。ですから、今に始まったことではなくて、どこでもそういう二重行政的なことはあるわけですね。例えば、図書館もそうですけど、県立図書館もあれば市町村の図書館もあって、じゃあこういうのは全部止めてしまうのかというと、実はそういう議論、全国どこでもなってないですよね。

 ですから、そういう意味では、それぞれのものがあるわけでありますが、私は就任以来、市町村といろいろとこう協力しながら、今やっているのは、この菱餅を積み重ねるようなことではなくて、3段ロケット型というイメージなんですけど、市町村は市町村のことをやって、そこにはあまり県が手出しをしないと思うんですね、さらに県は県のことをやっている、国は国であまりこっちには口を出してもらわない。そんなことでやっていけば、よほど遠くへ飛んでいくようなタイプ、力を発揮できるような行政スタイルが生まれるんではないか、そんな観点から県と市町村等、もっとハイブリッドに、例えば、オーバーラップしているところは一緒にやってしまうとか、いうようなことができないかというようなことを進めてまいりました。

 既にやっているところでいえば、滞納整理のような、税の。これについては、滞納整理のための機構を作りまして、県と市町村で相互乗り入れをして、一緒になってその納税してくださいというような通知書を送ったりしているわけですね。これやりましたら、市町村レベルでは徴収率が上がりましたし、今県の徴収率は全国トップです。このようなことをやはりやりながら、効率の高い行政を進めていこうとしています。実は橋下徹 大阪市長とそれから松井一郎 大阪府知事は大阪都構想というのをやられて、それは自治法の中の新しくできた仕組みを使った都構想を作って、その2つオーバーラップしたところを1つにまとめようということを言っていたわけでございますけども、私どもで先導的にやろうとしているのが、この6月議会に提案をいたしますけども、連携協働の協約を結ぶと、これは県と日野郡の3町がそういう連携協約を結ぶ、これは全国でも県と市町村の連携協約は初めてのケースになります。それで、何をやるかというと、地方創生の推進であるとか、また身近なところでは除雪がありますけれど、県道の除雪は県で、町道の除雪は町で、国道の内の県管理の除雪は県でとかいうことはやらずに全部町が除雪をすると。その町の除雪に県がお金を出すということにすれば、ここまでは町道なんで町がかきましたけれども、ここから先は県道なんで雪が積もっても知りませんということにならなくなるわけですね。それで、こういう身近なところの行政事務を含めてそういう連携協約のなかで処理をしていこうという仕組みを6月県議会で提案をしようといたしております。

 これはそういう都構想とは違うわけでありますけども、よく似た理念で、それぞれが同じようなことをやるんではなくて、役割分担をしたり、共同組織を作ったりということです。都構想でも、例えば一部事務組合を作るということもあの中に入っていました。それは共同化して特別区とそれから都が大阪府がやるというようなことでありましょうけど、そういうのを共同化しようということが入っていましたけども、我々もそういうようなことを、我々ができることをまずはやってみるということを今ビルトインしています。従いまして、今回の大阪都構想でありますけども、私は厳粛な市民の判断であって、これが長年の都構想議論に一定の結論つけるものになったと思いますから、関係者のかたもそれを受け入れた上で、成すべき次の改革に向かっていく必要があるのではないかなと思っております。

 投票自体は微妙な投票でございまして、ほぼ拮抗しているわけですね、都構想には結局ゴーサインは出ませんでしたけれども、ノーのサインとゴーのサインがほぼ同じだったわけです。ですから市民はやはり改革を望んでいたということも言えるわけです。ですから、都構想の都を設置するということをいきなりやるのはどうかということではあるが、今の大阪府と大阪市の無駄がないとは言えない、そこを排するための、何か地方組織的な地方自治組織の改革も必要である。これが住民投票を読み解く筋道ではないかなと思います。その教訓は我々も受け止めるべきであって、そうした鳥取県独自のハイブリッド行政と我々考えておりますが、県と市町村が一体となって、そういう無理や無駄を排しながらやっていく、小さな鳥取県だからできるような仕組みを目指してまいりたいと思っています。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 大阪都構想の話が出ていましたもので、関連してですけど、橋下市長が今季限りで、もう政治家を辞めるというようなこともおっしゃっているわけでありますが、知事も以前、鳥取県議は6人でいいというような発言を受けて、議論の応酬をされたところもあるんですけども、政治家橋下徹さんが今回辞めてしまうということについてのちょっと感想をお聞きしたいんですけども。


●知事

 橋下徹大阪市長さんというかたは、やはり従来の役所的発想を超えて素直に住民の感性で述べられるところがあったと思いまして、私は敬意を表したいと思っております。この度の引退というそのことについては寂しさと言いますか、そういうものも禁じ得ないところであります。私も橋下徹大阪市長さんとはよく話をすることもございますし、橋下徹大阪市長さんも最近でも大坂市の商店街の復興モデルは境港市だというふうにおっしゃってくださっていまして、私どものやっている地域づくりの評価もしてくれているわけですね。それで、住民の発想でやっぱり役所の役所主義、お役所的なところ、お役所主義を打破していこうというのは、私も実は感性は一緒でございまして、非常に共感を覚えることは多々ございました。

 ただ、手法が違うんだと思うんですよね。それが橋下イズムでございまして、あえて敵をつくって、政治手法化して、それで自らの主張を際立たせるということであります。それで、それがいいかどうかということでありますが、メディアの皆さんは注目して、非常に面白いだろうと思うんですが、私は小さな鳥取県で同じことを考えますと、要は政争を繰り返していて、前に進まないということになってしまいますので、だから、そこは若干そこの手法の違いは、大阪のようにはとれないところがあるなと思っております。むしろその敵も味方につけてしまった方が、それは手っ取り早く前に進むわけですね。それで、特に私どもには、コップの中で戦争をしている余裕はあまりなくて、コップの外に向かって戦いを挑んでいかなきゃ、とてもじゃないけど鳥取県は持たないということがありますんで、それは大阪のように元々社会経済的にも余裕があるところとの違いがあるだろうなと、これ行政手法として感じるところでございます。

 ただ、今回の大阪都構想にしてもそうでありますけれども、長い時代をかけて挑んできたことに、果敢にアタックされたことは歴史が評価をするだろうと思いますし、先程申し上げましたとおり、いろんな地方団体にも、そうした行政システムの見直しは、住民が望んでいるということを胸に刻み込ませる上で、大きな役割も果たされたのではないかなと考えております。多分橋下徹大阪市長さんのことですから、これからもいろんな発言で、日本に対して、この国に対してあるいはこの国の地方自治に対して、1つのご意見番として動かれるんではないかなと思っております。


○時事通信 平野実季 記者

 すいません。鳥取県でもパートナー県政の制度、常設型の住民投票制度など、知事も住民投票ということに対して、いろいろお考えあると思うんですけども、今回こういったテーマで行われた住民投票自体についてどう思うかというのと、今回住民投票でノーということが出て、橋下さん、辞めるということになったわけですけど、そういった点についてどう思うかというのを少し。


●知事
 私は、間接民主主義が、オールマイティーだとは実は思っていません。4年に1遍しか選挙がないわけでありますから、4年に1遍しか住民のいうことを聞かない市役所、府庁、県庁になってしまっては、それはいわばリヴァイアサン、怪物をつくりあげたようなものでございます。ですから、いつでもやはりここは違うぞというときは、その4年の間に、住民の皆さまが意思表明できる機会はあっていいと思います。現在の地方自治法には、直接民主主義はリコールであるとか、そうしたごく限定したケースにしかございません。これは、私は立法の不備があると思っています。ですから、鳥取県としても、県民参画基本条例を作りまして、その中に住民投票制度というのを位置付けをさせていただき、いざというときは住民に聞いてみようじゃないか、それを議会に呼びかけられる仕組みを作ったところでございまして、それで、これは他県にはない鳥取県独自のそういう強みでもあるだろうと思います。問題があるとすれば、その住民投票は、ただラインをしていいのかどうかということだと思うんですね。それはのべつ幕なしありますと、コストもかかりますし、それからそのやり方であるわけです。それで、要は政治的な道具として、住民投票を使うというのは、これはあまり正道ではないと思うんですね。それで今回、最終的には住民投票に維新の会が敗れたのは、政争の具に使った嫌いもあるんではないかなというところでございます。住民投票をやる、やらないで、最後は公明党まで巻き込んでやったわけでございますが、とにかく住民投票をして、そこで決着をつける。それで、それがこの前後の統一地方選挙だとか、そういうものに絡み合うようなかたちで想定をされてきて、そのいわばレールの上を政治的に走ったわけですね。それで肝心のことを置き忘れてしまったところはあると思うんです。それが住民投票になる、をするためのその市民の、有権者の環境づくりのところだったと思うんですね。住民投票をするためのその舞台装置をつくる、その選択肢を上手に作り込んでいくことが必要なわけです。それでAかBか、正か邪かということを問わなければなりません。

 それで、その案がしっかり出来ていて、それについて納得性のあるものがあって、それでそれをあえてじゃ、正か否かということを問うということが本来だったと思うんですね、今回のような都構想を問うということであれば。しかしながら、都構想というもので特別区の体制づくりだとか、それからあれは実はその特別区と、いや、大阪市を廃しだと言いながら、逆に一部事務組合を作ったりしまして、私からみるとちょっと中途半端なんですね、それで、そういうようなことで、要はいろいろと議論の余地があるものがたくさん残っちゃったまんまで、それで維新の会が作った案だけで突っ走ってしまったと。その過程で、市民の声が、その中に入ってなくて、それで市民が本当に問いたい、AかBかの選択肢ができてなかった、その面があるんではないかなというふうにみております。ですから、もし住民投票をやるというのであれば、その住民投票にかける前の住民の参画が、実は大切なんだと思うんですね。

 それで、それが議会の中だとか、要は政治的争いだけで、あとはやってしまうということでは、あまり意味がないし、生産的でない。単なる政争の具になってしまう危険もあるということを、やはりそれは、戒めとして持っていなければならないと私は思っています。ですから、実は鳥取県の県民参画基本条例の中には選択肢を作るときに住民が参画できるシステムを入れ込んでいますし、また、それを検証することも予算措置も含めて、まず選択肢づくりを、そういうところも含めて住民の皆さん側の選択肢づくりも含めて手当てをしているというところでございまして、そういうように、まずは投票にいきなりかける前の段階で、本当にこれは我々の案だというふうに市民のかたが考えてもらえるシステムが欠けていたのかなというふうに見ております。


○中国新聞 川崎崇史 記者

 関連してよろしいですか。詳細は省略しますけれども、鳥取県内の智頭町の単独町制か合併かということと、鳥取市庁舎の新築移転なのか現地改修なのかという2つの住民投票がありまして、いずれもその多数をとった結果とは違うかたちにことが進んでしまいましたが、そのことについて知事はどんなふうに解釈されていますか。


●知事

 これは、結局地方自治法のシステムとの兼ね合いがあるわけですよね、ですから、その住民投票が大阪都で出ている、これ法律上、その投票結果がそのまま拘束力を持つという設定になっていればいいですけども、直接民主主義ではなくて、間接民主主義を基本とする地方自治法の仕組みがありまして、その中では住民投票をやってもそれが必ずしもそのまま反映されるかどうかというところの担保がついてないわけです。私どもの条例もそこは難しいところで、法律を書き変える権限は我々ないわけですから、ですから我々の方では尊重義務というのを入れ込んで、それで条例を書いたわけでありますけども、その辺の制度的制約があることがまず1つです。それから、鳥取市の庁舎の課題で言えば、これは今も若干ごたごた気味ではありますけども、結局その選択肢の作り方のところの問題が、さっき申し上げたことと重なるわけでありますけども、そこの課題があったわけでありまして、それが結局、住民投票が終わったあとの混乱に火をつけてしまったということで、住民投票のあとの事情であれはひっくり返されたということがあるのではないかなというふうに思っております。智頭町のような合併の投票は、これは全国でも同じような例はあるわけでありますし、例えば原発でも同じような例もあって、住民投票と反するかたちで動いているところもありますから、そこはどうしても議会が最終的にまちの存廃を決める権限を自治法上握っていますので、最後は議会が決めるという仕組みで変わってしまったということではないかと思います。ですから、その辺は今の地方自治制度の内在的な制約、限界があるということは考えざるを得ないのかなと思います。


○日本経済新聞 舩越純一 記者

 関連してなんですが、今回は法的拘束力のありなしというのが一番のポイントだったというふうには見ておりまして、だからこそ今回、0-1の結果ではっきり出たと。逆に先程中国新聞さんがおっしゃったような住民投票が覆される結果というのが、やっぱり法的拘束力がなし、これが制度の不備なのかもしれませんけれども、知事は地方自治の専門家として、逆にその仕組みの中でうまくやった事例というのは何かご存知ですか。これがというものが実はパッと出てこない。つまり住民投票って何なのということで今まで上手くいった事例がない、今回は法的拘束力があったからこそ、はっきり結果が出た、そういうふうに理解しておるんですが。


●知事

 そこは結局住民投票と言えども、1つのツールですから、使いようだと思いますね。ですから、それぞれの地域の言わば住民投票に向き合う決意、覚悟のほどがやっぱり問われながら住民投票という大仕掛けを動かしていると考えるべきではないかと思います。ですから、その意味では住民投票をやる前の手続きが実は大事であろうかと思うんですね、ここで本当に決めますよと。それで決めるための選択肢にも不備はないですよと。それであとは、何月何日に皆で投票をしてAかBか決めましょうというように腹を括っていれば、これはもう政治的にも議会であっても覆されることにはならない。そのあとの選挙もありますから、それは無理だということになります。ただ、混乱が生じる余地が投票の中にあると、どうしてもそこがほころびから、さっき市役所の問題もありますけども、ほころびが大きくなって次の問題を生んでしまって、それで結局投票はもうええわという空気を生んでしまうということになってしまうわけでありまして、要はそこの環境づくりだとか、地域の覚悟が併せて必要だということではないかと思います。

 それで、確かにそうやって覆される例もありますけども、それに従って整理をされていく例はまたこれもごまんとあるわけでございまして、特に市町村合併はそれが多く見られました。さっきの智頭の例をあえて挙げられましたけども、実は鳥取県内すべての市町村でアンケート調査ないし住民投票をやっています。その上で合併するか否かが最終的に決まってきたという実情がありまして、一部そういう例外はありますけど、その他のところはそれで納得して非常に重たい合併するか否かという決断に向かったという面がございますので、その辺はいろんな例があるということだと私は思っています。


○山陰放送 秦卓史 記者

 すいません。先程、時事通信さんの質問2つあって、後半答えられてないように思うんですが、この住民投票の結果によって首長である橋下さんが辞任するということについてはどうかという。


●知事

 さっきの話とちょっと重なりますけども、私としては寂しさも感じるという。違うんですか。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 つまりその主張が通らんかったから辞めるという。


●知事

 主張が通らなかった、


○山陰放送 秦卓史 記者

 その結果を受けて辞めるということ、そういうふうに市長がですね、そういう選択をするということに関してはどうかという質問だったと思うんですが。


●知事

 それはですね、政治的な流れの中でそうなったんだと思います。私は、住民投票は選挙じゃありませんので、市長が、これが通らなければ辞めるという必要はなかったんだと思います。だから、そこは、さっきちょっとお話したところにも関連しますけれども、どちらかと言うと政治的な意図での発言があったんだと思うんですね。それで、要は橋下徹大阪市長がなかなかようやっとるという意見も非常に強くあるわけでございますし、これで未来永劫橋下徹大阪市長さんの顔が見られなくなるというと寂しさを感じる人たちもいるわけでありましょうし、その辺の心理を使いながら、言わば玉砕戦法に出たということですよね、それでその結果として本当に玉砕してしまったということだと思うんですね。それで結局自分で言った言葉に縛られてしまってその投票結果が、反対票が上回れば自分は政治家を辞めると言ったことを守らざるを得なくなったということではないかと思います。ただ、その市長という公職を続けることと、それと住民投票とはこれは理論的にも制度的にもこれは別物だというふうに思います。


○山陰放送 秦卓史 記者

 他、質問ありますでしょうか。




11 ドローンの有効活用について 

○時事通信 平野実季 記者

 すいません。ちょっと1個だけ。ドローンについてなんですけども、規制が進む一方でドローンを使った映像とかで地域をPRしようとか、そういうことをやっている自治体とかもあったりして、今回鳥取県としては例えば規制する一方で飛ばし放題の場所をつくるとか、そういうイベントをやるとか、そういう有効利用というか何かしらそういうことというのは特に考えてないということでしょうか。


●知事

 今は全国的にどういうふうにこう、ドローンの危険性の部分、安全性だとか利便性ではなく、危険性の部分に対処するかで、今全国的にちょっと検討が始まったという状況でありまして、我々としてはそういう人体、身体に危険を及ぼすような行為についてはやめましょうと、そういうルールを作りましょうということを申し上げているところです。ですから、さっきも申し上げましたように、例えば今、全日空さんの機内で流れているような空中からきれいに撮影した砂丘なり何なりの映像というのは、非常にいいものもあるわけでありますし、白壁土蔵群のところを飛んでいくような映像なんていうのは他じゃ撮れないでしょうし、そんなようなことを考えますと、全規制するというものでも多分ないし、場合によってはむしろ積極的に活用する。特に防災の観点だとか私どもで言えば山岳事故なんかもあるわけでありまして、いろいろと使い道は、本来はあるだろうし、それを否定するというものではありません。ですから、冷静に今回いろんな全国各地の事象がございまして、管理責任を問われ得るところについては使われるかたの協力を得られるということも考えながら一定の規制をおくということにさせていただいたところです。


○山陰放送 秦卓史 記者

 他、質問ありませんでしょうか。では、これで会見を終わらせていただきます。ありがとうございました。


●知事
 どうもありがとうございました。



  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。

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