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知事年頭記者会見(2012年1月4日)

平成24年1月4日(水)午前10時30分~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約69分) ※MPEG4形式

  

1 年頭にあたり 

●知事

 謹んで新年のご挨拶を申し上げたいと思います。報道機関の皆さま、県民の皆さまにおかれましては、輝かしい新春をお迎えのことと存じます。ぜひともこの年が皆さまにとりまして、素晴らしい発展の昇龍の年となることを心から願っているものであります。先程は県の方で年始の[仕事始め]式をさせていただきましたけれども、私も聞いておりませんでしたけれども、今年の干支に因んで、一反木綿[ゲゲゲの鬼太郎に出てくる妖怪]がやってまいりました。一反木綿のように天に昇っていく、そういう昇龍の年の訪れを期待を申し上げたいと思います。

 今年は、去年の次の年という重たい荷物を背負っている年だと思います。昨年は年始早々から豪雪がございました。さらに東日本大震災が3月11日に発生し、世界中の人々の記憶に刻まれる年となったわけであります。鳥取県では台風12号災害などもございまして、災害の爪痕が非常に厳しい年であったと思います。そういうようなことを乗り越えていかなければならないのと同時に、経済、雇用の重圧を撥ね退けていかなければなりません。大変に憂慮されますのは現在の円高の状況でございまして、この円高によりまして、県内企業も非常に経営上、厳しさを増してくると思われますが、昨年は三洋[電機]とパナソニックの統合もございました。その意味で厳しさがいよいよ増してくるという情勢にございます。ぜひとも、地域一丸となりまして、これを脱却していかなければならないのだと思います。産学金官という連携軸がございますけれども、地域の小ささを逆に活かしまして、鳥取県がフロンティアランナーとしてもう一度、主張していく日本の礎になりたいというふうに考えているところでございます。その意味で、今年は未来づくり発進の年とさせていただきたいと念願をいたしております。それを飾るようなさまざまなイベントも目白押しの状況でございまして、ぜひともこうしたことを成功させ、ステップアップの年にしていきたい。これから将来に向けた礎が築かれる年としたいと思います。

 3つのチャレンジを職員の方にも申し上げたところでございます。1つには「夢未来チャレンジ」、2つ目には「産業雇用元気チャレンジ」、そして、3つ目には「絆安心チャレンジ」でございます。夢未来チャレンジの大きな要素としては、まんが王国とっとりの建国の年ということがあろうかと思います。まんがというのは、あくまでもこれまで日本の中で、世界の中で、サブカルチャーの役割を担ってきたと思います。しかし、ここに来て世界の万国共通語としてまんがが息を非常に大きく吐くようになってきました。

 このことに私たちも注目をしなければならないんだと思います。鳥取県は幸いにして、2012年の第13回国際マンガサミット鳥取大会を誘致をすることに成功しました。11月7日から世界各国の漫画家が集いまして、いろいろと議論を交わし、また同時にそれぞれの作家によります作品の展示も通常ですと行われるところでございます。これを一過性のイベントで終わらせるのではなくて、このまんがというのを手掛かりにして、地域の活力を出し、魅力を積極的に県内外へ国内外へとアピールをする年ではないかと考えております。

 私自身その思いもございまして、台湾の方にこの度、出かけていくことにいたしました。台湾では、既にコナンのみならず、鬼太郎も人気アニメとなってきております。そうした中で、鳥取県の存在をアピールをしまして、観光誘客だとか、あるいは産品の販売などに役立てて行きたいと考えております。台中市との交流も従来の台中県時代と同様に続けていきたいというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、さまざま経済交流、文化交流を今後も続けていく必要があると思います。

 そういうように、台湾ではまんがのアピールをしていきたいと思いますし、来月には上海で、さらに来月ないし3月には韓国におきまして、まんが王国とっとりをアピールする機会を作っていきたいと思っております。昨日、青山剛昌先生をお迎えをしまして、倉吉の駅中におきましてコナンワールドを始めたところでございます。これに留まりませんで、昨日はイベントとして「青山剛昌先生と話そうDAY!」という青山剛昌先生を囲むイベントもございました。青山先生からも力強く応援のエールをいただいたところでございます。

 ぜひ、このまんが王国建国の年を成功させたいと考えております。一反木綿のみならず、妖怪たちの元気な境港では、水木しげる先生の記念館がまた新しい装いになり、力を増してくることになります。コナンの青山剛昌ふるさと館も5周年記念ということでございます。おそらく3月、4月というタイミングになると思いますが、この春から名探偵コナンのラッピングをした列車が山陰本線を走ることになります。JRと今、最終的な詰めの協議をしてございます。こういうことを梃子にしまして、国際まんが博を8月~11月まで県内各地で展開をすることにしているところでございます。米子が主会場でございます国際マンガサミット、それの併催イベントもありますし、アニカルまつりもパワーアップをして出てくると思います。さらに、中部では由良駅をもっと賑やかにしようじゃないかと、昨日も青山剛昌先生と話し合いをさせていただいたところでございます。

 さらに東の方では3月の下旬に「エンジン01[文化戦略会議オープンカレッジin鳥取]」という大会がやられるわけでございまして、これは和田秀樹先生が実行委員長になっておられますけども、この大会の中で、ちばてつや先生、里中満智子先生、モンキー・パンチ先生もお見えになることが内定をしてきております。楽しいイベントで、これが国際マンガサミットのプレイベントにもなるのではないかと期待をいたしております。近頃は細川[雅巳]先生という、「シュガーレス」を描いておられる岩美町出身の若手の漫画家も話題になっておりまして、鳥取県はそういう漫画家の聖地でございます。ぜひこのパワーを人材育成やビジネスにもつなげていきまして、まんが王国建国を力強いものにしていきたいと考えております。

 さらに、これからの夢や未来のプロジェクトを拓くチャレンジとして、海外への展開ということがあろうかと思います。日本経済が今、非常に厳しい状況にあります。そういう中でやはりアジアとの経済的な協力関係、交流の基礎をつくっていかなければならないと思います。その意味で、北東アジアゲートウェイを次のステップへと進めていきたいと思います。これは台湾のチャーター便の誘致をこの度もやってこようと思いますけども、それに止まりませんで、韓国との米子-ソウル便を発展をさせることはもちろんでございますし、中国あるいはロシアといった今までにない航空路線につきましてもチャーター便なども含めた展開を模索をしていきたいと思います。国内でも札幌との夏場のチャーターであるとか、そうした定期チャーター[便]を模索をするようなこともやっていきたいと考えておりますが、空の便をぜひ活性化したいと思います。

 また、陸上におきましても北東アジアゲートウェイを支えるべく鳥取自動車道、新年度中の開通を目指して急ピッチで進められておりますけれども、それだけではなくて、[国道]482号線のバイパスでありますとか、あるいは[江府町]下蚊屋[(さがりかや)]のバイパスでありますとか、県内の大動脈となるべきもの、他県とつなぐ道路につきましても積極的に開通を目指していきたいと思います。可能なら河原インター線と言われます鳥取自動車道が若桜谷の方へ抜けていく道路も開通をさせるべく新年度に予算を集中させたいと考えているところでございます。

 海の方もコスタ・ヴィクトリア号が6月6日に初めて1,900人以上を乗せた船がやってくるということになります。ハーモニークルーズ[社]のハーモニープリンセス号も、ある程度定期的な装いで、月に1回とか、そういうような不定期チャーターではございます、不定期船ということになりますけども、ある程度の頻度で日本のしかも境港の方に寄ってもらうということを目指したいと思います。ACTA[アジア・クルーズ・ターミナル協会]に参加をしたこともありまして、今非常に海外のクルーズ船のラインの方から期待が寄せられていまして、問い合わせが相次いでおります。新年度早々ということにはならないかもしれませんが、その次の年度とか、そうした年度への布石も含めまして、私どもの方で精力的に境港などへのクルーズ寄港を目指していきたいと考えております。

 こういう北東アジアゲートウェイを支えるべく、この春の4月には北東アジア地方政府サミットを開催することにいたしたいと思います。関係地域と最終的な調整をしておりますけれども、震災後を睨んだ交流による発展、そういうことを私たちとしては話し合うべきではないかと思います。今年はAPEC[アジア太平洋経済協力]2012がウラジオストクで開かれる年であります。北東アジアの新しい時代の幕開けを告げる年であってほしいと願っているところでございます。

 また、「夢未来チャレンジ」の中で子どもたちというテーマがあろうかと思います。子育て王国を推進することはもとよりとしまして、少人数学級の全県展開、しかも小学校3年~6年まで、中学校2、3年というところを全国に先取りしてやっていこうじゃないか、鳥取環境大学の公立化も4月にいよいよスタートをするということになります。すでに受験生など、期待も高まっている様子が手に取るように分かるようになってきました。そういうようなさまざまな未来に対する礎を私たちは作らなければなりません。夢未来チャレンジ、ぜひとも戦ってまいりたいと思います。

 2つ目には、産業雇用元気チャレンジでございます。年末、非常に厳しさがございました。私どもも急遽年末の相談窓口を開かせていただきました。[12月]29[日]、30[日]、さらに中部は31[日]もプロフ精密[株式会社]の問題もございまして、開きましたけれども、そのプロフ精密関係も含めた相談件数は40件にも上りました。その前に[12月]26[日]、27[日]、28[日]と県、市、そして国も合同での相談窓口を開きました。こちらの方にも30件弱のご相談が寄せられました。こういう世相を私たちは敏感に感じていかなければなりません。さらに、年末には円対ユーロで記録的な円高がつけられましたし、年明け早々からユーロ、ドルに対しまして円の高値が続いている状況がございます。これはボディブローのように県内経済に効いてくるだろうと考えられます。

 三洋のパナソニック統合に伴いました業界の再編ということもございましょうし、我々県としてもぜひとも全力を挙げて産業雇用の元気を出すプロジェクトを進めていきたいと思います。そのためにも、雇用振興の1万人のプロジェクトをまとめ上げまして、計画を策定し、実行へと移していきたいと思います。この中には中小企業の活性化を目指した500社チャレンジを具体的に予算の中でも位置付けていきたいと思います。また、農林水産業の振興に向けまして、就農者を拡大していく。また、新しい販路開拓、関西での鳥取型のチャレンジショップ展開というようなこともあっていいと思っておりますが、これはJAグループだとかと協力をしながらやっていくという展開を図ってもいいんじゃないと思っておりますが、そういうような展開を今年ぜひ手がけていきたいと思っております。そういうような中で雇用を増やしていく、着実なものにしていく、それで県民の皆さまに安心をお届けする必要があるだろうと思います。
 
 3つ目のチャレンジとしては、「絆」、これが去年の漢字一文字になりました。その絆、安心ということが日本の中でクローズアップされてきましたが、この絆安心のチャレンジだと思っております。原子力安全につきまして、年末には原子力安全協定を締結しましたが、これは第一歩でございまして、さらにその道筋を高めていかなければならないと思います。具体的には、この年明け2月だとか、そういうようなタイミングになろうか、今、調整をしておりますけども、できるだけ早いタイミングで鳥取県も参加をする原子力防災訓練を行っていただきたいと、島根県と協議しているところでございます。

 さらに津波のシミュレーションを年末にしました。これはまだ精度を上げていく必要があるというふうに考えておりますけども、ただ、現在のデータでも十分市町村の方で津波対策を検討する材料にはなっています。従いまして、こういうものを手がかりにして、津波に対する防災対策、それから避難の対策ということを考えていく必要があります。そうしたことを含めた防災の機動力を高めるために、この1月から原子力安全の専門家を1名雇用して配置をすることにいたしました。こういうようなことを皮切りにしまして、既にいる職員とこれで2名の専門体制になりましたけれども、4月には3人目を雇用したいと思っておりますが、着実に防災力を高める営みに入っていきたいと思います。

 絆は鳥取県のトレードマークとしていきたいと思います。今までも中山間地見守り協定でありますとか、大変ユニークな施策で全国にも評価を受けてきたところであります。そうした支え愛、愛は愛情の愛と書くような支え愛のプロジェクトを展開するための基金を、県の中で新年度予算で設置してはどうかと思います。やり繰り財政の中ではありますけども、やり繰りをしながらそういう財源を捻出をしてやってみてはどうだろうかと考えております。これから介護だとか、医療だとか、高止まりしたままでもいけません。支え愛の中で持続可能な社会保障のシステムを鳥取から作っていく必要があります。障がい者福祉の観点でもそうでございます。鳥取県はあいサポート運動を手がかりに障がい者福祉をバージョンアップしようと動き始めましたけれども、広島県もこの度参加をされまして、島根、広島との3県の共同事業になってまいりました。

 この週末にはあいサポート[鳥取]フォーラムを行うわけでございますけども、NPOだとか、実行委員会の皆さんが非常に頑張っておられまして、そういう皆さんと一緒になりまして、広島[県]の湯崎[英彦]知事も交えた対談を行おうと思っております。そういうようなことをいろいろと展開をしながら支え愛でこの世の中を変えていく、その先鞭を鳥取からつけていきたいと思います。医療だとか、それから福祉につきましても、子育て王国なども含めた展開を図っていきたいと思いますが、医療面でもバージョンアップが必要でありまして、医療再生基金の活用などをしていきたいと思います。鳥取県の東部ではその関連で病病連携を一層進める必要があると思います。これはぜひ東部の我々の県[立]中[央病院]もございますれば、日赤[鳥取赤十字病院]さんもあります。そうした大きな病院で役割分担を果たしながら機能を上げていくというところに、本格的に踏み出していくべきではないかと思います。そうしたことも含めて、安心の輪をしっかりと作っていきたいというふうに考えているところでございます。

 エネルギーフロンティアを開いていく、それも大切なことでございまして、環境イニシアティブ[先導]の推進を図っている中で、大規模な太陽光発電所の誘致を進めてまいりました。これも協議を精力的に進めて、できるだけ早く実現できるように関係先や議会と協議をしていきたいと思います。さらに小水力発電だとか、風力発電など、展開も図っていきたいと思いますが、私ども鳥取県は全国でいち早く自然エネルギーの増産協定を中国電力と結びましたので、そういう足がかりはできてきたと思っております。また、そうした緩やかなエネルギー革命だけでなくて、二酸化炭素の吸収源対策としての森林対策などもあろうかと思います。担い手の問題なども含めまして環境イニシアティブを展開をしてまいりたいと思います。

 このような3つのチャレンジを実行していくことで、未来づくり発進を起動させていきたいと思っております。ぜひ、県民の皆さま、いろんな地域の関係団体、企業、市町村のかたがたにも呼びかけまして県民運動的に、この非常に重苦しい中で光明が差すような年を創造してまいりたいと思います。

 今、世界を見渡してみますと、今年は変わり目の年になるわけであります。10日後の1月14日には台湾で総統選挙が行われます。また、アメリカでは11月に大統領選挙が行われますし、ロシアやフランスでも大統領選挙ということでございます。近く、このアジア圏でも中国ではトップ指導陣が交代をすることになりますし、韓国でも12月に大統領選挙が開かれます。香港でも指導者の交代が行われるということになるわけでありまして、この東アジアでも激動が起こるかもしれない。日本の政局も流動的な要素が強まっているように見受けられます。正直、国政は政争の場とすることが目的ではなくて、国民のために結論を出して実行していくための原動力となっていただきたいと思いますけれども、何が起こるか分からないという不透明な状況もあります。

 そういう中でしっかりと鳥取県は足取りを強めていかなければならない。そのためにも未来づくりを発進させる、そういう決意で臨んでまいりたいと思います。県民の皆さまにとりましてすばらしい年となりますよう心からお祈りを申し上げたいと思います。私の方からは以上でございます。


○日本経済新聞 青木志成 記者(幹事社)

 各社ありましたら、どうぞ。




2 まんが王国とっとり建国 

○日本海新聞 井上昌之 記者

 来週ですか、台湾の方に行かれてマンガサミットのPRをされるということで、今日、来月には韓国ですかね、再来月には中国の方にも出かけられるというお話があったんですが、すべてマンガサミットのPRみたいなかたちで行かれるんでしょうか。


●知事

 中国、上海は来月、そして今、島根県と来月か再来月で調整していますが、韓国でPRをしようと。私は台湾の方に参りますが、中国、韓国は何か舞台を考えまして展開をしていきたいと思います。1つの主軸としてはやはりまんがを前面に出したPRだと思っています。もちろんまんがというのは1つの吸引力でございまして、これだけでなくて自然だとか、食だとか、温泉だとかですね、そうしたすばらしいものがありますけども、そこに差別化をする、他地域と差別化をして鳥取に行ってみたいなと思っていただく意味で、やっぱりまんがっていうものは大きな材料だと思います。特に、国際マンガサミットが11月に開催をされて、まんがの主力はアジアでございますので、そのアジアの皆さんには訴求力があるだろうと考えております。そうした海外でのPR活動をやっていきたいと思います。

 ただ、それだけでなくて、日本の国内でも発信をしていかなければならないと考えておりまして、今、いろんなプラン作りを行っております。今年は、例えば、関西は非常に観光だとかの関係で言えば、鳥取と近接性がありまして、関西の1つのゾーニング[区分]の中に鳥取県はいるものですから、その関西向けでも大阪の日本橋という、これは[東京の]秋葉原にあたるところでございますけども、そこでのイベントに鳥取県も正式参加をしてPRをしていこうということを考えております。それから、向こうでは通天閣などがある新世界の100周年の年にあたるわけですね。その新世界100周年につきましても我々も参加をしていこうというようにしております。

 先般、年末に橋下[徹]新[大阪]市長とお会いをしたときも、こういう構想を橋下さんにお話を申し上げました。橋下さんは率直に、俺はまだ聞いていないと言っていましたけど、しっかりと事務局ベースで今、段取りを進めていまして、橋下さんと、いわばタッグを組むようなかたちで鳥取のまんがも売り出していければ面白いかなと思っております。いずれにいたしましても、そういうような関西での売り込みが1つあろうかと思います。もちろん全国展開もございますので、東京での情報発信も重要でございまして、秋葉原とは姉妹提携を結びましたので、これを足掛かりにして、お互いのPRの一環として国際マンガサミットを向こうでも情報発信をしていく。その他のさまざまな漫画アニメ系の情報発信の場でも鳥取県出ていきまして、そこでのPRを図ってまいりたいと思います。いろいろとこれから国際マンガ博の内容も詰めていくことになりますので、そういうことがどんどんと表に出てくることになる段階で、情報発信を強めてまいりたいと思います。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 知事は、これまでも外国に出られて、農産品のPRですとか、あるいはそういうDBS[クルーズフェリー]なんかの航路を開くということで要望に行かれたりとか、そういった機会が多かったと思うんですが、観光面で外遊をされるという機会が、そこまでなかったような気がするんですが、今年はそうやって海外に出て、どんどん自分が広告塔になってPRする、そういう年にしたいというようなお気持ちはあるんでしょうか。


●知事

 そうです。それはもう機会を捉えてやっていきたいと思います。特に、国際マンガサミットという世界的にも分かっていただけるようなイベントがございますので、今年は他の年と違う年だろうと思います。また、北東アジア[地域国際交流・協力]地方政府サミットが、幸いその会場である鳥取県で開かれる、国際マンガサミット会場と同じ鳥取県で開かれるわけでございますので、そういう意味で北東アジアの地域にも売り込みをかけていきたいと考えております。ただ、もちろん台湾は我々にとってマーケットでもございますので、特産品の展示販売ということも、この度の台湾の中ではやっていきたいと考えております。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 関西広域連合で、昨年関西一円の首長と一緒にPRに行かれたことがあったと思います。そのときにすごく中国の待遇というか、応対が非常に良かったと。それは、各県の知事が揃っていったことで非常に効果があったんだということをおっしゃったような気がするんですが、今回も、鳥取県だけで行くんじゃなくて、さっき島根と言う話もありましたけども、他県の知事とかと一緒になってPRを海外にしていくというお考えはないんでしょうか。


●知事

 それは模索していきたいと思います。関西広域連合の中でPRを一緒にやったことは大変に訴求力はあったと思いますし、特に震災後の風評被害が激しくございますので、これを払拭していく意味で、重要であったと思います。今年、韓国でのPRは島根県との共同事業になろうかと思いますが、そうした共同で日本を売っていくと、その中で鳥取の魅力を売っていくというようなコンセプトでもやっていきたいと思います。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 まんがですけれども、まんが王国のイメージと言うのがもう1つ分からないんですけれどもね、先程知事も大阪とか、いろんなところでイベントを打つとおっしゃるんですが、そのイベントの中で鳥取県とまんがの因縁、関係というのは、どういうふうに訴えていかれるんでしょうか。


●知事

 分かりやすいのは、メディアでも十分報道されてきておるような、水木しげる先生の出身地だということがあろうかと思います。ただ、正直申し上げて青山剛昌先生は、コナンとまだ鳥取県は、全国の人の頭の中で結びついていないと思います。こういうようなことをやはり我々として、もう一度基本からやっていく必要があるのかなと思います。さらに、全県展開ですね、住民の皆さんだとか、市町村と協力をして、さまざまな展開を今年図っていくことで、いろんな訪ねて面白いところが出てくるだろうと思います。これを、PRをしていくことで、鳥取に行くと何か漫画テイストがあるなということに気づいていただいて、山陰への足を伸ばしていただく機会を考えていただければありがたいなと思っております。ただ、まんが王国のことっていうのは、観光の吸引力として、これは非常にあると思うんですけども、それだけではなくて、昨日も青山剛昌先生のイベントに参加をしてつくづく思ったんですけども、非常に人を育てたり、人材育成だとか、そうした意味でも夢中にさせるものがやっぱりありますね。

 ですから、人材育成として[鳥取]環境大学での講義だとか、高校生向けの寺子屋的なものとか、いろいろと展開をして、未来のそういうところに興味がある子ども達にも応えていく必要があるかなというふうに思います。また、いろんな自己表現の場というか、単にまんがを読むだけでなくて、そういう行動のチャネル[経路]として、やはりまんが・アニメが成熟をし始めたんだと思うんです。その意味で、米子などを中心としてサブカルチャー、大いに盛り上がっていますし、中部では中華コスプレ大会が例年なさるようになってきましたけれども、こうしたことを我々としてもサポートをさせていただいて、いろいろと自己表現の場、まちづくりのバイタリティーの場として、まんが・アニメを活用してもらえればありがたいかなと思います。

 あと、もう1つはコンテンツ産業の育成ということでありまして、これは鳥取県やや出遅れている感がございますが、そうしたコンテンツ産業については、恐らく時空を越えていける部分があると思うんです。ときを越えて、長くまんがというのは読まれますし、またインターネットであっという間に画像ファイルは送れる時代になっていますから、十分コンテンツ産業としてのビジネスの余地はあるだろうと思います。こうしたところをインキュベーターとして支えていく、そういう事業も民間の皆さんといっしょに展開できたらいいんじゃないかなあと思っています。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 いろんな行事はあるんだと思うんですけれどもね、ただ、一過性の行事として、これ終わらしてしまったんじゃあだめなんだと思っているんですよ。その中で、じゃあ県民がまんが王国というものにどう参加できるのかというコンセプトが大事なんだろうと思いまして、さっきコンテンツ産業というのがありましたけど、これがある意味では近いのかなというイメージもしたりしてるんですけれどね。ただ行事に参加するというだけではだめなんだろうと思うんですよ、その中でどういうふうに作っていくのか、県民が。


●知事

 今、鳥取県でまんが応援団というのを募集をしておりまして、いろんなかたちでイベントとか展開する当事者になってみませんかというお誘いをさせていただいております。徐々に増えてきておりますし、この度13日ですかね、まんが王国の「勝手に“まんがサミット”応援団」というものが動き始めることになっていまして、こういうように内発的なエネルギーがあるんですね、これは、太田[山陰中央新報記者]さんおっしゃいますけども、普通のその他の素材よりもあると思いますね。それで、住民の皆さんが楽しみながら、私これやってみたいと言って、表に出てくるという素材であると思いますので、その辺はぜひ一緒にパートナーとしてやっていきたいと考えております。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 そこをどう掘り起こすかということなんでしょうね、県民が私も参加したいという。


●知事

 要は楽しみながら、まんが王国を作っていこうというコンセプトでいきたいと思っておりまして、今日も職員の方に申し上げたんですが、あんまり四角四面にやるのではなくて、所詮まんがの話でございますから、非常に楽しみながら、いろんな話題ができながら、皆でわいわいやっていると、なんか地域がどんどん沸騰してきたなと、それが単にもちろんまんがだけでなくて、地域の商店街の活性化だとか、現に境港はそうなっていますし、それから、あるいはいろんなビジネスとしてお土産もの素材が出来てくるとか、あるいはグッズにコンテンツを付け加えることで売る、コナンのカレーなんかも従来からありますけども、ああいうものがどんどん鳥取発で出てくるとか、いろんな展開がほんとはあるんだと思うんです。ただ私たちは、そういう地域づくりの発展可能性というものを言わば売り逃している状態だと思うんですね。

 それで、そのための1つのきっかけとして、まんが王国建国を訴えさしていただく、それによってこういうものが身近にあるなあということに気がついていただければ、これは将来に向けての布石になるだろうと思います。一過性のものではなくて、持続可能なものにしていかなきゃいけないと思います。いろんなイベントを多分仕掛けることになりますけども、その中で評判が良かったり、圧倒的ななんか吸引力があるものって出てくるかもしれません、去年も[とっとり]アニカルまつりですね、台風の中でも7,000人以上集まるっていうのは、鳥取のその手のイベントじゃあ、驚異的なんだと思いますね。しかも全国からやってくると、もう命がけで台風の中やってくるというのは考えられないことでございまして、そういう吸引力があるものというのはやっぱりあると思うんです。

 それで、そういうのが1年間やってみると見えてくると思うんですね。例えばこの地域のこれは今後も続けていく値打ちがあるとなれば、それはまだ続けていけば年々また境港のように成長してくるかもしれない、その素材をいわば掘り起こす年がまんが王国建国の年だと思うんです。私はその意味で県としても今年は力を入れた応援体制を組んで組織も作りまして、新年度には西部の方にサミットの準備局もつくる必要がありますし、また、まんが王国そのものの組織も県庁の中に作っていいんじゃないかと思っています。そういうような展開を県もやる中で、県民の皆さまとの、言わば生きたコミュニケーションで面白い地域像がこれから生まれてくることを期待しているわけであります。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 結局11月に[国際マンガ]サミットが終わってしまったら、確かに知事は11月がまんが王国建国のスタートだとおっしゃるんですけれども、サミットが終わって、終わりじゃあだめだと思うんですよね、問題は。将来まんがに溢れる鳥取という姿を作っていくのかどうか、その辺の将来像、具体的な姿というものを描かないというと県民ついていけないのかなと思っていますので、これもまんがの具体的な姿というのもよく分からないですけれども、まんがに溢れた鳥取県と言うんでしょうかね、そういったものを見せていただきたいなと思っているんでよろしくお願いします。



3 北東アジア航空路線の新規開拓 

○時事通信 小出秀 記者

 北東アジアゲートウェイ構想の話の中で、今までにないルートとかも含めて、その空の便も活性化したいといったようなお話を先ほど知事はされましたが、それで、昨年は春秋航空の乗り入れ要請などに向けて、さまざまなご尽力をされてきたと思うのですが、春秋航空も含めて新しく新規開拓をする動きとしての空の便といったものはどのようなものがあって、あるいは春秋航空にしては、今、どのような現状か、教えてもらえますでしょうか。


●知事

 春秋航空とは精力的に協議を続けておりまして、昨年の年末に[鳥取県]日中友好協会の藤井[省三]会長など、春秋航空を訪ねていただきました。私自身もお会いした王[正華]会長ともお会いになっておられますけども、先方も熱はあると思います。ただ、実現するためにはハードルもあるということだと思っています。今、実はまだ、中国から日本への旅行商品の市場が冷えておりまして、今既に飛ばしている高松便だとかも含めて、決して順調ということでもないようでございます。悪いというわけではないですけども、決して順調ということでもない。そこに、この度、佐賀の方で新規路線の就航を春秋[航空]側でなさるということでございまして、これからどうなるかというのは、非常に微妙と言いますか、困難もある状況であろうかと思います。ただ、私どもとしては、鳥取の魅力をぜひ先程のまんがのような分かりやすい話も含めて、中国の皆さまに知っていただくことで、旅行市場としての価値もあるだろうと考えておりまして、この辺を粘り強く先方にも働きかけていくということだと思います。

 既に佐賀[空港]の次を狙って、他の空港も手を挙げてきているところでございまして、かなり強力なライバルも出てきているような情報もございます。ですから、決してこれ、予断を許すものではありませんで、私どもとしては、せっかく春秋[航空]とのパイプを開いたところでございますので、実現可能な方向へ、春秋[航空]の皆さまを向けていければいいかなと思っておりますが、これはまだまだハードルはあると思います。また、その他にも、例えば、ロシア方面だってあるだろうと思っておりまして、そうしたところも定期チャーター的な便だとかいうような可能性があってもいいと思っておりまして、そうした各方面に、言わば我々として攻めを仕掛けていくという、今、陣形を引いているところであります。



4 原子力防災訓練の実施 

○共同通信 中川亘 記者

 原子力防災についてお願いします。先程お話しの中で2月ぐらいに、早いタイミングで防災訓練をやりたいと、そういう意向を示されていましたが、これについてもう少し具体的に、例えば、何を想定したものなのか、それとも定期的なものに鳥取も参加するというかたちなのか、そういったことを含めて、もう少し具体的にお願いします。


●知事

 今、私どもは、恐らく他の地域とちょっと違うのは、立地県の島根県と共同歩調で、この原子力防災を展開しようとしております。そういう意味では、全国のモデルになるようなことをやりつつあるんではないかなと思っているんですが、立地が今まで独占をしていたオフサイトセンター[緊急事態応急対策拠点施設]への入室ですね、これも含めて、私たちとしては訓練をしていただきたいとお願いをしているところでございまして、溝口[善兵衛島根県]知事とも年末お話をしましたけども、溝口知事も前向きに考えていただいていると思います。ですから、実現の方向で調整が進むと思いますけども、原子力発電所で万が一の事故が起こったときに、初動からいろんな情報を流したり、避難の態勢をそれぞれの地域で整えなければなりません。ヘッドクォーター[司令部]の訓練がまずいります。これがオフサイトセンターというところでございまして、松江市にあります。今まで我々は正式なかたちで中に入れてもらったことはありませんで、これ、どこの原子力防災やっているどこの地域もそうでありますけども、言わば立地がやっている訓練と日づけを併せて勝手にやっているという、ちょっとお寒い状況が今までの状況なんですね。

 だから、そういうことではなくて、中枢に周辺地域も入って、それで、我々も今こんな状態だということを、まず認知をして、それを市役所だとか、県庁だとか、そうしたところに伝達をする。これがまず必要だと思いますね。あと、それと連動するかたちで市役所ベースだとか、県庁ベースでの訓練ということもあっていいと思います。これらがワンパッケージで当面想定される訓練になるんではないかと思います。こういうようなことをやってみますと、じゃ、実際に46万人と言われる、鳥取県内は6万人強でありますけども、46万人と言われるかたが避難をするということは、こんな問題があるなというのが、最初にそういう訓練をやってみると見えてくるんじゃないかと思います。それを今度は、避難計画の策定のフィードバックに使っていくことができようかと思います。今まで、すべてが想定外であったような状況だと思うんですね、鳥取県民の避難についても含めて、そういうのを想定内にすることでどういうふうになるかということは、まだ、正直、未知の領域であります。それを率先して島根県と連携してやっていくということを今考えております。


○山陰放送 秦卓史 記者

 オフサイトセンターについてなんですけれども、福島の例、福島[県]でもオフサイトセンター自体が原子力防災に、危機管理がなってなかった、そこが使い物にならなかったという事実があるわけですけども、そのあたりは鳥取県としてもそれを確かめたり、あるいはそれを想定したオフサイトセンターが使えない場合の訓練だとか、そういうことを提案するとか、そういうことはお考えでしょうか。


●知事

 それはこれから島根県と協議をしながら、いろんな訓練のシチュエーション[場面]を想定をしてやっていくことになると思います。まずは、第1回目で私たちがぜひやりたいのは、オフサイトセンターの中にいてやる訓練をやりたいです。これは他の周辺地域、まだできていないことなんでハードルが高いんですけども、我々としては、一次情報を周辺地域として得るというステップを確立したいと思います。もちろんそういうこともやりながら、オフサイトセンターが使えない場合の想定の訓練だとか、今後も島根県とよく協議をさせていただいて共同訓練を実施をしていきたいと思います。


○読売新聞 野口英彦 記者

 この共同訓練は原子力安全協定と関係があるんでしょうか。


●知事

 直接の関係はありません。ただ、背景として、立地だ、周辺だということじゃなくて、やるべきことをやろうということで島根県と鳥取県がまとまってきていると、それが背景にございます。その意味で、溝口知事の方でもご理解をいただきつつあると思います。


○朝日新聞 西村圭史 記者

 その合同訓練なんですけれども、確認なんですが、オフサイトセンターにも鳥取県が入るというのは確定なんですか、訓練時に。そこはまだ調整中ですか。


●知事

 これはまだ調整中だと思います。ただ、我々としては、ぜひ入れていただきたいと、こういうことで申し上げてきています。これは今までも悲願だったんですけども、今までなかなかできませんでした。ただ、福島原発の事故がございまして、周辺地域も安全協定を結ぶということになりましたから、時代は変わったことを島根県でも受け止めていただいて、共同で訓練をやるということだと思います。ただ、島根県の想定の中にも、おそらく鳥取県も関わるような避難が島根県民についてもあると思うんですね。ですから、やっぱり鳥取県が入ることは島根県の皆さんにとっても必須アイテム[項目]だと思いますから、私はご理解いただけると思いますし、その方向で、今調整がなされていると思います。



5 消費税引上げ 

○読売新聞 野口英彦 記者

 年末に政府と民主党が消費税率アップについて合意に達しまして、[20]14年の4月までに8%、[20]15年10月までに10%だったと思うんですが、それについての知事の受け止めをお願いします。


●知事

 私は、やはり政治も現実から目を背けるべきではないと思いますので、そのプロセスだとか、あるいは、これからの具体的な内容についていろんな議論はあろうかと思いますけども、大きな筋道として、国、地方を通じて負担と社会保障の問題という本質に、これから国民的議論をお願いをしていくべきだと考えております。懸念をしておりましたのが、地方が今回の消費税論議で完全に置いてきぼりを受けるんじゃないかということでございましたが、国、地方の協議が精力的になされまして、鳥取県の立場としては、山田[啓二全国知事会]会長が出ていただきまして、山田[啓二京都府]知事とも直接何度かお話もしましたけども、我々の考え方も入れていただいて、交付税も込みの議論を最終的にはまとめていただきました。

 消費税と交付税等をセットで、1.54%の水準になったと思いますが、1.5という1つの目標値を超える水準で、国、地方が今の協議段階で手を打つことができたというのは、私は評価したいと思います。これからはいろんな議論があろうかと思いますけれども、ぜひ与野党で胸襟を開いた議論をしていただく必要があるんではないかと思います。


○読売新聞 野口英彦 記者

 消費税率アップを巡っては、その前に行政改革が必要であるという声も根強いわけですが、知事は例えばどういった歳出削減が必要だと考えていらっしゃるんでしょうか。


●知事

 年末に政府と与党で折り合いをつけるときの議論というのはそのとおりだと思うんですね、例えば、中央省庁の改革、特に給料の問題などは下げると決まったのに下げないで実際は動いている。それから、国会議員の数の問題とか、やはり言わば国の中枢のところで国民の皆さまに説明がつくような改革を行うことが大前提だと思います。それが最後の政府与党の折衝の中核を成したと思いますが、私はそのとおりだと思います。ぜひ中央省庁もスリム化を図るべきだと思いますし、地方を見習って、自ら自律を働かせてもらいたいと思います。今までの様子を見ていますと、人は減らないわ、給料は減らないわということでありますが、民間を考えていただければ、それ相応の努力が求められていると思います。これはもう政治決断以外の何ものもないと思いますので、政府の中はもちろんでありますが、国会での成熟した議論を望みたいと思います。



6 地方出先機関の移譲 

○読売新聞 野口英彦 記者

 地方分権に関連して、これも年末なんですが、国の方が出先機関の移譲ということを打ち出してきまして、国[土]交[通]省の地方整備局と[経済産業省の]経済産業局、あと環境省でしたら地方環境事務所と3つに関して地方に譲ると。その受け皿としては関西広域連合などを考えているということなんですけど、これについてはいかがでしょうか。


●知事

 折しも関西広域連合の委員会を開いていたその日に、国、地方間での協議も含めまして政府の方針が出てきました。私たちは歓迎をしております。滋賀県がこの国、地方の出先機関関係の委員長なんですけども、嘉田[由紀子滋賀県]知事も小躍りして喜んでおられました。ただ、もちろんまだ終決線と言えるほどに我々が満足できる内容になっておりませんで、その辺はこれまでの地方側の主張、これはしっかりと取り込んで揺るぎない姿勢で政府は進んでいただく必要があるだろうと思います。これは関西広域連合の中の話ではありますけども、私たちは中国地方の中でも可能な出先機関の移譲なり、現場である住民に近いサイドで物事を決定できる地方分権のシステムを、確立をしていかなければならないと思います。

 今年はその意味で中国地方の中における広域連合の議論をきちんとやる必要があるだろうと思います。関西広域連合はおそらく先例になるでしょう。それで、その先例が動く中で、中国地方の方でも出先機関の移譲を求めていくということを本気で考えていかなければならないのだと思います。これはこれから何回か知事同士で集まったりすることもありましょうけれども、年末には事務ベースでの話し合いが鳥取県を会場にして始まりました。ぜひそちらの方も進捗を図ってほしいと思います。


○読売新聞 野口英彦 記者

 今回、移譲の対象になるもので関係するものというと環境省の関係になるということでしょうか。


●知事

 鳥取県に直接関係があるのは、環境省の国立公園の関係だと思っております。山陰海岸ジオパークの山陰海岸国立公園は、これは国の管轄になりまして、遊歩道すら今、自由にいじれない状況であります。それをいじろうと思うと大阪に行ったり、東京に行ったりしなきゃいけません。これを現場に近いところで行えるようにすべきだと考えております。



7 県庁組織の限界と民間の力 

○山陰放送 秦卓史 記者

 マンガサミットを職員のかたに呼びかける際も民間の力を使っていかなければいけない、あるいはこういう緩やかな支援も、県庁としてもしていくというような発言もありましたけれども、まんが王国の建国の会議などで、知事はたびたび民間の力、民間活力ということを口にされていますけれども、やはり昨年1年間、役所もある程度限界を感じられたんでしょうか。あるいは今年、3つのチャレンジをやるにあたって、何かこう県庁の役割が変わっていくんだというようなことをお示しになられるんでしょうか。


●知事

 得手不得手ということは正直あるんだと思います。私も去年まで、このまんが王国の推進を図ってきまして、いよいよ今年が本番の年となるわけでありますけれども、なかなか、例えば公務員試験にまんががあるわけではございませんので、そのまんがに得意な人が県庁の中にいるわけではありません。どちらかというと、文字に縛られ、つまりマニュアルに縛られる、先例に縛られているのは役所の常であります。そうではなくて、もっと自由闊達な躍動感が出てこないとまんが王国は決して成熟してこないと思うんです。その意味で職員の皆さまにも申し上げましたけれども、住民の皆さまで活発に動きが出始めていますので、そういうものをもっともっと掘り起こして応援をしていこうと、もちろん県庁の職員自らも汗をかかなきゃいけませんし、支援のスキームを作ってファイナンスの意味での応援ということもあっていいと思います。

 そういうことをいろいろやっていくわけでありますけども、現実に赤井孝美先生のように、ここにきて本当に地元に熱心に協力をしていただいて、イベント自体も自ら仕掛けていただくというようなかたがたも出てきております。こうした動きを、あの人たちがやってるから県庁はいいですわということにならないように我々はしなきゃいけないもんですから、コーディネーターとしてサポーターとして、あるいは自らときに実行する部隊として、県庁職員もマシンとして動いていただきたいと思います。不得手な分野ということであれば、それであればなお一層その民間の皆さんの、住民の皆さんの活力、これをどう引き出せるかどうかということが事の成否にかかっていると思います。


○山陰放送 秦卓史 記者

 昨年度まで2年連続でありました事業仕分けに関してなんですけども、施設のところで廃止と判定された、例えば名古屋本部であるとか、これはまた議会の方の視察が入って、見直しが連合意見として出そうです。県庁で出した案がなかなか通らないのではないかなというのを感じたのではないでしょうか。というのは、あるいは県庁自体にそういう発想がなかなか組織自体を変えていくときにもそういう発想がなかなか生まれないのではないかなという感じではないかなと思いまして、こういう質問をさせていただきました。というのが、さらに前の年の事業で[旧鳥取港]海友館の使い方については、昨年末に県民に、使い方のアイデアを募集するパブリックコメントと言いますか、呼びかけがなされていまして、これ2年前に廃止の判定を出されて、即これ見直しをかけられていたはずなんですけれども、昨年の年末になって海友館の使い方を募集すると、意見募集するということになっておりまして、これはやはりその組織として、何かを変えていくというのはなんか難しいのかなというふうに思うんですが、そのあたりはどうでしょうか。


●知事

 [旧鳥取港]海友館の点につきましては、ちょっと詳細私も把握しておりませんので、また担当課の方から考え方を説明をさせたいと思いますけども、海友館は既に従来の展示機能、あれは廃止をしておりまして、これからせっかくのスペースですから使いませんかということではないかと思います。特にあそこに大きな施設をまた立ち上げようということを模索しているんであれば、それは事務方の方にちょっと注意をしなきゃいけないかもしれません。ただ、おそらくはもったいないんで、何か使いたいんだったらどうぞという主旨じゃないのかなと思いますので、それはそういう官民の協働事業ということはあるかなと思います。

 あと、名古屋本部につきましては、これは議会の方に12月議会で私の方から1つの素案を提示をさせていただきました。質問戦の中でございますけども、この素案で申し上げましたのは、いわば抜本的に組織を見直すと。その職員がいるような名古屋本部というのは廃止をして、民間の活力を活用してはどうだろうかと。その主旨は機能としては必要なことがあるというふうに判断をしまして、むしろ効率性ですね、お金をできるだけ抑えながらやっていくと、それで効果を出していくと。そういうあり方を模索するとなると、民間組織ですね、団体の組織の活用も図りながらやるのが得策ではないかなと、こんなようなアイデアを素案として出させていただきました。

 議会の方でもそれに対する投げ返しがこれから出てこようかと思います。私は虚心坦懐にお話をお伺いをして、目指すべき方向性が一致すれば第三の案と言いますか、そうした方向性も模索をしていきたいと思います。いずれにいたしましても、この2月議会が1つの区切りだと思いますので、2月議会に何らかの形で名古屋本部のあり方については議案を提出をさせていただきたいと考えております。事々左様にいろいろと、もちろん民主主義でございますので、議会とのやり取りもありますし、それから県庁の中でのさまざま検討のスキームというのもあるわけでありますが、まんが王国につきましては、これは面白いな、これは良いなというものをどんどん、素早くスピーディにやっていただく意味でも住民の皆さまのアイデアに期待を申し上げたいと思います。



8 パナソニック新体制スタート 

○共同通信 中川亘 記者

 経済に関して一件をお願いします。1月1日付で三洋パナソニックの新体制が発足しました。それに絡みまして、県として今年、去年もさまざまなその要望活動ですとか、いろいろなことをされてきたと思うのですが、今年その新体制になったことを受けて、新たに県としてやろうとしていることなどがあれば。あと、その新体制になったことについて、何か見解をお願いします。


●知事

 三洋ブランドが終わりを告げたというのは、1つの象徴的な意味があるかと思います。三洋城下町としてこれまでやってきた鳥取市など、その影響というものはあるだろうなと思いながら年明けを迎えました。年末には三洋電機コンシューマエレクトロニクスの幹部のかたがたと、実は話をする機会がございまして、お話をいたしましたが、この三洋という看板が外れることについて大変な思いを持って受け止めておられました。私の方から呼びかけましたのは、これからは新しい体制になるのであって、パナソニックグループの中でやっていくわけでありますが、そこで、鳥取の事業所がこれが残って存続をして、さらに発展をするようにぜひ舵を切ってほしいということを申し上げました。

 環境関連のビジネスだとか、新ビジネス展開なども念頭に置いてやっていただくのであれば、我々地域としても応援のしがいがあるもんだと、こんなような話をさせていただいたところであります。今後もパナソニックグループに対しまして、この鳥取での事業活動の活性化だとか、新しいビジネスの創出を我々としても今後も呼びかけていきたいと思います。当面、何月何日どこへ行くということは予定はしてはおりませんけども、機会をみて、まずは新体制の動向をみながら今後の方策を考えていきたいと思います。あと、この事業活動だとか、こういうのに対する影響はあまりにも大きなものがございますので、これについては1月早々に採用して、県としても直接雇用を進めていきたいと思いますし、雇用対策、それから中小企業の業態転換を図る支援策、こうしたことを積極的に行っていきたいと思っております。


○日本経済新聞 青木志成 記者(幹事社)

 もうそろそろ時間ですけども、もしあるようでしたら1問だけ、なければこれで終わりますがいかがでしょうか。



9 DBSクルーズフェリーの将来性 

○山陰中央新報 太田満明 記者

 1つだけ教えていただけますか。先ほど知事の挨拶の中でも、クルーズ船がたくさん今年は境港に来るという話があったんですけどもね、それは喜ばしいことなんだろうと思うのですが、今あるDBSクルーズフェリーの支援が6月末でとりあえず切れますよね、その関連で、DBSクルーズフェリーの将来性ということを考えたら、中国東北部との関係というのは大きなことになってくる問題だろうと思うんです。それで、これ年末にあったのかどうか農産物のトライアル輸送というのが、[中国]東北部に対してあったと思うんですが、これからあるのかな、確かあるということだけは知っていたんですが、このあたりの結果、あるいは予測、どうなるのか、あるいは中国東北部との今後の関係とDBSクルーズの将来性みたいなことっていうのは、知事はどういうふうに考えておられるか、そこのところを。


●知事

 北東アジアゲートウェイの1つの大きなテーマとして環日本海航路ということがございました。それで、これを私も1期目の間に実現をすることができまして、DBSクルーズフェリーが動き始めました。これは、まだまだ貨物を中心として順調ではないという状況が残念ながら境港向けにはあります。従いまして、経営環境が抜本的に改善をしたということでもないもんですから、昨年DBSクルーズフェリー側から私どもの方も含めまして、地元各地域に対しての打診がきております。従来のこの支援のスキームというものを維持してもらいたいというのがその骨子でありました。これはこれから、境港市を初めとする中海市長会の皆さんだとか、そうした関係のかたがたといろいろと協議をしながら方向性を考えていかなきゃならないことだと思います。もちろん議会とも協議をしなければいけませんし、そうしたことを踏まえて、しかるべき方向性を出していきたいと考えております。

 単純に期限が来てから止めればいいやということで、じゃあ航路はどうなるのかいう不安が大変強くあるのが、今の現状の率直な状況でございますので、その辺の打開策を関係先と話し合っていかなければならないだろうと思っております。そういう中で、今おっしゃられましたように、中国との関係性というのは、今後の展開方策としてDBS側にも考えていただくべきだと思っております。テスト輸入につきましては、ロシアからチタン鉱石を輸入をし、それから割り箸を黒竜江省から入れるということになりました。そういうチャネル[経路]はありそうだと思っています。もっと言えば、中国の吉林省の方に直接的に入り易いところに航路を伸ばしていくということも視野に入れるべきなんだろうと思います。これはDBS側に我々の方も申し入れをしておりまして、そういう申し入れに対するDBS側の出方なども含めて、先ほどの今後の支援のあり方の議論を関係先としていくことになろうかと思います。


○日本経済新聞 青木志成 記者(幹事社)

 もう時間のようなのでこれで、どうもありがとうございました。


●知事

 ありがとうございました。