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知事定例記者会見(2011年10月19日)

平成23年10月19日(水)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約56分) ※MPEG4形式

  

1 柿の新品種「輝太郎」 

●知事


 皆さんおはようございます。ここにありますのは本県の[園芸]試験場の方で開発をしました、その名も「輝太郎[(きたろう)]」という柿の新品種でございまして、輝く太郎と書きます。ちょっとパクリくさいなというような感じがせんでもないんですけども、これ、市場の方でもテストで持ってまいりましたら大変に好評でありました。今年からと言いたいところでありますが、来年から出荷を考えるということで、今、鋭意育成を進めているところであります。



2 タイ国の洪水による被害 

●知事


 災害が世界各地で相次ぐ状況があります。タイでも大変な洪水被害が出ていること、心からお見舞いを申し上げたいと思います。本県の企業も立地をしておりますアユタヤ県のハイテク工業団地でも浸水が広がっております。


 その中には、本県関連企業1社の工場も浸水してしまったというようなことも発生をしました。これは、ぜひタイ政府でも今、防御措置を講じようとしていますし、国際的な支援の輪も広がっているところであります。その他、本県からはバンコクの方に教員を派遣しておりますけれども、その安全は確認をされております。その他、特段、旅行者などの情報は、今、我々のところには寄せられておりませんけれども、残念ながら亡くなられたかたもいらっしゃいますので、お見舞いを申し上げたいと思います。アユタヤ県など、こうした浸水被害、あるいは自動車の部品工場も本県から同じところに進出をしておりますが、それもマツダとか、関連の自動車産業が向こうで操業停止に追い込まれておりますので、そうしたことを考えますと、やはり非常に厳しい状況もあるだろうと思います。


 最近、東日本大震災など相次ぐインパクトもございますし、本県としても、もしそうした工場立地などで関連をして資金繰りに厳しいということであれば、災害関連の融資の発動を弾力的に考えていくことにいたしたいと思います。



3 風評関連被害への東京電力に対する損害賠償請求の検討 

●知事


 また、東日本大震災の関係で、先般、我々の方から国への要望、国会議員への要望活動をさせていただきました。その中に農業に関連して風評関連被害とでも言うべきものがあるわけでございまして、本県で言えば梨関係だとか、牛肉関係でも価格面で随分な下げ圧力がかかってしまったと。これ、震災と非常に因果関係は深いというふうに考えております。本日にでもJA[農協]のかたがたと話合いを始めさせていただいてキックオフをして、そして東京電力に対する[損害]賠償請求を県としても後押しをしていく必要があるかなと考えております。
 
 これは、実は国会議員の皆さんに要請活動をさせていただいたとき、国の制度改正を我々は要望したんですけれども、それよりも東京電力の方は[損害]賠償請求に応じるべき余地は十分あるんではないかと改めてご指摘もありました。私共、当初は非常に難しいのかなと思っておったんですけども、そういうご意見もあるものですから、JA側と協議会を近々立ち上げて、そういう賠償請求の動きを始めてはどうかなというふうに考えております。



4 第31回全国豊かな海づくり大会鳥取大会の開催 

●知事


 いずれにいたしましても、こういう災害が相次ぐ世の中でございますけども、その災害からの復興を合言葉にしまして、10月29日、10月30日の両日に亘りまして、鳥取市におきまして私共、県民の皆さまとともに全国のかたがたをお迎えをし、天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、「全国豊かな海づくり大会」を開催することになります。ぜひとも成功に導きたいと思いますし、「つくろうよ みんなが笑顔になれる海」を合言葉に、素晴らしい思い出と将来への布石、誓い合う場とさせていただきたいと考えております。


 本県からは、やはり豪雪被害で沈没した船がございました。30日の放流行事の際に、展示航行を行う船の中には「紅栄丸」という一旦、海の下に沈んで引き上げた船も復帰をして参加をするということになります。また、式典会場の方には、境港のやはり被害を受けられた安田[明弘]さんとか、下釜[幸光]さんといった、そうした被災漁業者も本県から参加をすることになります。東北3県の水産関係の高校生、あるいは3県の漁業関係者の姿もございます。我々の方で招待をさせていただきました。福島の漁協関係者のかたがたは、未だに再開の目処が立たない状況の中で本県に来られるわけであります。ぜひとも県民の皆さまと一緒になりまして、こういう被災されたかたがたを温かくお迎えをいたしたいと考えている次第でございます。



5 日程ほか 

●知事


 今日から上京しまして、しばらくさまざまな活動に従事をすることになります。明日は国の方に要請活動に行くことになりますけれども、経[済]産[業]省など、訴えかけをしていくことになります。原子力災害の関係ではEPZ[緊急時計画区域]の拡大、あるいは関連の資機材の購入の支援、これを国に強力に求めていく必要があると考えております。今回は事務的にさせていただいておりますけれども、これに関連して最近の国に対する訴えかけとの関係で申し上げれば、昨日、米子市におきまして空港周辺地域の協議会[米子飛行場周辺地域振興協議会]が開催をされ、協議会の方から米子市側の方に意思表示がありました。[航空自衛隊次期輸送機]C2配備について、条件付きで了解をするという意思表示がなされました。


 今日、米子市で[米子市]議会との話合いが行われることになっていまして、早ければ今日中にも米子市の意思表示がなされる可能性が出てきました。先般は中村[勝治]境港市長から境港市のご意思をいただいております。県としても、この両地域の意思を最大限尊重させていただいて、私たちの考え方をまとめたいと思っております。本日の米子市の考え方にもよりますけれども、私としては両市の意思表示に、ある程度の一致点が見えてくれば、私共としても意見をとりまとめさせていただきまして、早ければ今月中にも全員協議会の開催を議会側に求めていく必要があるかなというふうに判断をいたしております。いずれにいたしましても、今日の米子市の考え方、これに注目をさせていただきまして、私たち県としての最終判断をまとめていきたいというふうに思っております。これにつきましては、明日の国への要請活動とは切り離しまして、議会側と最終協議をして、県としての考え方がまとまった段階で、国に対して改めて申し入れをしていく必要があるかなというふうに考えているところでございます。


 それから、金曜日には岩手県の二戸[(にのへ)市]におきまして、全国のエコツーリズムの大会[全国エコツーリズムin岩手にのへ]がございます。このエコツーリズムの協議会におきましては、平成25年度に国際的なエコツーリズムの大会を、開催をしたいという考え方がございまして、私も岩手県の二戸の方へ参りまして、その国際エコツーリズム大会の開催受諾を表明してまいりたいと考えております。


 それから日曜日には、北京の方で国際マンガサミット[北京大会]が開催をされておりますが、その閉会式の際に、来年11月の7日からの国際マンガサミットの受入れを我々としても正式にいただいてまいりたいと思っております。具体的には、大会旗がございますので、大会旗の引継を受けてこようというふうに考えております。この国際マンガサミットの会場と言いますか、その関連としまして、鳥取県のマンガなどについてしっかりとアピールをしてこようと思っておりまして、赤井孝美さんなど関係者と一緒になりましてPRをしてまいりたいと思います。


 さらに、河北省と友好提携25周年の節目を迎えます。本県は全国の中でもいち早く日中友好の絆を結んだところでございまして、河北省と今後の友好交流の進展につきまして協議を行ったり、また、石家荘の地におきまして、鳥取県の観光の魅力などをPRをする機会を持ちたいと考えております。八頭高校の皆さんには、書道のパフォーマンスを現地で行っていただくことにいたしておりますし、ゲートボールの交流事業も併せて行うことにいたしております。これから環日本海の時代を迎えるにあたりまして、こういう友好締結の推進というのは非常に重要なことだと考えております。ぜひとも、今後の日中友好の実を上げてまいりたいと考えております。


 また、野田[佳彦] 総理は韓国の方に訪問をされておられます。この野田総理の動きとほぼ機を一にしまして、韓国からは現在、教育交流の再開を目指しまして、教育団[江原道教育庁訪問団]の皆さんが来日をされておられます。私もこの後、面会をさせていただきまして、そうした教育交流、実際の学校同士の交換授業を進めてまいりたいと思います。DBSクルーズフェリーを利用して、そういう教育旅行も実現をしてきている中でございますが、今までは絆が切れておりましたので、本格化させていく必要があるだろうと考えております。また、韓国の観光関係のかたがたが訪問をされることになっておりまして、本県で江原道の魅力のPRもされるわけでありますが、鳥取砂丘をはじめとした本県の観光の魅力についても視察をいただき、ご理解をいただこうと考えております。そうした韓国との交流も、野田総理の訪韓と併せて、本県でも実施をしていくということにいたしているところでございます。


 これから、[平成24年]当初予算の編成作業が進んできますが、[平成23年度]第3次補正[予算]につきましては、そうした作業と並行して進めていきたいと思います。今の報道では民主党と自公両党との協議が進んできまして、3次補正については自公両党も賛成をするという立場であるという話が流れてきております。ただ、まだその財源問題のところの法案成立の目処が立った状況ではないと思われます。従いまして、通常のベースでいけば、11月から開会されます次の議会に上程するスケジュールで3次補正も議論していくことになりそうかなというような感触をもっていますが、この辺は3次補正の内容、まだ閣議決定がこれからでございますので、内容ですとか、国会の審議の動向を見て、機動的に我々としても動いてまいりたいと考えております。私の方からは以上でございます。



○毎日新聞 遠藤 浩二 記者


 それでは、各社、質問をお願いします。



6 風評関連被害への東京電力に対する損害賠償請求の検討 

○NHK 月岡 信行 記者


 [東京電力への]賠償問題の話なんですが、請求を県としても後押ししているというふうにおっしゃいましたが、具体的には、後押しの内容っていうのは、どういったものが考えられるでしょうか。



●知事


 早速、東京電力と接触を始めましたし、それから農林水産省のご意見も聞きに上がっております。決して万全の請求できる状況ではないとは思いますけども、つまり、正直申し上げまして、被災地域外でのこういう動きというのは本県が初めてのことになると思いますので、今のところまだ見通しが立っている状況ではありませんが、ただ、我々としてはしっかりと訴えかけるべきことは訴えてまいりたいと思います。先般、国会議員の検討会に、この問題を申し上げまして、これは国としての補償を考えてもらう必要があるんじゃないかという制度改正を申し
上げました。ないしは、被災地域からの農産物で出荷がなければ補償、賠償しないという現在のスキームに問題があるんじゃないかと、そんなようなことを申し上げたんですが、自由民主党の石破[茂]代議士とか、それから民主党の川上[義博]参議院議員の方から相次いで、これ、そういう政府側への要求よりも東京電力の方は、賠償に応じるんではないかというような感触もあるというお話もございまして、我々としては、ちょっと軌道修正して、じゃ、本丸の東京電力の方との折衝を始めるべきかなあというふうに判断をしたところであります。


 これ、実は群馬県だとか、茨城県も同様のことをされておられますが、こちらの方はすでにレールが敷かれた話でございまして、JAがとりまとめて請求をするというそういう手法を取っておられます。それを参考にさせていただいて、JA側としっかりとした協議機関の場を作りまして、そして、みんなで東京電力側と調整をしていくというような体制を取るべきかなと思っております。非常に微妙な問題でございますので、この成否はどうかなということは、それはあるかと思いますけども、我々としてもできるかぎりのことをやって、農家の皆さま、農業者の皆さまの不安感を解消していく必要があるだろうなと思っております。


 あと、併せて県の施策としてですね、こういう農家の経営安定対策、先の9月議会でも対策を盛り込みました。柔軟に発動して万全を尽くしてまいりたいと考えております。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 よろしいですか。これ、賠償の問題ですけども、鳥取県が賠償の請求をするという段階で終わるのか、あるいはこれ全国に波及しますよね、きっと。結局、福島の原発被害で農作物の値段が下がったので、それに関連して梨の値段が下がったということだと思うんですけどもね、そういうかたちでいくと他の農産物にも影響するのか、あるいは鳥取県だけじゃなくて他も出てきますよね、被害が。ということは制度改正みたいものまで持っていこうということなんですか。



●知事


 だから、我々としては、これは制度的問題ではないかなと当初考えまして、先の国の要請活動、国会議員の要請活動としては、制度改正のお訴えをさせていただきました。ただ、直接東京電力の方に賠償するのがいいではないかなというアドバイスもございましたので、このような動きを取らさせていただきました。当然ながら他にも波及し得ることでございまして、他の地域でも我々と連帯して動いていただければ心強いと思います。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 ということは、東京電力に、例えばそういう今回の場合の補償の、賠償の制度をなにか変えるというんじゃなくて、個々で求めていこうということになるわけですか。



●知事


 結局、民-民の問題であります。要は民法[第]709条に基づく不法行為として賠償請求をしていくと。だから要は相当の因果関係がきちんとありますよと。そして、損害が発生していますよと。そうであれば原因者に対してその賠償請求を行うことができると、これは法律に書いてあります。それを具体的に適用していくという問題でありますので、それは個別の地域、あるいは個別の農家でもなし得ることだと思います。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 その因果関係を今度は証明しなくちゃいけませんよね。



●知事


 ええ。ただ、この因果関係は、我々あると考えておりまして、そういう請求を立てていこうということでございます。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 その因果関係なんかをはっきりさせるのが、今日のJAとの話合いということなんですか。



●知事


 いや。今日はまだその協議会立ち上げではございません。午後1時40分か、2時かそういうタイミングになると思いますけども、JAのかたがお見えになりますので、そこで、まず話合いを開始していこうかなと。それで、他の地域では、先程の茨城[県]だとか、群馬[県]といったところでは、JAが入って協議会を作って、それで、協議会として請求をしていくというやり方をされていますので、そういう協議会を立ち上げていければなあという思いであります。



○読売新聞 野口英彦 記者


 それに関して、知事はこういう動きが他地域にも広がればいいというふうに思っていらっしゃるんでしょうか。



●知事


 これは市場でも結構問題になっているんですよね。それで、私は社会問題として捉えるべきではないかなと思っています。結局、真面目に生産した農家が、ただこの風評被害に関連して、あっという間に値段が下がってしまうという悲哀を感じたままで終わってしまう、泣き寝入りでいいのだろうかということであります。因果関係があって、そして損害が発生をしているのであれば、原因者に対して賠償[請求]するっていうのが、法律論としては筋道なのかなと思います。もちろんこれ、国で制度改正をして、そういう仕組みを作ってもらうのが、皆が、言わば権利を行使しやすい環境だとは思いますけども、ただ、直接賠償請求というのが各地で始まっていますので、我々としてもそういう要素があるのであれば、俎上に上げていくべきかなということを考えております。



○読売新聞 野口英彦 記者


 賠償請求の期限みたいなのはあるんでしょうか。



●知事


 これは東京電力側に私どもの担当から確認をしましたけれども、期限はないということでございます。失礼、ちょっと正確に申しますね。世上報道されているように10月の半ばだったですかね、までに、例えば福島のかただとか、皆さんが請求をされる日が区切ってあります。それで、その対象とは本県のような場合は異なりますと。ですから、こちらについては東[京]電[力]側として期限を区切っているというものではないという説明であります。



○読売新聞 野口英彦 記者


 東[京]電[力]側はこれに対して反応はいかがなんでしょうか。



●知事


 それはこれからだと思いますね。それで、我々としては率直に、もっと我々の実情を東[京]電[力]側にも理解してもらう必要があるなと思います。



○読売新聞 野口英彦 記者


 ただ、別に鳥取県産の梨が直接に、例えば放射能に汚染されているとか、そういった風評被害はなかったように思うんですが、そのあたりの、先程言った成否の、これは知事としてはどうお考えでしょうか。



●知事


 今回は、この梨とか以外でも同じような構図が発生しているんですね。他に、例えば、桃だとか、いろんな品種で発生しています。その構図は福島県産のものについては非常に強烈な風評被害が発生しているんですね。それとあと、量の問題がございました。例えば観光果樹園で操業しても風評被害の関係でお客さんが来ない。従いまして、その分がだぶついてしまうわけですね。こういう背景がありまして、片方で東[京]電[力]の賠償のスキームが、市場に出して、市場で値段がつかなければ差額は補填しませんということになったわけです。従いまして、被災地の皆さんとしては市場へ出していくと。それで、東京市場で追いつかなければ関西、我々の主力の市場にも産品を流していくと。それで、そこで付く値段はかなり低いものに、市場価格は残酷でございますので、あると。これ、非常に我々としても悲しい現実だなと思うんですけども、現実にそういうことになってしまっている。


 そうすると、それに引き寄せられて、全体価格が押し下げられるというような状況があります。それで、私どもは鳥取県としての努力もしました。例えば、冷蔵出荷をしまして、非常に今は相場が、そういう関係もあって荒れているので、しばらく凌ごうと。それで、凌ぐために言わばお金を使って出荷時期をずらしたり、そういうような努力もしているわけであります。そうやって、諸々コストがかかったり、またそれでも価格低下が相当程度発生をしていて、そこで収入源になったというのが現実がありますので、この辺は、東電さんが市場に出さなければ賠償しませんよというスキームになっているもんですから、本来、市場の需要以上に供給がきてしまうとかですね、いうことにもつながったんだと思います。その辺、因果関係があると考えておりまして、東京電力側にも賠償を求めるという検討を始めたいと。そのために協議会を作っていく必要があるかなというのが、今のJA側との調整状況であります。



○読売新聞 野口英彦 記者


 こういった動きは被災地以外では初めてということですけれども、ですね、というか、具体的には例えば、どうですか、西日本とかでは初めて、当然。



●知事


 いや。ですから例えば、牛であればね、稲藁被害だとか、そういうのは対象になっていますから、西日本で初めてということはなくて、要は、風評連鎖被害とでもいうもんですかね。



○NHK 月岡信行 記者


 何時ぐらいに目途で何かしら具体的なかたちを作ろうという。



●知事


 ちょっとそこはまだ、当事者がいろいろおられますので、これからキックオフをして、検討を始めるということであります。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 他県との連携とかありましたか。例えば、桃の被害を受けている岡山なんかとの連携もあり得るんですか。



●知事


 そこまでは考えておりせん。個別の問題なんで。ただ、社会問題として、そういう意識を持っておられる地域は多いと思っていますので、共感していただければありがたいなと思っております。



○山陰中央新報 太田満明 記者


 やっぱり岡山の桃の被害では大きかったというふうに聞いていますけど、そうでもないんでしょうかね。



●知事


 出荷時期の問題がありまして、



○山陰中央新報 太田満明 記者


 早かったんですかね。



●知事


 はい。ですから、ただ産地によっては非常な損害を受けたなという印象を残していますね。



○毎日新聞 遠藤浩二 記者


 梨の価格なんですけども、昨年はかなり高くついたということですけども、平年並み、平年と比べてだいたい今年はどのぐらいまでですか、何割ぐらいかな。



●知事


 そこはちょっと分析が必要だと思いますけどもね。要は、その辺がこれからの請求にもかかってきますので、ちょっとよく分析をしてみたいと思います。



○NHK 月岡信行 記者


 基本的には、それ、農業上だけですか。



●知事


 はい。



○読売新聞 野口英彦 記者


 一緒に何かしらアクションを起こすのは、農業関係だけですか。



●知事


 今のところは、農業関係について考えています。生産者団体と話し合って、我々としてその動きを支援をしていくということかなと思っています。



○読売新聞 野口英彦 記者


 対象の作物は、これ、梨になるんでしょうか。



●知事


 梨とか牛が想定されるだろうと思っております。



○山陰中央新報 道下健弘


 その賠償の中身っていうのは、今年の値段が下がった分と、去年なり例年なりに下がった分の補てんを求めるということですか、よろしいでしょか。



●知事


 ちょっとこれから整理します。例えば、牛とかであれば、そういう放射能汚染がないですよという証明だとか、いろいろとコストもかかっている面もありますので、どこまで請求対象にしていくかなというのは、これから生産者団体の考え方を尊重して決めていくことだろうと思います。我々はどちらかというとサポート役なのかなと思っています。



7 選挙制度改革「1人別枠方式」 

○読売新聞 野口英彦 記者


 選挙制度改革についてお伺いします。今、1人別枠方式の廃止ということが議題に上っているわけですが、知事としては、この鳥取県にも影響を受けると思いますが、どうお考えでしょうか。



●知事


 我が国全体において、地方の意見が切り捨てられるというような結果にだけはしていただきたくはないなというのが率直な感想であります。1人別枠方式を廃止することは最高裁[判所]が求めましたけども、じゃ、どういう、代替の制度にしていくかというところについて、最高裁が示しているわけではありません。ですから、これは、憲法上の問題としては、その選挙制度の設定自体は立法裁量に委ねられています。その裁量権を逸脱していない範囲で、国会において新しい選挙制度を作っていく、区割りだとかも含めて考えていくというのが法律論だと思います。その観点で言えば、1人別枠方式を廃止した、それじゃあ、1人最初に積むのではなくて、全部配分してしましょう。機械的に計算すると、鳥取県は衆議院1選挙区になってしまうということになった場合、人口58万人強の巨大な選挙区が誕生するわけであります。


 これは、逆に言えば、58万人強の選挙区というのは、他の地域との1票の格差を考えるときに突出してしまうわけですよね。だから、このようなことで結果を出すことが、1人別枠方式を、つまり東京都まで含めて全部1人ずつ足していくという方式ですけども、そういうような方式を取らないとした場合に、じゃあ、その選挙空間の投票価値の格差を収斂させるのが本来目的でありますので、そのために鳥取県について、やっぱり特例的に全体の投票価値の平等を図るために2議席で、つまり2選挙区で維持をするのか、それとも、そこはあえて巨大な選挙区を生むということを入れてしまって、1選挙区とするのかという選択になると思います。私は、巨大な選挙区を生んで投票価値の平等を阻害する面もあるので、鳥取県については、他の選挙区とのバランスから、2選挙区で置くという選択肢も本来あるんではないかなと思っております。いずれにせよ、この辺は立法裁量で選挙制度の設定はできる範囲でございますので、与党、野党、各会派間で十分な国会での議論を望みたいと思いますし、地方の意見が一方的に切り捨てられてしまって、小さな地域ほど代表を押さえにくくなるという状況は避けていただきたいという気持ちであります。



8 まんが王国とっとり建国イヤー 

○日本海新聞 井上昌之 記者


 まんが王国の関係でちょっとお聞きしたいんですが、来年度の予算でも、「まんが王国とっとり建国イヤー」というのが、予算編成会議にも出てきましたけども、漫画やアニメで地域おこしをして観光客の誘客につなげるとか、そういうイベントをつなげていって、まんが王国の認知だとか、認識を全国に発信するということで理解しているんですが、ちょっと分かりにくい部分が多いものですから、知事としての、どういう、「まんが王国とっとり」としての観光振興を図りたいのかっていうイメージをお聞かせいただけないでしょうか。



●知事


 はい。来年は、あくまで建国イヤーでありますから、出発の年だということでいければなと思います。その意味で、国際マンガサミットで世界各国の先生がたが来ていただいて、鳥取は漫画のふるさとだというふうに訴えていただければ非常にありがたいなと思います。ただ、それを一過性のイベントにしないために、ある程度まとまった地域情報発信をしていく。また、誘客のイベントを打っていくという必要があると思います。具体的には、まだイメージの段階でありますけども、JRのデスティネーションキャンペーンを、来年、山陰両県でやることにしております。それから、名探偵コナンのラッピング列車をやろうじゃないかと。これは今、JR側や小学館と折衝をしております。仮にこれが実現をするのであれば、山陰本線、それから、境線といったところに鬼太郎やコナンの列車が走るということになります。


 その沿線の地域で、例えば由良であるとか、あるいは鳥取であるとか、倉吉であるとか、もちろん境港や米子も含めてでありますけども、そうした所で列車から降りて、漫画を体験してもらえる、鳥取のまんが王国ぶりを楽しんでいただける、そういう仕掛けをやって、全県的に渡り歩いていただくということは最低限必要なのかなと考えております。まだ、正直、来年度当初予算に向けて十分内容が詰まっていない状況でありますので、緊急プロジェクトチームを編成したいと思います。国際マンガサミット、出席させていただいて、大会旗を持ち帰ってきた段階で緊急プロジェクトチームを立ち上げて、エンジンを全開にしていきたいというふうに考えております。



○日本海新聞 井上昌之 記者


 先日の会議でも、民間のかたとの情報交換というか、積極的にするようにというような方針を出されているような気がしてるんですが、相手となる民間というのがイメージし辛くて、例えば米子であったアニカルまつりなんかでは、かなりこうなんて言うんですか、マニアックなかたも含めて、一緒にされたわけなんですけれども、どこまでの層を対象とするのか、例えば、水木しげるさんのゲゲゲの鬼太郎というのは、万人受けするというか、皆さん知っている漫画ですし、それよりもっとぐっとこうマニアックな部分にまで踏み込んで、漫画やアニメのカルチャーを県内に浸透させていくというようなイメージでもって、そういう線引きにも、かなり政策も変わってくると思うんですけれども、その辺のイメージというのはどうでしょうか。



●知事


 そこは、我々でなんか限定するということではないだろうと思います。もちろん、水木しげる先生の関係で、あそこの境港の商店街活性化しております。そうしたメンバーのかたがたのご意見も、きちんと聞いていかなきゃいけないと思いますし、それから、米子ではアニカルまつりだとか、米子映画事変というように、新しいポップカルチャーの領域に入ってくるような漫画、アニメの振興は今始まろうとしています。また、コナンの関係であるとか、谷口ジローさんの関係であるとか、そうした地域のやっぱりベースになるものと結びつけながら、そういう全県的な仕掛けを考えていくということではないかなと思っています。


 アニカルは別ですよと言って排除するものではないと思うんですね。私は、例えば、秋葉原とか、千代田区だとか、そうしたところと連携していってもいいのかなというぐらいにも考えております。いずれにせよ、ちょっと、庁内でよく戦略も練って、その戦略を練る過程で民間の人にも、いろんなかたちで入っていただいて、早急に予算案なり、来年の執行スキームを作り上げていきたいと思います。プロジェクトチームは、今、[大会]旗を持ち帰って、今年度一杯ぐらい設置するというようなスキームかなというふうに思っております。



○日本海新聞 井上昌之 記者


 公金を漫画やアニメに使うということについて、やはり抵抗感のある県民も多いと思うんですね。ということは、やっぱり費用対効果で投資した分、こういう観光客が来るよという試算を予めイメージしておかないとなかなかご理解が得にくいと思うんですが、その辺、県民に対してのアナウンスと言いますか、その辺はどういうふうに考えて。



●知事


 はい。漫画やアニメの経済効果など、それもきちんと、当初予算までに、お見せをしながら、そうして議論を深めていきたいと思います。どういうイベントなり、どういう経費をかけてということがないと、ちょっとそこの提示のしようがないところがございますので、案作りと併せて、県民の皆さまに対する説明責任も果たしていかなきゃいけないと考えております。ただ、現実の感覚としては、境港商店街シャッター通りに近い状態からですね、あそこまで蘇ってきたのは、これ疑いなく漫画の効果だと思います。相当大きな経済効果があるということは期待されようかと思います。


 また、上海などに今売り込みを仕掛けておりますけども、コナンというテイストがあるから、そういう中国の観光客も引き付ける魅力が出てきているところがございまして、私としては、経済効果は投資以上に回収できるんではないかと期待をいたしております。



9 TPPをめぐる論議 

○読売新聞 野口英彦 記者


 TPP[環太平洋戦略的経済連携協定]に関してお伺いします。ちょうど1年ぐらい前にもこういう、この議論がありまして、そのときは、知事は反対であるというお考えだったと思うんですが、これにおきまして、韓国とアメリカがFTA[自由貿易協定]を締結したり、あるいは記録的な円高という状況を受けまして、経済界から参加を求める声が強まっていまして、以前と少し状況は変わっているのかなという気もします。ちょっと、反対だけを唱えるというのでもいいのかなという気もするんですが、知事はいかがお考えでしょうか。



●知事


 私のスタンスは変わってないんですけども、今は情報がなさすぎるわけですね。TPPで、例えば医療分野でどうなるかとか、あるいは公共調達がどうなのかとか、そうした各領域についての情報が全くないわけでございまして、国民的議論がなされてないと思っております。それで、政府においては、そういう状況を、脱却をして十分な情報を提供して、国民の議論を仰ぐということを求めております。これ、ぜひ早急にやるべきだと思います。それから、併せて、非常に大きな影響が出ると予測をされます農林水産業については、じゃあ、もし、仮にTPPを導入するのであれば、こういう支援策というのも同時に講じていきますよということを言わなければ、議論の俎上に載らないと思うんですね。その辺の議論もまだ欠けていますので、今はTPP締結という段階ではないだろうという趣旨を申し上げております。



○読売新聞 野口英彦 記者


 交渉参加をするにあたっては、そういう説明が前提であって、例えば交渉を進めながらそういうのも同時に進めるというのではだめというお考えでしょうか。



●知事


 そこは、ちょっと今後の交渉の進め方の状況によると思います。どういうかたちで情報を取ってくるのかということは検討に値することかなとは思いますけれども、ただ、かたちだけの検討には参加しますけどどうせ帰ってくるんですよというような方便として検討参加ということを言われるんであれば、それは避けた方がいいなと思います。しっかりと国民的な議論をやっていきますよ。それで、我々のところでもよくあります農林水産業など、こういう対策を打ちますよという議論をまずは先行させて、しっかりとした国民的コンセンサスを得ていく努力をしなければならないと思います。今までのTPP議論は、総理が、言わば言論パフォーマンスに近いかたちでTPP交渉に参加すると言って、その他のものが出てこないという、そんな状況でありましたので、現実的アプローチをしていかないとこの膠着状態は、私はほどけないんではないかなと思っております。



10 平成23年度事業棚卸しの結果 

○日本海新聞 井上昌之 記者


 この前、[平成23年度]事業棚卸しがありました。そこで名古屋本部のあり方についての話もありまして、廃止がいいじゃないかというような線引きだったようなんですけども。廃止も含めた検討をということで、そこでなされたようなんですけども、これについての知事の受け止めと、それも含めて事業仕分けの結果を来年[度]の予算にどう反映させるのかというお考えをお聞かせ願います。



●知事


 私としては民主主義、デモクラシーでありますから、我々として民の声を聞く場として事業棚卸しを、実施をしたわけであります。そのスキームが形骸化することは絶対あってはならないと思いますので、出された結論、今回、名古屋本部の問題もありましたがその他のこともございます。そうした項目について、これから予算編成の中できちんと反映をしていく努力をしなければならないと思います。それで、名古屋本部につきましては、もう設置されてかなり日が経っております。その中で、例えば先般も鳥取市内に電動オートバイの工場進出が決まったりといった成果も一部出ているのは事実だと思うんです。


 ただ、事業棚卸しの皆さんのおっしゃられるのは、それがコストパフォーマンスとして合っているかどうか、その辺をゼロベースから見直してみる必要があるんじゃないかという投げかけだと思います。従いまして、その言葉どおりにゼロベースからメリット、デメリット、コストやそれからそれを得ていく代替的な手法、例えば関西本部、東京本部で、今、名古屋本部がやっていることを分けもってやるとか、あるいは県庁直轄で今やっている仕事をやるとか、そういう代替手法と比較検討して、それで結論を出すべきだろうと思います。こないだ予算編成会議で少し強めに申し上げましたのは、組織は得てして現状維持に動きますので、私としてはむしろ県民の皆さんの率直な声というものを受け止めて、ゼロベースから廃止も当然ながら含めて検討するというスタンスで臨んでほしいと、その辺を強く申し上げたわけであります。



○毎日新聞 遠藤浩二 記者


 関連しまして、名古屋本部なんですけれども、名古屋本部の主な事業が情報発信と企業誘致と担当者が言っていたんですけれども、企業誘致に関してなんですけども、企業誘致は競争だと言っておきながらですね、他県の企業誘致の実績を全く知らないという答えがありまして、お隣の島根県ですら何件あるのか分からない。そういったことに対してすごい評価者の人から、厳しい意見が相次いでいますけども、関西[本部]とか東京[本部]も同じようなふうに企業誘致ってやっていらっしゃるんですかね。その他県の状況全く知らずにやっているのかということをお聞きしたいのと、今後その本部で企業誘致の仕方とかのあり方を改善したりする予定ってあるんでしょうか。



●知事


 企業誘致については、全庁的にやっております。その中で今回の電動オートバイで言えば、これは名古屋本部の人間関係の中から生まれてきました。これは元々貿易のことだとかいろんな付き合いが始めかけていたときに、そういう成果が出たということであるんですけども、我々全庁的にこういう企業にアタックしていますというのを東京本部であれ、関西本部であれ1つに取りまとめて、我々としては作戦練って動いております。だから、私も別に東京本部の案件だからといって行かないわけではなくて、直接出かけて行ったりとか、いろいろやるわけであります。そういうようなことでやっておりますけれども、難しいのは他県がどれだけ交渉アイテムを持っているかというのは、これは藪の中でございまして、当然ながら競争しながら引っ張っているところがございますので、だから、ここはそれぞれの個別事象でよその県からも声がかかってますよというような情報を引き出して、我々の方で参考にしているというのが実態であります。名古屋本部がどういうやり取りをしたのか、ちょっとそこ、よく分かりませんが、名古屋本部として十分な他県情報を持ってないという趣旨を申し上げたんじゃないかなと思います。他県の企業誘致の件数等は我々としても把握できるところでありますし、これからも把握するように努力をすべきものだと思います。



○山陰放送 秦卓史記者


 今回組織として事業棚卸しにかかったのは1つのセクションということでしたけれども、その来年度以降、やはりこう1つずつでも組織なり箱物をかけていくようなお考えというのはあるんでしょうか。



●知事


 これは、実際委員になられるかたがたも情報万全じゃありませんので、ある程度我々の方で素案と言いますか、候補を示しておりますけども、今回もそうでありますが、どのアイテム[項目]を事業棚卸しの対象にするかは皆さんで話し合って選定されているという状況はございます。来年度以降もある程度我々がお仕着せで、これとこれというふうにするよりも、幅のある中から選んでもらってやっていただくなりの選択肢は持っていただければいいんじゃないかなと思います。これからもそういう組織項目のことも当然ながら議論の場に提供してまいりたいと思います。



11 職員の飲酒運転 

○読売新聞 野口英彦 記者


 ちょっと残念な話なんですが、先日県の[全国豊かな]海づくり大会推進課の課長補佐のかたが飲酒運転で事故をされて、現行犯で逮捕されたという事案がありました。海づくり大会は白うさぎ大使をはじめ、県民のかたがボランティアで参加されているわけですが、そういった県民の善意を裏切る行為ではないかと思うんですが、知事はいかがお考えでしょうか。



●知事


 今回の飲酒運転につきましては、率直に県民の皆さまにお詫びを申し上げる必要があると思います。我々もいろいろ調査を、今進めておりまして、このあと第三者委員会の方で私どもの処分案についてご審議いただくことにしておりますけども、速やかに対処してまいりたいと考えております。今、福岡市の事案を皮切りにしまして、飲酒運転に対する社会の目という、厳しさをもっと県庁職員も認識しなければならないと思います。今回のケースでは、いろいろ我々も今調査をしておりますけども、その飲酒に及んだ際に同席していた県職員は代行を呼ぶようにということを何度も求めておりまして、それについて本人も代行を呼ぶというふうに言いながら別れているという状況でございまして、結局本人がそういう行動に及んだというのが実情のようでございまして、組織的に防止するのはなかなか困難な事例であったのかなとは思います。


 ただ、いっそう職員の研修でありますとか、そうした状況の調査なども我々としても厳しくやっていって、こうした事象が再発しないように万全を尽くしていきたいと思います。また、海づくり大会は、これはハレの行事でありますし、県民挙げて温かい気持ちで被災者も含めてお迎えをしていこうという、今、ことになっておりますので、当該職員については、このラインから外しております。そして、それに対して2人補充をしまして、組織的には海づくり大会に支障が出ないように体制を組まさせていただきました。



○読売新聞 野口英彦 記者


 この処分の発表は大会が終わってからということになるんでしょうか。



●知事


 いや、私の気持ちとしては速やかにと考えております。



○読売新聞 野口英彦 記者


 大会前に発表されることもあり得ると。



●知事


 ええ。ただちょっとこれ議会とのいろんなやり取りもございまして、第三者機関でやはり我々の主観的な判断だけではなくて、客観的判断も入れるようにということでございますので、客観的判断を待って、速やかに決定したいと思っています。



○読売新聞 野口英彦 記者


 例えば、知事として職員にメッセージを発せられるとかですね、何かそういったことはお考えでしょうか。



●知事


 それはこの機会に改めて行いたいと思います。



○毎日新聞 遠藤浩二 記者


 他、質問あるかた、おられますか。じゃ、ないようなので。



●知事


 はい。どうもありがとうございました。