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平成19年度鳥取県包括外部監査報告書及びこれに添えて提出する意見【要約版】
  鳥取県包括外部監査人 勝部 不二夫
  

第11章 県立学校の監査

第1 県立学校の監査の視点と監査対象学校  本文の89ページ
 1 県立学校監査の視点
   県民の大きな関心事は明日を担う子どもたちが通学している学校現場における財務の執行状況であると考えた。学校教育にどれくらいの予算が使われ、それを適正に執行しているかどうかを主眼とし、以下の視点をもって監査を行った。
  (1) 平成18年度の学校における財務事務の執行が法令等に準拠しているか
  (2) 学校が作成する歳入及び歳出表が学校の財務の実態を開示しているか
  (3) PTA会費など歳入及び歳出外の出納事務を適正に行っているか
  (4) 学校財産の保全管理が行われているか

 2 監査した学校
   県立学校31校の中から、普通科高校の「米子西高等学校」、専門科を有する倉吉総合産業高等学校」、それと特別支援学校の「白兎養護学校」3校を監査対象とした。

第2 鳥取県立米子西高等学校の監査  本文の90~100ページ

第3 鳥取県立倉吉総合産業高等学校の監査  本文の101~112ページ

第4 鳥取県立白兎養護学校の監査  本文の113~125ページ

第5 県立学校監査の総括意見 本文の125~127ページ
 1 学校に関わる歳入・歳出を網羅した決算書を作成すべきである
   学校の決算書に該当する歳入・歳出表には、その学校に通学する生徒の授業料収入は歳入として計上しているが、歳出項目に学校の教職員の人件費(給料・手当ほか)を計上していなかった。
   このような学校決算書では、その学校に関して使われた予算の全貌を見ることができない。その学校で教育に当る教員の人件費、耐震診断に要した経費、新校舎建設に要した工事費等を、学校単位で集計した学校決算書を作成すべきである。
   県民が知りたいのは、総額としての教育委員会の決算額ではなく、身近な存在である学校単位の決算額であると思っている。

 2 決算書には県費外の出納項目と金額を注記すべきである
   学校にはPTA会費ほか多くの県費外項目の出納事務がある。これらは県費と共に学校教育活動を支えているものである。県費外の出納額は財政上歳入・歳出に該当しないが、生徒の保護者が支払ったものなのであるから決算書上に項目ごとの出納額を注記することが情報公開の視点からは必要である。
   私立学校の計算書類に適用している「学校法人会計基準」を参考に、歳入・歳出表の現行の形式から脱却したスタイルの公立学校用の決算書を作成すべきである。

 3 県費外会計に対する監査をより証明力の強いものに
   県費外会計に対する監査は実施している状況は見て取れた。しかし、どのような方法で監査を実施したのかの記述がない。
   今後は、具体的な監査手続の指導を行うことにより監査をより証明力の強いものにしていく必要がある。

 4 財産の現物確認は複数人で行うべきである
   財産の現品確認は担当者が単独あるいは少人数で行っている現状がある。教育委員会事務局からの参加も得て複数人で組織的に行うべきである。現品の数だけの確認だけでなく、複数人の眼で見ることによる気づきも生まれてくるものと考える。

 5 公務使用を理由とした駐車場使用料の半額免除制度はやめるべきである
   学校には公用車がないことと教職員の自家用車の公務使用が多いことを理由に教職員の校地内駐車場使用料を半額免除している。
   自家用車は自分のものであること、まとまった校地を占有していること、公務使用時には使用距離に応じた交通費の支弁があること、の理由から半額の駐車場使用料でなく正規の駐車場使用料を収納すべきである。公務員が公務を行っているからといって所得税や地方税の割引はない。収納すべきものは規定どおり収納して、支払うべきものは規定どおり支払うことが必要と考える。

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