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知事定例記者会見(2008年12月26日)

平成20年12月26日(金)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約52分) ※MPEG4形式

  

1 今年1年を振り返って 

●知事

 どうも皆さん、おはようございます。いよいよ今年も最後の日、御用納めの日を迎えることとなりました。この1年間、[県政]記者クラブの皆さん、そして県民の皆さんに大変に御協力いただきまして、県政を運営してまいりましたこと、まず感謝を申し上げたいと思います。

 それにしても、この一年、非常に象徴的な年ではなかったかなという気がいたしています。いわば動乱の幕あけのような、そういう一年だったのかなと、そのように思います。動乱というのは、世相として政治的な対立だとか、あるいは経済の激動だとか、そういうことだろうと思いますが、しかし、その中で同時に鳥取県としては、私自身も県政に携わる者といたしまして、これからの道筋への布石も打たせていただいてきた、そんな一年ではなかったかなと思っております。

 本日付けで県民の皆様のいろいろな御意見をいただいた上での将来ビジョンを策定をさせていただくことになりました。テーマとしては、再三パブリックコメントや議会での議論で申し上げておりますが、「みんなで創ろう『活力 あんしん 鳥取県』」というテーマで策定をさせていただいたところであります。

 その中でも大きく議論の焦点に一つなったのは、この地域づくりを60万[人]という全国でも一番小さな県で進めていくためには、人材育成が大切ではないかという点であったと思います。明くる年はこの人材育成、そして地域づくりのネットワークを構築していくこと、これを将来ビジョンの後継のテーマとしてやっていく必要があるのではないかなと考えておりますが、また、その戦略はおいおい考えていくことになろうかと思います。

 その関連で申し上げれば、今年一年の中で非常に話題になりましたのは学力テストの問題ではありましたが、これもさきの12月に終わりました県議会で条例改正という一応の決着が見られたところだと思います。これからまだ手続なり関連の動き、市町村の参加など、そうしたことも話題にはなろうかとは思いますけれども、条例は条例として策定をさせていただき、今後はそれにのっとって県政の方も、教育委員会も含めて、対応させていただくことになろうかと思います。

 私は、むしろこの開示問題を乗り越えた上で、実際にじゃあ子どもたちの学力をどうやって伸ばしていくか、そちらにこそ焦点が当てられるべきだと思います。これは人間力、体力や、あるいは社会力、そうしたことも含めて育てていくことが必要だと思います。これを地域や家庭と共有していただき、家庭学習など、応援の体制も整えながら、それで初めて鳥取県の子どもたちの健やかな成長が保たれるのではないか、保障されるのではないかと思います。この意味で、1億円という一つの大きなふろしきを広げまして、その中で市町村の応援などもやっていきたいと考えております。

 また、この一年で大きく前進したといいますか、私どもとして動いたのは、大交流時代の扉を開けようという、その努力であったと思います。そもそも高速道路がどうやって実現をしていくか。私が就任して初めての年、最初の年にはまさかこういうような展開になると思ってもいませんでしたけれども、ただ、我々なりに道路の中期計画の県としての考え方を国の方に申し上げたり、そうした努力をしていたわけであります。

 現実問題として、国との折衝にも手ごたえを一定程度感じつつあったやさきでありましたが、道路特定財源問題がことしに入って急浮上しましたし、その後には、現在のこの予算の状況などもございまして、不透明感が増したということではないかと思います。

 しかし、今年春の段階で名和インターチェンジまで、そして智頭インターチェンジまで山陰自動車道、また鳥取自動車道が開通してまいりましたし、隣の兵庫県との境目のところ、七坂八峠のバイパス的な存在であります東浜居組道路という鳥取豊岡宮津自動車道が県境で開通をしたという年でもありました。

 年末の予算折衝の中で徐々に明らかになってきておりますが、鳥取自動車道のところは我々のこれまでの運動の成果が見えつつあるのではないかと考えています。年明けの箇所づけに向けて、これも頑張らなければならないところだと思います。

 そして、山陰自動車道でありますが、気になるのは国の直轄事業が限定をされてきた、絞られてきている状況にありまして、不透明感が出ていることだと思います。ぜひ私たちとしては、高速道路整備の開通が遅れたところを重点的に、国の方でも考えて資源配分をしていただきたいと念願する次第であります。

 この1年間、そういう思いで走ってまいりましたが、途中では東国原宮崎県知事、あるいは山陰の島根、山口両県との連係プレーなどもさせていただきまして、大いにこの点では議論を提起できたのではないかと思っております。

 また、大交流時代の一つであります空港問題、また航空路問題がありますが、米子-ソウル便も今年の年初には大変に皆様の心中を煩わせたことだと思います。しかし、山陰圏域の皆様の大変な御支援をいただきまして、何とかこれも1年間、運航を継続することができたと思います。

 さらにこれが続くように、新年にまき直しをしていかなければならないのではないかと思います。飛行場の方も米子空港の滑走路の 2,500メーター化に向けて前進することができましたし、米子空港駅をJRの境線の中で設置をすることにもなりました。

 海の方では、DBSクルーズフェリーの航路開設に向けた努力がこの1年間、前進をしてきていると思います。まだ完全というわけではない段階だろうと認識はいたしておりますけれども、これも新しい大交流時代の扉を開く大きなテーマになろうかと思います。こういう意味で、大交流時代の扉を開く努力をした一年ではなかったかと思います。

 それにつけても、非常に気がかりなのは足元の経済状態であります。経済、雇用については、この1年間、振り回される年だったと思いますし、鳥取[県]が世界とつながっているということを嫌でも実感させられた年ではなかったかと思います。年初には原油の高騰問題がクローズアップされてきました。この記者会見の場でも申し上げたのは、灯油に対する助成を県としてもやっていこうじゃないかというアイデアを申し上げたことでありました。

 こんなような幕あけの年でありましたが、その後、原油は一たん高騰したものの、1バレル 150ドルぐらいから、今では半値ぐらいまで急に下落をしてきています。原材料費も高騰するなど、経済は大きく振り回されました。そのさなかに勃発をしたのはサブプライムローン問題でありまして、アメリカ発の金融危機がアジアや、それからヨーロッパにも伝播をしてしまったことであります。

 現在、鳥取県もこれに伴う実体経済の急速な停滞感に包まれようとしておりまして、大変に憂慮する年の暮れとなりました。先般は私ども、ない知恵を絞りまして、それで緊急雇用経済対策を打ち出させていただきました。おかげさまでとりあえず県職員の臨時職員の募集、あるいは公営住宅の募集など、手をかけることが年末段階から始められることとはなったわけでありますけども、急速な悪化の影響で雇用の数字が悪くなってきております。

 11月の有効求人倍率でありますけども、ついに 0.6を切るということになりました。0.59という数字だと伺っております。この0.59という数字でありますが、従来ですと、東部、中部、西部と比べまして、東部が一番有効求人倍率、高いというのがここずっと続いていたわけでありますが、現在は東部が一番悪いという状況になってきております。

 やはり大型の企業さんの方での雇用調整の影響が出ていると思わざるを得ないのではないかと思います。こういう事態でありますので、これも年明け早々から次の対策へと我々もかじを切らなければならないだろうと考えております。

 また、この一年、さまざまな環境や観光などのテーマにも取り組まさせていただいたと思います。隣の島根県と一緒になりまして、この秋には山陰文化観光圏を設定をしようと、国土交通省の方からお墨つきをいただいたわけであります。いよいよ観光の面で両県の県境を取り払う時代が始まろうとしているわけであります。

 また、環境についての取り組みも進みました。鳥取砂丘での落書きが世上話題になりまして、我々の地域のシンボルである砂丘、地域の顔と言ってもいい、そういうところにいろいろな落書きが書き込まれるということになりました。また、地域での砂丘の回復運動、草取りなどの運動が展開されてきたわけでありまして、こうしたものを我々としては継承し、発展していかなければならない、そういう思いを込めて「日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例」が制定をされたわけであります。

 これは、環境に親しみながら観光面でも振興を図っていこうという取り組みを鳥取[県]から発車させたというものでありまして、新年に入りまして新しい砂丘事務所の開設などに取りかかることになろうかと思います。

ノーレジ袋の運動も、市民団体や事業者の御協力をいただきながら盛り上がり始めました。11月10日に全県一斉のノーレジ袋デーをセットをさせていただきまして、42の事業者が 270を超える店舗で実施をしました。おおむね好評でありまして、こうした小さな小さな一人一人の取り組みが大きくまとめ上げられるような環境推進活動がクローズアップされた年ではなかったかと思います。

 新年に入りまして、東・中・西の3つの協議会で話し合って出た結論でありますけども、1月10日、2月10日、3月10日と、毎月10日にノーレジ袋デーを実施することにしようではないか、1月、2月、3月、そういう取り組みをしようではないかという話がまとまってきております。県としてもこうした民間とタイアップした環境推進活動を大いに推進をしてまいりたいと考えております。

 いろいろと出来事が多い一年ではありましたけれども、何とか皆様の御協力をいただきながらかじ取りを進めてきたということでありました。しかし、足元の経済雇用、非常に厳しい中でありますので、年末は30日まで鳥取県の県庁、中部、西部の総合事務所の窓口[派遣労働等緊急雇用相談窓口]も開庁させていただくこととなりました。

 急に仕事からほうり出されてしまった、住むところがないといったようなお悩みを持たれるかたは、ぜひ御相談に来ていただきたいと思います。何とか地域で踏ん張って、温かいセーフティーネットを張りめぐらすこと、この年末にもやってまいりたいと考えております。私の方からは以上です。


○産経新聞 奥村泰雄 記者

 じゃあ、各社、質問をお願いします。




2 環日本海貨客船航路について 

○朝日新聞 井石栄司 記者

 DBSなんですけれども、船は2月就航で、まだ決まってないみたいですけどもこれは、もうリースになるということなんでしょうか。


●知事

 そこは、まだ確たる話は今のところは入ってきておりません。いろんな可能性はあるかと思いますが、ただ、2月の就航を是が非でもやると、そういう方針でDBSクルーズフェリーの方は動いていますので、私たちとしては、その動きを信頼して見守っているという状況であります。


○山陰中央新報 太田満明 記者

 その関連で、年内に船を何とかするという話でしたけど、その連絡というのはまだ来ていませんか。


●知事

 現在もいろいろと折衝事をされている状態であるというように伺っています。ただ、いろんな可能性も今後あるかもしれませんので、あるという前提で動いていると思いますので、2月の就航時期に影響するようなことではないだろうと分析しています。




3 人権救済条例について 

○日本海新聞 小谷和之 記者

 人権条例の件なんですけども、県の方は見直し作業をとりあえず一段落というか、総括して、既存の相談機能を充実するということで従来の凍結中の条例にかわる施策ということを取りまとめられたんですけども、一方で、これまで推進派の方の意見としては、従来の既存の機能が機能してないから、やっぱり条例が必要なんだというような論調もあったんですけども、計画では国や市町村、民間とのネットワークを構築するといっても、なかなかそういったものをきちんと担保するすべというか、そういったものが必要になるんですが、その辺についてはどういうふうなお考えでしょうか。


●知事

 4月から現実に人権相談窓口を県庁で開設させていただきまして、その実績も検証しつつ、案を練ってきていたところであります。我々としてもさらにバージョンアップしなければならないだろうと思っておりますのは、専門性の高い人材のネットワークを張りめぐらすことでありますとか、もちろん第三者としての相談機関としての役割が果たせるような組織体制というようなこともあろうかと思います。

 最終的にこれから、今、意見募集を県民の皆さんからもさせていただいて、どういう相談体制、組織が望まれるのかということを御意見もいただいて、我々として年明けに取りまとめをさせていただきたいと思っています。

 その際に、従来の条例というのは人権救済条例ではありませんけども、従来から人権尊重[の]社会づくり条例といったような枠組みもありますので、そうした条例の中で位置づけるという、そういう手法も選択肢の中にはあるだろうと考えております。いずれにしても、[平成20年]12月の議会の最後のころに改めてこの人権についての現在の検討状況を御報告させていただきまして、その方向性で整理をしていこうかなと考えております。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 関連してなんですけど、この間、盲学校の件で人権救済申し立てに対して、答申の中で、やはり第三者機関の設置が必要じゃないかというふうなことを弁護士会はまとめているんですけど、例えばこういう相談窓口ができたときに、盲学校のような事件に対してはきちんと対応ができるんでしょうかね。


●知事

 それももちろん視野に入れて相談機関というものを設置したい。教育なんかも、教育分野というのも視野に入れた上で、そうした相談機関を作ってはいかがかという考え方です。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 ただ、教育委員会の中にもたくさん相談機関があるんですけれど、今回の場合に関しては機能しなかったということになりますよね。


●知事

 教育委員会の中ではなくて、知事部局というか、一般行政の分野で窓口を作るという考え方です。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 そういう意味では、弁護士会なんかが答申で指摘しているような第三者機関の役を果たすというふうにとらえてよろしいんでしょうか。


●知事

 その機能は果たし得るものだと我々は今考えております。いろいろ議論はあるでしょうけど、我々としてはいろいろとやってみましたけれども、相談窓口を作ってみて、動かしてみて、これをもっとバージョンアップさせていくことで当初、人権救済条例を作ろうといっていたような、そうした問題意識もある程度クリアできるのではないかというふうに考えました。


○日本海新聞 小谷和之 記者

 停止中の条例は、2月議会、議会発議で廃止する条例案というのが出てるんですけども、今の凍結中の条例を2月議会で執行部の方から廃止するというふうな動きをされるんでしょうか。それとも議会での結論を待ってということになるんでしょうか。


●知事

 我々としては、そういう相談の専門性の高い、バージョンアップした相談体制の整備で御理解をいただけるのであれば、従来の人権救済条例はその際、廃止も同時に提案できるだろうと思っています。ただ、それが2月議会までに意見集約できるかどうか。我々としては当然2月を目指して検討作業を進めておりますけども、いろんな御意見もこれから出てくるかもしれませんし、そこは慎重に検討を進めてまいりたいと思っています。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 知事は、でも11月の県議会の中で、2月には重大な決定をしなきゃいけないだろうというふうなことをおっしゃっていましたけども。


●知事

 ですから、2月議会に向けて、そうした新しい相談組織などの御提案をさせていただいて整理をしたいという我々の検討の思いです。ただ、これから意見募集も、きょうからかかろうと思っていますので、そうした住民の皆さんの御意見だとかも当然考慮要素になってくると思います。

 また、この問題は随分経緯のある話でありますから、これからさまざまな御議論が提起されるかもしれません。ですから、慎重に検討作業は進めてまいりたいと。余り独断専行で走るというつもりではないということです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 早ければ2月という。


●知事

 そうです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 それは、知事部局から凍結中の条例の廃止を提案することもあり得ると。


●知事

 そういう相談組織のパッケージを提案するときには、一応の区切りだと思います。

○読売新聞 北島夏記 記者

 提案するときに廃止をセットでということ。

○日本海新聞 小谷和之 記者

 そうしたら、議会からも今、言ったように継続審査中になっていますよね、廃止する条例案が。その辺との兼ね合いというのは。


●知事

 それは議会の方で、私たちは、例えば一つのステレオタイプで、典型的なパターンでいえば、一つは相談についての予算なり制度の仕組み、スキームを提案し、それとあわせて、これどうするかですが、人権尊重[の]社会づくり条例も一定程度改正をする、それとあわせて従来の人権救済条例、あれを廃止をする、そういう条例提案のパターンじゃないかと思いますけどね。

 ただ、議会の方の廃止条例がありますので、それと重複するじゃないかと言われればそうかもしれませんが、我々の方も執行部としての整合性のある考え方を示すべきだと思いますので、あとは議会の御判断になろうかと思います。いずれにせよ、ちょっとそこにたどり着くかどうか、これから年をまたいで検討していくことになろうと思います。




4 鳥取県情報公開条例について 

○山陰中央テレビ 松本英樹 記者

 学力テストの問題についてなんですけれど、一応の決着はつかれたということを先ほどおっしゃられましたけど、一方で市町村教委の方では不満の声が上がっていますが、これに対してどう思われるのか。あと、どう対応されるのかについて。


●知事

 不満というか、不安という方が近いんじゃないかと思います。新しい制度を導入するわけでありますから、それはどうだろうかなという疑問をいろいろとぶつけながら御判断されるんではないかと思います。

 私どもとしては、12月議会のみならず9月議会、2つの議会を費やしてこの問題は議論してまいりました。それでの結論に至るまでも、市町村教委の御意見も十分に入れた上で立案作業に教育委員会は当たっていましたので、一定の御理解をいただける内容にはなっているだろうと思います。よく市町村でも御検討いただいて判断していただきたいと思いますが、そうした議論の長い経緯なども考慮して御判断いただきたいと思います。

 市町村側も、学力テストに参加する、しないというレベルですと、参加しないとなると、結局教育資料が得られないということになりますから、そういう選択肢に本当になるのかなあという私は気がいたしますが、いずれにせよ、これは市町村の権限の中ですから、御判断いただきたいと思います。ぜひ県での議論も、経緯もよく、だいぶ時間を費やして議論したことを考慮していただきたいと思います。

 それから、報道されている文部科学大臣のコメントなんかを見ても、条例で決められている内容については、それは学力テストの実施要領で、それでどうこうせえと対抗できないというようなコメントも今、報道の中で流れています。

 だから文部科学省も、かねて私が主張していたことでありますけども、情報公開は地方自治の分野の問題であって、条例で定められていることについては、文部科学省といえども御理解いただかなければならないと申し上げておりましたけれども、その点について文部科学大臣も法的な構成については認めていただいているんではないかなと思っています。ですから、市町村もそういうところも考えていただければいいんではないかなと思います。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 関連なんですけど、きのうの市町村教育委員会の意見交換会の中で、例の1億円の教育支援については、何年ぐらい継続されるんだろうかというふうに、非常に質問があったわけなんです。というのは、非常にいい事業をやっていて補助が途絶えるというふうなことになれば、はしごを外されるようなことになるので、どうなのかというふうな声が多かったんですけど、そしたら教育長は、自分が権限がないので答えられないということだったんですけど、それは知事の方で答えていただきたいと思うんですけど。


●知事

 教育に対する手当てというのは、一過性のものではあり得ないと思いますので、1億円というのはかなり大まかな話を申し上げましたので、ですからそのまま引き継ぐかどうかということはありますけども、いい取り組みは県としても支援をしていくという、そのスタンスは当面変えるつもりはないです。

 ただ、それが、額がトータルで幾らになるかとか、その辺はちょっと今年も予算編成を組んでみて再考しなきゃいけないかもしれません。ともかく走ったはいいけど、はしごを外されたというようなことは、我々もすべきではないとは思います。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 じゃあ、そうすると、例えば大阪府でしたら30億で3年間、支援事業をやるというふうなことを打ち出していますけども、3年間ぐらいはそういう。


●知事

 ちょっと私も予算編成をしてみて、1億円という大ざっぱな話が妥当するのかどうかは検証しなきゃいけないと思っていますので、こうした支援についてはある程度継続的に考えていくということは申し上げられると思います。ただ、額がどうだとかいう検証まではまだできていないですね。

 大阪[府]の場合は、30億[円]は教員の皆さんの給料の分だということで、額が先にありきですけども、私たちはそういう状況じゃありませんので、必要な経費がどのぐらいかかるかなというのを見ながら判断していくと思うんです。


○読売新聞 北島夏記 記者

 学力テストの関係で。先日、議会が終わった後で、条例のガイドライン、あるいは適正使用とかを決める条項ですかね、要領ですね、運用指針ですか、これを決める際に、知事のお話ですと、できれば教育委員会とか、オープンなところでどういったものが条例違反に当たるのかどうかという議論をすべきだと、そういうふうにおっしゃったと思うんですが、県教委はそのお考えはちょっとないようだという見解が記者会見でありまして、知事はその実施要領とか運用指針をどういった場で考えていくべきだとお考えでしょうか。


●知事

 ガイドラインと一般に言われている話だと思いますが、それは別に庁内でコンセンサスがきちんととれた話ではもともとないんじゃないかと私は思っていまして、条例でかなりもう書いていますのでね、それについていろいろ御意見はあるかもしれませんけども。今、学力テストが開始されるのは来年度で、夏ですか、ですからそれが公開されるというのは随分先の話ですよね。


○読売新聞 北島夏記 記者

 テストの結果自体はですね。


●知事

 テストの結果自体はね。ですから、まだ時間的にはある話だろうと思いますので、よくこの新しい条文の運用の仕方をどうするかは、これから教育委員会がいろんな御意見をお聞きしながら判断していくんじゃないかと私は思っています。その中でおっしゃるような解釈指針を示すのかどうかだとか、その内容について、教育委員会自体はオープンに開かれた設定で開催していますから、ですから、そういう中で決まっていくのかなと思っています。


○読売新聞 北島夏記 記者

 ガイドラインというのは、運用指針がありますよね、今の条例で。それとほぼ同義と、そういう運用指針というふうにお考えになっても結構なんですが、先日の教育長の会見ですと、事務的なことなので教育委員さんは関わらずにやると。それから事務的な打ち合わせなので原則として県民室との会合は非公開でやるというお話が出ているんです。ただ、強制力はないとはいえ、どういったものが注目を浴びたあの条例案の違反に当たるのかというのは非常に皆さん興味を持っているんで、いきなり非公開でずうっと会議が続いて、ぽんとこれが違反に当たると考えていますよというふうに今の運用指針のように列挙されるのだと、ちょっと県民にとっては不親切かなと思ってですね。それは県民室もかかわる話なので、県民室の所管の知事としては、どういった協議をされていくかと。県教委の言うように非公開でやるという方針なのかどうか。


●知事

 県民室は、というか、条文も教育委員会が立案したものでありますから、教育委員会の方でいろいろな配慮を含めて、その辺、考えていくべき立場だと思います、この分野については。我々はそれについて協議を受けるということでありますけども、他の条文の考え方なんかとの整合性などをチェックさせていただくということだと思います。

 その意味では、確かに県民室との協議自体は事務的なことかもしれませんね。教育委員会本体で、多分時間をかけて議論されていくだろうと思います。まだそこまで具体的な見通しがないということじゃないでしょうか。


○読売新聞 北島夏記 記者

 つまりその運用指針の細かい内容は県教委が考える、それが条例を施行するに当たって支障がないかどうかを、最終的な詰めを県民室がやるという考えだから、そこは事務的だということですか。


●知事

 そうですね、多分原案、前のときと一緒でありますけども、ああいう流れになってくるんじゃないでしょうか。確かに適正利用の延長の条文でありますけども、あれ自体はほとんど制限的な部分がないと私は思っていますし、むしろあれもできる、これもできるというのが本来じゃないかと思います。

 ただ、これだけは遠慮してくださいねというようなものが、こういうケースでというのがあると思うんですけども、その辺を整理していくということでしょうから、今の条例が定立されたところで、ある程度議論も皆さんには理解してもらっているんだろうと思いますし、最終的に学力テストの結果が発表されるのが来年の末ごろですか、秋から末ですかね、秋ぐらいですかね。時間をかけて議論をしていくんじゃないかと思います。それはちょっと教育委員会の方が判断されると思いますね。


○読売新聞 北島夏記 記者

 そうですね。ただ、最終的には条例を運用する、管理する立場が県民室とか、他の知事部局なもんで、その運用指針を非公開の状況でやるという是非はどうお考えでしょうか。


●知事

 私は教育委員会で、あそこ自体はいつも開かれた場で開催していますので、あまり慌ててということはないんだろうと思いますが、いずれ何回か議論してもらう時期が来るんじゃないかと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 その密室での議論だけじゃなくて、教育委員会が開かれて、教育委員さんの間でそれを話題に。


●知事

 されるでしょうね。そうだと思います。だから、それが現実に動き出すのは来年の秋ですか、秋以降になると思いますので。


○読売新聞 北島夏記 記者

 そうですね、運用指針を作るのは施行と同時だというふうに伺ってますので。


●知事

 そこは、あんまり厳密な話じゃないと思いますね。いずれにせよ、そこは教育委員会の専権事項の部分が随分ありますので、私としては教育委員会の考え方を見守っていきたいと思います。


○山陰中央新報 弥重節子 記者

 でも、ちょっと知事、きのうも教育長たちが不安がっていたのは、やはりそこのところ、逆に言えば、あまり緩過ぎたらどうなるのかわからないという不安があったと思うんですから、やはり解釈・運用指針というのは、参加、不参加の一つの大きな材料になるんじゃないかなと思うんですけど。

 ですから、そういう意味では慌てなくてもというんじゃなくて、やはり1月21日までに決めなきゃならない状態にあるわけですから、それまでにやはりきちんとした解釈・運用指針というのは示すのが、市町村教委に対してはやはり判断材料として必要じゃないかと思うんですけど。


●知事

 私はそうは思わないですけどね。現在の条例の条文を見ていただいて、それで御判断いただける内容になっていると思います。条例の解釈指針というのは一切法規制はありませんので、単なる解釈の目安というんですか、そういうものですから、それでどうだこうだということじゃなくて、最終的に法廷なりなんなりに出て争いが起こるという場合は条例の条文のみの世界ですので、それでまずは、可か否かは御判断いただくのが本来だと思います。解釈でこういうふうに書いていますよと、これは条文よりもちょっと違いますよなんていうことはあり得ない話ですから。




5 今年1年を振り返って 

○山陰放送 山本収 記者

 今年一年について先ほどいろいろと述べていただきましたけど、一言で言いあらわすと、今年一年はどんな一年でしたか。


●知事

 私は動乱の幕あけを感じた年だったと思います。経済についてもそうですし、恐らく新年は総選挙、政権の問題がこれからクローズアップされてくる、必然的にそうなると思います。それに向けた年であったかなと思います。経済も、今、確かに地合は悪いです。ただ、年明けた以降も続くと思いますし、悪化する危険もあると思っております。

 我々はそのセーフティーネットを考えなきゃいけないんですけども、ただ、そういう楽観的なことばかりも言っておられませんので、そういう意味で激動が始まる予感が、予兆が随所にあらわれきた年だったかなと思っています。




6 雇用対策について 

○毎日新聞 小島健志 記者

 有効求人倍率が0.59になったことに関連もするんですが、今後、輸出産業というのが20%以上額を減らすとも言われています。県内の産業構造については、今後も目指す方向性は変わらないという認識でよろしいんでしょうか。


●知事

 そうですね、私は今、企業誘致のことも、企業誘致や企業立地・拡張も年明け早々にみんなで話し合おうと思っていますけども、輸出型産業が当面厳しい状態に置かれるのは間違いない、織り込まなきゃいけないだろうと思います。ただ、そういう中でもいろいろと国内の事業所をどういうふうに展開していくかなど、重大な局面がこれからあると思います。

 今、三洋[電機]側のかたともお会いをして話し合いたいと思っていますけども、パナソニックにもお話を聞いていただかなければならないと思っています。そういうようなことで、輸出型産業だから全部放棄してしまうということでは県内の雇用が守られないと思いますので、しっかりとそこも私たちとしては雇用の確保や事業活動を呼びかけさせていただきたいと思います。

 ただ、あわせて新しい企業立地展開の重点も考えなければならないだろうと。食品加工だとか木材関係とか、それから機能性食品みたいな分野だとか、今、非常な大波に洗われているとまでは言えない、そういう業態のところもありますので、雇用を守り、増やしていくという意味では、新分野、今までとはまた違った重点分野を県としても展開していかなければならないだろうと思います。


○毎日新聞 小島健志 記者

 そこで、例えばインド人のIT技術者ですとか、農業者を、きのうも話出ましたけど、連れて、帰農させればいいんじゃないかと、そのあたりはどうですか。


●知事

 農業とか林業、水産業も含めた1次産業は、鳥取県の大きな武器になると思います。鳥取県自体がそうした1次産業の活躍できる場でありますので、この意味で、都会地で仕事につかれた皆さんが一たん職を失ってしまったとか、いろんな事情がある場合に鳥取[県]に来ていただいて住んでいただき、働いてもらうと。それを鳥取[県]から提供する必要があるだろうと思います。その意味で、おっしゃる1次産業というのは重点的な話になろうかと思います。

 また、ITTRという会社を立ち上げようじゃないかという動きがあり、私もサチン・チョードリーさんと東京でお会いしましたし、鳥取[県]側の出資者の皆さんとも先週末にお会いして話をしました。

 中身としては非常にこれからの鳥取[県]の成長を後押しするような内容であろうかと思いますので応援してまいりたいと思っていますし、早速ITTRがもし立ち上がれば、その仕組みを使って県内での新しい分野にチャレンジをしようという人の職業研修にもこれを活用できるんではないかという感覚を持っています。この辺は年明けの動きを見て、機動的に動きたい、考えたいと思います。


○日本海新聞 小谷和之 記者

 有効求人倍率の件なんですけども、とりあえず今年は労働局と県との共通目標で、とりあえず 0.8を目指そうという状況の中、鳥取県、あるいは平井知事だけじゃどうしようもない世界的なこういう状況があって、非常に低迷している状況なんですけども、改めてこれを打開していくためのすべというか、考えというか、お気持ちというのか、その辺をちょっと一言いただけませんでしょうか。


●知事

 私は、今の雇用、経済の状況は世界的な動きなので、鳥取県一県の力ではどうしようもない部分はあると思いますが、地域としてやるべきことはクリアに見詰めて実行していかなければならないと思っています。その意味で、まずは第1ステージとして、私どもで年末年始の緊急対策を、これを実行しようということにしたわけです。

 県庁自身も雇用の受け皿になったり、それからあと研修などを充実させていこうじゃないかとか、また予算をかき集めて、前倒しで小さな事業者さんなんかが対応できるような維持修繕の事業を重点的に、これは年始早々からやってみようじゃないかと、とりあえずこうした対策を始めました。これが第1ステージです。

 それから今度、第2ステージとして、私たちは国の当初予算編成が終わり、第2次補正予算編成が終わりましたら、国会がいよいよ1月5日から開かれて論戦が始まるわけであります。いろんな展開が予想されて、予断を許さないわけでありますけども、私は国が今提示しているような経済対策、雇用対策は、かなり数字も大きなものがありますし、効果も期待できるんではないかと思っています。

 ですから、国の対策のでき上がりぐあいも横にらみしながら、県としても独自にやるべきことを組み合わせて、それで第2ステージの対策を打ち出していく必要があるんじゃないかと思っています。これは1月、あるいは2月の補正予算的なところかもしれませんけども、年初に取り組むべき課題だと思っています。

 それとあわせて、先ほども御議論がありましたけども、第3ステージとして中・長期的に、今は確かにトンネルの中に入り始めましたが、トンネルの向こう側も考えて、これから、じゃあ鳥取[県]の経済をどういうふうに引っ張り上げていくのか、雇用の場を確保していくのか、その重点的な産業振興の取り組みも必要だと思います。

 農林水産業は我々にとって重要なチャレンジになってくると思いますし、それから電気機械、あるいは自動車部品、この辺が私ども主力の製造業分野でありましたが、これ以外の食品加工などの分野も重点的な戦略を考えていくべきかなと思います。こうした第3ステージ、中・長期的な産業振興も、今の厳しい状況にあるからこそ、進めなければならないと思っています。

 現在、金利が下がるなどして、事業を創造しようと思えば、環境は本来いいはずなんです。ただ、正直申し上げて、商工会議所の皆さんや金融機関、お話し合いをさせていただいたり、お伺いをしてお話を伺いましたら、ニューマネーと言われるような新規ビジネスの需要は今、かなり停滞しているのも事実です。ですから、先ほどのIT関連会社を創設しようというような動きですとか、そういう新しい芽を出していこうという動きは積極的に応援していきたいと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 この景気、雇用対策として、県庁側として動かれているというのはいろいろわかりましたけれども、企業に対しては、知事からアプローチはないんでしょうか。今、企業は人をどんどん切っていて、その受け皿を自治体が競って用意しているような状況なんですが、本来は雇用を継続するという、それは会社が本来やるべきことを自治体が肩がわりしている段階ですよね。この状況が続くのは好ましい状態ではないと思うんですが、企業へのアプローチはどうされていくお考えでしょうか。


●知事

 実は昨日、商工会のトップの方々に来ていただきました。その際に要請をさせていただいています、文書もつけてですね。それで、雇用はぜひとも確保していただきたい。また、新しい国の制度もできましたので、無理に現在住んでいる寮、住宅から追い出すようなことはこらえてもらえないだろうかと、こういうことも呼びかけてきたところであります。我々の県庁のスタッフと労働局で企業回りをするような予定にもいたしておりますし、私たちとしては、企業側のまずは自助努力を求めたいと思います。

 いすゞのように雇用どめをするよりも、むしろワークシェアリングをして会社全体でこの難局に向かっていこうじゃないかという動きが出てきていますので、中小企業なんかはむしろそういう動きが多いようですね、今、金融機関なんかの話を聞いていますと。

 ですから、そうした雇用を守っていこうじゃないか、また無理に追い立てるようなことをせずとも、新しいこういう制度もありますから、ぜひ活用してみてくださいねというようなPRをさせていただいて企業側の協力を求めていきたいと思います。


○読売新聞 北島夏記 記者

 企業回りというのは年明けからですか、もうされているんですか。


●知事

 あれは、アンケート調査をした後に一緒に回るという計画になっていました。後でちょっと確かめてみます、そのスケジュールは。もう始まっているのかなと思ってたんですけどね。


○読売新聞 北島夏記 記者

 わかりました。



7 新年に向けて 

○山陰中央テレビ 松本英樹 記者

 鳥取県としての来年のテーマは、ずばり何でしょうか。


●知事

 きょうですかね。また年明けに改めて申し上げていきたいと思いますが、せっかく将来ビジョンも取りまとめられてきたところでありますので、その活力と安心を鳥取[県]から創造していく、そういうことで新年、県政運営に当たっていこうかなと考えておるところであります。これからまた年末年始、ちょっと充電させていただきまして、これから来年の新しいテーマを考えていきたいと思います。
 確かに閉塞状況が今あるのが非常に気になっております。それに対する緊急対処が求められるのは自治体の責務だと思いますけども、それだけじゃなくて、将来に向かってチャレンジをしていくこと、これをあえて新年、問いかけていかなければならないのではないかと考えております。


○日本海新聞 小谷和之 記者

 今年、きょうから、きょう仕事納めで、休みが役所は9日間、どうもあるようなんですけども、近年にはないぐらいの冬休みになるんですが、何か知事の方から、少なくとも幹部職員に、冬休みの何か宿題みたいなものは出しておられませんか。特になし。


●知事

 宿題というか、きょう、これから申し上げようかなと思ったのは、非常に今、経済状況が厳しい中であります。御家族としっかりと、ともに語り合うひとときを持っていただきたいと思いますけども、また年明け早々から新しい仕事が始まるわけでありますが、決して楽観できるような状態ではないわけでありまして、同じこのときに仕事もない、それから住むところもないというような厳しい状況に置かれている人たちが共存している年の瀬であることをどこかで感じていてほしいと。

 それで我々の、行政マンとして地域の役に立つために入ってきたわけでありますから、行政マンとしての使命を年明け早々からフル回転させて動いていけるようにしていただきたいというメッセージをきょうは申し上げようと思っていました。


○産経新聞 奥村泰雄 記者(幹事社)

 じゃあそろそろ、これで記者会見を終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。


●知事

 どうもありがとうございました。よいお年をお迎えください。


  

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