令和7年12月定例県議会追加付議案に対する知事提案理由説明要旨
これより、本議会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。
まず、議案第18号 令和7年度鳥取県一般会計補正予算(第8号)につきまして御説明申し上げます。
現在国会において18兆3千億円の補正予算案審議が進んでおり、本県も、物価高、国際情勢など喫緊の課題を克服し、賃金アップなどの環境を整えるため、国補正予算も活用し、速やかに物価高、産業・雇用、福祉、防災・減災など幅広く対策を講じることといたしたいと思います。これにつきまして、過去最大の経済対策となる「鳥取県緊急経済対策」をお諮りしようとするものであります。
物価高等への対策としては、生活困窮者への灯油等光熱費支援、特別支援学校給食費負担軽減、LED買換え支援、LPガス・特別高圧電力高騰対策のほか、医療・福祉・保育・私立学校・交通・運送等幅広い分野で支援を実施いたします。また、米国関税に係る融資枠の拡大、酒蔵支援、飼料・肥料等高騰対策、本県独自の畜産対策など、機動的に緊急対策を実行してまいりたいと思います。
また、賃上げを行う中小企業者の設備投資や人材育成を支援するほか、工場等大規模投資を助成するとともに、スマート農業や低コストハウスの推進、きのこ生産拡大、水産冷凍冷蔵施設支援などを展開するとともに、北条湯原道路やはわいバイパス、土砂災害や通学路安全対策など、ハード整備を進め、農地の大区画化・水利・ため池等の農業基盤整備を加速いたします。
更に、授業でのAI等の活用、医療・障がい福祉・介護の賃上げや生産性向上、保育士の処遇改善などに乗り出し、資材整備や人材確保などクマ対策を抜本的に強化し、エアシェルター整備等原子力安全対策を進めてまいります。
これらの事業費を計上いたしました結果、今回の補正予算は450億円余となるものであり、補正後の予算総額は4,243億円余となるものでございます。
引き続きまして、予算関係以外の議案につきまして御説明申し上げます。
議案第19号 「鳥取県基金条例の一部改正」につきましては、県内中小企業の資金繰り支援、県内公立高校の環境整備等に資するため、新たな基金を設置しようとするものであります。
議案第20号 「職員の特殊勤務手当に関する条例及び警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部改正」につきましては、銃器を用いた熊の捕獲など危険を伴う業務の特殊勤務手当を設けようとするものであります。
議案第21号 鳥取県教育委員会委員の任命につきましては、佐伯啓子委員の任期が12月20日をもって満了しますので、その後任に、小学校長として豊富な経験と知識をお持ちの藤原厚子氏を選任しようとするものであり、議案第22号 鳥取県収用委員会委員の任命につきましては、坪倉すみこ委員の任期が12月27日をもって満了しますので、その後任に、司法書士として土地利用や相続についての専門的な知識や豊富な経験をお持ちの浅野真知子氏を選任しようとするものであります。
以上、今回提案いたしました諸議案につきまして、その概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。