今年も中秋の名月が近づいてきました。「中秋の名月」とは、旧暦(太陰太陽暦)の8月15日夜に見える月を指しますが、2025年の中秋の名月は10月6日です。
中秋の名月は「満月」と思われがちですが、実はそうでもないのです。国立天文台によると、今年は10月6日が中秋の名月、翌7日が満月で、日付が1日ずれています。これは、旧暦での満月と、天文学的な意味での満月との間でずれが生じることが原因です。ちなみに、次に中秋の名月と満月が同じ日付になるのは、2030年とのことです。
今年の中秋の名月では、月の近くに土星が見えます。満月が明るいため、見づらいかも知れませんが、条件が良ければ肉眼や双眼鏡でも見えるので、ぜひ空を見上げてみてください。
《出典》国立天文台 ほしぞら情報2025
中秋の名月(2025年10月)
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2025/10-topics01.html
《参考》
10月6日の鳥取県(鳥取市)の暦
日入り:17時40分
月の出:17時04分
10月6日の島根県(松江市)の暦
日入り:17時45分
月の出:17時09分
※県西部にお住まいの方は、松江市の暦も参考にしてください。
出典:国立天文台 暦計算室(https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/)
県内で開催される主なイベント
中秋の名月に合わせ、星取県内でも観賞イベントが開催されます。関心のある方は、お近くの会場に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
※イベントの内容は予告なく変更になる場合があります。イベントの詳細や最新情報は、各施設にお問い合わせください。
イベント名称 |
日時 |
主催(会場) |
料金 |
定員・予約 |
お問い合わせ |
月まつりプレイベント
「京都大学サイエンス講座」
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10/4(土)
15:00~16:30
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鳥取市さじアストロパーク
(鳥取市さじアストロパーク)
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無料 |
定員50名
申込不要
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鳥取市さじアストロパークHP |
第30回
月まつり
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10/4(土)
17:00~21:45
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鳥取市さじアストロパーク
(鳥取市さじアストロパーク)
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有料 |
申込不要 |
鳥取市さじアストロパークHP |
出前観察会「中秋の名月を見よう」 |
10/6(月)
18:30~20:00
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鳥取市さじアストロパーク
(イオン鳥取店・屋上駐車場)
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無料 |
なし |
鳥取市さじアストロパークHP |
神うさぎのお月見会 |
10/5(日)
18:30~19:30
|
八頭町観光協会
(福本白兎神社)
|
有料 |
定員50名
要申込み
|
八頭町観光協会HP |
月をめでる習慣は、平安時代に中国の唐から伝わったとされています。江戸時代、鳥取藩でも8月15日(旧暦)には「御月見」の行事が行われていました。鳥取藩で藩政を統括した家老の元で作成された公務日記「家老日記」には、次のような記述があります。
宝永4年(1707年)8月15日
大殿様為御月見、古海江御出被遊事。
(大殿様、お月見のため、古海へお出になった。)
宝永6年(1709年)9月13日
今夕御月見ニ付、於中丸おとり狂言被仰付、御家老共も罷出候事。
(今夕はお月見につき、中丸で狂言を仰せ付けになり、御家老もお出になった。)
享保15年(1730年)8月15日
若殿様為御月見、瓦町御下屋敷江被為入、是又夜ニ入、被遊御帰城候事。
(若殿様、お月見のため、瓦町の下屋敷に入られ、夜になって帰城なされた。)
電気のない江戸時代は、今よりも空が暗く、月もきれいに見えたことでしょう。江戸時代、鳥取藩は「星取藩」でした。
《出典》とっとりデジタルコレクション「家老日記」より