教育企画研修課12月号

初任者と初任者研修サポート教員が捉えるメンターチーム研修
― メンターチーム研修アンケートから ―

本年度から、初任者が配置される全ての小学校、中学校、義務教育学校において、「とっとりメンター方式」による初任者研修を行っています。各学校では、状況に合わせて工夫しながら、初任者をはじめとする若手教員や先輩教員が、学び合い、育ち合い、高め合いながら、メンターチーム研修に取り組んでいます。メンターチーム研修に参加している初任者とサポート教員を対象に、アンケートを実施しました。

初心者が捉えるメンターチーム研修 ~初任者へのアンケートより~

アンケート結果1

アンケート結果2

 

その他よいと感じていること
  • 気軽に話し合える。質問しやすい。
  • 授業、学級経営以外のことも聞ける。
  • 様々な立場の先輩の考え方を聞ける。
  • 具体的なアイデア、アドバイスを聞ける。
  • 失敗談を聞ける。
  • 先輩も同じことで悩んでいるのだと知ることができる。
  • 事前アンケートで質問や困り感を聞いてもらえ、思考の整理ができる。
  • 時期に合わせた内容の研修で、実践に生かしやすい。
課題と感じていること
  • メンバーの時間調整が大変そうで申し訳ない。
  • メンバーの予定が合いにくく、開催が難しい時がある。
  • 研修が短時間となる。
  • 時期に合わせた内容の研修で、実践に生かしやすい。

矢印

 

日頃感じていること
  • 感謝しかない。
  • 様々な教員の考えが聞ける良い機会である。
  • 非常に勉強になっている。多くの実りがある。
  • 月1回は開催してほしい。
  • 昨年度に実施した2年目、3年目の先輩教員へのアンケートでは、チームメンバーにも学びがあり、自己成長を実感できる等の感想が多数見られました。
  • 司会等を全てリーダーが担う必要はなく、チームメンバーが担うこともできます。



初心者研修サポート教員が捉えるメンターチーム研修
~初任者研修サポート教員へのアンケートより~

アンケート結果3

  • メンターチーム研修について、よいと感じていること
    • 初任者だけでなく、メンターも活躍の機会を得て共に育つ機会になっている。
    • 学年を超えたメンバーで情報共有や意見交換をすることで、幅のある人間関係づくりができ、初任者の精神的な支えにもなっている。また、他学年の学習過程や指導の実際について学ぶことができ、次年度以降の校務のイメージづくりができる。悩み相談もすることができる。
    • ゲストティーチャーの参加で新たな関わりが生まれる。ゲストティーチャーが自身の今までの取組を整理する機会にもなる。
    • 年齢が近いメンバーのため、初任者も話しやすく研修の場も盛り上がりやすい。また、普段からアドバイスや意見等を求めやすい雰囲気も醸成される。
    • 自分が貢献することのできる「得意分野」をアンケートでとり、研修テーマに位置づけ、シフトを組んでメンター研修の中で話をしていただいており、中身の濃い研修になっている。
  • メンターチーム研修について、課題と感じていること
    • いくつも仕事を抱えているメンターチームリーダーがおり、計画どおり進められなかったり、事前の打ち合わせが十分持てない時があったりする。
    • メンバーの授業持ち時間数が多い学校は、時間的余裕がなく、落ち着いてじっくりと取り組む雰囲気にならない時がある。
    • 校務において、メンターチーム研修の優先順位が低い学校がある。
  • 課題と感じていることについての解決方法
    • リーダーにメンター方式の意図や期待されていることを理解させ、進んで研修をリードするよう促す。校内指導員や初任研サポート教員との仕事の棲み分けをし、教務主任との調整をはじめ連絡調整を行ってもらう。
    • 管理職や教務主任にメンターチーム研修の重要性を理解してもらう。週時間割表に入れる。 
    • 校内でしっかりとした人選と組織づくりをする。全職員への意味づけをする。
  • 今後のメンターチーム研修の運営について、内容の充実や研修効果を高めるために考えられる工夫
    • 各メンターの長所や得意分野が生かし、マンネリ化しないように話し合い形態を変えたり、組み合わせを変えたり、手法を変えてKJ法を取り入れたりする。
    • テーマについて研修した後に、メンバーに相談したい、聞いてほしい話題を提供してもらい、意見交換する。
    • テーマに合ったゲストティーチャーの参加があると研修が充実したものになる。
    • さらに、メンバー同士が話せる場面をつくり、双方向の学びとなるように企画・運営をしていく。
  • メンターチーム研修について、日頃感じていること
    • メンターチーム研修をその時間にとどまらない日常の当たり前の姿に成長させていきたい。
    • 複数校でZoomを使うなどして合同で行う方法も考えたい。
    • 学校によって認識の差や校内の周知の違いがあるように感じるが、前期の後半あたりから流れが出てきて、研修の中身も盛り上がってきたように思います。次年度に向けて、年度当初の課題を共有し、引き継いでいくことが大事にできればと思う。
    • 日々悩みながら取り組んでいるが、メンバーにとって有効となる機会を与えてもらっていることに感謝している。

初任者研修サポート教員のきめ細やかな指導をはじめ、関係する教職員が各校の実態に合わせて工夫を凝らしてメンターチーム研修を行っている様子がうかがえました。
メンターチーム研修は、初任者にとって頼りになる学びの機会であり、安心して話せ、悩み事なども相談できる場となっていることや、参加する先輩教員にとっても、後輩に寄り添い、支援する意識を高めながら、自己の実践を振り返る機会となっていることが分かりました。メンターチーム研修で築いた人間関係を基盤として、日常の業務の中でちょっとした質問をしたり、意見交換したりすることをとおして、学び合い、育ち合う風土が醸成されると思います。また、メンターチーム研修がさらに学びを深める機会になれば、学び続ける意欲をチームで高め合うこともできるのだと思います。
初任者研修サポート教員の回答の中に、「メンターチーム研修の趣旨をしっかり共通理解している学校ほど、取組の効果が大きい。」とありました。教育センターとしても、引き続き、好事例の発信をとおしてメンターチーム研修が、より効果的な研修の場となるよう支援していきたいと思います。

最後に本ページの担当課
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