知事定例記者会見(2022年3月29日)

令和4年3月29日(火)午前10時~
 災害対策本部室(第2庁舎3階)

(報告事項)


(質疑事項)

  
  • 3月29日記者会見資料(PDF)
  • ※定例記者会見時点での資料となります。

    録画配信 知事記者会見動画(約88分) ※MPEG4形式

      

    ●知事

     皆様、おはようございます。聴覚障がい者の皆様に配慮をする形で距離をとって、マスクを外して会見とさせていただきます。鳥取県は[令和4年]2月定例県議会終了し、いよいよ年度末ということになり、新年度を睨む今週ということになりました。議会におきましては3,6405675,000円ですかね、の新しい予算を組ませていただきました。これにより我々スタートを切るということになります。その中には私ども、今、新型コロナと向き合っていますが、命や健康を守り抜くということ、それから、コロナ後を見据えながら経済や社会、産業、雇用、暮らし、そういうものをもう一度立て直し、ふるさとを再生をさせていく、そして、安全や安心、エコライフというものを創っていこうと、こういうテーマで今回、議会のほうでも議論をさせていただき、御了承をいただいたところであります。

     4月1日金曜日から新年度が始まりますが、そのスタートとさせていただきたいと思います。また、並行しながら作業しておりましたのは、令和新時代の環境イニシアティブのプランでございますが、これについても改訂がなりまして、2030年ベースで2013年から60%CO2削減という従来の40%からの目標引き上げをさせていただきました。

     また、予算と連動させてきたわけでありますけども、30人学級などを具体化、執行していくというようなことを盛り込みました教育大綱も教育委員会と私ども執行部との間で結ばせていただいたところであります。






    ●知事

     こうやってスタートを切っていくわけでありますが、政府のほうも、今、大きな政策を打ち出そうとされていまして、今日、[岸田文雄内閣]総理[大臣]が関係閣僚に対しまして指示をされるという報道がありますが、経済対策に着手をされるというふうに伺っております。

     当面は予備費の5兆円を活用しながら、さらに10兆円追加の補正もすることも視野に考えるという方向で、今、政府与党調整がスタートをするのだと思います。私ども全国知事会、地方団体としても、今、コロナ禍の中で非常に停滞した地域の経済がございます。こういうものを再生させていく上でも臨時地方創生交付金(新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金)のようなしっかりとしたバックアップが必要ではないかと考えております。全国知事会では、今、各都道府県の状況調査を緊急にやっておりまして、近々これがまとまることになりますが、それに基づいてこの政府の経済対策と併せて、私たちどのように地方の現場、整えていくのか、そのために政府に対してどういう支援を要請していくのか、今、緊急に調査を進め、議論をしているという状況でございます。

     こういうような今、政策の枠組みを考えながら、新年度は新型コロナから次の平時へと移行していくという、総理が目指す期間になってくるのだと思います。私たち鳥取県という場所におきましても、地域を挙げてまずはコロナを収めつつ、こういう経済社会、雇用、産業、そういうものを興していく、そういう道筋に行こうと考えているところであります。また、県民の皆様の引き続きの御支援、御協力、御指導いただきたいと思います。




    ●知事

     

     さて、その県議会の最終日でありますけれども、原子力発電所の島根原子力発電所第2号炉につきまして、議会と全員協議会をさせていただきました。そこで決まったことを先週金曜日に中国電力や政府、これは、まずは代表して、細田[健一]経済産業副大臣のほうに受けていただきましたが、政府のほうへ申し入れをする。また、昨日は島根県の丸山知事のほうに本県の考え方というものを御説明をし、島根県に対する回答文書も現物を発送させていただいたところでございます。こういうようなことと併せまして、例えば明日ですね、昨日の丸山[達也]知事との話合いに基づき、内閣府のほうに要請活動をさせていただこうというふうに、今、調整が整ってまいりました。

     

     1つは主たるテーマでありますが、危機管理ですね、武力攻撃事態のような場合になったときの対処について、政府に対し、全国知事会、これは原子力安全対策の丸山知事が委員長をされている委員会のほうで緊急にまとめていただきましたが、それを提言をしていこうというふうに考えておりますし、また、鳥取県としても関係先への、政府への働きかけ活動をまた明日開始をさせていただきたい、そういう意味で関係先のほうに要請活動も今、整えているところでございます。

     

     そういうような国への申し入れと併せまして4月1日から私ども、もう一段の体制強化を図らせていただこうと思います。それは、これ、見にくいですかね、大丈夫ですか。ちょっと、はい。このまずは4月1日にモニタリング専門官、それから原子力防災訓練推進官、原子力安全監督官という3つの職を設けさせていただこうと思っております。今、先週の全員協議会を受けまして、今、急遽、我々執行部内で今、組織の調整作業を加速させたところでございます。1つは、具体的には我々周辺地域の場合は、UPZ[緊急防護措置を準備する区域]について機械的にまずは屋内退避に入りまして、それから、その後、状況を見て移動していくということ、これ政府との関係においてやっていくという仕組みになっていますけれども、ただ、そういうときに大事なのが、実際にプルーム、その放射線を持った雲とかがどういうふうに動くかということであります。

     

     それで、その動きによってはそのUPZは結局、同心円的に広がっていますので、そのUPZの中のどこに、じゃあ、具体的に避難が必要な地域があるのかっていうのが現実には非常に重要になってくるわけですね。それで、このモニタリングというのをやはり我々重視して、安全対策というのを考えるべきなのではないだろうか。

     

    したがいまして、それについての専門官というのをつくろうではないかと、それから原子力防災訓練推進官というのもつくる必要があるのではないか、大分議論の中で避難訓練のこと、あるいは避難計画の制度のことなどのお話がありました。これはやはり随時検証を加えながらバージョンアップを図っていくことが大切でありまして、多くの方々にもそうした避難訓練というものを、実効性あるものとして体験をしていただく必要があるのではないか、それで、また、いろいろと御指摘をいただきながらフィードバックをして、本当に災害が起こったときにも備える力を地域として向上させる必要がある、そういう意味で、こういう防災訓練推進官というものも考える必要があるかなと。

     

    それから原子力安全監督官として新しい知見が得られた場合に、それを適用させていくと、それで、こういう交渉を中国電力のほうにやったり、政府のほうにも申し上げていかなきゃいけない、また、恐らく政府のほうも今回のウクライナ問題などを含めて一定の対応取ると思います。それで、そういうものに併せて新しい基準が設けられればバックフィット(最新の技術・知見を取り入れた基準に適合するよう、既存の設備を更新・改造すること)していくということが考えられるのだろうと思っています。そういうものをフォローアップしていくことが必要であります。また、今後設計だとか、工事計画・認可、あるいは保安規定の変更など、いろんな節目が再稼動に向けて順番にあると。それで、私ども鳥取県はちょっと特殊なやり方をしようと、再稼動に向けて完全に扉を開けてしまうのではなくて、少し開けますけれども、今後安全を確認しながら一歩一歩進んでいくと。それで、そのスケジュールのコントロールをやる、そういう仕組みも必要ではないか、そういう意味でこの監督官のほうにそれのスケジュール調整のこと、楔(くさび)を打ち込んでいくこともやっていく。また、テロだとか、あるいは透明性だとか、こうしたことなどいろいろと情報の発信や管理のことなども含めて見ておく必要があるのではないか。

     

    それで、こういう方をそれぞれ考えてはどうかということです。当面は今、想定される人材の中で補っていくわけでありますけれども、可能であれば、例えばモニタリングなど、いずれは外部人材なども登用する必要があるのかもしれません。それから人材の育成も、これも多く今回議論の中でいただいたところであります。先ほど申しましたように、モニタリングというのが非常に周辺地域にとって重要ではないかと思います。それで、これは、この辺、現実の災害を経験しているわけでもなく、そうしたノウハウや使い方ですね、データの読み方、あるいは実際そういう避難等に結びつける考え方など重要な技術というのがあると思います。

     

    それで、この辺は人事交流だとか、研修などで補っていくのかなと。それからこの金曜日、4月1日に電気の専門家を原子力専門職員として採用しようと、それで、プラントの監視などの業務に充てる必要があるだろうと、それで、これまでもこういう形で5名、本県は周辺地域ですけども、原子力専門職員を雇用してまいりましたが、また、追加をしていこうと考えております。それから島根県との人事交流であるとか、原子力規制庁との研修派遣であるとか、こうしたことなどを通じまして人材育成を図っていこうと考えております。
     

     





    ●知事


     それから3月の26日に強風が吹きました。春一番的なものが吹き荒れたわけで、暖かい南風が吹きまして大山[町]の塩津でも30メーター、30.2メーターといういわゆる大山おろしと我々呼んでいるようなそういう風が吹きましたし、それからまた、鳥取市の吉方におきましても34.2メーターという非常に強い風が吹いたところでございます。これによりまして被害、今まだ集計中であり、特に農業被害というのはまだこれから分かってくるところもあると思いますが、人的被害3名、住家14件、それから停電が延べ2万1,000戸に及びまして、特に農水被害ですね、農業被害が大体2,000万ぐらいございました。


     私も現場のほう、大山のほうに拝見に伺ったところでございまして、だんだんとこれ日を追って広がってきております。そこで農業用ハウスとか畜舎などの被害支援で3分の1の補助制度を適用させていただきたいと考えております。関係者と調整をしましてやっていこうと考えております。また、スイカとか、あるいはブロッコリー等で被害が見られます。これらについては保険が効く部分でもございますので、主としてはそちらのほうで対応されるのではないかと考えております。




    ●知事


     それから先般、政府のほうで研究会(地震調査研究推進本部)のレポートが明らかになりました。日本海の南西部の海域断層、海域の活断層、その長期評価ということで、このたび政府のほうではこの鳥取から西側の日本海に様々な断層があるということを公表されたところであります。その中には伯耆沖断層帯というものがあると、こういうようにこのたび摘示がございました。それで、実は、鳥取県は先行して平成30年に地震や津波の被害想定をしておりまして、鳥取大学の香川[敬生]先生などを中心にして調査をし、それで我々F55断層があるということを見ております。それで、このF55断層が活動するということに伴う地震の被害とか、津波の高さなどを想定をしたものがございます。それで、このF55断層を見たときのこの平成30年の調査の中では、大体これで、例えば鳥取市で震度6強、最大で揺れるんではないかと考えておりました。これは山崎断層(岡山県東部から兵庫県南東部にかけて分布する活断層帯)などとほぼ同じぐらいの揺れということで、それを想定した被害対策というものを考えて、私ども減災などの対策をつくったところであります。


     それから津波につきましても6メーターぐらいですかね、たしかその津波の被害があるだろうと、高さが来るだろうと。それが15分程度のところで鳥取市にやってくるんじゃないかということを想定しています。それで、実はそれよりも佐渡[島]の北方沖の地震のほうが高い津波がやってくるだろうと。これ大体2時間ぐらいかかってやってくるというふうに見込まれています。それで、そういうような想定を実は前もやっていまして、この今回の政府の伯耆沖断層帯というのと、それから我々がこれまで想定してきたF55断層、これの関連ですね、ちょっと学術的に検証を早急にする必要があるだろうと。


     それで、今週中に香川先生と、それからあともう1人、県防災顧問のやはり地震の専門家西田[良平]先生、こちらのほうにお願いをして、その検証会議をさせていただき、今回の政府の発表が我々の防災対策にどう関連づけられるべきものなのか、まず初動として検証させていただこうと。それで必要があれば、さらに本県独自の調査も追加をして、その被害対策というものを深めていく必要があるかもしれません。まずはちょっとここの関係をよく見てみようと。見た感じよく似たところを想定しているようにも思いますし、その辺のちょっとデータを分析する必要があると考えております。





    ●知事


     新型コロナ[ウイルス]につきましてはオミクロン株がなかなかなくならないという状況がありまして、昨日は私ども夜遅くまで調べたとき、85件の陽性者ということでありました。その85件のうち、半分は鳥取市保健所のほうでございます。それからあと20件余りがそれぞれ中部、それから西部でございました。そういうようなことで、全国から比較するとまだ落ち着いているような感じはあるんですが、特に東部を中心として不安定さが残っているわけでございます。特にこれから春休みが本格化します。それで人の移動も年度末、年度初めで起こります。そういう意味で、それに備えながら、できるだけ感染の波を賢く抑えつつ、社会活動などに影響がないようにコントロールしていくというのが大事だろうと思っております。


     それでちょっとこの機会に、少し総括をさせていただければ、第5波と第6波、これはまず数が大分違う、第5波のピークは30人弱でありますが、第6波158人ということで、累積でも6倍の人数ということになります。今、1日に出るものは、かつては1年間分ぐらいのものが1日で出てくるということです。これについて、このピーク、こういうふうに波を打ちながらやってるのが本県の特徴で、第5波のときも同じように、実は波を打っています。それで注目されなければならないのは、この最後のところでありまして、波が落ちた後、このように、要はなくなってきてなぎの状態に入るんですね。それでこの期間を見てみますと、いまだに大体この158[件]の半分くらいのところまで下がって、そこからまた反転していくというようなことを繰り返してきているというようなことでありまして、これがオミクロン株のなせる特徴だと思います。


     それで全国的にも実は同じように、我々一生懸命知恵を出して下げることを考えるんですが、そこで壁のようなものにぶち当たってしまうというようなことでございます。




    ●知事


     これが感染経路不明者の数でございますが、これも先ほどの波と同じような形で全県的には連動していますが、分析をしてみますと、まず、1回目のこの大きなせり上がりのときは西部においてその特徴がよく現れましたが、2回目のときは東部においてその大きな波をせり上げる要因になりました。それで、今もって、この東部を中心として、まだこの感染経路不明者というものがまだ見られるところであります。





    ●知事


     現実はどういうことが起きているかということですが、これが推定の感染経路であります。それで最近、顕著に傾向が変わってきているんです。例えば、この県外往来というのが増えてきています。それで、これ単発的に、夕べも数例やっぱり同じようにあるんですね。それで、帰ってこられるとこちらのほうに。それで、そういうようなことで家族が帰ってきて、それが感染の発端になるというようなことがございます。それで、こういうような県外往来が増えたり、それから会食とか、飲食店、必ずしも飲食店でないんですね。ちょっと親しい仲間で、家で集まるとか、そういうごく近い関係性、日常生活の中で広がっているものというものが実は増えてきています。


     この前の1回目2回目の大きな山がせり上がったときと比較をしていただきますと、学校とか、児童福祉施設関係のウエイトが非常に高いことになりましたが、その前のときには、まず、大都市を中心とした感染拡大地域から人が動いてきて、それが県外往来ですね、それが飲食を介して広がるというパターンがありました。それで、このグラフとこの最近のグラフを見比べていただければお分かりいただけるかと思うんですが、ちょうどこの先祖返りをして、年末年始の頃のような形になってきていると。ここからまたもう1回ぶり返してこちらのほうにまた入っていく危険があるかもしれないと。こういうように警戒しているところです。




    ●知事


     それで、恐らく他県でも同じような傾向があるのだろうと思います。ですから、最近の特徴的な感染の事例としては、友人ですとか同僚などとの飲食を伴う集まりで感染が拡大しています。そういう例がよく見られます。特に3月に入りまして、卒業イベントみたいなことがあります。それで、卒業式そのものでうつることはあまりないと思います。むしろ、その後、サークルだとか親しい仲間などで皆さんで小旅行を楽しまれたり、会食やカラオケをされたり、そうしたことで陽性者が一気に増えるという例がございます。それから職場の中の会合で感染したと推定されるような例もございます。


     ですから、送別会等、長時間行動を共にしてマスクも外すような環境の中で感染が拡大するという特徴が最近非常によく見られるということですね。それから帰省などの県外往来、帰省、就職、転職などで人流が今ございまして、それで、県民の皆さんも外に遊びに行かれて、そこで感染されて帰ってきたんではないかと推定される、そういう例も多く見られます。それが家族や友人などに二次感染を広げている、それが最近の特徴でございます。


     ですから、この辺をよく見ていただいて、行くなとか、あるいは集まるなということではなくて、今が非常にうつりやすいんだなと。それで、それを意識していただいて、そういう感染を広げないように、ぜひそうしたあの場面場面、御協力いただくということが重要だということです。




    ●知事


     その県外の往来の状況を見ていただきますと、これが鳥取県から県の外に出ていくというものでありますが、今年に入りまして前年度2割以上、2割上回るような状況が続いています。特にこのお正月休みのときは顕著に伸びていまして、これ、コロナ前を上回る、そういう状態にまで達していました。


     それから、県外から鳥取県のほうはこの1月の前半のところなどを中心としまして、かなりこれも急速にせり上がりまして、この1のライン、コロナ前よりもかなり伸びた形になりまして、夏場よりもむしろ多かったという特徴がございました。この余波がやはり続いているという面があるところでありますし、また、今、最近、直近でも連休を初めとしてこの年度末で人の動きがあります。人が動けば必ず感染が広がるというものでもございません。そこでの過ごし方というのが非常に重要になってくるということですね。




    ●知事


     それで、本県の特徴ですね、今、比較的全国の中で抑えているほうになっている、その特徴に沿って対策を強化する必要があります。それで、これが、これですね、これが全国であります。それから関西とか、首都圏だとかいろいろ各地方のものがあります。皆さんお分かりいただけるようにこの2月の半ば、2月上旬から半ばにかけてが大体こう山が一番高くなって、ここからこう感染者数がこうじわじわとこう落ちてきているというような状況で、先ほど申しましたように、どこかで下げ止まっているというようなことの傾向が見られます。


     それで、本県はこういう中で特長的なのは、こういうふうに2回山を落としているんですね。それで、これ、記者会見、皆さんも御一緒させていただきましたのでお分かりいただけようかと思いますが、実はこういうときに強力に下げる努力というのを強化していると、それで、典型的には保健所機能を強化して、積極的疫学調査を拡大をしています。それから、あと、県民の皆様の御協力もいただいて感染防止対策というものも強化をしていると。それで、それによってほかはなかなか落ちないということでありますが、本県はこうぐっと落とすということを、これまでやってきているわけでありまして、こううまくいったことはやはり今後も展開する必要があるだろうと。





    ●知事


     それで、そういう意味で、今この時期、注意しなければならないのは、今、若い方々が、大都市地域等との交流の中で感染を広げる要因になっているという面があります。


     それで、御本人たちも分からずにやっておられるわけでございまして、それで、このたび、大学生の学生対象にした検査費用を全部県のほうで見ましょうという、こういう抗原定性検査を実施をするという制度を創設をさせていただき、この新学期シーズンに稼動させようと、今、それぞれ大学とも話していまして、例えば[公立鳥取]環境大学さんは全面的に全ての学生にこれやる方向で、今、調整をしていただいています。鳥[取]大[学]さんは、今、まだ調整を進めて、範囲とか、どこでやるかということを今、検討していただいているところです。


     また、感染防止対策のリーフレット、皆さん別に好き好んで感染されるわけではございません。それで、こういうふうなことに注意しましょうという、いろんな注意事項などを書かせていただいたものを大学の御協力を得て一人一人の学生さんに行きわたるようにしようと、こういう特別プログラムを今回組ませていただくというのが1つです。




    ●知事


     それから残念ながらこうやって感染がまだ広がっている中で、どうしても高齢者の施設とか、それから医療施設に感染が入り込むということが続いている状況であります。それで、憂慮すべき結果もございますので、そういう意味で今日[3月29日]、改めてこの高齢者施設とか、医療機関の皆様に対しまして周知徹底を図らせていただく通知をさせていただこうと、それで、必要な施設に対してはチームで我々も現地指導に入るということを強化させていただいたり、それから、PCR検査につきましては10分の10補助をするという支援策を4月末まで延長をさせていただこうと。それで、このことも今日、通知の中で皆様に御連絡をしていくということでございます。


     特に生命にかかわるようなことの展開というのはこの医療施設、それから高齢者施設で現に起きてございますので、この辺を重点化しようということであります。





    ●知事


     それから金曜日[4月1日]から私どもの対策本部の事務局を強化をしようと。先ほど申し上げましたように、鳥取方式の積極的疫学調査がやはり機能して、こうぐっぐっと2回、こう下げてきたという実績もあります。ですから、ほかの、全国では一部の地域においてむしろ保健所を縮小しようということをやるわけですが、うちは逆を突いていくと、それが功を奏しているというふうに我々は考えていますので、その鳥取方式の積極的疫学調査を堅持するために保健所応援チームというものを設置をしまして、総務部長をトップにして、それから40名で構成をする応援部隊というものをしっかりと位置づけたいということです。それから、事務局長も、これ、現在の総務部長、西尾[浩一]部長を充てていこうと、そういう独立した、ちゃんとした組織としていく、それから10名定数を増やします。こういうような形で体制強化を金曜日、4月1日から図らせていただきたいと思います。





    ●知事


     また、ワクチン接種も重要で、今、3回目接種の展開を図っております。特に高齢者の方の3回目接種というのは、重症化予防では重要だと考えております。その辺をやるのと併せて子どもたちへの接種ですね、まず、世情、今、問題になっていますのは12歳~17歳への追加接種であります。それで、これについては今週中に接種券を発送するのが岩美[町]、若桜[町]、智頭[町]、北栄[町]、伯耆[町]、日南[町]の6町でこれが発送されることになりました。また、それに続いて順次発送していくというように各市町村のほうで調整をいただけたところでございます。


     それで、早いところでは今週末から実際の予防接種を始めるということになります。それで、使用ワクチンはファイザー社製に限定されると、非常にこれネックなんですが、この調整を今、各市町村と相談をしながら何とかやりくりをしようと今やっているところでございまして、国に対してはワクチンの追加供給を要望しますけども、背に腹はかえられませんので、まずは打ち始めようということのドライブをかけさせていただいて、それで、その後、現にちょっと足り苦しいってことになった場合には、県も仲立ちをさせていただき、それの調整をすることに今のところいたしているところでございます。


     それから5~11歳の接種については対象人口約6%でございまして、これについてのワクチンの確保ということはできてきているところでございます。今後ですね、よく広報などもして小児接種の推進も図らせていただくのと併せまして、先ほど申しましたが、ファイザー社製のワクチン、この供給調整にも県のほうでもコミット[約束]をさせていただきたいというふうに考えております。





    ●知事


     それからウクライナ情勢でございますが、非常にまだ切迫した状況が連日続いていまして、29日にはいよいよまた対面での停戦交渉というのがトルコで行われるという報道になってきておるところでございます。政府においてはベルギーに岸田総理も行かれ、それからポーランド等とも調整をされているというふうに考えておりますが、この避難された方々の受入れに国を挙げて動こうということであります。それで、本県では合計20戸取りあえず確保できました。それで、これを政府のほうにも今、申し上げているところでございます。それで、今週中にウクライナ避難民受入れ施設ワーキンググループを設置をさせていただき、語学等でのいろんな実績もあります国際交流財団と連携をして、その受入れ体制の確保を図っていこうと、様々な事務的な調整をやったり、それから言葉の問題だとか、就学や就労の問題だとかも含めてやっていこうと、それから生活支援金の給付ということも考えようと。


     それで、東日本大震災のときのその給付のスキーム[仕組み]がございます。それで、これを適用させていただくようなことで、この本県なりの生活支援っていうこともやっていこうと、相談の受付窓口としては交流推進課を中心につくらせていただきまして、我々の当直も含めて24時間体制で連絡調整ができるようにさせていただこうと考えております。




    ●知事


     それで、また、県内の経済にも大きな影響与えたりしているところでございまして、原油の問題もさらに高騰が加速をしたところであります。それで、当面6月末まで県としても対策を延長したり、強化をしたりということをしようと、資金繰り支援というものの延長をする、それから生活者支援として灯油助成、これも枠の拡大を図らせていただく、また、業者の支援として運輸事業者の中でもタクシー事業者に対するエコタイヤの支援、これを新たにメニュー化させていただき、加えることにしてはどうだろうか、こんなようなことなど内容の拡大強化とそれから対策期間の延長ということを決定させていただきたいと思っております。


     それで、こうしたウクライナの危機に対応していこうということで、国際経済変動対応相談窓口というのも、これも商工労働部と中部、西部の総合事務所の中に開設をさせていただくことといたしました。




    ●知事


     それから新年度に向けまして、新しい風も吹いてくるということでありますが、先般来、御案内していますANA、全日本空輸さんとの共同事業として、キャビンアテンダントの方が本県に入ってくると、それで、これ今までに3名決まっていました。前の記者会見のときですかね、まだ次がありますよというふうに申し上げましたが、さらに6名の移住が決まりまして合計9名であります。それで、このほかにもまだ移住を希望されて調整している方もいらっしゃいます。そういう方々も含めてウェルカニアンバサダーに就任していただこうと、今、相談をしているところでありますが、このたびの者は西部のほうでも米子市の観光協会や中海テレビ、それから東部でもアクシス、日本海ケーブルネットワーク、それからふるさと鹿野、こうしたところで張り付いていただくということになっております。


     多くは情報発信とかがございますけれども、あと、地域振興に関わっていただこうとか、それから、フードサービスみたいなことに関わっていただこうとか、いろいろでございます。ぜひ、鳥取がこういうような形で、副業とかプチ移住ですね、転職なき移住のターゲットになるように、この全日[本]空[輸]さんとも協調しながら進めていきたいと思います。





    ●知事


     それから、6年間にわたりまして、日本財団と共同プロジェクトをやってきました。これを今後へのレガシーとして、さらに展開をさせていただこうということにいたしております。これについては笹川[陽平]会長や尾形[武寿]理事長様、それから木田[悟史]所長をはじめ、多くの関係者の皆様に深い感謝を申し上げたいと思います。


     6年間で合計25億円にも当たります全国モデルのプロジェクトをしていただきまして、例えばUDタクシー、こんなものは一般化しましたし、それからまた、小さな拠点だとか、障がい者の働く場とか、いろいろと先導モデルができたと思います。それで、これが全国の1つの横展開の枠組みになればというふうに願っておりますし、本県としても一層の民官の共同連携パートナーシップを進めるために4月から、ボランティア社会推進室というものを、設置をしようと。それで、例えば、人材育成事業としまして、例えば米子[市]の永江とか、それから例えば智頭[町]の山里とか、そうしたところなどを拠点にして、人材育成のプログラムというものを年間を通してやっていこうと今、考えていたり、それから団体支援として、ふるさと納税制度、これを活用しまして、資金的になかなかその足りぐるしいこども食堂さんとか、文化芸術活動を、こうしたところの支援を県もふるさと納税制度を活用しながら応援をしていくというスキームを立ち上げよう、こんなことなど、この日本財団との共同プロジェクト、これで生まれたシーズ[技術やノウハウ]を今後に生かしていこうというふうに考えているところでございます。




    ●知事


     今日は、この日本財団さんも関わりまして、とりぎん文化会館におきまして、こども家庭庁発足を念頭に置いたシンポジウム、チルドレン・ファーストをテーマにやろうということになりました。また、4月の1日からはサイクルツーリズムの振興室を庁内につくるとか、それから子どもたちが実際には介護をやったりというようなことで苦しんでいる。そうしたことへの相談窓口を4月1日から常設をするとか、4月の6日からはLGBTQの相談の窓口をセットさせていただくとか、新年度に入りまして、いろいろと県政のほうも展開を深めてまいりたいと考えております。


     幸いカニのほうは327,000万円の水揚げとなりまして過去最高ということになりました。桜も咲き始めた鳥取県内でありますが、新年度に入り、今のコロナ、あるいはウクライナという重苦しい中ではありますけれども、しっかりとした県民の皆様の生活、これが育っていきますように全力を挙げてまいりたいと思います。私からは以上です。





    ○山陰放送 日野彰紀 記者

     

     BSSの日野です。先般の中国電力への回答で示された7つの条件というのを見ると、中国電力と緊密に連絡を取っていくということが重要になろうかと思います。今日発表されたこの体制強化の中では、この3の原子力安全監督官がその任に当たるのかなというふうに思いますが、そのようになるのでしょうか。また、中国電力と連絡を緊密にするためにどのような方策を取っていかれるのでしょうか。

     

     

    ●知事

     

     このたび私どもとして[島根原子力発電所2号機]再稼働の手続きについて開始をすることの了解を与えたところでありますが、その際に7つの条件を付し、これが守られることが前提ですよというふうに申し上げました。芦谷[茂中国電力]副社長のほうではそれをしっかりやっていきますという姿勢を見せていただきましたし、これを現実のものにしていかなければなりません。そういう意味で、この原子力安全監督官がこうした中国電力とのパイプになったり、また、自らその状況というものを、分析をする必要が我々もあると思ってます。例えば政府のほうで今のウクライナ情勢を見ながら、仮に攻撃をされたらこうしようというようなことをいろいろと検討を始められると、それで、そういうようなことの情報というのを我々も得ながら、むしろ中国電力に要求していかなきゃならないことも今後あるだろうと思っています。

     

     そういうような機能をしっかりと果たしながら、今後、節目、節目で例えば設計をこうするよと、それで、これが、じゃあ、本当に安全上大丈夫かというようなことをやはり検証をしていく必要があるのではないかというふうに考えております。現実にはこの原子力安全監督官は、このたび総務省消防庁からこちらに出向してくる職員の方、かつては国民保護にも当たっていた人です。つまり戦時対応といいますか、武力攻撃事態への対処にも当たっていた方がございまして、この人をこの原子力安全監督官として就任してもらおうと、併せて防災部局全体を見てもらおうと思いますけども、こうした特殊の、特別の命、特命も与えてやっていこうと、こういうふうに考えております。

     

     

    ○日本海新聞 竹久祐樹 記者

     

     日本海新聞の竹久と申します。関連して原子力安全対策の体制強化なんですが、ちょっと私が若干聞き漏らしていたら恐縮ですけれども、人材の育成のモニタリング先進県との人事交流というのが上げられています。これ、例えば具体的にはどこの県に、例えばどれくらいの期間、どういった職員を派遣するとか、現時点での想定というのがあれば教えていただければと思います。

     

     

    ●知事

     

     これはちょっとまた、先週ですね、[県]議会のほうでも人材育成ということは重要でないかと。特に措置要求権というものを我々得るわけであります。それから実際に避難が機動的に行われるためには、やはり職員の言わば能力アップ、組織としての能力アップを図るべきだと、こういう議論がございました。それで、例えばイメージとしては福井県のようなところは、全国でも最もその原発の今、集積の高いところでありますし、専門の職員も育ってきているところでございまして、そういうところといろいろとまた、我々も調整させていただいて得るべきものもあるんではないだろうかと。この辺また具体的にそうしたモニタリングなど、そうした我々のほうで、研修で磨き上げたいというところ、そうした人事上の交流のようなことも考えられないかなと、今、計画をしているところであります。先方とよく具体化を検討させていただきたいと思っています。





    ○毎日新聞 野原寛史 記者

     

     毎日新聞野原です。関連です。避難計画、原発のですね、ほうですけども、最近、昨今のウクライナ情勢とか、武力攻撃とか、テロとかのところを含めますと、避難計画というのは、また変わっていくところもあるんじゃないかと思いますが、知事は現状どのように評価しておりますか。

     

     

    ●知事

     

     現在、[原子力災害]避難計画としては、まずは屋内で、我々の場合UPZ[緊急防護措置を準備する区域]ですので、退避をしていただく、それから国が最初にトリガーを引くことになってるんですが、それに基づいて域外避難ということを進めていく、こういうことを中心にした避難計画というものになっているところでございます。ただ、国への要請事項の中にも申入れとして入れさせていただきましたが、これに国民保護が重なってくるんだろうと思うんです。それで国民保護は国民保護なりに臨機応変に対応するような計画もつくってあるんですが、こうしたことと、こうした原子力発電所対策の避難の在り方、この辺をどう組み合わせていくかということです。

     

     例えば、もし武力攻撃事態ということになった場合に、屋内退避というのが適切なのかということですね。ですから、その辺はちょっとまだ、正直知見もないし、これ多分国全体の問題だろうというふうに思います。それで、そういうふうなことをやはり全国知事会でもやっぱり原発の立地、周辺県など18集まった[全国知事会 原子力発電対策特別]委員会がございまして、政府に申し入れるべきではないかと。この辺、丸山[達也島根県]知事も問題意識を共通していただきまして、早速、今、仲介の労を取っていただきまとめているんですが、やはり国全体でそうした、どのような原発の避難というものが必要なのかということも、国民保護とそれから原子力発電所の避難とですね、組み合わせて考えるべきところが私はあると思います。この辺ちょっと今後議論してまいりたいと思っています。

     

     

    ○毎日新聞 野原寛史 記者

     

     今後、仮に再稼働が進んでいく中で、避難計画というのを、じゃあ、アップデートしていくっていうお考えでしょうか。

     

     

    ●知事

     

     おっしゃるとおりです。実は今までも避難計画は、我々、平成23年の[福島第一]原[子力]発[電所]事故以来ですね、これには危機感を持って取り組んでまいりました。それで年々、実は改正しております。実際、人が動いてみると、こういうことも必要だとか、最近ですと福祉用のストレッチャー車両のことなどもあったり、そうしたことなどがいろいろとやっぱり避難訓練などをやってみると見えてくるところがありまして、計画を毎年のようにバージョンアップさせていただいています。今後も再稼働に向けてそこの点検作業というものをさらに精力的にやる必要があると思いますし、それを実施をするための避難訓練ということも考えていく必要があるだろうと、それで組織的にもそこの強化を図らせていただこうというところであります。





    〇時事通信 竹原伸 記者

     

     すいません。時事通信の竹原です。さっき、トリガーという話があったんですが、原油高騰の対策で国がトリガー条項の凍結解除ということを検討されています。自民、公明、国民民主による3党も検討チームを立ち上げて議論をしております。まずは国民生活を考えると、凍結解除というのが望ましいかと思われますが、一方で地方にとっては軽油引取税、地方揮発油税といった税収の減収にもつながると思うんですが、知事としてのお考えをお聞かせ願えればと思います。

     

     

    ●知事

     

     これは、実は我々地方団体側は、非常に注目している検討事項であります。度重ねて宮崎県の河野[俊嗣]知事が地方税財政の担当委員長(全国知事会地方税財政常任委員会委員長)でいらっしゃいますので、河野知事とも実は話し合っています。それで、政府や与党の動きを見て私ども声を上げるべきときがくるのではないかと思っております。私どもの問題関心は、今おっしゃるように、実はこれ重要な地方財源になっています。これ都道府県のみにならず市町村もそうであります。かつては道路目的財源といわれた時期がありましたが、今、一般財源化しております。そういう意味で、非常に重要な財源でもありますし、他の例えば法人税などと違って、どちらかというと大都市部よりも地方部にそうした軽油引取税などは配分をされる傾向があったり、ですから、どちらかというと、割と税源の偏在性が少ない、そういう税目、税収でもあるんですね。

     

     ですから、ここについては、私たち地方団体の考え方としては、この税率を例えば暫定的に下げていくというのが国策としてここにありますような燃油高騰対策ということでされるのであれば、それはある意味受け入れざるを得ないところもあるかもしれない。ただ、地方財源に影響がないようにしていただきたいと。それで、私どもは、このウクライナ危機においても財政需要はむしろ産業経済対策、社会対策として膨らんでくるわけですね。それで、そのときに追い打ちをかけるような収入減というのは受け入れがたいところがあります。ですから、この辺の議論を、今、注視しているところでありまして、状況によっては政府や与党等に申入れをしなきゃいけないと考えております。

     

     今その状況分析を続けているところなんですが、これまでの報道機関の皆さんの報道を拝見しておりますと、例えば主導的な声を上げておられる公明党さんなどでも、公明党さんの会合では明確に地方財源には影響を与えないということも方針としておっしゃたりしているんですね。それで、今後どういうふうにこれが展開していくのかというのを、今、見なければいけません。今、与党の中のワーキングで話し合っている、ここに国民民主党も入って話し合っているという状況でありますけども、ちょっと事態の展開が今後あるかと思います。特に経済対策の議論と切っても切れない関係になってくると思いますので、そこを我々も非常に重大な関心を持ってフォローしているということを申し上げたいと思います。
     





    〇日本海新聞 濱田匡史 記者

     すいません。日本海新聞濱田です。原子力安全監督官についてお聞きします。知事、この間、3月24日に県としては再稼働の手続きに中電が入ることを容認したということなんですけども、その7つの附帯意見ありまして、その附帯意見というのがものすごく今回県が出した判断においてはかなり重要な部分を占めると思います。それで、その7つの附帯意見を言わばチェックする番人のような形で今回原子力安全監督官というのを設けるんだという御説明がありました。ただ、その充てられる人が総務省から出向してこられる方で国民保護も携わったことがあるということなんですけども、ただ、3月24日に再稼働の手続き、容認されたばかりですので、当然こういう7つの附帯意見とか、その後の対する県の対策というのも考えて、別に総務省に手配をしたわけではないと思うんですよ。言ってしまえば、たまたまタイミングが合っただけの人材だと思います。

     それで、知事ずっと言われてます県民の安心安全確保が第一っていう中で、その7つの附帯意見、ものすごく重要な要素を占めると思います。そこで言い方は悪いですけど、たまたま来るときに人いたからその人、充てとけばいいというだけではないんでしょうけど、もう少し何か具体的なチームをつくるとか、その7つの附帯意見を守るための体制強化があるからと思っていたんですけども、それ、今後追々実装していくという考えでよろしいですか。


    ●知事

     それについては、1人の人では多分それはできないと思います。職名があるからできるというものではなくて、今までも先ほど御紹介申しましたように、実は鳥取県専門職員を5人、これまでも雇用しております。そうしたチームにさらに今、言わばプラント系の1人、またさらに採用しようとしているところなんですが、こういうようなことなど、チーム全体でもちろんやっていくことになろうかと思います。それで、この[原子力安全]監督官もいますし、もちろんその上に私どもの危機管理局長もいるわけでございまして、そこにもちろん私やそれ以外の職員もいる、それで環境モニタリングであれば、こちらのほうの生活環境部なども対応していくわけであります。

     ですから、新年度(令和4年度)、まずはちょっとこうしたことで人事をさせていただいた上で、今、実装というお言葉を使われましたけれども、プロジェクトチーム的なやはりこの検証フォローアッププロジェクトっていうのをやっぱり立ち上げなきゃいけないだろうと思います。それで実際に7つの事項について、どういうふうに中電側が対処しようとしているのか、また、私どもとして政府に申し入れたことに対するフォローアップなどをやっていきながら、今後ここにありますように設計時だとか、あるいは保安規定などの具体的な節目も来る、それで、そのときに見るポイントというの、やっぱりあると思うんですね、我々が。それで、そうしたところも明らかにしていく。こういうようなことをやはり組織を挙げて部局横断でやる、そういう体制というのを今回の中国電力との新しいパートナーシップの中で、鳥取県側では立ち上げていきたいと思います。そういう意味では、おっしゃるように実装ということになるかもしれませんが、これと合わせた部局横断の組織づくりということをやっていきたいと思っています。





    ○山陰放送 日野彰紀 記者

     

     BSSの日野です。日曜日に選挙がありまして、鳥取市ではコロナ対策でも最前線に立ってこられた深澤市長が再選されました。また、倉吉市ではこの県の元幹部職員である広田さんが初当選ということになりました。それぞれ期待のほどをお聞かせいただければと思います。

     

     

    ●知事

     

     深澤[義彦]鳥取市長におかれましては再選されるということになり、心からお喜びを申し上げたいと思います。今、深澤市長も当選の弁の中で述べられておられましたけれども、新型コロナ対策というのが喫緊の課題であり、それを乗り越えていく意味では、深澤市長の辣腕にぜひ御期待申し上げたいと思います。これまでも鳥取市保健所の関係もあり、また、都市部を抱えておられるということもありまして、深澤市長とは二人三脚でこの問題に対峙してまいりましたけれども、今後も、ぜひそうしたパートナーとしての共同連携関係というものを節に深澤市長にもお願いを申し上げたいと思います。

     

     それから、倉吉におきましては石田[耕太郎]市長が退任をされることとなりました。先般も市長お見えになりまして、意見交換をする時間も若干あったわけでありますが、就任早々、例えば火葬場問題ですかね、そのようなことなどがあったりしまして、大変だったわけでありますし、また、私ども大変にお世話になりましたのは[鳥取県]中部地震のときでありましたけども、そういうものも一緒に乗り越えたり、[株式会社]モリタ製作所をはじめとした倉吉[市]にはなかった企業誘致にも取り組んだり、[鳥取]看護大学の実現も一緒にさせていただきました。いわばそうした同志のような方でいらっしゃいましたので、非常にある意味、惜別の感がございますけれども、心から労わせていただきたいと思いますし、今後、健康に御留意されながら御活躍されますようお祈りを申し上げたいと思います。

     

     新しい広田[一恭]市長におかれましては、私どものいわば職場の仲間でありまして、気心も通じている間柄でございます。実は当選が確定した後からいろいろメッセージのやり取りをさせていただいておりまして、ぜひ一緒にこの倉吉[市]、これから新しい[鳥取県立]美術館が誕生する時期にもなりますし、それから、またこのコロナを乗り越えていかなければいけないと、それで、抑える意味で中部の場合、今、割と飲食系のところの感染が目立つんですけども、そうした実情などをしっかりと共有をしながら、まずは感染を抑えつつ、それで、片方で観光ですとか、あるいはまちなかですとか、いろんな賑わいづくりをやっていければと思います。

     

     広田市長も当選の早々に倉吉[市]としてもそういう事業者応援を考えたいという主旨の発言が報道されていました。ぜひそうした市長の新しい考え方を我々としてもサポートをしながら、一緒にこのコロナ禍を乗り越えていく4年間に協力してまいりたいと思います。

     
     




    ○日本海新聞 竹久祐樹 記者

     日本海新聞の竹久と申します。原発の話にちょっと少し話を戻させていただきますが、まず、安全協定の改訂について、知事、先般、ちょっとどこかのタイミングで、忘れましたが、4月の初旬に安全協定の改訂に向けて早ければやっていきたいというふうなお話がありました。これ、今の現状、見通し、周辺側もこの間、芦谷副社長はそれに向けて頑張りますというふうな主旨の発言がありましたが、その見通しをお聞かせいただきたいと思います。

     ちょっと、それともう1点、今後、島根県が再稼動の判断をされるのが最大のタイミングになるだろうと思うんですけれども、この場でも出ていますが、中電に、今、鳥取県側7つの条件を付した上で、先ほど、知事おっしゃったように扉を少し開けたというお話がありました。それで、この中電側に付している7つの条件をしっかりと中電側が守るというふうな言質を取った上で島根県側にその再稼動に向けた判断をしてもらわなければ、あんまりこの7つの条件の、どこまでこうきちんと担保されるのかという、覚書ないし協定を結ぶという話もありましたけれども、その辺りのスケジュールといいますか、タイミングですね、その辺りどのようにお考えかお聞かせいただけますか。


    ●知事

     これについては、それぞれ実は今、調整中ということに御理解をいただきたいと思います。[島根原子力発電所に係る]安全協定の改訂につきましては、今、その改訂の実際の協定の調印式的なこと、そういうことも含めて、今、先方と事務的に、今、協議をしております。それで、その際に我々としては島根県と同じように扱うんだということの確認は文書で最低限もらわなければいけないだろうというふうに考えておりまして、それも含めて、今、調整をしております。

     また、米子、境港両市との措置要求、立入調査の権限遂行についての合意についてはほぼ内容的には整っていると思っておりますが、それも具体的に、今、調整をしているところであります。それで、4月の初旬と申し上げたかもしれませんが、その先方のちょっとあることなので、4月中にはできると思いますけども、4月中できるだけ早い時期に我々としてはと思いますが、その辺の今、日付も含めた、今、調整を進めています。また決まりましたら皆様にも御案内をさせていただきたいと思います。それから、今後、島根県さんがどういうように再稼動判断についてのスケジュールを組まれるかということ、我々正直承知しておりません。昨日も丸山[達也島根県]知事と協議をさせていただきましたが、最終的には島根県さんの御判断だと思っておりますが、その際に私たちが長い議論の末に7つの条件、前提条件というものを議論してまいりましたので、それをぜひ判断の基礎の中に入れていただく必要があるということは強く申し上げましたが、丸山知事はそれを引き取ってくださったと昨日受け止めました。

     したがいまして、何らかの形でそういうものは生かされていくのではないかなというふうに期待をいたしておりますが、これまた中国電力側にも当然今後もフォローしていきたいと思います。先ほどもちょっと議論をさせていただきましたが、例えば全庁的なフォローアップ体制というのを本県も整えて、それで、折に触れて中国電力の状況を聞いたり、チェックをしていくというふうなことを今後進めていきたいと思いますし、今回、改定調印の際には多分中国電力幹部もいらっしゃるかもしれません。ネットになるのかちょっと今そこ調整中なんですが、そういう際にきちんとそうした真摯な対応というものを改めて求める必要があるだろうと考えております。


     

    ○読売新聞 安恒勇気 記者

     読売新聞の安恒です。すいません。原子力安全対策の体制強化についてお聞きしたいんですけれども、モニタリング専門官と原子力安全監督官について、先般、発表終えた人事とかでモニタリング専門官は原子力安全対策課長が兼任されて、原子力安全監督官は消防庁から来る危機管理の副局長がなられると、それで、この原子力防災訓練推進官っていうのはどのような方を充てるっていう心積もりとか、そういうのってあられますか。

    ●知事

     これにつきましては、[令和4年]4月1日に実は採用する自衛隊出身の方がいらっしゃいます。それで、この方がそうした訓練とか、そういうものを実際にこれまでも人生を通じて経験されておられますので、その方を充てる方向で、今、検討を指示しているところであります。いずれにいたしましても、先ほど申しましたように、それぞれこう職名のある人ができますが、我々としては危機管理局を挙げて、県庁を挙げて今後このフォローアップをやっていく必要がありますので、そうした組織的対応を図っていくその要として、こういう職名の方を活躍の場つくっていきたいというふうに考えております。具体的には自衛隊で、何といいますか、大きな経験をした方ですね、というふうに御理解をいただければと思います。基地の指令のようなことも含めた、そういう経験者を充てたいと思っています。

    ○読売新聞 安恒勇気 記者

     それで、すいません。続きになりますけれども、このモニタリング専門官とか、原子力防災訓練推進官とかっていうのは、これはもう例えば組織改正とかも、例えば年明けとか、それぐらいに人事って固まってくるとか、考えておられるわけじゃないですか。その頃からもうこのポストをつくるっていうのは考えられていたんですか。

    ●知事

     実は先週の県議会の議論とか、あと、皆さんのメディアでの報道などを拝見しまして、やはりもう一歩踏み込んだ組織対応が必要だということで急遽、こういうポストの創設ということも検討させていただいたところであります。これ条例などでありますと議会の承認がいりますけれども、条例に満たないものであれば知事部局側で決定する権限がございますので、私どもとして設置を検討したいと思っています。

    ○読売新聞 安恒勇気 記者

     それで、すいません。続けて申し訳ないんですけども、その一連の流れで例えば危機管理副局長の消防庁から来られる方とかっていうのは、その関係で招いたとかそういうわけではないですか。それはもう最初から決まっていた。

    ●知事

     これについてはいろんな経緯がありまして、そういう人材が来るということでございました。それで、しかし、片方で先週大きく局面が動いたんですね、この辺我々も想定していたわけでは必ずしもなくて、それでその中で危機管理局の今後の動かし方、4月以降の動かし方を考えたときに、やはりそうした特命を与えて動いていただくのがより的確だろうというふうに判断をしたところでございます。それで、その際に例えば過去消防庁でどういう仕事していたかということも、私のほうで見させていただきまして判断したというふうに御理解いただければと思います。

    ○読売新聞 安恒勇気 記者

     分かりました。

    山陰中央新報 藤井俊行 記者

     すいません。山陰中央新報の藤井と申します。原子力安全の体制強化の中で、知事、先ほどプロジェクトチーム的な組織づくりをやっていきたいということだったんですけども、イメージとしては将来的にこの原子力安全監督官というのをトップに置いて、部局を横断的な何かチームをつくっていきたいということでいいんですか。

    ●知事

     トップは危機管理局長と、あと私のような特別職だろうと思います。やはりこういう原発というのは非常に大きな言わばその組織全体を動かす力が必要だと思います。それで、そういう中で要を担う職員、特命な職員としてこういうような方々を使っていきたいということであります。チーム自体は各部局長も入った大がかりなプロジェクトチームというものを考えるべきだと思っています。


    日本海新聞 竹久祐樹 記者

     

     失礼しました。ウクライナに関連して伺いします。ウクライナの避難民の受入れに向けて県の支援体制、県の国際交流財団と連携するというお話がありました。言葉の壁も確かにあると思うので、こうした団体と団体、連携することも必要だろうと思うんですが、一方で、その避難者支援という観点でいくと、東日本大震災で避難者の受入れにずっと取り組んできた団体が鳥取にはありまして、震災支援連絡協議会というのがあろうかと思います。それで、いざ住むとなれば、物資、物資といいますか、生活に必要なもの、家具、家財そうしたものも必要になると思いますし、現地の日本の人たちと交流をする機会とか、そういったものも必要だろうと思うんですが、先般東日本大震災から11年が経過したときに取材をこの団体にさせていただいたときにも、自分たちができるところ、できること、ウクライナの避難民の方の受入れで自分たちが力を尽くせることがあればやってみたいというふうなお話を私自身にしてくださったんですけれども、知事としてはそうした団体を、今、既存の団体としてあるわけですから、県としてこうした団体を活用するといいますか、力を借りるということもできるのではないかと思うんですが、御見解がかればお聞かせいただけますか。

     

     

    ●知事

     

     正直申し上げてこれ実はこの[表の]裏に各部局が欄外に見えるんですけども、その各部局の混成チームでこういうウクライナ避難民支援ワーキンググループというのをつくります。それで、これは、要は行政側の対応というふうに御理解をいただきたいと思います。ただ、実際に暮らしをスタートさせるときに、そういうように住民の皆さんのいろんな団体のほうでそうしたお世話をしていただいたりだとか、あるいは応援をしていただくということは、それはあっていいと思います。それで、いかにも鳥取らしいことではないかと思いますし、東日本大震災のときもそういうことが自然発生的にありまして、今、御指摘なような団体も含めて、当時立ち上がって活動を始めておられるということでございます。

     

     もちろんこういう外国人の方々のネットワークということもありましょうし、ウクライナとの関連のある方々も県内にもおられますし、そういうようないろんな言わばその地域力を駆使をしながら安心して祖国を離れてもここで生活していく、そういう体制をつくっていきたいと思っておりまして、まだ現実に今、例えば何人やってくるとか、いつ来るということに実際まだなっていませんで、来る前にまずは体制を整えておこうということでございまして、決まってきましたら今、御指摘をいただいたようないろんな団体だとか、お力をいただけるところとまた御相談もさせていただきたいと思います。

     

    ◯日本海新聞 濱田匡史 記者

     

     すいません。日本海新聞濱田です。コロナの感染経路別割合の推移についてお伺いします。これ、割合の変化ですのでこれがイコール件数の変化ではないと思います。それで、そう考えたときに、先ほどお話の中で県外往来と会食、飲食というのがまたちょっと割合が大きくなっているよって指摘があったんですけども、恐らくなんですけど、その件数でいうところのその学校、児童福祉施設というところがめちゃめちゃ多かったのが減った分ですね、割合は増えているように見えるんですけど、件数としては学校児童福祉施設がぐっと減ったので割合が増えているように見えるんで、ずっと同じくらいの数があったんじゃないかと思うんです。それよりもその不明の割合が当初に比べてずっと多い、4倍のまま止まっているんで知事も以前完全に市中感染というものが定着してしまってなかなかそのゼロにするのが難しいっていうふうに言われていましたけども、不明割合が多い状態が定着してしまったことのほうがちょっと脅威かなと思っていまして、僕も全然プランないんですけども、具体的にその感染不明の割合が増えた状態を、どうやって減少に転じていくのかっていうの、その作戦というかお考えはおありですか。

     

     

    知事

     

     もしあれでしたらまた実数のほうもまた[県政記者]クラブの皆さんにお示しをさせていただきたいと思いますが、今、濱田さんおっしゃったように、これ実は、山はこれとこれとを組み合わせなきゃいけないところです。したがいまして、この大きくせり上がったところ、それで、実はこのせり上がった原因というのは結構こういう学校、児童施設の関係というところが大きいんですね。それで、その分相対的にこれが低くなっているというふうに見えるところがあります。ですから、おっしゃるように、そういう目で御覧いただいたほうがいいのだろうと思います。それで実数としては、今ここはかなりこう落ちた、こういう感じで来ていますので、それで、落ちた形の中のこの数ということですから、ですから実数としてはさほど多くないように見えるかもしれませんが、我々ちょっと懸念しておりますのは、その中で最近の傾向というのを見ているわけですね。

     

     それでここにちょっと文章が書いてあるのが実はこの裏打ちとして現実の感染例を見ています。それでやはりお正月の頃、実はそうだったんですけども、最初の出だしの頃にやっぱり、例えば成人式関連だとかそうしたことに絡んで市内の繁華街などでみんなで飲食をされる、そういうようなことがやはり感染爆発のきっかけになっているところがありました。それと同じ状態が、今、起きていることは、これは事実です。ですから、最近の傾向としてはもう1回このお正月の頃に戻っているということは頭に入れておく必要があるわけでありまして、県民の皆さんにもそこは注意していただきたいと。

     

     ただ、行動するなっていうことを言っているんじゃなくて、例えばマスク会食であるだとか、お店の選び方だとか、それから実際に例えばみんなで飲み回すようなこと、これは絶対にやめたほうがいいですし、そういうようなことなどはやはり注意事項として頭に入れながらこの時期を過ごしていただくということが重要だということであります。それで、これが感染経路不明者数です。それで、今おっしゃったような状況をこれ御覧いただきますと、実はここで不明者になっていますが、この後また判明してきて実際にはこれが若干こっから落ちてきますけれども、ただ、先ほど申しましたように、これちょっと縮尺が違いまして、このラインが20[人]、このラインが20[人]、このラインが20[人]でありますので、やっぱり東部に顕著にこういう感染経路不明者数というものが最近まだ残っているように見られます。それで、西部で非常に高まっていたところが今ある程度ここが、数が落ち着いているように見えるんですね。

     

     ですから、こうした特徴を捉えて対策を取る必要があるだろうと。それで今ちょっと懸念しますのは、この中部でもこの感染経路不明者数がせり上がってきている状態がありまして、この東部と中部では、今、御指摘されるようなこの感染経路不明がもしかすると市中に入り込んでしまっている、そのバックグラウンドが今、形成されかけているんではないかと、この辺はよく注意をして積極的疫学調査で囲い込みを図ることが重要だと思います。

     

    読売新聞 安恒勇気 記者

     

     読売新聞の安恒です。まず2号機の再稼動の話に戻るんですけれども、すいません。今回中国電力に安全対策を条件付で、7つの条件付で対策を了解するという答えを出されましたけれども、その条件付のそういう回答でいこうって思った、知事いつ頃そう腹積もりをいつ頃からされてたんですか。

     

     

    ●知事

     

     これについては、実はちょっと我々として回答の仕方については担当部局といろいろと話をしていたんですが、一般的な流れだと、再稼働を了解するという、そういうワーディング[言い回し]になると思いますが、それは、実はその最後の調整を考えるときどうかなというふうに思いました。ですから、それは先々週くらいからですかね。それで、やはりもう一度基本に立ち返って考えれば、私たちは安全対策をどこまでも追及すべきものであって、何か一旦ここで判断したら、もうあとは全開オープンですよというのは県民の皆様の意識に合わないのではないだろうか。そこで、そういうふうに調整の方向性を、そういう意味では最終盤で変えてきているというふうなのが実情、正直なところです。

     

     それで具体的なワーディングは、議員も徹夜したとかなんとか揶揄されていましたけど、私も自分のちょっと記録を見れば分かるんですが、例えば夜中とか、午前3時だとか、朝とか随時案文調整を私のほうで指示して改めてきております。そういう意味で大分、ある意味、再稼働判断について非常に慎重に今後も進めていくというふうに先週は大分トーンを変えたところでございます。そういうような調整作業を実は内部でやりながら、本当にぎりぎりで[議員]全[員]協[議会]のあった木曜日[324日]の朝までそこのところのやり取りを続けて、最終的には議場に臨んだというのが実際です。

     

     

    〇読売新聞 安恒勇気 記者

     

     すいません。昨年9月に2号機の審査が事実上合格になったということで、当時のことを考えると、その当時知事って、こういう展開ってその当時想像できました。想定ありましたか。

     

     

    ●知事

     

     それはちょっと想定していないですね。ただ、その辺やはり議論が分かれている中で、何か時期尚早みたいなお話が出てきたのは非常に最終盤気になりました。それで、我々も別に他意はなくて、長い間、もう8年かけて議論してきているわけですし、十分な材料もそれぞれの方お持ちをしながらされているんですが、そうした方々がそれぞれの立場に立った議論を繰り返しておられるっていう状況の中で、どこかでやはりステージを変えなきゃいけないということになりました。そのときに、やはりこれまだ今後も皆さん安全に対する懸念というのがあるのは事実なので、そこを今後も慎重にチェックしていくという手続ができないだろうかと。それで、ここにあるんですけども、この設計及び工事計画認可、保安規定変更認可ということがございまして、こういう手続きが今後も進むっていうことに着目をして、それでこのときに報告をさせる、それから我々のほうで意見を出した場合には真摯に対応する。そういうこの判断後のプロセスというものをあえて埋め込んではどうだろうかということを思いついたわけですね、こちらも。それは先週くらいですかね。

     

     そういうようなことを埋め込みながら、再稼働判断と一般には言われますけども、扉を開けて、それで手続きは前に進むけども、どこかでまたおかしなことになったらちゃんとチェックが利くようにということのセーフティーネットをやはり県民の皆様のために最終盤で用意をしたいと考えました。正直、中国電力がこれを飲むかどうかは分かりませんけれども、これは長年こういう厳しい折衝を、ちっちゃな県ですので、大きな相手と向かって折衝すること、ウクライナみたいなもんですけど、ずっとやってきているわけですね。それで、そういうような我々の、私の15年間の肌感覚からして、今ここでこういう条件突き付けれたときに、相手は飲むだろうというふうに踏みまして、勝負をかけたっていうところであります。

     

     

    〇日本経済新聞 毛塚正夫 記者

     

    そうしたらよろしいでしょうか。それではほかになければ時間でございますので、定例会見を終わります。知事ありがとうございました。

     

     

    ●知事

     

    どうもありがとうございました。
      

     ※広報課編集
      [ ]については、広報課で補足説明しています。

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