(これは、「とっとり夢ひろば」第94号(平成30年10月発行)へ掲載された記事です。)
大山の頂上近くの標高1,600m付近に「キャラボク」という木が一面に生えています。木の高さは1~2m位と低く、枝は10m以上の範囲に広がっています。このキャラボク林の中には他の木がほとんどなく、その広さが日本一を誇ることから「大山のダイセンキャラボク純林」として国の「特別天然記念物」に指定されています。「天然記念物」に「特別」が付いていますので、植物界の「国宝」ともいえます。
大山の頂上近くの「大山のダイセンキャラボク純林」
さて、キャラボクは高さが20m位になる「イチイ」という木の変種といわれています。元々は背の高い木が、強い風が吹き、雪が多く積もるところで生き抜くために、背が低い姿に変化していったと考えられます。まさに大山の頂上付近にぴったりの植物です。
赤い実をつけたダイセンキャラボク
大山の紅葉が色づき始める頃にダイセンキャラボクは可愛らしい赤い実をつけます。全国でもここでしか見られないキャラボク林を見に秋の大山登山に出かけてみませんか。