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 平成31年2月定例県議会付議案に対する知事提案理由説明要旨

 まずもって、今期4年、更には就任以来3期12年にわたりまして、県民の皆様、議員各位には県政に対して多大なる御支援、御協力を賜りましたことに対し、心より厚く感謝申し上げます。

 議員各位と任期をともにした4年間は災害の相次いだ4年間でありました。平成28年10月21日に発生した鳥取県中部地震、昨年の7月豪雨や台風24号災害、更には度重なる豪雪被害など、現場主義を貫いた復旧事業をはじめ災害対応に追われ続けることになりましたが、発災直後から議会とも迅速に協議を行い、中部地震の住宅再建支援を一部損壊も含めて実施したり、商工支援や選果場復旧、インフラ復興などを、速やかに進めることができました。更には、災害ケースマネジメントにより一人一人の被災者に寄り添った福祉的手法を全国で一早く導入して注目を集めるなど、被災地の「復興」・「福興」を県民・地域と一丸となり進めてまいりました。

 また、平成27年4月から「鳥取元気プロジェクト チャレンジ70」を掲げ、ふるさと鳥取の元気を創り出す挑戦に乗り出し、その目標の殆どを達成する見込みとなってまいりました。
 鳥取の元気を創り出す鍵となるIJUターンは、今年度上半期までに目標4千人を大きく超える7千人の移住を達成し、過去最高のペースとなりました。
 また、産業・雇用環境の改善に向け、地元中小企業の経営革新を押し進め、新たな産業誘致を実現するとともに、全国で初めて「鳥取県未来人材育成基金」による就学支援や本格的な「県立ハローワーク」開設など、正規雇用1万人の目標達成を視野に入れる雇用環境の抜本的な改善につなげてきました。また、和牛肉質日本一獲得、史上最高200万円の松葉ガニ世界一認定をはじめ、ブランド化や生産力強化を進め、農業産出額が765億円へV字回復するなど、農林水産業の振興を図りました。
 更には、米子ソウル便の週6便化や米子香港便の新規就航、国際クルーズ船来航急増、鳥取砂丘コナン空港の「空の駅」・「ツインポート」化や境港改修整備、「瑞風」・「昭和」など「鳥鉄の旅」をはじめ、交流基盤の飛躍的拡充を図り、外国人宿泊客数は昨年11月現在で既に知事就任時の10倍に相当する16万5千人に達する勢いとなりました。

 併せて、国に先行して中山間地に加え第3子以降と低所得者世帯の第2子までの保育料無償化を実現するなど「子育て王国」の推進を図るとともに、議会と協議し「あいサポート条例」を制定し、全国初の「障がい者文化芸術活動推進計画」を策定するなど、福祉の先導的施策を展開いたしました。
 更には、県立中央病院の改築、鳥取県ドクターヘリの導入など、命と健康を守るふるさとづくりを進め、都道府県初の「鳥取県星空保全条例」制定、伯耆国「大山開山1300年祭」、「山の日」記念全国大会開催など、県民とともにふるさと鳥取県の発展の道を開いてまいりました。

 人口最少の鳥取県であっても、災害対策、障がい者施策、子育て支援、人材育成、産業振興など、この国の先頭に立った施策を次々と展開することが叶いましたのも、ひとえに議員各位、県民の皆様のお導きの賜物であり、改めて心より感謝申し上げます。
 また、この度引退されます議員の方々に対しまして、長年に亘る惜しみない鳥取県政への御貢献に、衷心より厚く御礼申し上げます。

 それでは、本議会に提案いたしました諸議案につきまして、その概要を御説明いたします。

 今議会に提案いたしました議案は、
  予算関係   32件
  条例関係   20件
  その他の案件  6件 の 合計 58 件であります。

 最初に、議案第1号 平成31年度鳥取県一般会計予算についてであります。

 これまでの産業・雇用政策等により、本県の生産は回復・上昇傾向を示し、正社員有効求人倍率は過去最高を記録する中、米中経済摩擦や英国のEU離脱、TPP11・日欧EPA発効など、世界情勢は不透明感が強まり、少子高齢化に伴う社会保障負担の上昇、働き方改革や外国人材の受入れなどの喫緊の課題と向き合いつつ、地方創生をやりとげ人口減少にブレーキをかける必要性がいよいよ高まっています。

 一方、平成31年度の本県財政見通しは、県税収入の伸びが見込めない中、7年連続での臨時財政対策債を含めた実質的な地方交付税の減少などにより、一般財源は前年度を下回ることとなり、非常に厳しい状況にあります。
 このため、選択と集中をより一層強力に行うこととし、徹底した事業の見直しや財源確保を進めた結果、県民の皆様とお約束した「財政誘導目標」である「平成30年度末基金残高300億円以上」「実質的な借入金残高3,000億円以下」「プライマリーバランス黒字」の各目標数値についてすべて忠実に達成し、健全財政実現につなげる結果といたしました。
 今回の予算は、統一地方選挙を控えていることから、新たな政策課題については新たな議場において審議することが、有権者の意思の下におかれた民主主義のあり方と考え、「骨格予算」として編成することとし、原則として年度当初から早急な対応が必要なものを中心に計上することといたしました。他方、国の2次補正予算に呼応した2月補正予算と併せたいわゆる「14か月予算」により編成することとし、TPP11等を踏まえた農林水産業の国際競争力強化や災害復旧・防災対策をはじめ、必要な予算を積極的に計上した予算といたしました。

 それでは、平成31年度当初予算案の概要につきまして、御説明申し上げます。

 第一に、「災害に強いふるさとづくり」についてであります。
 観光以上移住未満の「関係人口」を増やすため、東京・大阪に「関係案内所」を設けるとともに、県外の若者による体験や課題解決活動を支援するなど、市町村と連携し地方創生を推進してまいります。
 また、生活上の困難を抱える世帯への住家修繕支援制度を創設し中部地震復興の総仕上げを図るとともに、高速道路・河川等の基盤整備や防災行政無線一斉指令システム更新、避難所、酪農・観光施設等のブラックアウト対策、流域一体となった総合的な流木対策等を実施します。

 第二に、「活力あふれる産業と働き方改革」についてであります。
境港を起点とする北東アジア物流ルートのトライアルをはじめとした戦略的海外需要獲得対策や、県内製造業やICT産業の生産性向上、産業人材育成センターへの観光人材養成訓練課程設置などにより、産業の成長や人材確保を推進してまいります。
 また、梨新品種生産拡大支援、GAP認証導入研修、「にちなん中国山地林業アカデミー」支援、境港水産物のブランド化などを展開し、強い農林水産業づくりを進めます。
 更に、鳥取西道路全線開通に併せた観光振興や、国際定期航空便・チャーター便を活用した海外誘客、生体認証システムによる便利な決済・チェックインの実証実験など、大交流時代への進化を後押しします。

 第三に、「安心・安全な地域社会」についてであります。
 厚生病院に「がん患者支援センター」を新たに整備するとともに、県立中央病院に「手術支援ロボット」を導入し、がん医療等の高度化を図ります。
 また、強度行動障がい者の居住支援制度の対象に日中サービス支援型グループホームを加え、新たに失語症向け意思疎通支援者を養成するとともに、国の制度改正を活用して幼児教育・保育無償化を前進させます。更に、西部拠点施設開設により医療的ケア児等の地域生活支援を拡大し、高齢者の居場所づくりや商業施設連携型クールシェアスポットの設置など、熱中症予防対策を強力に進めてまいります。

 第四に、「人と地域の未来を拓く」についてであります。
 入国管理法改正を踏まえ、「外国人総合相談センター」を東・中・西部それぞれに開設するほか、企業向け研修、日本語学習支援、外国人患者対策、防災アプリ多言語化、学校での日本語指導など、多文化共生を推進します。
 また、家庭学習意欲向上に向けた実践事例集や活用問題集の作成、教員の指導力向上サイト構築など学力向上対策を講じるとともに、病気療養児の学習に資するロボット「オリヒメ」導入などを行います。
 更に、東京オリ・パラに向けたキャンプ支援、選手強化等を行うとともに、「関西シニアマスターズ大会」、「レーザー級世界選手権大会」、「全国ろうあ者体育大会」を開催します。また、アートピアとっとり活性化や県立美術館整備を進め、「第30回全国みどりの愛護のつどい」を開催し、沿道の緑化等も含め豊かな緑を全国へアピールします。

 以上の事業を計上しました結果、平成31年度当初予算案の総額は、3,182億7,700万円となるものであります。

 次に、議案第22号 平成30年度鳥取県一般会計補正予算(第7号)についてであります。
 この度成立しました国の補正予算を活用し、農林水産業の国際競争力を強化するため、産地パワーアップに向けた共同利用施設や畜産クラスター施設の整備、収益力の高い野菜産地づくりに向けた生産資材の導入等を支援するとともに、農業ハウス強靭化や防風ネット設置による災害防止対策を進めるほか、路網整備や航空レーザー計測による林業振興を図り、境漁港高度衛生管理型市場の整備を進めます。
 また、防災・減災対策として、河川内の樹木伐採・河床掘削、ダム下流域の浸水想定図の策定、水位観測局の停電対策、河川の水位計の増設を行うとともに、人形峠周辺の環境モニタリング整備や、保育士修学資金貸付制度の創設、障がい福祉サービス整備費支援、大山頂上・六合目避難小屋改築などを行うことといたしました。
 これらの経費を計上するとともに、予算執行状況に基づく金額の精査を行った結果、93億3千万円余を増額することとし、補正後の平成30年度予算総額は、3,778億円余となるものであります。

 次に、予算関係以外の主な議案につきまして御説明いたします。

 議案第33号 鳥取県非営利公益活動促進条例の一部改正につきましては、事業者が非営利公益活動を通じて果たす社会的貢献の意義に鑑み、事業者が行う非営利公益活動の促進について定めるものであります。

 議案第37号 鳥取県教育委員会の権限及び事務処理の特例に関する条例等の一部改正につきましては、文化財の保存から活用までを一体的に実施することで、貴重な財産を次世代へ継承するため、文化財の保護に関する事務を教育委員会から知事部局に移管しようとするものであります。

 議案第45号 鳥取県営鳥取空港の設置及び管理に関する条例の一部改正につきましては、運営事業者の経営安定性や透明性を確保するため、事業実施状況や経営状況を県議会に報告する制度を導入しようとするものであります。

 議案第53号 鳥取県行政組織条例及び鳥取県監査委員条例の一部改正につきましては、適正な事務執行等の確保を推進する体制を整備することとあわせ、監査委員の定数等について見直しを行おうとするものであります。

 議案第58号 鳥取県税条例等の一部改正につきましては、障がい者の家族等の自動車税等について減免措置を拡充するとともに、地方法人課税の新たな偏在是正措置や消費税率引上げに伴う制度改正、住宅ローン減税延長などの措置を講じようとするものであります。

 以上、今回提案した付議案につきまして、その概要を御説明いたしました。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。