第15回「本物の文化財に触れる! 人間国宝」

ろくろ実演(西郷小学校)「人間国宝」という言葉、多くの方が聞いたことがあると思います。これは実は通称で、正しくは国指定重要無形文化財保持者と言い、すぐれた“わざ”を高度に体現する人のことです。鳥取県には、昨年9月26日に国指定重要無形文化財「白磁」の保持者に認定された陶芸家 前田昭博さんがいらっしゃいます。

そんな鳥取県の誇るべき人間国宝 前田さんに子どもたちが直接お話をうかがい、一緒に制作体験をする授業「ふるさと未来創造塾~伝統工芸作家による子どものための制作体験~」を実施しました。これは、「ものづくりの楽しさ」を、次代を担う子どもたちに知ってもらいたいという前田さんの強い気持ちによって実現しました。

白兎養護学校では高等部1、2年生が、鳥取砂丘制作体験(白兎養護学校)こどもの国では鳥取市立国府東小学校の5、6年生と倉吉市立西郷小学校の6年生が参加しました。
授業では、まず前田さんから焼きものについてのお話がありました。陶器と磁器の違い、白磁の材料や制作方法のほか、焼きものが土と水と空気と火という地球上の色々な要素を用いて作り、日本では1万年も前から人々に用いられてきた大変魅力的なものであることを教わりました。そして、前田さんが電動ろくろで器を作られるのを見学し、その後一緒に器の制作体験をしました。

制作にあたっては、今まで見たことのない、作った人らしい、ずっと大切にしていけるような宝の器を作りましょう、と前田さんから声かけがありました。技術の上手下手につい目がいってしまいがちですが、どの作品にも作り手の思いが表現されていて見るべきものがあり、素晴らしい芸術であるということを、参加した子どもたちは強く感じ取ることができたと思います。
  

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