知事定例記者会見(2015年7月16日)

平成27年7月16日(木)午前10時~
 県政記者室(県庁3階)

録画配信 知事記者会見動画(約86分) ※MPEG4形式

  

1 台風11号の接近に備えて 

●知事

 皆さまこんにちは。台風11号が日本列島へとやってまいります。今回の台風の進路、これは平成23年の第12号台風と近似していまして、あのときも大きな被害が出ました。和歌山県、奈良県などの豪雨災害がございましたけれども、県内でも大山で大変な雨が降りまして、佐田川などが流量が増えて、今も堤防改修などを進めてきたところでございました。これとよく似たコースを通り、非常に強い勢力も保ちながらやってくるわけでございます。現在は955hPa[ヘクトパスカル]でございまして、中心付近の最大風速が40mということでございます。昨日[7月15日]よりは少し弱まり始めているようにも見えますけれども、これから日本列島の横断のコースに入る、特に中国、四国地方を横切るようなかたちで入ってくる可能性が強まってきております。

すでに県東部では朝の6時から、中西部では7時から強風域に入っておりまして、台風の影響が出始めており、その関係の雨も降り始めております。ぜひ、県民の皆さまには警戒をしていただきたいと思いますし、よく気象情報を、あるいは市町村の情報などに注意をしていただきたいと思います。県としてもホームページに最新の情報をアップするなど、皆さまへの情報提供をさせていただきたいと思います。イベントの情報、あるいは交通の情報なども掲載してまいりますので、ご参照いただければというふうに思います。只今の動きが続いてまいりますと、恐らく明日[7月17日]は大荒れの模様ということになろうかと思います。台風は明日[7月17日]の昼頃に最接近してくるのではないかと思われます。また、明日[7月17日]の未明に暴風域に入ったり、それから、また、早ければ今夜ぐらいから、それから明後日[7月18日]ぐらいにかけまして雨への警戒、この辺も必要になってまいります。

私どもとしては、今、防災会議を開いて地域防災計画を作ることにしておりましたけれども、その内容を前倒ししまして、今回の台風対策からあてさせていただきたいと思います。従いまして、複数手段で避難勧告などの情報をお伝えをするように、あるいは、早め早めの対応をするように市町村にもお願いをさせていただいているところでございます。それから、農業、また、河川等々の警戒も必要でございます。今、桃の収穫というような時期に入ってきておりまして、そうした対策も必要でございます。梨もだんだんと玉太りが始まってきているところでございました。さらにビニールハウスなどの対策も必要でございます。過去、こうしたことでの被害も出ておりますので、今回は風も強くなる見込みでありますから、ご警戒をいただければというふうに思います。また、水について異常があれば、農業用水も含めて近づかない、そうしたことが必要でありますし、異変を感じたら早めの避難をしていただくようにお願いを申し上げたいと思います。





2 参議院の役割と参議院選挙制度改革 

●知事

この度、国の方に要請活動に行ってまいりました。それで、国会議員の皆さんや、また、政府関係者ともさまざまな意見交換をさせていただきました。今日[7月16日]、衆議院の方、安保[安全保障]関係の法律が、法案が通過をするということが言われておりまして、混乱が続いているところでございます。やはり、熟議を尽くしていただく必要があるのだろうと思います。衆議院は通過をするという予定で、今、動いているところでございまして、野党側は欠席するという情報でございますので、粛々と採決ということになるのかなと思いますが、ちょうどこれからということでございます。参議院こそ良識の府でありまして、熟議の府と言われているわけであります。国民の多くがまだ十分審議が進んでいないと考えている現状がございますので、国会におかれてはこうした国民の気持ちを踏まえてしっかりと説明責任を果たすような審議をしていただきたいと思います。何やら会期末のような騒がしさではございますけれども、会期もまだ9月まであるわけでございまして、じっくりと審議をし、その間で国民に対する説明責任を果たすことが大切ではないかなと思います。

ことほど左様に参議院というのは我が国の民主制度におきまして重要な位置を占めているわけでございます。これは、私ども地元として、今、合区問題が言われているわけでありまして、非常に憂慮しているところでございます。国会議員の説明会の場でもあえて発言をさせていただきましたけれども、そういう県民の気持ちというものを十分に踏まえながら慎重に審議をしていただく必要があると思いますし、我が国の民主主義におきまして、都道府県を単位とする民主制度が行われてきた、選挙が実行されてきた、とりわけ参議院は都道府県代表というものを柱にして戦後一貫して制度を組んできたわけでありますから、その辺についての配慮が必要だということを強く訴えたところでございます。今、これについていろんな議論はあると思いますけれども、本来、最高裁判所が違憲判決というか、その元になるのは投票価値の平等ということでございますけども、その投票価値の平等を解消する手段として例示をしたのがこの都道府県代表という、都道府県単位の選挙区の見直しということであります。





3 高速道路網の早期整備要望 

●知事

地元の感情から申し上げれば、いささか最高裁も踏み込み過ぎではないかと思います。ですから、本来は憲法にここを書いておくべきなのではないか、憲法議論としても都道府県代表が必要であるということを、それを盛り込むべきではないかなというふうに思います。それを前提としながら、選挙制度の工夫をされればよいのではないかと思います。ですから、そうした根本論も今回は想起をさせることになっているように思われます。ぜひ、そうした都道府県をユニットとする民主的な代表が選ばれる選挙のあり方、これを最後の最後まで追及をしていただきたいと考えているところでございます。こういうようなことと併せまして、さまざまな県政上の課題などを訴えました。関係の県と一緒になり、高速道路のミッシングリンクの接続の必要性を訴えたところでございます。これについては太田[昭宏]国土交通大臣、さらに大家[敏志]財務政務官、また、与党を代表して自民党の谷垣[禎一]幹事長に11県でお伺いをしました。私と宮崎の河野[俊嗣]知事は出席をさせていただきまして、あと副知事や幹部が出て参りまして、訴えかけをしたところでございますが、太田国土交通大臣を初めですね、皆さまにミッシンクリンクをつないでいくことの重要性については一定の理解は得られたのかなという手ごたえは感じました。




4 今後の予算折衝と懸念 

●知事

ただ、問題はこれからの予算折衝でございます。骨太の方針の中でも地方について厳しいことも言われております。これについても訴えかけをさせていただきましたが、交付税などの一般財源の確保に向けて、政府与党で努力をするというような発言はございました。あと、新型交付金と言われるようなそういう地方創生を担保するようなそういうお金、これについても検討していくというお話はございました。いずれにいたしましても、今いろいろと逼迫した財政事情ということがあるのかもしれませんが、やるべきことはやらなければならない、そこのところの調和をとっていかなければなりません。解せないのは新国立競技場でありますけれども、なぜあれに2,530億円もかけなければならないのか。キールアーチが必要だとおっしゃいますけども、あれはむしろキルアーチでありまして、日本を殺したり、あるいはスポーツの大切さという意義を打ち殺してしまうことになるんではないかと思います。有森裕子さんが度々鳥取県の方にも来られていますが、涙ながらにオリンピックの意義を減殺することになると訴えられていました。ことほど左様でございまして、やはり削るべきところは他にもいろいろあるはずでございまして、本来なすべきことをなすのが筋道ではないかというふうに思います。これから予算が佳境に入ってくる。概算要求がまず行われ、そして予算折衝が行われるということになろうかと思います。ぜひ、その辺のことをしっかりと政府でご検討いただかなければならないと思うところでございます。





5 子ども医療費助成に関する国のペナルティー問題 

●知事

幾つかこう訴えかけをした中で、医療の、小児医療費のペナルティー問題がございました。これについては厚生労働省の橋本[岳]政務官の方で要望を受けていただいたところでございますが、厚生労働省として、これについては要望を真摯に受け止めて検討をしたいという話がございました。先般ですね、国・地方でワーキンググループが開かれたところでございまして、そこでも鳥取県側からもこの点を質しているところでございますが、厚労省の方では別途作る検討委員会の方でこの課題について検討していきたいというお話がございました。これは積年の課題でございまして、地方団体側からこういう子どもたちに対する、よかれと思ってやっている支出について、それを逆に逆手に取って、それを地方財政の圧迫の道具立てとすることはいかがなものかと訴えてまいりました。ぜひ、ぜひそうした大義を踏まえていただいて厚生労働省において、従来の考え方を改めていただきたいと思っております。




6 TPP協議に関する申入れ 

●知事

この他にも、各般の課題に向かって要請を行ってまいりました。TPPもいよいよこれからこの7月末にかけまして1つの節目を迎えようとしていると思います。まず、主席交渉官会合が行われます。そして28日からはハワイにおきまして閣僚会合、12ヶ国で大筋の合意をするのではないかと言われる報道もあるような会議が開かれることになります。私どもには十分な情報がございませんが、世上報道されているところでは米の輸入枠を拡大をするとか、豚の問題であるとか、鳥の問題であるとか、いろんなことが報道されておりまして、関係者も非常に気を揉んでいるところでございます。政府の方に訴えかけをさせていただきましたのは、守るべきものは守るということで交渉に臨んだのでありますから、そこのところはしっかりお願いをしたいというふうに申し上げました。

また、農林水産業への影響があるのであれば、それに対する十分な政策的配慮というものも考えていかなければいけない、これが現場の実情であるということを訴えかけました。この点について、あべ俊子農林副大臣の方からは、政府としてもそうした守るべきものは守る交渉をしていきたいといことがございまして、現場の意見も聞いていきたいというお話もございました。こういうようなことで、いろいろと訴えかけをさせていただいたところでございます。


7 全国知事会の開催と全米知事会への出席 

●知事

これから月末に、私ども全国知事会議の方でその大会を開くことにさせていただいております。それは岡山で開催をすることになりますが、1つのテーマは地方創生ということになろうかと思います。それからまた併せまして地方分権であるとか、地方財政であるとか、そうした地方として訴えかけなければならない課題について議論をすることになります。この地方創生については、地方創生の行動宣言をまとめようではないかと、今知事会の中でも議論をしているところでございまして、その準備を急いでいるところでございます。また、知事会の中で、これから海外との交流をどうしようかという話もあるわけでございますが、全国知事会に先立ちまして、私も全国知事会の活動として全米知事会の方に24日に出席をさせていただくことになりました。この全米知事会に出席をするとともに、会長が向こう入れ替わりますので、次期会長との協議もさせていただくなど、今後の日米の共同のあり方、これを、糸口をまず議論をしてそれから全国知事会議で議論をさせていただきたいと思います。

全米知事会議に出席するにあたりましては、これニューヨークの方で日本酒ブームでありますので、その売込みに動かせていただいたり、鳥取県関係者に物産観光につていての協力を呼びかけたり、また、ダイヤモンド電機[株式会社]という、これはウェストバージニア州に工場がございますが、私どもとして企業の地方分散によりまして拠点を鳥取の方に一部動かしてくれという、今、お願いをしているところでございまして、そうしたことなど訴えかけをさせていただき、海外の工場の実情も見させていただく、こんなことも併せてしてまいろうか思っております。いずれにいたしましてもそういうようなかたちで、知事会としても世界のウイングの中でどういうような役割を果たしていくのか、これからの議論ではないかと思っております。




8 CCRC検討会の立ち上げ等地方創生に向けた動き 

●知事

その全国知事会議での主要な議論は地方創生になろうかと思います。これについて鳥取県としても、この度要請活動も各方面にさせていただきました。CCRCについては、南部町の方でまず西部の検討委員会をしていただく運びとなりました。台風の影響がちょっと心配をされますけれども、早い内に、まずこの第1回の会合を開く予定にしておりまして、明日以降、そうした協議が始まることになろうかと思います。

CCRCは利害得失いろいろあるわけでございますが、南部町の場合は[国民健康保険]西伯病院ですとか、あるいは特別養護老人ホーム「ゆうらく」ですとか、そうした高齢者の関係施設や認知症に関連した病院などもございまして、さらに[とっとり]花回廊等々居住環境や恵まれた人生の豊かさを実感できる環境もあります。もちろんボランティア等々で社会参画のチャンスも米子という都市に近くございまして、そんなような意味でいろいろと可能性の高いスポットではないかというふうに考えているところでございます。また、今、市町村に号令をかけまして県の幹部が一通り各市町村長と会って、今集約を始めたところでございます。そうした状況を基にしましてこれから私どもの方で小さな拠点を、具体的にどこの市町村でやっていくかとか、そうした協議をさせていただきまして、県の方の総合計画の中にも反映をしてまいりたいと思います。

この度は鳥取県担当のコンシェルジュの皆さんとも出会ってまいったところでございます。東京の方で議論をさせていただきましたけれども、多くの霞が関関係者からもご支援をいただきながら、鳥取県の地方創生を進めていくことといたします。




9 ジャマイカ陸上チームの来県と受入 

●知事

8月のお盆の時期にジャマイカの陸上チームがやって来ることになりました。ずっと我々としてもその受け入れの折衝をして具体的な日程を詰めてきたところでございますけれども、9日の日にレセプション、歓迎のレセプションをすることにいたしました。そして11日と15日、11日と15日に公開練習をするということでございまして、今お伺いしているところでは報道陣への公開は11日というようなことのようでございます。それから16日には中高生、ジュニアの陸上の皆さま、こうした県の子どもたちの陸上教室、交流事業をやる。また、施設の訪問なども滞在期間中にしていただくことになりました。

16日に壮行会をすることになります。多くのかたがたにもご参加をいただきまして、ジャマイカの陸上チームが北京の世界陸上[競技選手権大会]で活躍していただくように、そうした祈念をさせていただきたいと思います。非常にビッグネームがやってくるわけでございまして、[ウサイン・]ボルトや[アサファ・]パウエル、そうした多くの選手団が来られることになります。私どもとしてもその迎え入れの準備を抜かりなくさせていただきたいと思います。また、併せてジャマイカ大使も激励に鳥取の方に訪れることとなりました。今、我々の方で話し合いをしていることでは、しゃしゃん祭りに大使も参加をされる。県庁連で参加をしていただく今段取りを進めているところでございまして、ジャマイカの夏という装いも出てくるんではないかなというふうに思っております。そうしたスポーツの素晴らしさを高めていくその拠点として鳥取が活用されるようにお願いをしてまいりたいと思います。





10 9月補正予算に向けた動き 

●知事

現在9月補正[予算]に向けまして議論もぼちぼちスタートをさせようとしているところでございますけれども、パラリンピックが、来年リオデジャネイロで開かれるわけでありますが、その[日本]パラ陸上の予選大会を鳥取でやることになりました。それで、それに向けて所要のやはり予算整備をしなければならないだろうと。[鳥取市]布勢の運動公園のところがその予選会の大会、パラ陸上の大会の箇所となります。今までは長く大阪でこれを行ってこられたわけでありますけども、初めて地方の鳥取で開催をするわけでございます。やはりバリアフリーということを考えますと改修がどうしても必要でございますので、数千万[円]単位には少なくともなるというふうには思われますが、そうした予算をこの9月に用意をして着手をしていきませんと来年の春の大会に間に合わないということになりますので、この9月にはそうした予算も出していかなければなりません。

また、併せて特別支援学校での看護体制、これも議論になるかと思います。今、教育委員会とも話し合いを始めていますけれども、主任的な役割を果たす看護師さんが常勤でおられるような体制、そうしたことも視野に入れて今予算づくりに向かおうということとなったところでございます。このようなことなどを含めて、9月補正[予算]に向けまして準備もそろそろスタートしていくことになりますが、盆明けが本格的な作業ということになろうかと思います。


11 ドクターヘリの単独導入等に関する検討会の結果 

●知事

また、6月で成立した予算の今、フォローアップをしているところでございますが、昨日[7月15日]は、ドクターヘリについて初めての検討委員会が開催をされました。このドクターヘリについて各方面の委員が集まられたわけでございますけども、その有識者のかたがたからは、鳥取大学[医学部]附属病院においてこのドクターヘリを設置をする、運用する、そうした方向性でのご意見が寄せられました。こうした方向性の中で、今後議論が展開していくのではないかと思いますが、専門家のご意見をよく拝聴させていただいた上で、県としての考え方を取りまとめ、県民の皆さまのご判断をいずれ仰いでいくことになろうかと思います。

鳥取大学の代表でございます、[救命]救急センターの統括をしておられる本間[正人]先生も発言をされましたけれども、やはり10分とか、そうした時間を争うようなそういう患者さんがいらっしゃる中で、ドクターヘリの運用は必要であるというご意見が出されました。これは鳥取大学側の協力がなければこうしたドクターヘリということはまず動かないものでございますが、その先であります鳥取大学側からもこうしたご意見が出ております。今日[7月16日]もこの後鳥取大学との意見交換会をさせていただきますけども、こうしたことなども含めましてドクターヘリの方向性を見出してまいりたいと思います。もちろん負担も伴うものであります。初動整備で3億円ぐらい、それから年々の運用でも2億円を超える運用費がかかるわけでございます。国の方の補助制度はございますけれども、それについては不足がちでございまして、この辺の課題をどういうふうに考えながら導入について検討するかと、この辺がこれからのポイントにもなってくるのかなと思っております。


12 北東アジアゲートウェイ活性化に関する動向  

●知事

いろいろと海外とのつながりということで言いますと、先般DBSクルーズ[フェリー株式会社]のユン[ギュハン]副社長も来られまして意見交換をさせていただきましたが、域を活性化しなければなりません。今月[7月]末にはロシア沿海地方の経済代表団をお迎えをすることになりました。その経済代表団の皆さまと協定を取り交わそうということを今準備を始めておりまして、貿易などを活発化させていく、こうしたことを目論んでいるところでございます。また、この後、実際にご報告いただくこととなりましたが、鳥取県内で木材の輸出にDBSクルーズフェリーを活用できないかという模索を続けてまいりましたけれども、日中東北物産[有限会社]さんと八頭中央森林組合などが協力をされながら、この度DBSクルーズフェリーを活用して木材を[韓国]東海[市]へ輸出する、そういう運びとなりました。我々としても、ぜひそうしたこのことを入手補助等々もございますので、協力をしてまいりたいと考えております。

心配されておりました[中東呼吸器症候群]MERSの影響でございますけれども、この度は残念ながらこの週末DBS欠航ということになりますが、この週末についてはですね、その後は300人以上予約が入っているというふうにも伺っております。また、米子ソウル[国際定期]便につきましては、今7月の予約状況を見ますと5割を超えてくるのではないかという動きにもなってきておりまして、インバウンドがまた戻ってきているところでございます。ぜひこれからも北東アジアゲートウェイの拠点として私どもの方でしっかりと役割を果たしてまいりたいと思います。



13 とっとり自然環境館へのヒト型ロボット「ペッパー」の配置 

●知事

20日の日には、[ヒト型ロボット]ペッパー君が鳥取に来ることになりました。これは先般[東京都港区]新橋のとっとり・おかやま新橋館におきまして、2日間でありましたけれども、世界初の公務員として勤務をしたロボットでございましたけれども、なんだったら、その気があれば鳥取で永久就職もできますよということも申し上げていたわけでありますが、ソフトバンクエナジー[株式会社]さんがその役割を担っていただくことになりまして、[米子市]崎津にあります環境学習の施設の方で子どもたち、来館者の応対をするという役割で着任をする運びとなりました。ぜひ、鳥取の素晴らしい環境の伝道者として活躍してもらいたいなというふうに思います。



14 夏に向けたイベント等 

●知事

鳥取砂丘を守るべく除草のボランティアも始まる季節となりました。多くのかたがたに鳥取のダイナミックな自然を楽しんでいただき、バケーションの夏をお過ごしをいただければありがたいと考えているところでございます。また、花火大会などもございますけども、19日の日には水郷祭(湯梨浜町)の花火が予定をされている、25日には境港でジャズフェスティバルが行われる、夏休みシーズンもいよいよ到来をする運びとなりました。水の事故等々、さらには熱中症の警報も最近は多く出されるようになってきております。体調にもご注意をいただきまして、県民の皆さまには素晴らしい夏をお過ごしをいただきたいと思います。また多くのかたがたに鳥取を楽しんでいただければと考えております。私の方からは以上です。



15 安全保障法案の取扱等について 


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すみません。安全保障法案のことでお訊ねです。おっしゃられたように熟議が必要だというのはそのとおりだと思うんですけども、もう一言、熟議が必要なのはなぜかというのをもう一言いただけたらと思ってですけども。


●知事

 これは、我が国の基本的なあり方、これに関わる部分がございます。戦後、日本国憲法が制定をされまして、日本は平和国家としてその地位を国際的にも高めてまいったところでございます。これは国民の誇り、プライドでもあったと思います。それで、この平和のあり方ですね、これについて、今、与野党で考え方が分かれているのがこの安保関連法案ではないかと思います。外交防衛は国の専権事項でありまして、地方の方は内政を司るわけでありますから、私どもがそのことについて物申し上げるような立場ではないわけでございまして、国会というそのための土俵が憲法上用意をされているわけでありますから、その本来の土俵である国会で熟議を果たしていただく必要があると思います。なかなかいろんなご意見がある中で、騒々しくどうも衆議院が閉じるということになりそうでございますが、そうであれば、今度は参議院という土俵でまた1からこれについて議論をしていただくのが参議院の使命ではないかなというふうに思います。ぜひ、その審議を通じながら国民の意見の集約というものを国会においても図っていただく必要があるだろうと思います。


○毎日新聞 真下信幸 記者

 それに関連してなんですけども、昨日与党が強行採決というかたちで特別委員会で通過したということなんですけども、一連のテレビでもかなり騒がしくやっていたかと思うんですけども、その決め方についての受け止めと、知事としての受け止めというのはどういったものでしょうか。


●知事

 例えばその116時間という数字があるのが全てではないと思うんですね。ただ、他方でその衆議院と参議院と2つの院がありますから、それで、衆参それぞれで相まって、この法案について審議をしていくというシステムもあるわけだろうと思います。強行採決ということでありますけども、野党側も大分正直言ってそのテレビに向けて、テレビカメラに向けてボードを持っているのもそれはそれで1つのキャンペーンなのかなと思えるようにも見えました。大切なのは国民が納得するかどうかなんです。116時間ということでもないと思いますし、単なるキャンペーンでもないと思うんですね。それで、国会という場において冷静に国の将来を見つめて法律的な課題もありましょうし、それから外交上の課題もありましょうし、また世界における軍事的な変動要因などもほんとはあるんでしょう。それで、そういうものを、言わばそのテーブルに上げて、もう一度1から議論していただくぐらいの性根を入れた議論が必要なんではないかなと思います。そうでないとなかなか国民の皆さまとのコンセンサスが図れなくて、国会がその遊離してしまうことにならないかなというように思います。民主主義でありますので、大切な議論は熟議を凝らすのが王道ではないかと思っております。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 関連してですけども、おっしゃられたように、昨日の特別委員会での採決の場面を見て同じような印象を私も思ったんですけど、やっぱりこの度ああいう、いわゆる強行採決というようなかたちになって、議論も十分尽くされておらん中でということになったのは、野党の力不足ということがあるというふうにお感じになりますでしょうか。


●知事

 それもでも与党が圧倒的な数を持っていますから、衆議院においては。ですから、そこのところは力不足というよりは、そこは噛み合ってなかった面がまだあるのかなということだと思います。参議院に舞台が移るということになりますと与野党の議席数は縮まってまいりますので、また違った慎重な審議がなされるのでないかというふうに期待したいと思います。


○中国新聞 川崎崇史 記者

 知事の方から熟議をしてほしいというふうな言葉がありましたけども、そこは会期内に限らずという観点からというふうに捉えてもよろしいですか。


●知事

 そこは1つの政治論でありましょうから、そうした、どういう決め方をするかということも含めて、国民は見ていると思いますので、与野党また1から冷静に議論を始めるべきではないかと思っております。




16 参議院選挙制度改革における合区問題について 


○毎日新聞 真下信幸 記者

 参院選の合区の問題でお伺いしたいんですけども、先週の知事会見以降から自民党の方で大筋に流れが決まって、その後、本部からも県連の方に説明があったというふうに動きがずいぶんあったかと思うんですけども、それについて今日の先程知事の発言からも、先週は地方自治体の首長として一歩引いた立場からちょっと言ってたかなという感じを受けたんですけども、その点、1週間経って今の受け止めっていうのは何か変化がありましたでしょうか。


●知事

 やはりそこは、一線は確かにあると思っています。これは国会議員の決め方ですから、しかも憲法に基づいて、法律を持って選挙制度は定められることになっていて、立法裁量がございますので、これは優れて国会議員の説明責任を果たすべき問題ってございまして、私の方で右か左かということを言えるような立場では本来ないというのはそのとおりであります。ただ、今のちょっと1週間この間の議論を見ておりますと、とにかく決めてしまえというのであれば、それは、本来私は憲法的にも、憲法的というか、この国のその民主主義のあり方としても都道府県が果たすべき役割が大きいと思っていまして、それに基づく選挙制度が衆参問わず設計されてきているということの重みを考えるべきだという立場でございまして、そういうことからすると、いささかそこのところを置き去りにした展開にならないかなという危惧を持っているところでございます。

ですから、ちょっともう一歩冷静に考えてみますと、元々は最高裁の判決から出てきた話でありますが、最高裁はその憲法の解釈としてああいう判決をされているんだろうと思います。本来、その憲法の中に都道府県単位ということを、選挙区制度、つまり決め方として書いておけばいい話なんだと思うんです。それはこの国のあり方としても、執行し得るものだろうと思うんですね。それで、アメリカにおいても日本とは比較にならないほどの格差、一票の格差がありながら、上院が選挙制度が維持されているわけでございまして、これはやはり合衆国憲法の影響というのは当然あるわけです。それで我が国も本来、合衆国憲法を見習いながら、日本国憲法は作られてきた節がございまして、その基本的人権の保障とか、さまざまなことを考えますと。それでそういうようなことからしますと、私どもの日本国憲法の今改正論議がこれから出てくるかと思いますが、そういう中で都道府県代表という国会議員の決め方のことも書いてもおかしくないんではないかな、そういうふうにして、そうしたことがあると最高裁の判決も今のような判決の書き方とはだいぶん変わってくるはずではないかと思います。そこのところを少しこう言わば、小手先でごまかしながら今日まで来てしまっているのかなというのが率直な感想でございます。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 今、憲法の改正、憲法に盛り込むという策を1つ言及されましたけれども、それは仮に、今回合区このまま進むとしても、将来そういうことも視野に今後国会で議論を尽くすべきというふうなお話なのか、それとももう合区ということを1から、0からもう一度見直して、そういうことも含めて議論をし直すべきなのかと、そのあたりはどうでしょうか。


●知事

 私は、だから先週も似たようなことを言っていますけども、本来そういう立場、考え方でありまして合区がなければ、それが一番いいと思います。それでそれが図れないのが1つあるとしたら、その判決、最高裁判決のところが引っかかるんだと思うんですが、それは憲法自体の課題としても本来は解決すべきではないだろうか。その辺は残された課題として、やはり国民的な議論も本来はしていただきたいと思います。それで、これは鳥取[県]・島根[県]とか、高知[県]・徳島[県]の問題に留まらないわけですね、それでこれから順々にこう、このまま放っておけば、どんどんこの合区が広がっていくことに恐らくなります。それで、危惧されますのは、通常その5倍ぐらいを目安に参議院については、最高裁判決が続いてきたわけです。その辺が1票の格差の限界点というふうになっていました。明示的に倍率を言ったわけではないですけども、違憲判決の判断の分かれ目を見ればそうであったです。

それは何故かというと、都道府県代表という性格を重視していたからでありまして、その都道府県代表という性格があれば一定程度の1票の価値の格差は立法裁量の範囲内として許容されるというのが最高裁の考え方だったと思います。ですから、そういうようなことからすると、今5倍が仮に3倍ということで、今、これは自民党と4党案でありますけども、ことであっても、対立する民主党、公明党案は2倍以内ですよね。それで、いずれその2倍以内という話も出てきかねないわけです。つまり、合区というのは都道府県というたがを外してしまうわけですから、そうすると、都道府県代表の性格がなくなってしまえば、あとは1票の価値の問題だけになりますので、たがが外れればどこまでも続いていくわけでありまして、それは福岡[県]と佐賀[県]が合区すればいいとか、そんな話にもなってくるわけです。そうなりますと、おそらくその人口県の状況によっては代表を出せない県が多数出てくると思います。鳥取[県]・島根[県]は微妙な関係で、人口的にはうちの方が少ないですから、絶対出せないということになるかどうかというのは、ひょっとしたら勝つかもしれないという選挙の算段が政治的に成り立つかもしれませんけど、ある程度人口の格差があるところで、それで1人ないし2人というような選挙をされた場合に、代表は出せない県というのはこれから続出してくる可能性があるわけですね。

これは鳥取[県]・島根[県]、あるいは高知[県]・徳島[県]だけの問題ではなくて全国に広がってしまう課題であります。それで果たして日本国憲法を制定をし、衆議院と参議院とそれぞれの選挙制度を当時考案した哲学からして許容されるかどうかということになると思うんですね。ですから、本来はそういう国のあり方に関わることであるので、憲法秩序の問題として憲法論的にも議論されるべき課題ではないかというふうに考えております。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 ただ、一方でもう来年の夏に迫る中で、実際に憲法改正となると当然手続もかなり必要ですし、なかなか難しい話でして、そのあたりで最高裁の判決との整合性をどう図るかということが1つポイントになると思いますし、それと知事がおっしゃる憲法に明示するという場合に、どういうような文言で、要は全国民の代表ということになっているわけですけども、これを参議院は都道府県代表と明示するというご趣旨でしょうか。


●知事

 選挙制度は法律によって定めるというふうに書いてあるわけですけども、憲法に、そのときの指標として例えば都道府県、あるいは都道府県だとかそれから人口に配慮して定めるとか、例えば書くわけです。そうすると選挙制度設計の考慮要素になりますので、今とは違った議論になってくるんではないかと思います。それで、極端なことを言えば、昔から言われていることですけど、これは私の持論というよりは。例えば参議院は都道府県代表だけにしてしまって、衆議院は全く比例的に作るような全国代表だとか、あるいはブロック代表だとか、そういうふうにしてしまえとか、いろんな議論が自由に政治がなされているわけでありますけども、いろんな組み方がやっぱりあるんだろうと思っております。それで少なくともそうした地域代表という性格は、それぞれの地域に分かれてこの国が出来ているということから考えますと、一定程度の合理的な指標にはなるだろうというふうに思います。

もちろん憲法改正がすぐできるわけではありませんので、今いまの合区問題というのは進行すると思いますけども、その進行した後ですね、やはりそうした原点に立ち返った議論は忘れないでいただきたいと思いますし、それから、鳥取[県]・島根[県]、高知[県]・徳島[県]、それぞれ1つにまとまるのであれば、じゃあどうやってそれぞれの県が代表を確保できるのか。やっぱりこれは、法律論はともかく、政治論としては要請され得る話だと思うんです。それでその点について自民党なり、あるいは国会なりどういう説明責任を果たすのか、そのための何らかの制度的なそういう仕掛けがあるのかどうか、その辺も課題になってこようかとかと思います。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 違憲判決を逃れるためのその急場しのぎではなくて、議論を継続すべきだということでしょうか。


●知事

 私はこの国のあり方として合区問題というのは、いささか軽々な議論ではないかと思っています。それは江戸時代300の藩があって、その藩に別れた分任統治だったわけですね、我が国は。それが明治維新によって中央政府に一元化をされますけども、その廃藩置県とはいえ、その藩というそれまでの行政、言わば統治単位、統治単位を基にして府県制度ができている。ですから、市町村とは違って重みのある我が国のあり方、長いあり方に直結をするものであります。さらに律令国家の時代でも因幡の国やら伯耆の国やら、そういうことも定められてきたわけでございまして、それぞれの地域の特性に応じて、その国のあり方、地域のあり方を決め、国のあり方を決める。ですから、そこの代表者が国全体の方針決定に参画をする。これはデモクラシーのあり方として当然のことではないかと思うんです。ですから、そこの原則は、やはり1つ筋を通すべきではないかというふうに思っています。

ですから、今回どういうような制度改正が最終的にはあるにせよ、この国の統治のあり方として、自治のあり方として、デモクラシーのあり方として都道府県という単位を真剣に中心的なものとして位置付ける、そういうことを考えなければいけないと思いますし、それは国民のかたの感情にも実は合致をするんだと思います。今、何増、何減などなどの、言わば小手先の議論でまとめようとする中で、時間がない、来年参議院の選挙制度がある、だからとりあえず合区しようというのはちょっとそこの大原則からすると軽々な議論ではないかと思っております。


○時事通信 平野実季 記者

 すみません。関連してなんですけど、自民党県連と市長会などが話し合いの場を設けて今後、そういう合区に反対する行動を起こそうということで、市長会などは決議文を、それから町村会などは要請書を提出したということなんですけども、知事もこれまでも8県知事で連名でそういった思いを伝えたりということがあったと思いますが、現段階でまた次のアクションを起こすという考えはありますか。



●知事

 これはもう既に世論が沸騰していますから、我々の投げた石は向こうに届いていると思っております。それで、私どもの場合で言えば、知事レベルで言えば、仲間の知事と言いますか、福井県など合区対象となっていない知事も含めて、これは地方創生に関連する課題があるとか、あるいは都道府県というデモクラシーに課題があるとか、そういうことからすると今のこの合区というのは認めがたいということを明確に参議院に対して意思表示をさせていただいております。それも含めながら、今これからどういう議論の展開があるか分かりませんが、議論がなされるべきだと思っております。


○山陰放送 秦卓史 記者

 すみません。重ねてなんですけれども、県議会の皆さんと一緒に知事が連盟で行動をするであるとか、文章を出すであるとかということはお考えではないということでしょうか。


●知事

 今でもそれでやっちゃいましたからね。自民党県連もあのときに参議院の[岩城光英]副会長とか、それから鶴保[庸介 政策審議会長]さんですか、とか来られてしゅんとして帰られましたからね、だから、相当強烈にそちらはそちらでやっていると思いますし、実は県議会も私と同様に6月県議会のときに議決をまとめています。一部会派ではそれに反対をされましたけども、賛成多数で議会の意志は可決をされているところでございまして、正式に私の方も意思表明していると思っております。今、国の中枢の永田町の方でも議決をまとめています。一部会派ではそれに反対をされましたけれども、賛成多数で議会の意思は可決をされているところでございまして、正式に私どもも意思表明していると思っております。今、国の中枢の永田町の方でも当然ながら我々のこうした強い声は受け止めながら、議論がなされているんではないかなと思っております。

先般、谷垣[禎一]幹事長のところにお伺いしたときも、これ、本当に立ち話でありますけども、地元にはいろんな議論があり、鳥取県選出の国会議員もいろいろ意見を出しておりますと、そうしたこともよろしくお願いしますということも申し上げて帰ったわけでございますが、いろいろと考えられるアクションは起こしてきていると思っています。


○山陰放送 秦卓史 記者

 前回、参議院自民党の幹部が来られたときに、その会合の直前に自民党県連の幹部のかたも、記者団に向かって、知事は一体どう考えているんだと、今回、ちょっと先週会見があった後でしたので、会見ではどう言っていたんだというようなことを尋ねるシーンがありました。実際、自民党県連のかたも、知事の発言、共同歩調をとれるのかというようなところを気にされているんだと思います。その後に各会派と連携していくっていうことも1つの動きではないかなと思うんですが、これは知事の見方からすると連動しているんだということなんでしょうか。


●知事

 うん、そう、大きな流れとしては同じ方向で動いていますんでね、ただ、これを強調すると、強調してなんか書かれた新聞もあったんで、それかと思いますけども、立場としては、この問題は私の決定権のある問題ではないので、そこの限界は自ずからあります。ただ、発言は発言としてさせていただかなければいけないと思っています。

○中国新聞 川崎崇史 記者

 関連してなんですけど、県連の中では、いわゆる衆議院議員ですね、県選出の石破さん、赤沢さんが合区の関連として、何も物を申さないと、態度をはっきりしないと如何がなものかという声もあるんですが、知事はその辺についてどんな所見をお持ちですか。


●知事

 そこは、私も今回、要請活動する中でこの課題についても、国会議員の皆さまにも訴えかけをさせていただき、国会議員の皆さまからも公式非公式反応はございましたけれども、衆議院議員のお二方についても、この合区問題については非常に慎重な見方というか、はっきり言えば基本反対だという点では一致をしていると思っています。ただ、それを国会議員になりますと私と違いまして、実際に法案に係わる立場ですから、どうやって、じゃあそういう地元の思いをかたちにしていくのかで、それぞれ国会議員なりに今、奮闘努力されているように見受けられたところであります。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

 すいません。大変失礼ですけども、この合区のことはまだひっくりかえせる余地がある可能性があるというふうに思われますでしょうか。


●知事

 だって、まだ、審議も何もしていませんもん。今、だって、法案すら、法案はね、それぞれありますけども、これから参議院でまず先議でしょうけど、参議院で先議をし、衆議院で議論をするということで、それから、そういう意味では安保法制以前の段階ですから、まだなにも決まったわけではないわけでして、まだまだ、これから議論は続いていくんではないかと思います。私どもの問題意識は先程申しました福井県を初めとして、別の地方の知事さんたちにも共有をされている問題意識でございますので、鳥取県のみならず、全国的にも同じ思いのかたがたはいらっしゃると思っています。


○日本経済新聞 船越純一 記者

 すいません。関連するんですが、その制度改革の部分で、緊急提言のもの、文言を見ますと、参院選については都道府県単位による代表が国政に参加する仕組みを維持することということで、なぜそれを仕組みを維持するかっていうところがまったく書かれてないことがありまして、そこを訴えかけていくということが必要だと思うんですが、それを県なり、あるいはこの8県の知事でまとまってやるなり、そういったお考えというのはあるんですか。


●知事

 これはこの提言をまとめるにあたりましても、かなり各県間でやり取りがございまして、それで8県[福井県、山形県、石川県、奈良県、鳥取県、島根県、高知県、宮崎県]として合流できるところで、文言の調整を福井県を中心にしてさせていただいたところであり、鳥取県の考え方も盛り込まれております。ですから、そこにも書いてありますけども、私どものようなそういうそれぞれの県が代表を出せる、そういう仕組み作りが必要だというところを具体的に書いたつもりでございまして。


○日本経済新聞 船越純一 記者

 これを具体に読んでもそこまで踏み込めてないなというか、先程例えば、米国の上院が格差がありながら各州の代表を維持しているですとか、そういった部分というのは、国民に伝わってない部分が非常にたくさんあるなという印象なんですが、そこに関して例えば、県内、あるいは知事の名前で発信していく、そういった動きがないと、何か今までの話を聞いていますと、まだ法律以前の段階なのでと言いますが、その戦う準備もできてないんじゃないかという気がするんですが、矢も一本になってないような気がしますし。


●知事

 でも、皆さんでそれは揃っていると思いますけどね。合区に反対しているという知事の集まりというふうに考えていただいて、そこは差し支えないと思っています。


○日本経済新聞 船越純一 記者

 分かりました。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 質問変えてもよろしいでしょうか。

○山陰放送 秦卓史 記者

 すいません。関連して、関連した話でありますけれども、合区が参議院で実現すれば、鳥取県にいる有権者が1人の代表を選ぶという選挙は知事選挙だけということになると思いますけれども、それに、そういうことについて、知事は危機感なりお持ちでしょうか。


●知事

 そこは、ちょっとすいません、趣旨が分かりかねたですけど、別にそれはそれぞれの選挙制度の問題ですから、それは選挙の制度設計に従って代表を選ぶということではないかと思っています。問題なのは、なぜその今まで参議院議員の選挙と私の選挙とが同じ選挙区であったかということです。それは都道府県代表であるからであろうかと思います。その都道府県代表ということがなくなってしまうというのはやっぱりデモクラシーのあり方としておかしいんではないかと、そっちの方にむしろ問題意識を持っております。衆議院についても似たようなことが本来あるわけでございまして、どんどんと定数の問題が出てきた場合、それは果たして鳥取県の代表者というものが保証できるかどうか、そこのところの課題はあるわけですよね。ですから、これはやはり代表の単位というのはどういう単位で選ぶべきか、というのは書いておいてもおかしくない。現にその都道府県議会議員の選挙であれば、選挙制度の中にやはり市区町村を単位とすると書いてきているわけでございますよね。

また、これまでの公職選挙法の中でも都道府県単位でずうっと書いてきている。それはだから1つのデモクラシーの基本になっていると思うんですよ。ですから、そこのところを考えなければならない。これは単なる地域エゴということではなくて、いろんなその社会動態、社会実態がありますけども、農業問題を考えるにしても、それから産業の問題を考えるにしても、あるいは教育の問題を考えるにしても、何の問題を考えるにしても都道府県の単位で最終的には意思をまとめて、それで自治的なことであれば自分たちでやる、国に対して物申し上げるときは国に対して申し上げるという、それが我が国の一貫した統治体制だったと思うんです。ですから、それを自己否定してしまうことにこの合区がなりやしないかなと、そのことに危惧を覚えるわけであります。


○山陰放送 秦卓史 記者

同じく行政単位としての県を考えれば、行政長を1人選ぶという選挙、それから鳥取県という行政単位を基本として、ただ国会議員1人、代表1人であるという1人を選ぶ選挙という意味では、参議院選挙とそれから知事選挙という、選挙というものだけをみれば、そういうふうな1票の意味があったと思うんですけれども、その片方が合区によって消えてしまうことに関しては知事は、特にはそれは同じように論ずるべきではないというふうにお考えでしょうか。


●知事

これはもう、哲学というか、民主政治自体の問題だと思いますね。例えばイギリスであれば、ワイト島という島があります。それでこのワイト島選挙区は特別扱いなんです。それで、それは別に他の島とは関係あまりあれはないと思うんですけども、要はそれが政治単位だということで、それをもう尊重しているからだと思うんですよね。それで、日本の参議院でこういうなんか騒ぎになっているのは、半数改選をやっているわけですよ。それで、6年に1度の選挙でいいはずなんですが、あえてそれを半数ずつ改選をするということを選挙制度の仕組みとして入れたわけですよね。だから、普通であれば、例えば鳥取選挙区1人区ないし2人区ということになるかもしれませんけど、それでそのような調整が出来て、県代表を確保できるかもしれませんけれども、この半数改選を維持せんがために、合区をするというのが今の動きでありますから、私はそこは何がその制度の上で、選挙制度の上で大切なのかというのを一部見失っているんじゃないかと思うんですね。

それで、これは先方には先方の議論があるわけで、半数改選というのは憲法秩序の問題だから、そこは曲げられないんだというわけでありますが、じゃあ、それとその都道府県の半数改選ということのデモクラシーにおける意義はそんなに大きくないと思うんですね。これは、実はアメリカ合衆国の上院選挙に準じてやっているわけです。それで6年に1回選ばれるわけでありますけども、あそこは2年ごとに選挙をするんですね、これ下院議員の関係がございまして。ですから、そこに各州に2人割り振っていますけど、各州に2人割り振っている関係で、3回に2回選挙をするという、1回がお休みということで、各州が上院議員選挙をしているわけです。それで、そういうようなことをやっているのを日本に導入しようとして、衆議院解散しますから、日本の場合は。それで、4年と6年でセットをして、それで半数改選というようなこと、大体衆議院とある程度整合性をつけながらという意味だったんだと思いますけど、そういう選挙制度をあえて作ったんだと思うんですね。だから、それ以上に都道府県単位で代表を選ぶことの方が、私は重みがあると思うんです、価値としては、バリュー[価値]としては。ですから、今の議論はいささか軽々ではないかというふうに思えるわけであります。


○山陰中央新報 桝井映志 記者

自民党鳥取県連が独自の案を持っております。それだったらまだ平井知事も納得できるところですかね。3年ごとというのをやめて、6年に1回にしてでも、鳥取県代表という、鳥取選挙区を維持しろという案を、県連は持っておりますけど。


●知事

本当はでも、同じように選ばれたらいいですけどね、同じように。だから、例えば6年に1回、全国が6年に1回選挙をするなら、皆さん納得しやすいんだろうと思いますね。そこはいろんな制度設計論がありますから、どの案がいいというまだ段階とはちょっと絞りにくいところがありますけれども。いずれにせよ、それぞれの県の代表が確保されるということは、我が国の民主政治の上で、重要な価値があるというふうに思っていまして、それが確保されるようなぎりぎりの努力を求めたいと思っています。




17 いわゆる新型交付金の課題 


○読売新聞 安恒勇気 記者

よろしいですか。地方創生の関連なんですけども、一部報道で、新型交付金のことなんですけれども、内閣府が来年度の予算概算要求でも1,100億円という規模で検討に入ったっていう報道があったんですけれども、額的に知事として少ないという受け止めですかね。


●知事

やはりこれは、多々益々弁ずということはあると思うんですね。なんせ全国の自治体の数、それから都道府県の役割、それを考えますと規模的には我々地方側としては上積みが欲しいところであろうかと思います。この度の補正予算で、今新型交付金の前駆的制度が走っていますけど、それでは1,700億でございますので、その額がよいかどうかというのは、私は議論あると思いますね。それで、全国知事会議でも多分いろんなご意見が出るんではないかと思います。それで、この辺は、ただこれまで聞こえてきたところでも、財務当局の方はそういう新型交付金っていうのはいらんみたいな話もあって、0対100みたいな議論の中から始まっていますから、どういう経過で今、こういう報道が出ているのか分かりませんが、我々としては、地方団体で足並みを揃えながら、やはり新型交付金の総額をある程度確保するように運動を展開していくべきでないかと思っています。


○読売新聞 安恒勇気 記者

具体的に知事が考えられている、これぐらいの規模だったらっていう額とかありますか。


●知事

そこはちょっと特にはないですけど、2つあるんですよね。それは期間の問題です。去年の補正予算で、昨年度の補正予算で計上されていた1,700億は、最初の初動ということでああいう計上があったわけでありますけども、これからは5年にわたって地方創生をやるという期間に入りますので、長期的に安定的に毎年いくらずつちゃんと入りますよというのがまず1つあると。それとあと、毎年の総額ですね、毎年の総額としてどれ程かということがあって、その2つの要素があります。それでこれ、たぶん同時並行で議論しなきゃいけないんだと思いますが、ちょっとまだ概算要求も出ていませんし、報道ではそういう報道もありますけども、私どもとしてはそうした5年間の期間全うできるような持続可能な交付金であることと、総額の問題と両方を全国知事会議等で議論していかなきゃいけないと思っています。




18 全米知事会等との協議と今後への展望 


○日本海新聞 井上昌之 記者

 すいません、来週ですけども、アメリカにご出張されるということなんですが、全米知事会との協議ということもおっしゃいましたけど、ちょっとどういう協議になるのか分かっている範囲だけでも教えていただけませんでしょうか。


●知事

 はい。これは山田知事会長の方の問題意識がございまして、実は知事会議として今までも日韓知事会議とか、日中知事セミナーとか、日米知事会議とかやってきたわけでありますが、日韓、日中が途絶えていたものが今復活をしてきているんですね。いろんな事情で途絶えていたと。それで、日米知事会議も、これもしばらくできてないということがございまして、こういう日本とアメリカでの知事協議というのをまた再興できないかと。その辺を全米知事会議側とまずパイプづくりに行ってくれということでございまして、その辺のちょっとミッションと言いますか、使命を背負いながらお会いをするということであります。ですから、いきなり何かこう、共同機構でこんなもんつくるとかいうことの以前の段階として、日米の知事同士で意を通じ合う、そういう仕組みをつくりましょうと呼びかけに行くという段階です。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 じゃあ、その日本の全国知事会の代表として平井知事が行かれるということだと思うんですけど、何年ぶりとかって何か聞いておられますか。


●知事

ちょっと今、記憶にないですけど、もうしばらく日米知事会議やってないですね。やってないです、はい。


○日本海新聞 井上昌之 記者

 分かりました。あともう1点ですけど、ニューヨークにも行かれるということで、ニューヨークに行かれるのは何年ぶりになるんですか。それこそ、


●知事

 これも、


○日本海新聞 井上昌之 記者

こちらに帰って来られて以来とかなんか、そういうことではない。


●知事

 いや、1回、ええ、1回行っていますね。1回はやはり物産関係で、はい、お伺いをいたしました。あと、ブラジルに50周年、移民50周年に行ったときにニューヨーク経由で行って、そのときに鳥取関係者とはお会いしましたね、はい。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 今の関連で日米の知事会のパイプができれば、日本にとって、我が国にとってもしくは知事会各県にとってどのようなメリットが生じてくるというふうに期待されていますか。


●知事

 やはり日本とアメリカというのはこれから、これまでの70年の歴史の中でパイプを作ってまいりましたし、これからの歴史の中でも世界の中で重要な役割を果たす二国間関係になると思います。ただ、その政府同士のことだけでなくて、いわゆる地域同士で絆を結んでいく、意を通じていくというのが、そういう太く長い交流ないし関係づくりには不可欠だと思います。元々アメリカで姉妹都市交流事業というのが始まっていまして、これが世界に広がっているわけでございます。その理念は平和を確かなものとするために、国同士ではいろいろ戦争も起こるわけでありまして、地域同士で特にピープルトゥピープルという言い方をしますけど、人と人とのつながりというのを作っていくのが大切だという社会運動から姉妹都市事業というのが始まっているわけであります。やはり日本とアメリカとの間は最も重要な二国間関係というふうにも今の政府も言っていますし、オバマ大統領も日本との関係を重視をしているという行動に出ておられまして、今の環境の中で日本とアメリカの知事同士の関係づくりというのも、もう一度再セットすることはできないかという問題意識であります。


○日本海新聞 北尾雄一 記者

 ひいては例えば青少年の交流ですとか、経済交流、観光ですとかそのあたりの各都道府県への効果、波及みたいなことも期待されるところでしょうか。


●知事

 そうですね。今までちょっと途絶えているのはやっぱりアメリカの知事さんたちの、何て言いますか、問題意識はどちらかと言うと経済の方にウエート[重点]がございまして、私はその経済交流なんかもある程度引き受けながらお互いが交流していかないとうまくいかないと思います。青少年の交流だとか、私どもバーモントと交流をしておりますけども、そうした青少年の交流、それから文化の交流、経済の交流、いろんな交流のチャネルがあるはずでございまして、それをまずは大枠をつくる意味で日米知事会議というのを実現、再生、再セットできないかということだと思っています。




19 イクボスの評価制度等について 


○読売新聞 安恒勇気 記者

 イクボスについてちょっとお聞きしたいんですけれども、ボーナスとか、県はイクボス度を査定に反映させるというお話がありましたけど、あれって進んでいるんですか。


●知事

 ええ、あれはちょっとこの夏のボーナスは間に合っていませんが、冬のボーナスにはもう間に合うと思います。具体的な今指標も作ってきておりまして、それはちょっとまだ要はあれですから、だから10月頃に間に合えばいいんだと思うんで、今、最終的な検討を進めているところであります。


○読売新聞 安恒勇気 記者

 1ヶ月過ぎまして、宣言をしてから1ヶ月、2ヶ月近づこうとして、庁内でもイクボスという整備されたりとかね、いろんな研修が今度行われると。いろんな庁舎内でも動きが始まっていると、それで民間にも動きがあると。それで、知事のところに聞こえてくる評判とかどうですか。


●知事

 そうですね、割と違和感なく浸透し始めているかなと思いますし、大切なのはさらに民間企業さんでもそうしたイクボス社長さんが多数これから出てきていただきたいところでありまして、いくつかの会社では始まっていますが、そうした動きを強めていかないといけないと思います。県庁の中だけで終わってはいけないと思いますので、その辺は広げていかなければいけないと思います。実際、子どもさんができる職員を抱えている課長さんとかと話をしますと、イクボスですからということが向こうの口からも出てくるようになってきていますので、見方が変わるんじゃないかなと思います。あってはならないのは、マタハラ[マタニティーハラスメント]のようなそういうことでございまして、そういうことに対するアンチテーゼ[反対命題]として職場環境を作っていくためにはイクボスというのは有効に機能し得るんじゃないかなというふうに思っております。


○時事通信 平野実季 記者

 関連してなんですけども、6月の議会の質問で、知事がイクボスに関する民間の10ヶ条とかではなくて公務員に合わせた憲章というようなものをつくることも検討していると話されていましたが、具体的には。


●知事

 これはもう、だいたい作りかけています、はい。これ、きちんと今、ファイナライズ[仕上げ]をして憲章ですね、憲章というものを今作りかけていまして、例えばワーク・ライフ・バランスの問題だとかそうしたことなどを書きながら、ちょっと民間でやっておられるようなイクボスとはやっぱり公務の場合ですから、我々の方で分かりやすい言葉で書いたようなイクボスの10ヶ条的なもの、憲章を作っておりまして、これ、ちょっとまた公表のタイミングを考えてみたいと思います。




20 日本パラ陸上競技選手権受入に向けた会場整備について 


○毎日新聞 真下信幸 記者

 すいません。9月補正に向けて布勢の陸上競技場、来年の日本パラ陸上選手権に向けたバリアフリー化を進めていこうというような話があったかと思うんですけども、そのバリアフリーの内容と言いますか、先月日本パラ陸連の役員のかたも視察があったかと思うんですけども、そこで出たような指摘の内容を踏まえてということなんでしょうか。


●知事

 はい。そうですね。例えば車いすを固定する装置であるとか、それからちょっとやっぱりこう段差があったり、ちょっとあえてバリア[障害]になるようなものがあったり、それから階段の作り方とか、やはり指摘、具体的にございました。それを今、1つひとつ潰していく、その今、計画を今まとめてきております。それで、これを9月に間に合うようにしっかりと予算に、予算化できるように、今作業を進めております。


○毎日新聞 真下信幸 記者

 指摘の中で階段等々バリアフリーの他に投てきサークルの施設の、競技施設の改修の話もあったかと思うんですけど、それも含まれているという認識でいいんでしょうか。


●知事

 ええ、そうですね、あれは、投てきのときに確か車いすが固定できるようにだったですよね。それで、そういうようなことなども含めて今、計画を作ろうとしております。


○毎日新聞 真下信幸 記者

 2020年の東京大会のキャンプ地招致というか、パラリンピックのチームの招致も考えているかと思うんですけども、それをかなり後押しになるような政策かなとは思うんですが、そういう受けとめもあるんでしょうか。


●知事

 ええ、私どもは今回このパラ陸上[日本パラ陸上競技選手権大会]をやることで世界のパラリンピック関係者に向けまして、日本でのキャンプ地として鳥取が有効であると、こういうことを証明していきたいと思っています。


○日本海テレビ 川野卓郎 記者

 その他質問は。




21 ジャマイカ陸上チームの来県への期待等について 


○山陰放送 秦卓史 記者

 すいません。ジャマイカのキャンプについてなんですけれども、先程知事の方からおっしゃいました日程、細かく決まってきているということなんですが、これはやはり県民にとってもそういう交流を通してこのキャンプを何かこう、有意義なものにしてほしいという思いがおありなんでしょうか。


●知事

 これは私どもで受けるにあたりまして、あえてジャマイカ側にコンディション、条件として出させていただいたものでございます。せっかくジャマイカ側も応じていただきましたので、中高校生の言わば陸上クリニックのようなものとか、それから公開練習でありますので、中に入って[ウサイン・]ボルトや[アサファ・]パウエルやらそうした皆さんの動きが見られるわけでありまして、やっぱり自分の走り方と違うなとか、こういうところ、やっぱり選手のこういう、言わば全人格的にやっているなとか、そういういろいろ感じるところが多いと思うんです。そういうものをぜひ多くのかたがたにも見ていただいて陸上競技の素晴らしさ、それから世界の一流選手のことを見た上での自分としての向上心、こういうものにつなげていただけるんではないかと思います。また、併せてジャマイカのチームが来てそうやってオープンに地元に出てきて歩いていただけるということから地域の活性化にもつながると思いますし、そういう元気の要素にもなると思います。また、併せて世界に向けて陸上のキャンプとして鳥取というのは好適地であると、このことを訴えかける、そういう機会にもなるんではないかと思っています。


○山陰放送 秦卓史 記者

 はい、すいません。ジャマイカの選手たちにもこの鳥取のキャンプというのは有意義なもの、有益なものになるというふうに。


●知事

 それは、向こうはそう判断しましたので、多分ですね、いくつか理由があると思いますが、北京の世界陸上なんで、中国の中でキャンプをするのが普通かもしれませんけれども、やはり競技環境と言いますか、そういう施設環境ということ、また、大気がきれいであるということ、それから受け入れる鳥取県民に対する信頼、温泉を初めとした要はヒーリング要素、メンタルなコンディションを整えるための要素、そういう意味で総合的に鳥取がいいというふうに判断をされたんだと思います。ですから、ジャマイカのチームもベストコンディションを目指してそういう鳥取に来られるわけでありまして、我々もその期待に応える必要があると思っています。


○日本海テレビ 川野卓郎 記者

 その他質問はありますでしょうか。





●知事

 先程の知事会議は20年ぐらいやってないということのようです。


○日本海テレビ 川野卓郎 記者

 質問、ございますでしょうか。なければ以上で定例を終わりたいと思います。ありがとうございました。


●知事

 どうもありがとうございました。



  

 ※広報課編集
  [ ]については、広報課で補足説明しています。

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