【日本海新聞 とっとり女性活躍応援プロジェクト記事シリーズ4】
NPO法人tadaima!代表 三木智有さん
『家事は家族を幸せに シェアが「ありがとう」増やす 』

女性の社会進出とともに求められるのが男性の家庭進出。共同で家事や育児を担う「家事シェア」について、NPO法人tadaima!代表の三木智有さん(34)に聞いた。
-家事シェア発信のきっかけは。
「インテリアの仕事をしていて行ったアンケートの中で、男性の家事シェアが“心地いい家庭”ととても関わっていることが分かったんです。日本の男性の一日の家事時間は平均28分と短過ぎます。『tadaima!』では、家事シェアをしやすい部屋のコーディネート提案なども行っています」
-夫婦の家事シェアの効果は。
「家事は家族を幸せにする仕事。家族で『ありがとう』を言う最大のチャンスです。夫も家の中に生きがいを見つけ、家が楽しくなる。家族同士の信頼関係が高まるきっかけになります。妻の就労が進めば家計負担もシェアされ、家計を2人で支え合っているからこそ、夫側から『仕事で新しいチャレンジができるようになった』という声も聞きます。夫婦とも自由度が増すんです」
-始めるために大切なことは。
「夫婦で話し合い、情報を共有してほしい。妻は『自分がやらなきゃ』という意識をなくし、夫が何をすれば助かるのか伝えてマネジメントする力が必要だと思います。夫はどんな家事が自分にできるのかよく考える。そして家事、家庭を楽しめるようになることですね」
「子どもは親の背中を見て育ちます。少子高齢化が進む中で、子育て世帯が働くことも家庭を営むことも、もっと大切にできる社会になってほしい。そのきっかけをつくっていきたいと思います」
みき・ともあり インテリアコーディネーターとして働いた後、多くの夫婦との出会いをきっかけに2011年、NPO法人を立ち上げた。講座、講演、企業タイアップなどで家事シェアプロモーションに携わる。鳥取市出身。
【日本海新聞 平成26年8月27日掲載】