森林認証制度は、独立した第三者機関によって作成された持続可能な森林経営基準に照らし、森林の適切な管理を審査・認証する制度です。 海外を中心に多くの森林認証システムが構築されていますが、わが国でも日本らしい森林認証を策定しようとする気運が高まり、平成15年6月に「緑の循環」認証会議(SGEC)が創られました。 森林認証とは、森林そのものの品質を保証してもらうものであり、森林の認証の可否を判定するための認証基準として7項目の基準があります。
SGEC 『緑の循環』認証会議ホームページ(外部リンク)
認証基準
基準.1 認証対象森林の明示およびその管理方針の確定
- 森林の管理状態が帳簿類で整理されているか。
- 森林を管理する方針と計画が作成されているか。
基準.2 生物多様性の保全
基準.3 土壌および水資源の保全と維持
- 森林の利用にあたり土壌、水資源に対して配慮されているか。
基準.4 森林生態系の生産力および健全性の維持
- 伐採、更新、保育、間伐が適正に行われているか。
- 森林災害の対策がなされているか。
基準.5 持続的森林経営のための法的、制度的枠組み
基準.6 社会、経済的便益の維持および増進
- 地域住民や森林で働く人に対して森林管理方針の啓発・教育を行うこと。
- 他の林産物と分別・表示された流通のしくみを整えること。
基準.7 モニタリングと情報公開
- 定期的に現場を調べ、今後の森林の管理方針に反映させること。
また、平成28年6月3日に国際的な森林認証制度であるPEFCとの相互承認が認められました。
目的:持続可能な森林経営を目指す
現在だけでなく、将来の人々も森林を有効利用できるよう成長量に見合った量を伐採し、土壌・水質・野生 生物等の生態系への影響にも気を付けて森林管理する
審査概要
審査機関、審査日
(一財)日本ガス機器検査協会
令和元年10月8日~9日(更新に伴う審査)
(一財)日本ガス機器検査協会
平成26年10月6日~10日(更新に伴う審査)
(社)日本森林技術協会
平成21年10月14日~16日(更新に伴う審査)
平成16年10月5日~8日(認証に伴う審査)
今後の展開

認証を取得することは、自分の山林を再認識する機会でもあり、また管理体制の向上にも繋がります。県有林が率先して取得したことにより、県内の民有林について、認証制度の運用による森林の適正な管理が普及するよう期待しております。
近年、県内の森林において認証を取得した森林が徐々に増えつつあります。
今後、これらの森林から生産される木材の流通部門に関して、認証事業体が増えるように普及・啓発活動することが課題となります。