ふるさと鳥取県だより

ふるさと鳥取県だより

令和3年3月10日(俣野川発電所)

 鳥取県ゆかりの皆さま

 このメールは、当県が中京圏において、代々お世話になっている皆さまに送らせていただいております。

 「中電(ちゅうでん)」といえば、中京圏では「中部電力」ですが、地元在住の鳥取県民にとっては「中国電力」です。鳥取県と岡山県の県境には、中国電力の揚水式水力発電所があり、これが鳥取県内では最大出力(1,200MW)の発電所です。

 俣野川発電所は、大山山麓の西日本有数のブナ林にある大自然の蓄電池。夜間の余剰電力で岡山県新庄村にある土用ダム(上池)に水を汲みあげておき、電力需要が大きい昼間、とりわけ夏季、汲みあげた水を鳥取県江府町の俣野川ダム(下池)に流下させて発電する仕組みです。かつてお訪ねしたときには、地下深い要塞のようなところに案内していただき、轟音をたてるタービンを間近に見させていただきました。

 新庄村は「メルヘンの里」、江府町は「チロルの里」がキャッチフレーズで、都会にはない美しい町並みや自然景観が自慢です。ともに自然豊かな2つの地域の上池と下池を暗渠がつなぎ、県境を越えて水のやり取りが行われることで俣野川発電所は電力の安定供給に貢献しているのです。火力発電所などの他の発電施設のような大規模な建屋がなく、大山隠岐公立公園の環境に調和している俣野川発電所は、さながら縁の下の力持ちといったところでしょうか。

 ところで、当県は中部電力にもご縁がございます。鳥取県内には、中国電力のほか鳥取県(企業局)も発電事業を行っていますが、県営の水力発電所のうち舂米(つくよね)、小鹿第一、小鹿第二及び日野川第一については、昨年、中部電力ほか3社が設立された特別目的会社が再整備・運営事業を実施することとなりました。

 地球温暖化防止の観点から、クリーンエネルギーが注目されています。水力発電だけではなく、鳥取県内にある太陽光発電や風力発電などにも関心を持ち続けたいと思います。

☆(参考)西日本最大級の揚水式発電所、俣野川発電所見学ツアー

 

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