調査期間中、多くの方々に見学においでいただいた令和元年度発掘調査(第18次発掘調査2ヶ年目)は、遺構保護のための埋め戻しを行ない、8月30日(金)で終了しました(現地公開は終了しました)。
今年度の調査では、昨年度検出していた木造構造物や土手状遺構、溝状遺構といった遺構群が、古墳時代前期(約1,700年前)に行われた一連の造成工事の痕跡であることが確認できました。当時平野に入り込んでいた内海との境界付近にあたる中心域北側は、これまで様相がほとんど分かっていませんでしたが、遺跡の衰退期と考えられていた古墳時代前期にこのような土木工事が行われていたことは、遺跡の全体像や移り変わりを考えるうえで重要な発見となったと考えています。今後の調査研究の進展にご期待ください。

遺構保護のため砂で遺構を埋め戻した様子