(これは、「とっとり夢ひろば」第93号(平成30年7月発行)へ掲載された記事です。)
大山(だいせん)と聞くと、天の真名井(あめまない)や本宮(ほんぐう)の泉(米子市)、地蔵滝(じぞうだき)の泉(伯耆町)などの名水、大手飲料メーカーの天然水工場など、豊かな水資源を思い浮かべる人も多いと思います。
さて、そんな大山で水に関わる大事な神事が行われているのをご存知でしょうか。
大山の山頂近くの梵字(ぼんじ)が池で霊水をくんで薬草(ヒトツバヨモギ)を採り、大神山神社(おおがみやまじんじゃ)に持ち帰って神前に供える「もひとり神事」です。
梵字が池で霊水をくむ
毎年7月14日の夜から15日の朝にかけて行われており、県指定無形民俗文化財に指定されています。
霊水と薬草を持ち帰る
大山の山頂に池があることも驚きだと思いますが、霊水と薬草は、乾燥させて薬にする、飲めば万病に効き、振りかければ寿命が延びる、牛が下痢をした時に飲ませると治るなど、とてもありがたいものと言われています。
今年は1300年記念として、14日に神楽と舞、15日に御神水が配布される特別版として行われます。