国選択記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財「因幡の麒麟獅子舞」調査報告書

 鳥取県東部(因幡)一円に広く分布する麒麟獅子舞は、頭部に角を持つ面長の獅子頭を二人が操り、あやし役の猩々を加えて、太鼓・鉦・笛の囃子に合わせて舞います。鳥取県東部だけでなく、兵庫県北部、北海道の一部にも分布しており、その数は百数十か所にも及びます。春や秋の地域のお祭りに、神社やそれぞれの氏子の家で地域や人々の幸福を願って舞うのはもちろん、学校の郷土学習の教材に取り入れられたり、公民館などでのイベントに出演したりと、因幡の人々にとって非常に親しみのある存在となっています。

  平成21年(2009)3月11日には、芸能の変遷過程や地域的特色を示すことから、「因幡の麒麟獅子舞」として国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されました。
 
  本報告書は、平成26年度から29年度の4年間にわたり、文化庁の協力を得て実施した「因幡の麒麟獅子舞」調査の成果をまとめたものです。
  

本書について

書名

    国選択記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財「因幡の麒麟獅子舞」調査報告書

発行

    鳥取県教育委員会

発行日

    平成30年3月30日

仕様

    A4判、本文504ページ、オールカラー

発行部数

    900部

主な配布先

    各麒麟獅子舞保護団体、県内小中高等学校、地区公民館、図書館、市町村教育委員会等(小中学校、地区公民館は東部のみ)

頒布価格

    2,700円 ※在庫なし

本書の特徴

  • 麒麟獅子舞研究史を整理し、麒麟獅子舞の数と分布状況を一覧表及び地図で示した(第1・2章)。その結果、麒麟獅子舞の頭数は198頭で、180の神社に奉納されたいたこと、調査当時に実際に舞っているのは132頭であることが判明。
  • 多分野の専門家による麒麟獅子舞の多角的な分析を実施。全国に多くある獅子の芸能全体との比較(第3章)、舞い方の特徴、麒麟獅子舞及び猩々を生み出した文化的背景、麒麟獅子舞の囃子、地域社会の中での麒麟獅子舞の位置づけ、麒麟獅子頭の成立と展開、シンボルとしての麒麟獅子の今後(第4章)について詳細な考察を掲載している。
  • 文献史料、絵巻に描かれた獅子舞、獅子頭の計測値や写真・囃子の採譜など、これまで十分に示されてこなかった基礎資料を提示(第6章及び添付DVD)

<表紙> 

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<目次>
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