8月20日(木)に「幼保小の円滑な接続に向けて連携を充実させる取組について考える」ことをねらいとして、第3回中部地区幼稚園教員・保育士等の合同研修会を行いました。中部地区の保育園、認定こども園、届出保育施設、小学校等から約70名の参加がありました。
はじめに、「小学校教員のこども園における長期社会体験研修」についての実践発表を行いました。グループ協議では、学校・園の規模別グループに分かれての情報交換および小学校区を中心としたグループで、今後の幼保小連携の取組についての話し合いを行いました。
実践発表 「長期社会体験研修を通して」 北栄町立北条小学校 水口久美子教諭

1 研究テーマ・内容
「幼児期の学びをどのように小学校教育につなげていくのか」
~特別な支援を必要とする子どもへの支援を通して~
2 幼児期の発達と指導への理解
研究保育 ~遊びを通して学ぶ中に、小学校教育につながる視点を~
研究保育から学んだこと
・子どもの遊び(学び)を見取り、子どもと一緒に遊びを作る。
・つけたい力と子どもの興味・関心をつなげながら環境を構成していく。
・経験させたいことと子どもにとって必要な経験を知って、保育を進める。
・心を動かす体験が話す・聞く活動につながる。
・小学校教育につながる視点を入れて保育することも大切である。 |
3 幼児教育における特別支援教育の充実
~園での支援方法を小学校につなぐ~
運動会に向けて、園で個別に行っていた支援をもとに小学校での支援を
考えた。本人に合った支援方法を継続して行うことができ、スムーズに
運動会に参加することができた。 |
4 こども園と小学校をつなぐ
【幼保小連携の新しい取組】
・こども園、保育園の先生方の小学校体験
小学校の朝の会から下校までの様子を見学するだけでなく、園の先生に
授業に入っていただき、一緒に学習を進めた。教職員同士の相互理解が
深まったと感じた。 |
5 おわりに
こども園での長期社会体験研修から学んだこと
・子どもたちは、園での遊びの中から多くのことを学んでいると分かった。
・子どもたちの園での学びを知り、小学校への学びへつなげていくことが
大切だと感じた。
・自分自身が、学ぼうとする気持ちを持って、園の先生方の保育を尊重し、
学びながら、小学校での教育を進めていきたい。 |
グループ情報交換(学校・園の規模別グループ)
持参したスタートカリキュラム、アプローチカリキュラム、交流・連携計画等を
使いながら、自園・自校のおすすめの取組について情報交換をしました。
★おすすめの取組★
【交流・園児の小学校体験】
・保育園同士の交流、園と小・中・高との交流、出身園への里帰り交流
・交流のねらいの共通理解、交流連携の年間計画作成
・体験入学の時期、内容の工夫、小学校プール体験や休職・掃除体験
【共通理解のための取組】
・校区外の小学校へ入学する際の体験や情報交換の工夫
・中学校区で、園・小学校・放課後児童クラブの職員が集まって情報交換、
保護者支援も含めた情報交換
・行事や一斉公開を活用した相互参観
・小学校教員の保育体験
【幼保小で共通の取組】
・イメージ言葉の使用(例:正しい姿勢は、グー、ピタ、ピン)
・ナンバリング
・視覚化(絵やイラスト)
【接続カリキュラム】
・スタートカリキュラム、アプローチカリキュラムの検討 |
グループ協議(市町・校区別グループ)
市町村、校区における成果と課題 今後の取組
(1)校区の連携における進捗状況の確認
「連携から接続へと発展するステップ」を活用し、校区の現状と成果や
課題について話し合いました。
(2)課題解決、連携充実のための方策
校区内の取組の成果と課題や情報交換で出たおすすめの取組を参考に、
今後、校区で取り組みたいことについて話し合いました。
★参加者からの感想★
・他市町での取組を聞くことができてよかった。今後の取組のヒントを得ることができた。
・園と学校の情報交換を増やし、入学後の支援や就学前の保育の手立てにつなげる
必要があると感じた。
・幼保小の職員同士が実際に話をすることで、今までの成果やこれからすべきことが
明らかになった。
・「遊びきる」ことの大切さ、生活科へのつながりが分かった。
・園で培った力を小学校でも伸ばしていきたい。
・自校に合わせた幼保小連携の取組を工夫していきたい。
・見通しを持ち、園から小学校への接続を計画的に意識的に行っていきたい。 |