鳥獣対策センターの鳥獣被害対策活動事例

鳥獣被害防止柵の見回り・点検を実施しました

イノシシ等野生鳥獣の侵入防止柵は維持管理をしないと効果を保つことができません。今回、南部町で維持管理状況を確認するため、集落の周囲にワイヤーメッシュの柵を張り巡らしてイノシシ被害を防止している地域で、町や地方事務所、住民の方と一緒に、侵入防止柵の見回りをしました。

防護柵1

既設柵に沿って現状を確認、柵の外はイノシシがエサを探して掘り返しており、柵の効果が確認できました(左が外側で、イノシシがタケノコを求めて掘り返しています)。

イノシシ掘り返し

見回り中、イノシシが柵の下を掘って侵入口をつくっているところがあり、見回りや維持管理作業の重要性を再確認しました(今後、補修されるとのことでした)。
防護柵2

柵の内側(左側)は適時草を刈っているとのことでした。可能ならば、柵の外側も刈った方が効果が高くなるので実施して欲しいと伝えました(野生鳥獣は移動する際に姿が隠れるような見通しの悪いところを好みます。そこで、雑草を刈り払い見通しを良くすることで野生鳥獣の移動を心理的に邪魔します)。

防護柵3

聴き取りを行うと、不在地主の方の土地の部分がどうしても管理が甘くなるとのことで、今後、集落として取り組んでいきたいとのことでした(イノシシが柵の近くまで出没し掘り返しています)。


中型の野生獣による農業被害対策に有効な簡易柵の設置

 5月中旬に県内イチゴ農家のハウスにテンが侵入し食害が発生しました。そこで中型野生獣対策用に開発された侵入防止柵「楽落くん」を当センターと地域の関係機関、生産者の方等と設置し効果を検証しました。
 この「楽落くん」は埼玉県で開発されたもので、地面に30cm程度の高さの樹脂製のメッシュを設置、その上部3~5cmに電気柵の電線を1列配置する設置が容易で農作業への支障が少ない特徴があります。この柵の仕組みは、中型野生鳥獣は30cm程度の柵であれば乗り越えようとする習性があり、乗り越えかけたところで電線が鼻にあたって感電し、その痛みで退散させようとするものです。

(埼玉県HP内https://www.pref.saitama.lg.jp/documents/104427/0329rakuraku3.pdf)。

〈設置手順〉

  1. 樹脂製のメッシュ(幅1m×長さ1m 1,000円程度)を購入し、3等分に切断します。
  2. 3m間隔でメッシュに4カ所切れ込みを入れ支柱をさしこみ設置します。
  3. メッシュの上3~5cmの位置に電柵を設置、通電を確認します。
  4. 地面の凹凸で柵下部に穴が開いていないか確認して、穴を埋め設置終了です。

〈設置の感想等〉

  • 本来は2cmメッシュ程度を使用します。
  • 1mのメッシュはロールの状態で竹切りノコで容易に切断可能です。
  • メッシュを垂れないようするためには、2m間隔の方が良いです。
  • 設置箇所は事前に地ならしをしてして設置した方が良いです。
  • メッシュと地面の穴はメッシュで囲った内側に土を盛り転圧します。

〈柵の効果〉

 設置後、被害は無くなったとのことで、「楽落くん」は中型野生獣の容易な被害対策として普及性のある方法だと実感しました。

 
○ハウス内で撮影されたテンの写真


○加害されたイチゴの写真


○支柱の通し方とメッシュ接合部の写真


○メッシュ設置後の写真


○電柵設置後の写真

設置後側面
○設置後の側面の写真

  

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