2026年3月11日
二十四節気の1つ啓蟄 (けいちつ)を過ぎ、冬眠していた虫が春の訪れを感じて活動する頃になりました。野山に出かけると、ヒバリ、ウグイスなどの野鳥のさえずりが聞こえ、地面からはツクシが出ていて、早春の訪れを感じます。 さて、冬から春にかけて低山では写真のような木の実のシルエットをよく見かけました。見かけた場所は北栄町・湯梨浜町・倉吉市で、標高33m~152mで観察できました。
木の実のシルエット
拡大写真 これは、ウルシ科のハゼノキの実です。1cm程の実が100個位まとまってついています。一見するとヤマハゼと区別がつきづらいですが、雪で折れた枝を見ると判別できます。冬芽に毛がないのがハゼノキの特徴です。 今回は、このハゼノキに焦点を当て、幕末にタイムスリップしたいと思います。昔は、ハゼノキの実を絞って生蝋(きろう)を採り、それから蝋燭(ろうそく)や伽羅(きゃら)油、鬢(びん)付油を製造していました。特に、蝋燭は燈火用として当時の代表的な必需品でした。幕末における鳥取県内の櫨(はぜ)実の生産高は、大部分が現在の東部地区が多かったですが、中部地区でも生産されていた記録があります。当時の久米郡(現在のおおよそ倉吉市付近)の生産高は、1200貫(質量換算で4500Kg)、当時の河村郡(現在のおおよそ三朝町・湯梨浜町付近)の生産高は、1050貫(質量換算で3937.5Kg)、当時の八橋郡(現在のおおよそ琴浦町・北栄町付近)の生産高は、578貫(質量換算で2167.5Kg)です。幕末には、鳥取県中部地区でもハゼノキの実が多く生産されていました。現在は人間が利用しなくなったため、春まで木に実がついていて、エナガが実をついばむ姿を見ることができます。 資源植物については、過去にミツマタの記事を書きました。過去の記事(2018年3月26日)をご参照ください。
中部総合事務所環境建築局 2026/03/11 in 植物
中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課
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