防災・危機管理情報



 中部担当の自然保護監視員が、日々のパトロールの中で発見したこと、感じたこと等を綴りながら、中部地区の魅力的な自然の数々をご紹介します。
 

2025年10月21日

ムネアカハラビロカマキリ New!

 二十四節気(にじゅうしせっき)の1つ寒露(かんろ)を過ぎ、朝夕が一段と涼しくなり、秋の深まりを感じます。

 さて、秋に自然歩道の標識を補修している最中、今まで見たこともないカマキリが現れました。

カマキリ1

カマキリ2
 標識に勢いよく登ってきて、威嚇してくるような気性の荒さでした。よく見ると在来種のハラビロカマキリより大型で、前胸が赤いカマキリでした。その後、飛んで植木の中に姿を消しました。

 

 胸部の写真を撮り損なったので、近くで見かけた別の個体の写真を撮りました。

カマキリ3

ご興味のある方は「観察用画像」をクリックして、胸部を観察してみてください。観察用に解像度の高い画像を用意しました。

観察用画像[容量:864KB]

※別画面で画像が開きます。
※ファイル容量が大きいため通信料がかかります。

 このカマキリは、ムネアカハラビロカマキリです。国内で最も早い記録は2000年で、その後国内各地から記録されています。ムネアカハラビロカマキリは、在来種のハラビロカマキリを排除する侵略外来種と考えられています。中国から輸入される竹ぼうきに卵が付着して侵入したものと考えられています。


<主な参考文献> 
・日本産直翅類標準図鑑 日本直翅類学会/編 学研プラス 2016年
・松本和馬・佐藤理絵・井上大成(2016).東京都八王子市の森林総合研究所多摩森林科学園におけるムネアカハラビロカマキリの侵入定着とハラビロカマキリの衰退. 環動昆第27巻第2号, 53-56
・松本和馬・佐藤理絵・井上大成・大谷英児(2019).森林総合研究所多摩森林科学園の直翅類.森林総合研究所研究報告Vol18-No.2, 219-230
・櫻井博・苅部治紀・加賀玲子(2018).ムネアカハラビロカマキリの非意図的導入事例 -中国から輸入された竹箒に付着した卵鞘-. 神奈川県立博物館研究報告(自然科学)No.47, 67-71

 

 

中部総合事務所環境建築局 2025/10/21



問合せ先

中部総合事務所 環境建築局 環境・循環推進課

(自然公園担当)
電話:0858-23-3276  Fax:0858-23-3266

  
<2025年10月>
2829301234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930311
2345678

  このページの見方 

・記事のタイトルをクリックすると、全文が表示されます。

・「トップページ」をクリックすると、記事の一覧に戻ります。

・カレンダーの日付をクリックすると、その日の掲載記事が表示されます。
 (※ただし、選択できるのは下線がある日のみです。)

・カテゴリーの項目をクリックすると、そのカテゴリーに分類された記事が表示されます。

    Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000